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小坂井駅

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
小坂井駅
駅舎(2019年2月)
こざかい
Kozakai
CD02 下地 (2.2 km)
(2.2 km) 牛久保 CD04
地図
所在地 愛知県豊川市小坂井町倉屋敷72
北緯34度47分51秒 東経137度21分47.3秒 / 北緯34.79750度 東経137.363139度 / 34.79750; 137.363139座標: 北緯34度47分51秒 東経137度21分47.3秒 / 北緯34.79750度 東経137.363139度 / 34.79750; 137.363139
駅番号 CD  03 
所属事業者 東海旅客鉄道(JR東海)
所属路線 飯田線
キロ程 4.4 km(豊橋起点)
電報略号 コイ←カヰ
駅構造 地上駅
ホーム 2面2線
乗車人員
-統計年度-
443人/日(降車客含まず)
-2017年-
開業年月日 1898年明治31年)3月13日
備考 駅員無配置駅
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小坂井駅
こざかい
KOZAKAI
伊奈 (1.2 km)
所属事業者 名古屋鉄道(名鉄)
所属路線 小坂井支線
キロ程 1.2 km(伊奈起点)
廃止年月日 1954年(昭和29年)12月25日
テンプレートを表示

小坂井駅(こざかいえき)は、愛知県豊川市小坂井町倉屋敷にある、東海旅客鉄道(JR東海)飯田線である。駅番号CD03

概要

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豊川市南部小坂井地区(旧宝飯郡小坂井町)に位置する駅である。1日当たり約400人の乗車客があるが、同じ小坂井地区にある東海道本線西小坂井駅名鉄名古屋本線伊奈駅と比較すると少ない。

1898年明治31年)に、私鉄豊川鉄道の駅として開設した。1943年昭和18年)の国有化を経て、1987年(昭和62年)の国鉄分割民営化に伴いJR東海に継承されて現在に至っている。また、1926年大正15年)から1954年(昭和29年)までは、名鉄伊奈駅から当駅までを結ぶ名鉄小坂井支線が存在し、2つの鉄道路線乗換駅となっていた。

IC乗車券サービスの対応駅の一つであり、「TOICA」や相互利用が可能なその他ICカードの利用が可能である。

歴史

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当駅を開設した豊川鉄道は、現在のJR飯田線南部分に当たる豊橋 - 大海間を運営していた私鉄である。同鉄道線が1897年(明治30年)に豊川まで開通した際、当駅は開設されなかったが、1年後の1898年(明治31年)3月途中駅として新設された。

それから20年以上を経た1926年(大正15年)4月、今度は名古屋方面から豊橋を目指して路線を東へ延ばしていた愛知電気鉄道(名鉄の前身)の豊橋線が小坂井駅に到達した。路線延伸に合わせて愛知電気鉄道は豊川鉄道豊川駅へ直通運転を行ったが、豊橋駅へはこの駅で豊川鉄道への乗換とした[1]。この乗換は翌1927年(昭和2年)6月の豊橋線伊奈駅 - 吉田駅(現・豊橋駅)間延伸・豊橋直通運転開始によって解消され、一方本線の一部であった伊奈 - 小坂井間は小坂井線とされた[2](後に小坂井支線へ改称)。

1943年(昭和18年)8月、豊川鉄道線は国有化され国鉄飯田線が成立、それに伴い当駅は国鉄の駅の一つとなった。一方国有化後も名鉄小坂井支線は維持され、特に正月輸送期間中は名鉄線と豊川稲荷前の豊川駅を結ぶための重要な路線として機能したが、1954年(昭和29年)12月名鉄豊川線が豊川駅に隣接する新豊川駅(現・豊川稲荷駅)へと達したのと引換えに廃止された[1]

当駅は国鉄単独駅となった後、1979年(昭和54年)の貨物取扱廃止に伴い旅客駅となり、1987年4月国鉄分割民営化に伴いJR東海に継承された。

小坂井支線配線略図(1943年)

吉田方面
小坂井支線配線略図(1943年)
神宮前方面
↓ 豊川方面
凡例
出典:[3]


年表

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昭和初期の小坂井駅

駅構造

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相対式ホーム2面2線を有する地上駅である。番線は東側が1番線、西側が2番線である。また、2番線ホームを挟んで反対側にも線路が1本敷設されている[12]

