「小坂井駅」の版間の差分
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|ホーム = 2面2線 |
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2020年2月15日 (土) 06:42時点における版
小坂井駅 | |
---|---|
駅舎(2019年2月) | |
こざかい Kozakai | |
◄CD02 下地 (2.2 km) (2.2 km) 牛久保 CD04► | |
所在地 | 愛知県豊川市小坂井町倉屋敷72 |
駅番号 | CD 03 |
所属事業者 | 東海旅客鉄道(JR東海) |
所属路線 | 飯田線 |
キロ程 | 4.4 km(豊橋起点) |
電報略号 | コイ←カヰ |
駅構造 | 地上駅 |
ホーム | 2面2線 |
乗車人員 -統計年度- |
443人/日(降車客含まず) -2017年- |
開業年月日 | 1898年(明治31年)3月13日 |
備考 | 駅員無配置駅 |
小坂井駅(こざかいえき)は、愛知県豊川市小坂井町倉屋敷にある、東海旅客鉄道(JR東海)飯田線の駅である。駅番号はCD03。
概要
小坂井駅は、豊橋駅(愛知県)と辰野駅(長野県)を結ぶJR飯田線の中間駅(途中駅)の一つである。豊川市の南部にあたる、小坂井地区に位置する。1日あたり約400人の乗車客があるが、同じ小坂井地区にあるJR東海道本線西小坂井駅や名古屋鉄道(名鉄)伊奈駅と比較すると少ない。
1898年(明治31年)に、私鉄である豊川鉄道の手によって開業した。1943年(昭和18年)の国有化を経て、1987年(昭和62年)の国鉄分割民営化によってJR東海に継承されて現在に至っている。また、1926年(大正15年)から1954年(昭和29年)までは、名鉄伊奈駅からこの駅までを結ぶ同社の小坂井支線が存在し、2つの鉄道路線の乗換駅となっていた。
IC乗車券サービスの対応駅の一つであり、「TOICA」や相互利用が可能なその他ICカードの利用が可能である。
歴史
小坂井駅を開設した豊川鉄道は、現在のJR飯田線南部に相当する豊橋・大海間を運営していた私鉄である。同鉄道線が1897年(明治30年)に豊川まで開通した際、小坂井駅は開設されなかったが、1年後の1898年(明治31年)3月に途中駅として新設された。
それから20年以上を経た1926年(大正15年)4月、今度は名古屋方面から豊橋を目指して路線を東へ延ばしていた愛知電気鉄道(名鉄の前身)の豊橋線が小坂井駅に到達した。路線の延伸にあわせて愛知電気鉄道は豊川鉄道豊川駅へ直通運転を行ったが、豊橋駅へはこの駅で豊川鉄道への乗り換えとした[1]。この乗り換えは翌1927年(昭和2年)6月の豊橋線伊奈駅・吉田駅(現・豊橋駅)間の延伸・豊橋直通運転開始によって解消され、一方で本線の一部であった伊奈・小坂井間は小坂井線とされた[2](後に小坂井支線へ改称)。
1943年(昭和18年)8月、豊川鉄道線は国有化され国有鉄道飯田線が成立、それに伴い小坂井駅は国有鉄道の駅の一つとなった。一方国有化後も名鉄小坂井支線は維持され、特に正月輸送期間中は名鉄線と豊川稲荷前の豊川駅を結ぶための重要な路線として機能したが、1954年(昭和29年)12月に名鉄豊川線が豊川駅に隣接する新豊川駅(現・豊川稲荷駅)へと達したのと引き換えに廃止された[1]。
国鉄小坂井駅は国鉄単独の駅となった後、1979年(昭和54年)の貨物営業廃止により旅客専用駅となり、1987年4月に実施された国鉄の分割・民営化によりJR東海に継承された。
← 吉田方面 |
→ 神宮前方面 |
|
↓ 豊川方面 | ||
凡例 出典:[3] |
年表
- 1898年(明治31年)3月13日 - 豊川鉄道の駅として開業。旅客・貨物営業ともに行う一般駅であった[4]。
- 1926年(大正15年)4月1日 - 愛知電気鉄道豊橋線の小坂井駅が開業[5]。
- 1927年(昭和2年)6月1日 - 愛知電気鉄道豊橋線 伊奈・吉田(現・豊橋)間開業[6]に伴い、伊奈・小坂井間は小坂井線となる。
- 1943年(昭和18年)8月1日 - 豊川鉄道の国有化に伴い、鉄道省(後の日本国有鉄道)飯田線の駅となる[7]。
- 1954年(昭和29年)12月25日 - 名鉄小坂井支線廃止[5]。
- 1963年(昭和38年)12月17日 - 当駅に信号扱所を設置して平井信号場を構内に統合[4]。
- 1971年(昭和46年)12月1日 - 取り扱う貨物の対象を専用線発着の車扱貨物のみへと縮小。荷物の取り扱いについては廃止[7]。
- 1979年(昭和54年)3月31日 - 車扱貨物の取扱を全廃[7]。
- 1987年(昭和62年)4月1日 - 国鉄分割民営化により、JR東海が継承[7]。
- 1992年(平成4年)2月1日 - 夜間無人化。[要出典]
