コンテンツにスキップ

英文维基 | 中文维基 | 日文维基 | 草榴社区

「地球攻撃命令 ゴジラ対ガイガン」の版間の差分

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
削除された内容 追加された内容
m 漫画: Wikipedia:表記ガイド#著作物名「作品および作品群(書名、巻次名、雑誌名など)の名称を括弧で囲む場合には、『 』で囲みます」に基づき、雑誌名「別冊少年チャンピオン」→『別冊少年チャンピオン』に修正
Cewbot (会話 | 投稿記録)
1行目: 1行目:
{{Pathnavbox|
<div class="pathnavbox">
* {{Pathnav|[[ゴジラ|ゴジラシリーズ]]}}
* {{Pathnav|[[ゴジラ|ゴジラシリーズ]]}}
* {{Pathnav|東宝チャンピオンまつり}}
* {{Pathnav|東宝チャンピオンまつり}}
}}
</div>
{{Infobox Film
{{Infobox Film
| 作品名 = 地球攻撃命令 ゴジラ対ガイガン
| 作品名 = 地球攻撃命令 ゴジラ対ガイガン

2021年9月6日 (月) 03:42時点における版

地球攻撃命令 ゴジラ対ガイガン
Godzilla vs. Gigan[1][2]
監督
脚本 関沢新一
製作 田中友幸
出演者
音楽 伊福部昭
主題歌 石川進
「ゴジラマーチ」
「ゆけ!ゆけ!ゴジラ」
撮影
編集 田村嘉男
製作会社 東宝
配給 東宝
公開 日本の旗 1972年3月12日
上映時間 89分[2][3]
製作国 日本の旗 日本
言語 日本語
前作 ゴジラ対ヘドラ
次作 ゴジラ対メガロ
テンプレートを表示

地球攻撃命令 ゴジラ対ガイガン』(ちきゅうこうげきめいれい ゴジラたいガイガン)は、「東宝チャンピオンまつり」の一編として東宝が製作し、1972年3月12日に公開した日本映画で、「ゴジラシリーズ」の第12作である[4]。カラー、シネマスコープ[2]

観客動員数は178万人。

解説

本作品は第二次怪獣ブームの真っ只中に製作され、「ゴジラが他怪獣と闘い、怪獣チャンピオンを競う」というチャンピオンまつり路線を確定させた[4]。本作品でのゴジラは「悪の怪獣」から地球を守る「正義の怪獣」という扱いとなっており[5][3]、劇中には大映の「ガメラシリーズ」のようにヒーロー性を強調したゴジラのテーマソングも挿入されている。ゴジラとアンギラスが、アニメ処理による漫画の「ふきだし」で会話するシーンも存在し[3]、公開当時から賛否両論となった[4]。ドラマ面では、ウーマン・リブ内ゲバヒッピー教育ママ怪獣ブームなど、同時代を象徴する風俗も多々採り入れられている[4][3]

公開時のキャッチコピーは、「宇宙のわるもの怪獣をやっつけろ!ゴジラがんばれ地球をまもれ!」[6]

馬淵薫による準備稿台本では『ゴジラ対宇宙怪獣 地球防衛命令』と仮題され、登場怪獣はゴジラ、アンギラス、魔神ツール(新怪獣)、キングギドラ、ガイガン、メガロが予定された[7][8][9][注釈 1]。次の関沢新一による検討用台本は『キングギドラの大逆襲』と仮題され、登場怪獣はゴジラ、ラドンバラン、キングギドラ、ガイガン、モグ(新宇宙怪獣)が予定された[7][8][3]。その後、新しく書かれた検討用台本では『ゴジラ対ガイガン キングギドラの大逆襲!』となり、登場怪獣はゴジラ、アンギラス、モスラ幼虫、キングギドラ、ガイガン、メガロが予定された[10]

この春興行前の冬の「東宝チャンピオンまつり」では、キングギドラが初登場する『三大怪獣 地球最大の決戦』の短縮再編集版が盛り込まれていた。これに続く本作品も当初、公開時のタイトルが『ゴジラ対キングギドラ 地球攻撃命令』と予定されたが[注釈 2]、東宝上層部による「新怪獣ガイガンをメインにしたほうがいい」との判断から現行のタイトルに変更された[12]。なお、『三大怪獣 地球最大の決戦』からゴジラとキングギドラの戦闘シーンの映像が、『怪獣総進撃』からアンギラスとキングギドラの戦闘シーンの映像が、それぞれ本作品に一部流用されている。

