名鉄トム900形貨車
表示
名鉄トム900形貨車 | |
---|---|
基本情報 | |
車種 | 無蓋車 |
運用者 | 名古屋鉄道 |
所有者 | 名古屋鉄道 |
改造年 | 1941年(昭和16年) |
改造数 | 20両 |
消滅 | 1968年(昭和43年) |
主要諸元 | |
車体色 | 黒 |
軌間 | 1,067 mm |
全長 | 7,640 mm |
全幅 | 2,526 mm |
全高 | 2,376 mm |
荷重 | 15 t |
自重 | 7.18 t - 8.03 t |
換算両数 積車 | 2.0 |
換算両数 空車 | 0.8 |
軸距 | 3,900 mm |
備考 | 要目はトム901 - トム917(旧・愛知電気鉄道トム900形) |
名鉄トム900形貨車(めいてつトム900がたかしゃ)とは、かつて名古屋鉄道で運用されていた木造貨車(無蓋車)である。
概要
[編集]- 20両(トム901-トム920)が存在した。17両(トム901-トム917)は愛知電気鉄道トム900形を、3両(トム918-トム920)は東美鉄道トム10形を引き継いだ貨車である。トム920以外は製造時から空気制動を設置し、国鉄直通貨車であった。
- 戦時中に一部は糞尿輸送用貨車として75石(約13.5キロリットル)の木製タンクを取り付ける改造が行われ、貯溜槽のある今村駅、国府宮駅、布袋駅、猿投駅、大清水駅、黒川原駅から積込所のある堀田駅と西枇杷島駅の間で運用された。
- 戦後東部線、西部線、瀬戸線で運用された。1958年(昭和33年)から翌年にかけて6両(トム911、トム913、トム917、トム910、トム912、トム916)は11t積の二軸ホッパ車ホ1形に改造している。
- 国鉄の貨物列車の速度がヨンサントオダイヤ改正により75 km/hに引き上げられるのに伴い、老朽化の進んだトム900形はその条件に対応できなかったこともあり、1968年(昭和43年)に形式消滅となった。
トム901 - トム917
[編集]- 1928年(昭和3年)に日本車輌製造で製造された愛知電気鉄道の15t積木造無蓋車トム900形(トム900 - トム916)である。1925年(大正14年)までは10t積として運用されていたが、軌道強化による軸重上限の引き上げにより本来の15t積として運用されることとなった。1935年(昭和10年)に名岐鉄道と愛知電気鉄道が合併し名古屋鉄道が発足すると、全車が名古屋鉄道に引き継がれる。1941年(昭和16年)にトム900形(トム901 - トム917)に改番する。
- 6両はホ1形に改造された。残った車両は東部線、瀬戸線で運用された。
トム918 - トム920
[編集]- 1928年(昭和3年)に伊那電気鉄道で製造された東美鉄道の15t積木造無蓋車トム10形(トム11 - トム13)である。1943年(昭和18年)に東美鉄道が名古屋鉄道に合併すると、トム900形に編入されトム900形(トム918 - トム920)となる。901-917とは全長が約150 ㎜長いなど、寸法、重量などが異なる。
- 戦後は西部線で運用されたが、1960年代以降は東部線で運用された。
脚注
[編集]
参考文献
[編集]- 清水武・田中義人・澤内一晃『名古屋鉄道の貨物輸送』フォトパブリッシング、2021年。ISBN 978-4-8021-3270-1。