駅舎は上りホーム(1番線側)にあり、互いのホームを結ぶ跨線橋が設置されている[12]。現在の駅舎はトンボをデザインしたもので、2002年に建設された[13]。かつては駅員の配置があったが1999年以降無人駅(駅員無配置駅)[14]である。管理駅である豊川駅の管理下に置かれている[14]

駅の南方にあり、線路を共有している飯田線と名鉄名古屋本線分岐点として開設された旧・平井信号場は、1963年(昭和38年)12月に当駅に統合されている。飯田線南部に列車集中制御装置 (CTC) が導入される1984年(昭和59年)までは、この分岐点の操作を当駅で行っていた。

番線 路線 方向 行先
1 CD 飯田線 上り 豊橋方面[15]
2 下り 豊川飯田方面[15]

利用状況

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国鉄→JR

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旅客

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1950年度 - 2017年度の1日平均乗車人員は以下の通り。

名鉄小坂井支線が存在していた1953年度に、乗車人員は1日平均2431人(1950年度以降最大値)を記録するが、同線廃止後の1956年度には半分以下の1019人まで減少する。しかし次年度から増加に転じ、1967年度には1日平均1435人(小坂井支線廃止後の最大値)となった。だがこれを境に乗車人員を減少を続け、1985年度にはその半分以下の1日平均549人にまで減少する。この後再度増加に転じて1993年度にはJR発足後最大値の1日平均662人となるが、次年度から減少が続いたため2012年度には1950年度以降の最小値である1日平均371人まで減少するに至った。

1日平均の乗車人員の推移
年度 乗車人員 出典
1950年度 1,904人 [16]
1951年度 2,535人 [17]
1952年度 2,399人 [18]
1953年度 2,431人 [19]
1954年度 2,112人 [20]
1955年度 1,058人 [21]
1956年度 1,019人 [22]
1957年度 1,110人 [23]
1958年度 1,120人 [24]
1959年度 1,220人 [25]
1960年度 1,254人 [26]
1961年度 1,286人 [27]
1962年度 1,352人 [28]
1963年度 1,410人 [29]
1964年度 1,339人 [30]
1965年度 1,419人 [31]
1966年度 1,414人 [32]
1967年度 1,435人 [33]
1968年度 1,406人 [34]
1969年度 1,316人 [35]
1970年度 1,304人 [36]
1971年度 1,283人 [37]
1972年度 1,190人 [38]
1973年度 1,125人 [39]
1974年度 1,148人 [40]
1975年度 1,025人 [41]
1976年度 977人 [42]
1977年度 905人 [43]
1978年度 859人 [44]
1979年度 810人 [45]
1980年度 878人 [46]
1981年度 831人 [47]
1982年度 700人 [48]
1983年度 644人 [49]
1984年度 577人 [50]
1985年度 549人 [51]
1986年度 564人 [52]
1987年度 586人 [53]
1988年度 622人 [54]
1989年度 605人 [55]
1990年度 636人 [56]
1991年度 652人 [57]
1992年度 657人 [58]
1993年度 662人 [59]
1994年度 659人 [60]
1995年度 617人 [61]
1996年度 600人 [62]
1997年度 598人 [63]
1998年度 593人 [64][65]
1999年度 532人 [66][65]
2000年度 523人 [65]
2001年度 489人 [65]
2002年度 462人 [65]
2003年度 452人 [67]
2004年度 454人 [67]
2005年度 462人 [67]
2006年度 437人 [67]
2007年度 438人 [67]
2008年度 426人 [68]
2009年度 394人 [68]
2010年度 410人 [68]
2011年度 394人 [69]
2012年度 371人 [69]
2013年度 397人 [70]
2014年度 415人 [70]
2015年度 430人 [70]
2016年度 418人 [71]
2017年度 443人 [71]

貨物

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1950年度から、取り扱いが廃止された1979年度までの貨物取扱量(発送・到着トン数)は、以下の通りに推移していた。