- 1999年(平成11年)3月1日 - 無人化[9]。
- 2002年(平成14年)2月19日[要出典] - 新駅舎完成。
- 2010年(平成22年)3月13日 - TOICAの利用が可能となる。
構造
2面2線の地上駅である。ホーム番線は東側が1番線、西側が2番線である。また、2番線のホームを挟んで反対側にも線路が1本敷設されている[10]。
駅舎は上りホーム(1番線側)にあり、2つのホームを結ぶ跨線橋が設置されている[10]。現在の駅舎はトンボをデザインしたもので、2002年に建設された[11]。かつては駅員の配置があったが1999年以降無人駅(駅員無配置駅)[12]である。管理駅である豊川駅の管理下に置かれている[12]。
駅の南方にあり、線路を共有している飯田線と名鉄名古屋本線の分岐点として開設された旧・平井信号場は、1963年(昭和38年)12月に小坂井駅に統合されている。飯田線南部に列車集中制御装置 (CTC) が導入される1984年(昭和59年)までは、この分岐点の操作を小坂井駅で行っていた。
番線 | 路線 | 方向 | 行先 |
---|---|---|---|
1 | 飯田線 | 上り | 豊橋方面[13] |
2 | 下り | 豊川・飯田方面[13] |
-
ホーム
-
駅名標
-
簡易TOICA改札機
利用状況
国鉄→JR
旅客
JR(旧・国鉄)小坂井駅における1950年度から2017年度までの1日平均の乗車人員は、下の表の通りに推移している。
名鉄小坂井支線が存在していた1953年度に、乗車人員は1日平均2431人(1950年度以降最大値)を記録するが、同線廃止後の1956年度には半分以下の1019人まで減少する。しかし次年度から増加に転じ、1967年度には1日平均1435人(小坂井支線廃止後の最大値)となった。だがこれを境に乗車人員を減少を続け、1985年度にはその半分以下の1日平均549人にまで減少する。この後再度増加に転じて1993年度にはJR発足後最大値の1日平均662人となるが、次年度から減少が続いたため2012年度には1950年度以降の最小値である1日平均371人まで減少するに至った。
1日平均の乗車人員の推移 | ||
---|---|---|
年度 | 乗車人員 | 出典 |
1950年度 | 1,904人 | [14] |
1951年度 | 2,535人 | [15] |
1952年度 | 2,399人 | [16] |
1953年度 | 2,431人 | [17] |
1954年度 | 2,112人 | [18] |
1955年度 | 1,058人 | [19] |
1956年度 | 1,019人 | [20] |
1957年度 | 1,110人 | [21] |
1958年度 | 1,120人 | [22] |
1959年度 | 1,220人 | [23] |
1960年度 | 1,254人 | [24] |
1961年度 | 1,286人 | [25] |
1962年度 | 1,352人 | [26] |
1963年度 | 1,410人 | [27] |
1964年度 | 1,339人 | [28] |
1965年度 | 1,419人 | [29] |
1966年度 | 1,414人 | [30] |
1967年度 | 1,435人 | [31] |
1968年度 | 1,406人 | [32] |
1969年度 | 1,316人 | [33] |
1970年度 | 1,304人 | [34] |
1971年度 | 1,283人 | [35] |
1972年度 | 1,190人 | [36] |
1973年度 | 1,125人 | [37] |
1974年度 | 1,148人 | [38] |
1975年度 | 1,025人 | [39] |
1976年度 | 977人 | [40] |
1977年度 | 905人 | [41] |
1978年度 | 859人 | [42] |
1979年度 | 810人 | [43] |
1980年度 | 878人 | [44] |
1981年度 | 831人 | [45] |
1982年度 | 700人 | [46] |
1983年度 | 644人 | [47] |
1984年度 | 577人 | [48] |
1985年度 | 549人 | [49] |
1986年度 | 564人 | [50] |
1987年度 | 586人 | [51] |
1988年度 | 622人 | [52] |
1989年度 | 605人 | [53] |
1990年度 | 636人 | [54] |
1991年度 | 652人 | [55] |
1992年度 | 657人 | [56] |
1993年度 | 662人 | [57] |
1994年度 | 659人 | [58] |
1995年度 | 617人 | [59] |
1996年度 | 600人 | [60] |