科学万能主義に対するアンチテーゼがあり、M宇宙ハンター星雲人たちの断末魔の台詞に相対させた、主人公たちの「素朴の勝利」が強調されている。物語は、「科学が発達しすぎると平和は遠のいて行くかもしれない」という警句で締めくくられている。

アメリカでは『GODZILLA ON MONSTER ISLAND』、その他の国では『GODZILLA vs GIGAN』のタイトルで公開された[1]。ゴジラとアンギラスの会話シーンは吹き出しではなく、声優によるアフレコで処理されている[13]

撮影

「チャンピオンまつり」に組み込まれてからのゴジラ映画の制作予算は、全盛期の3分の1以下と大幅に削減された。そのため、本編には主要俳優に出演料の安い新人が使われ、特撮では過去の作品から大量に映像が流用されている[14][3][注釈 3]。また、過去作品では日中シーンである映像も、本作品では劇中での夜間シーンに合わせてフィルターで夜景処理している。ゴジラとアンギラスが海を泳ぐ場面は巨大プールで撮影されているが、同年公開の20世紀フォックス作品『ポセイドン・アドベンチャー』も同じ方法で撮影された。ガイガンがコンビナートを襲撃するシーンは、夜間のオープンセットで撮影された[15][注釈 4]

1969年の『ゴジラ・ミニラ・ガバラ オール怪獣大進撃』以来、撮影は本編版と特撮版を分けない一班体制で行われていたが、東宝の特殊技術スタッフが東宝映像の所属となったことにより、同社の制作協力という形で本編と特撮の二班体制が復活した[16]

本作品は、第1作『ゴジラ』(本多猪四郎監督、1954年)から一貫してゴジラを演じ続けてきた中島春雄による最後のゴジラ作品でもある[5][17]。中島は前年に東宝をリストラされ、系列の撮影所横のボウリング場勤務となり、怪獣役は引退していた。そのため、前作『ゴジラ対ヘドラ』(坂野義光監督、1971年)と同様、本作品のオファーを受けた際にも中島は一度はこれを固辞した。しかし、「中島以外にゴジラは演じられないから」という中野らからの懇願により引き受けたという[注釈 5]

音楽

本作品の音楽は、すべて伊福部昭の曲が過去の東宝特撮作品のみならず、一般映画『暗黒街の顔役』や、大阪万博三菱未来館で用いられた「日本の自然と日本人の夢」からも流用されている。流用に当たっては、シリーズで監督助手などを務めた所健二が伊福部の承諾のもと、選曲を行った。伊福部はオールラッシュやダビングに立ち会い、ダビング時に曲を足したりもしたという[18]。当初の伊福部の構想では『宇宙大戦争』のオープニング曲をメインタイトルとして使用する予定だったが、ファンに聴きなじみがある曲なので「日本の自然と日本人の夢」の「火山」に変更した。これを監督の福田に聴かせたところ、とても気に入ったという[19]

ストーリー

売れない劇画家の小高源吾は、マネージャー・友江トモ子が持ち込んできた、東京郊外で現在建設中の世界子供ランドのマスコットとなる怪獣デザインの仕事にありつく。世界子供ランドは「絶対の平和」をうたう謎めいた非営利団体の運営によって、中心にそびえる「ゴジラ塔」の頭の部分に事務局が置かれていた。ゴジラ塔を訪ねた源吾だったが、妙な英語混じりの言葉を話す事務局長のクボタは何やら不思議な人物であった。彼らは子供ランド完成の暁には、「平和の敵」であるゴジラをはじめとする怪獣島の怪獣たちをすべて抹殺すると豪語する。

そんな中、子供ランドの都内オフィスの前で、源吾はクボタたちに追われていた1人の女が落とした奇妙な磁気テープを拾う。その後、奇妙な電子機器が設置された部屋に迷い込んだ源吾は、まだ少年にも関わらず子供ランドの会長と名乗る須東文夫と出会った。その夜、源吾はテープを落とした女・志摩マチ子と、その友人のヒッピー・高杉正作の訪問を受ける。マチ子の兄でコンピューター技師の志摩武士は、子供ランドでゴジラ塔建設に従事していたが、3日前から行方不明だという。マチ子は兄が子供ランドに監禁されているとにらんでおり、テープが兄に繋がる手がかりになるかもしれないと考えていた。子供ランドに不審を感じていた源吾は、マチ子の話を受けてテープを再生してみるが、奇妙な電子音が流れるだけであった。一方、ゴジラ塔ではテープの発信を捉え、慌てる文夫とクボタらの姿があった。