貨物取扱量の推移
年度 発送 到着
1950年度 4,686t 6,529t
1951年度 6,484t 6,206t
1952年度 8,059t 5,361t
1953年度 8,753t 7,098t
1954年度 8,119t 5,518t
1955年度 7,524t 4,806t
1956年度 9,084t 5,330t
1957年度 15,081t 5,088t
1958年度 10,061t 5,646t
1959年度 13,417t 8,064t
1960年度 26,033t 16,641t
1961年度 40,496t 13,215t
1962年度 21,258t 15,779t
1963年度 42,093t 12,145t
1964年度 20,263t 12,842t
1965年度 16,309t 9,774t
1966年度 20,357t 47,193t
1967年度 31,725t 66,647t
1968年度 33,475t 54,026t
1969年度 34,863t 60,401t
1970年度 30,566t 59,829t
1971年度 22,911t 48,624t
1972年度 9,413t 47,681t
1973年度 12,959t 35,275t
1974年度 5,977t 35,440t
1975年度 5,781t 23,129t
1976年度 5,723t 5,911t
1977年度 12,953t 482t
1978年度 10,262t -
1979年度 3,866t -
※出典は乗車人員の推移に同じ。

名鉄

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名鉄小坂井駅における、1950年度 - 1953年度までの1日平均の乗車人員は以下の通り。

  • 1950年度(※) - 1,179人
  • 1951年度 - 1,572人
  • 1952年度 - 1,576人
  • 1953年度 - 904人
    ※ 1950年度のみ、1949年11月1日から1950年10月31日までの数値である。
    出典は、国鉄・JRの乗車人員に同じ。

停車列車

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2010年3月改正時点で、普通列車は豊橋行上り列車・豊川方面行下り列車共に1時間当たり概ね3・4本(ラッシュ時はそれ以上)設定されている。また、上りのみに1日2本ある快速列車も停車する。一方、飯田線で運行される特急伊那路」は通過。

2006年10月ダイヤ改正まで、飯田線に東海道本線名古屋方面直通の快速列車(特別快速ないし新快速)が乗入れていたが、このうち下り列車は全て停車していたものの上り(豊橋・名古屋方面行)列車は全て小坂井駅を通過していた。

駅周辺

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五社稲荷

周辺の施設

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バス路線

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2008年11月に移転開業した、総合青山病院による無料送迎バスが町内3駅と新・旧青山病院を結んでいる。

1975年まで、愛知県道496号線に豊鉄バス小坂井駅前バス停(豊橋駅・御津町方面)があったが、ワンマン化で国道1号に経路変更したため、廃止された。

隣の駅

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現在の路線

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東海旅客鉄道(JR東海)
CD 飯田線
快速(上りのみ運転)・普通(速達列車)
豊橋駅 (CD00) - 小坂井駅 (CD03) - 牛久保駅 (CD04)
普通(各駅停車)
下地駅 (CD02) - (平井信号場) - 小坂井駅 (CD03) - 牛久保駅 (CD04)