1997年度 | 598人 | [61] |
1998年度 | 593人 | [62][63] |
1999年度 | 532人 | [64][63] |
2000年度 | 523人 | [63] |
2001年度 | 489人 | [63] |
2002年度 | 462人 | [63] |
2003年度 | 452人 | [65] |
2004年度 | 454人 | [65] |
2005年度 | 462人 | [65] |
2006年度 | 437人 | [65] |
2007年度 | 438人 | [65] |
2008年度 | 426人 | [66] |
2009年度 | 394人 | [66] |
2010年度 | 410人 | [66] |
2011年度 | 394人 | [67] |
2012年度 | 371人 | [67] |
2013年度 | 397人 | [68] |
2014年度 | 415人 | [68] |
2015年度 | 430人 | [68] |
2016年度 | 418人 | [69] |
2017年度 | 443人 | [69] |
貨物
1950年度から、取り扱いが廃止された1979年度までの貨物取扱量(発送・到着トン数)は、以下の通りに推移していた。
貨物取扱量の推移 | ||
---|---|---|
年度 | 発送 | 到着 |
1950年度 | 4,686t | 6,529t |
1951年度 | 6,484t | 6,206t |
1952年度 | 8,059t | 5,361t |
1953年度 | 8,753t | 7,098t |
1954年度 | 8,119t | 5,518t |
1955年度 | 7,524t | 4,806t |
1956年度 | 9,084t | 5,330t |
1957年度 | 15,081t | 5,088t |
1958年度 | 10,061t | 5,646t |
1959年度 | 13,417t | 8,064t |
1960年度 | 26,033t | 16,641t |
1961年度 | 40,496t | 13,215t |
1962年度 | 21,258t | 15,779t |
1963年度 | 42,093t | 12,145t |
1964年度 | 20,263t | 12,842t |
1965年度 | 16,309t | 9,774t |
1966年度 | 20,357t | 47,193t |
1967年度 | 31,725t | 66,647t |
1968年度 | 33,475t | 54,026t |
1969年度 | 34,863t | 60,401t |
1970年度 | 30,566t | 59,829t |
1971年度 | 22,911t | 48,624t |
1972年度 | 9,413t | 47,681t |
1973年度 | 12,959t | 35,275t |
1974年度 | 5,977t | 35,440t |
1975年度 | 5,781t | 23,129t |
1976年度 | 5,723t | 5,911t |
1977年度 | 12,953t | 482t |
1978年度 | 10,262t | - |
1979年度 | 3,866t | - |
※出典は乗車人員の推移に同じ。 |
名鉄
名鉄小坂井駅における、1950年度から1953年度までの1日平均の乗車人員は、以下の通りに推移していた。
- 1950年度(※) - 1,179人
- 1951年度 - 1,572人
- 1952年度 - 1,576人
- 1953年度 - 904人
- ※1950年度のみ、1949年11月1日から1950年10月31日までの数値である。
- 出典は、国鉄・JRの乗車人員に同じ。
停車列車
2010年3月改正時点で、普通列車は豊橋行きの上り列車・豊川方面行きの下り列車ともに1時間あたり概ね3・4本(ラッシュ時はそれ以上)設定されている。また、上りのみに1日2本ある快速列車も停車する。一方、飯田線で運行される特急「伊那路」は通過。
2006年10月ダイヤ改正まで、飯田線に東海道本線名古屋方面直通の快速列車(特別快速ないし新快速)が乗り入れていたが、このうち下り列車はすべて停車していたものの上り(豊橋・名古屋方面行き)列車はすべて小坂井駅を通過していた。
駅周辺
- 豊川市小坂井支所
- カルナ小坂井店
- Aコープ小坂井店
- 豊川市立小坂井東小学校
- 愛知県立小坂井高等学校
- 菟足神社(うたりじんじゃ)
- 五社稲荷
- 総合青山病院
- ひまわり農協やすらぎ会館小坂井
- 豊川放水路
- 国道1号
- 国道151号
- 愛知県道385号前芝小坂井停車場線
- 愛知県道496号白鳥豊橋線
バス
- 2008年11月に移転開業した、総合青山病院による無料送迎バスが町内3駅と新・旧青山病院を結んでいる。