怪獣島ではテープ「アクション2」の電子音に気付いたゴジラが異常を感じ、アンギラスを日本へ偵察に向かわせる。実は子供ランドの職員は、地球征服を狙うM宇宙ハンター星雲人だったのだ。事態を受けた星雲人らは計画の前倒しを決め、母星との連絡網をつなぐ。

一方、源吾らは会長と事務局長の身元の洗い出しにかかり、2人の本籍地が同じ山野市であることを知る。現地へ向かった源吾たちは、2人が地元の中学校の英語教師と元生徒であり、1年前に登山中に遭難死していることを知って驚く。そのころ、アンギラスは相模湾に上陸したものの襲撃と誤認したメーサー車を主軸とする防衛隊の攻撃に追い返されてしまう。ゴジラ塔で武士の監禁を確認した源吾は職員に見つかり、口八丁で場をごまかして辛くも退散する。そんな源吾に会長の文夫は「我々の知らないタイプの人間だ」と興味を抱き始める。

その夜、クボタらの襲撃を受けた源吾たちは訪ねてきたトモ子の空手で撃退するも、テープは奪還されてしまう。源吾らは子供ランドの実態を警察に訴えるも取り合ってもらえずにいる中、署内にゴジラとアンギラスが関東地方に出撃しつつあるという一報が届いた。地球怪獣もMハンター星雲人の異常な動きに感づき、行動を開始していた。子供ランドでは「アクション1」「アクション2」が起動。磁気テープの電子音は宇宙怪獣をコントロールする指令電波だったのだ。文夫はMハンター星雲からサイボーグ怪獣ガイガンと宇宙超怪獣キングギドラを呼び寄せる。

ゴジラ塔へ乗り込んだ源吾とトモ子は監禁されていた武士と合流するが、罠にはまり拘束される。文夫とクボタは自身の正体を明かすと共に、寿命が尽きかけた母星に酷似した地球を造り替えるという恐るべき「平和計画」を語った。そんな中、宇宙怪獣の地球侵入を察知した防衛隊司令部は未知の怪獣ガイガン襲来に騒然となり、迎撃体勢を取る。到着した二大宇宙怪獣は宇宙人の指令電波によって操られ、メーサー車の攻撃をものともせず、東京を中心に徹底的な破壊を始める。

応援部隊の「ユニフォーム用」として監禁された源吾らだが、正作とマチ子の用意したワイヤーゴンドラで脱出に成功。月の瀬海岸の石油コンビナートを襲撃する宇宙怪獣の前に、遂にゴジラとアンギラスが上陸する。かくして、ゴジラ・アンギラス対ガイガン・キングギドラの壮絶な流血戦が開始された。戦いの場はやがて、ゴジラ塔のある世界子供ランドへと移っていく。

ようやく防衛隊の協力を得て再びゴジラ塔へ向かった源吾一同は、科学を過信する宇宙人の虚を突き、爆薬をエレベーターに載せて最上階に運び、ゴジラ塔の破壊に成功。文夫たちは醜いゴキブリのような正体をさらして断末魔をあげた。指令電波を失ったガイガンとキングギドラは、やみくもにゴジラとアンギラスに襲いかかる。ゴジラとアンギラスの地球怪獣軍と、ガイガン、キングギドラの宇宙怪獣軍の最後の決戦が始まった。

登場人物

小高 源吾おだか げんご[20]
駆け出しの売れない漫画家[4][20]
ガールフレンドのトモ子から世界子供ランドの仕事を紹介されたことで、M宇宙ハンター星雲人の陰謀に巻き込まれる[20]
志摩 マチコしま マチコ[21]
行方不明の兄を探して世界子供ランドを調査する女性[21]
友江 トモ子ともえ トモこ[22]
小高源吾のガールフレンド[22]。空手三段の有段者だが、虫を苦手とする[22]
高杉 正作たかすぎ しょうさく[23]
ヒッピー姿の男[注釈 6]。マチコとともに世界子供ランドを調査している[23]
志摩 武士しま たけし[21]
マチコの兄であるコンピュータ技師[21]。世界子供ランドの建設に従事していたが、M宇宙ハンター星雲人の陰謀に気づき、監禁されてしまう[21]