かつて存在した路線

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名古屋鉄道
小坂井支線
伊奈駅 - 小坂井駅

脚注

[編集]
  1. ^ a b 『名鉄の廃線を歩く』
  2. ^ 名古屋鉄道 編『名古屋鉄道社史』名古屋鉄道、1961年、656頁。ASIN B000JAMKU4 
  3. ^ 清水武、田中義人『名古屋鉄道車両史 上巻』、アルファベータブックス、2019年、pp.180-181、ISBN 978-4865988475
  4. ^ a b 『停車場変遷大事典』2、97頁
  5. ^ a b 『名古屋鉄道百年史』
  6. ^ 澤田幸雄 「名鉄の駅,構内設備の思い出」(『鉄道ピクトリアル No.816 2009年3月号臨時増刊』電気車研究会、2009年)p.144
  7. ^ a b c d 『停車場変遷大事典』2、98頁
  8. ^ 『タイムスリップ飯田線』、88頁
  9. ^ 『小坂井町史』通史編、年表36頁
  10. ^ 平成22年3月 TOICAがますます便利になります!!』(PDF)(プレスリリース)東海旅客鉄道、2009年12月21日。オリジナルの2020年12月19日時点におけるアーカイブhttps://web.archive.org/web/20201219161536/https://jr-central.co.jp/news/release/_pdf/000006922.pdf2020年12月19日閲覧 
  11. ^ 【社長会見】在来線駅に駅ナンバリングを導入します (PDF) - 東海旅客鉄道、2017年12月13日
  12. ^ a b 『東海道ライン全線・全駅・全配線』第4巻、6-7頁(配線図)・45頁。方角は配線図と実際の地図との対照から補記。
  13. ^ 『小坂井町史』通史編
  14. ^ a b 『東海旅客鉄道20年史』、732頁
  15. ^ a b 駅掲示用時刻表の案内表記。これらはJR東海公式サイトの各駅の時刻表で参照可能(2015年1月現在)。
  16. ^ 『愛知県統計年鑑』(以下「県統計」と省略)昭和27年度刊、327頁
  17. ^ 県統計28年度刊、311頁
  18. ^ 県統計29年度刊、330頁
  19. ^ 県統計30年度刊、306頁
  20. ^ 県統計31年度刊、304頁
  21. ^ 県統計32年度刊、320頁
  22. ^ 県統計33年度刊、336頁
  23. ^ 県統計34年度刊、380頁
  24. ^ 県統計35年度刊、293頁
  25. ^ 県統計36年度刊、261頁
  26. ^ 県統計37年度刊、325頁
  27. ^ 県統計38年度刊、297頁
  28. ^ 県統計39年度刊、299頁
  29. ^ 県統計40年度刊、263頁
  30. ^ 県統計41年度刊、239頁
  31. ^ 県統計42年度刊、263頁
  32. ^ 県統計43年度刊、193頁
  33. ^ 県統計44年度刊、197頁
  34. ^ 県統計45年度刊、205頁
  35. ^ 県統計46年度刊、229頁
  36. ^ 県統計47年度刊、237頁
  37. ^ 県統計48年度刊、217頁
  38. ^ 県統計49年度刊、215頁
  39. ^ 県統計50年度刊、221頁
  40. ^ 県統計51年度刊、225頁
  41. ^ 県統計52年度刊、217頁
  42. ^ 県統計53年度刊、231頁
  43. ^ 県統計54年度刊、233頁
  44. ^ 県統計55年度刊、221頁
  45. ^ 県統計56年度刊、227頁
  46. ^ 県統計57年度刊、239頁
  47. ^ 県統計58年度刊、223頁
  48. ^ 県統計59年度刊、223頁
  49. ^ 県統計60年度刊、241頁
  50. ^ 県統計61年度刊、235頁
  51. ^ 県統計62年度刊、223頁
  52. ^ 県統計63年度刊、223頁
  53. ^ 県統計平成元年度刊、225頁
  54. ^ 県統計2年度刊、223頁
  55. ^ 県統計3年度刊、225頁
  56. ^ 県統計4年度刊、229頁
  57. ^ 県統計5年度刊、221頁
  58. ^ 県統計6年度刊、221頁
  59. ^ 県統計7年度刊、239頁
  60. ^ 県統計8年度刊、241頁
  61. ^ 県統計9年度刊、243頁
  62. ^ 県統計10年度刊、241頁
  63. ^ 県統計11年度刊、241頁
  64. ^ 県統計12年度刊、239頁
  65. ^ a b c d e 『こざかいの統計』平成15年、37頁
  66. ^ 県統計13年度刊、240頁
  67. ^ a b c d e 『こざかいの統計』平成20年、37頁
  68. ^ a b c 『豊川市の統計』平成23年、52頁
  69. ^ a b 『豊川市の統計』平成25年
  70. ^ a b c 『豊川市の統計』平成28年
  71. ^ a b 『豊川市の統計』平成30年

参考文献

[編集]
  • 愛知県(編)『愛知県統計年鑑』 各年度版、愛知県。 
  • 石野哲(編)『停車場変遷大事典 国鉄・JR編』JTB、1998年。ISBN 978-4-533-02980-6 
  • 笠原香・塚本雅啓『タイムスリップ飯田線』大正出版、2007年。ISBN 978-4-8117-0657-3 
  • 川島令三『東海道ライン全線・全駅・全配線』 第4巻 豊橋駅-名古屋エリア、講談社、2009年。ISBN 978-4-06-270014-6 
  • 小坂井町史編集委員会(編)『小坂井町史』 通史編、小坂井町、2010年。 
  • 小坂井町役場企画課(編)『こざかいの統計』 各年版、小坂井町。 
  • 東海旅客鉄道(編)『東海旅客鉄道20年史』東海旅客鉄道、2007年。 
  • 徳田耕一『名鉄の廃線を歩く』JTB、2001年。ISBN 978-4-533-03923-2 
  • 名古屋鉄道広報宣伝部(編)『名古屋鉄道百年史』名古屋鉄道、1994年。 

関連項目

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