- 1975年まで、県道496号線に豊鉄バス小坂井駅前バス停(豊橋駅、御津町方面)があったが、ワンマン化で国道1号に経路変更したため、廃止になった。
隣の駅
関連項目
脚注
- ^ a b 『名鉄の廃線を歩く』
- ^ 名古屋鉄道 編『名古屋鉄道社史』名古屋鉄道、1961年、656頁。ASIN B000JAMKU4。
- ^ 清水武、田中義人『名古屋鉄道車両史 上巻』、アルファベータブックス、2019年、pp.180-181、ISBN 978-4865988475
- ^ a b 『停車場変遷大事典』2、97頁
- ^ a b 『名古屋鉄道百年史』
- ^ 澤田幸雄 「名鉄の駅,構内設備の思い出」(『鉄道ピクトリアル No.816 2009年3月号臨時増刊』電気車研究会、2009年)p.144
- ^ a b c d 『停車場変遷大事典』2、98頁
- ^ 『タイムスリップ飯田線』、88頁
- ^ 『小坂井町史』通史編、年表36頁
- ^ a b 『東海道ライン全線・全駅・全配線』第4巻、6-7頁(配線図)・45頁。方角は配線図と実際の地図との対照から補記。
- ^ 『小坂井町史』通史編
- ^ a b 『東海旅客鉄道20年史』、732頁
- ^ a b 駅掲示用時刻表の案内表記。これらはJR東海公式サイトの各駅の時刻表で参照可能(2015年1月現在)。
- ^ 『愛知県統計年鑑』(以下「県統計」と省略)昭和27年度刊、327頁
- ^ 県統計28年度刊、311頁
- ^ 県統計29年度刊、330頁
- ^ 県統計30年度刊、306頁
- ^ 県統計31年度刊、304頁
- ^ 県統計32年度刊、320頁
- ^ 県統計33年度刊、336頁
- ^ 県統計34年度刊、380頁
- ^ 県統計35年度刊、293頁
- ^ 県統計36年度刊、261頁
- ^ 県統計37年度刊、325頁
- ^ 県統計38年度刊、297頁
- ^ 県統計39年度刊、299頁
- ^ 県統計40年度刊、263頁
- ^ 県統計41年度刊、239頁
- ^ 県統計42年度刊、263頁
- ^ 県統計43年度刊、193頁
- ^ 県統計44年度刊、197頁
- ^ 県統計45年度刊、205頁
- ^ 県統計46年度刊、229頁
- ^ 県統計47年度刊、237頁
- ^ 県統計48年度刊、217頁
- ^ 県統計49年度刊、215頁
- ^ 県統計50年度刊、221頁
- ^ 県統計51年度刊、225頁
- ^ 県統計52年度刊、217頁
- ^ 県統計53年度刊、231頁
- ^ 県統計54年度刊、233頁
- ^ 県統計55年度刊、221頁
- ^ 県統計56年度刊、227頁
- ^ 県統計57年度刊、239頁
- ^ 県統計58年度刊、223頁
- ^ 県統計59年度刊、223頁
- ^ 県統計60年度刊、241頁
- ^ 県統計61年度刊、235頁
- ^ 県統計62年度刊、223頁
- ^ 県統計63年度刊、223頁
- ^ 県統計平成元年度刊、225頁
- ^ 県統計2年度刊、223頁
- ^ 県統計3年度刊、225頁
- ^ 県統計4年度刊、229頁
- ^ 県統計5年度刊、221頁
- ^ 県統計6年度刊、221頁
- ^ 県統計7年度刊、239頁
- ^ 県統計8年度刊、241頁
- ^ 県統計9年度刊、243頁
- ^ 県統計10年度刊、241頁
- ^ 県統計11年度刊、241頁
- ^ 県統計12年度刊、239頁
- ^ a b c d e 『こざかいの統計』平成15年、37頁
- ^ 県統計13年度刊、240頁
- ^ a b c d e 『こざかいの統計』平成20年、37頁
- ^ a b c 『豊川市の統計』平成23年、52頁
- ^ a b 『豊川市の統計』平成25年
- ^ a b c 『豊川市の統計』平成28年
- ^ a b 『豊川市の統計』平成30年
参考文献
- 愛知県(編)『愛知県統計年鑑』 各年度版、愛知県。
- 石野哲(編)『停車場変遷大事典 国鉄・JR編』JTB、1998年。ISBN 978-4-533-02980-6。
- 笠原香・塚本雅啓『タイムスリップ飯田線』大正出版、2007年。ISBN 978-4-8117-0657-3。
- 川島令三『東海道ライン全線・全駅・全配線』 第4巻 豊橋駅-名古屋エリア、講談社、2009年。ISBN 978-4-06-270014-6。
- 小坂井町史編集委員会(編)『小坂井町史』 通史編、小坂井町、2010年。
- 小坂井町役場企画課(編)『こざかいの統計』 各年版、小坂井町。
- 東海旅客鉄道(編)『東海旅客鉄道20年史』東海旅客鉄道、2007年。
- 徳田耕一『名鉄の廃線を歩く』JTB、2001年。ISBN 978-4-533-03923-2。
- 名古屋鉄道広報宣伝部(編)『名古屋鉄道百年史』名古屋鉄道、1994年。