登場キャラクター

登場する怪獣はゴジラアンギラスガイガンキングギドラ

「怪獣島の仲間」として、ラドンモスラ(幼虫)、カマキラスゴロザウルスクモンガミニラが過去作品からの映像で登場した。

M宇宙ハンター星雲人

捕獲した人間の皮を被り、人間の残像現象を固定化することで外見を地球人に偽装しているが、正体は人間大のゴキブリ型の昆虫生命体であり[24][25][26][27]、非常灯のもとではゴキブリのシルエットが浮かび上がる[28]。かつて住んでいた母星は地球と同様に人間型生物が支配していたが、はるか昔に環境汚染で文明が滅亡してしまった[27]。やがてその環境でさえも生存可能な、知能を持ったゴキブリ型の昆虫生命体が君臨する[28][27]。その末裔がM宇宙ハンター星雲人である。しかし、母星にも寿命が近づいて来たため、移住先として地球に狙いを定めた。

地球攻撃司令官は山で遭難した学生(須東文夫)と教師(クボタ)の姿を借りて「会長」および「事務局長」と呼ばれる人間に化け、「世界子供ランド」なる施設を秘密基地にして地球征服を進める一方、自分たちの秘密を知った技術者の志摩武士を監禁する。まもなく、世界子供ランドを調査していた武士の妹であるマチ子とその友達の高杉正作、そして彼らと偶然関わった小高源吾たちによってガイガンとキングギドラを操るための磁気テープを奪われるが、後に奪還するとそれから発する電波で両怪獣を呼び寄せ、世界への総攻撃を開始する。それを阻止にやってきたゴジラとアンギラスを、ガイガンとキングギドラの連携攻撃、そしてコントロールセンターであるゴジラタワーからのレーザー砲撃で苦しめるが、源吾たちと防衛軍の活躍によってコントロールセンターを破壊され、瓦礫の下敷きとなって全滅する。

次回作『ゴジラ対メガロ』(福田純監督、1973年)には名前だけが登場し、友好関係である海底王国シートピアから応援を要請されたため、M宇宙ハンター星からガイガンを送り込む。それ以降の動向は不明。

特撮テレビ番組『ゴジラアイランド』(東宝、テレビ東京)にも登場している。

須東 文夫すどう ふみお
世界子供ランド会長[29]。17歳の天才少年[29]
その正体はM宇宙ハンター星雲人の指揮官で、本物の須東文夫は1年前にクボタとともにいかり山で遭難死していた[29]
クボタ
世界子供ランド事務局長[30]。英語混じりで喋る[30]
会長と同様にM宇宙ハンター星雲人であり、本物のクボタは中学校の英語教師で、教え子の須東文夫とともに1年前にいかり山で遭難死していた[30]
  • 最期を迎える際に正体を晒すシーンの撮影には、本物のゴキブリが使われている。ゴキブリ型のシルエットは、切り抜いたボール紙で表現している[5]

登場兵器

ゴジラタワー

世界子供ランドのシンボルでもある地上50メートルの展望台[28][8][31]。背びれなどの形状こそ異なるが、外装がゴジラを模したゴジラ像となっている一方、顎の下からは別に塔脚が伸びている。内部では古今東西の怪獣の資料が展示されており、航空灯台や宇宙観測設備としても機能している[8]

その正体はM宇宙ハンター星雲人の侵略基地[28]。Mハンター星雲人は地球人の能力に関して「データは検証済み[注釈 7]」と結論づけており、防衛隊の戦力よりも地球怪獣の存在を危惧していた。そのため、塔内には怪獣島の監視用の設備が配置されており、ゴジラ像には対ゴジラ用のレーザー殺獣光線が装備されている[24]

  • 資料によってはゴジラ塔と表記している[32]
  • 造形は安丸信行[33][注釈 8]。石膏を素材に[33]、張り付け・削り出しで作られた。実物大の右目の窓の部分[要出典]と足元部分も(後者はステージに)作られた[5]
  • 準備稿台本『ゴジラ対宇宙怪獣 地球防衛命令』では、地球人の作った施設として登場する[9]

防衛隊の兵器群

フランケンシュタインの怪獣 サンダ対ガイラ』(本多猪四郎監督、1966年)に登場した「メーサー殺獣光線車」が、大・小のミニチュアのうち3サイズの小型ミニチュア2台を流用して登場。牽引車なしで走行し、ダメージシーンのために油をかけて燃やされている。

他にも、『空の大怪獣ラドン』『モスラ対ゴジラ』『フランケンシュタインの怪獣 サンダ対ガイラ』『ゴジラ・エビラ・モスラ 南海の大決闘』『怪獣総進撃』からの映像の流用によって、M4A3E8戦車61式戦車[34][注釈 9]M24軽戦車多目的戦車戦闘指揮車24連装ロケット砲車F-86F戦闘機[35]赤イ竹戦闘機、支援ヘリコプター60式106mm無反動砲などが登場している。

キャスト

スタッフ

主題歌

併映作品

映像ソフト化

  • DVDは2004年5月28日発売[36]。オーディオコメンタリーは樋口真嗣[36]
    • 2008年3月28日発売のトールケース版「ゴジラ DVDコレクションIII」に収録されており、単品版も同時発売。
    • 2005年4月22日発売の「GODZILLA FINAL BOX」に収録されている。
    • 2014年5月14日には「ゴジラ60周年記念版」として期間限定の廉価版が発売。
    • 2016年6月15日、東宝DVD名作セレクション版発売。
  • Blu-ray Discは2014年7月16日発売。

漫画

脚注

注釈

  1. ^ メガロは次回作『ゴジラ対メガロ』に登場するが、準備稿の描写とは異なる[8]。また、魔神ツールは南米に伝承される神という設定で、次々作『ゴジラ対メカゴジラ』に登場するキングシーサーを彷彿とさせるものであった[9]
  2. ^ 本編班のクランクアップ時の記念撮影では、このタイトルの入ったプレートが飾られている[11]
  3. ^ この手法は、翌年の次回作『ゴジラ対メガロ』(福田純監督、1973年)にも受け継がれている。同作では本作品で用いた流用映像のみならず、ガイガンの登場シーンを中心に本作品の映像も流用されている。
  4. ^ 書籍『ゴジラ大全集』では、予算の都合からプールにセットを組めなかったためと推測している[15]
  5. ^ 前作と本作品のゴジラのぬいぐるみは、予算の都合から『怪獣総進撃』に使用された物の使い回し=中島専用のオーダーメイドという事情もあった。
  6. ^ 書籍『東宝特撮映画大全集』では「浪人」[4]、書籍『ゴジラ大辞典』では「フーテン」[23]と記述している。
  7. ^ ただし、小高は集められた地球人のデータに該当しない人柄を持っていたため、個人的興味を持った丈夫の意向で接触の機会を増やしていた。
  8. ^ 安丸は、次作『ゴジラ対メガロ』でゴジラの造型を手掛けた[33]
  9. ^ ミニチュアを用いた特写スチールも存在する[34]
  10. ^ アメリカの音楽グループ「Army Of The Pharaohs」の曲「Dump The Clip」で、「ゴジラマーチ」の歌詞が一部使われている。
  11. ^ シングルレコードのB面で、劇中未使用。予告編では使用された。

出典

  1. ^ a b ゴジラ1954-1999超全集 2000, p. 207, 「海外バージョン大研究」
  2. ^ a b c 東宝特撮映画大全集 2012, p. 152, 「『地球攻撃命令 ゴジラ対ガイガン』」
  3. ^ a b c d e f 大辞典 2014, pp. 336–336, 「作品紹介 地球攻撃命令 ゴジラ対ガイガン」
  4. ^ a b c d e f g h i j 東宝特撮映画大全集 2012, p. 153, 「『地球攻撃命令 ゴジラ対ガイガン』作品解説/俳優名鑑」
  5. ^ a b c d ゴジラ1954-1999超全集 2000, p. 150, 「メイキング オブ 地球攻撃命令 ゴジラ対ガイガン」
  6. ^ ゴジラシリーズ全28作品:地球攻撃命令 ゴジラ対ガイガン | ゴジラ総選挙 最終プレゼンSP J:COMテレビで公開生放送 | MY J:COM
  7. ^ a b ゴジラ大全集 1994, p. 73, 「未発表企画あれこれ」
  8. ^ a b c d e 東宝特撮映画大全集 2012, p. 154, 「『地球攻撃命令 ゴジラ対ガイガン』怪獣図鑑/兵器図録/資料館」
  9. ^ a b c 大辞典 2014, p. 189, 「COLUMN10 幻のゴジラ映画2 『ゴジラ対宇宙怪獣 地球防衛命令』」
  10. ^ 『ゴジラ 東宝チャンピオンまつり パーフェクション』KADOKAWA〈DENGEKI HOBBY BOOKS〉、2014年、139頁。ISBN 9784048669993 
  11. ^ 『東宝特撮映画DVDコレクション』第45号、デアゴスティーニ・ジャパン、2011年7月、11頁、雑誌コード:20691-7/5。 
  12. ^ オール東宝怪獣大図鑑 2014, pp. 170–171, 「『地球攻撃命令 ゴジラ対ガイガン』」
  13. ^ 大辞典 2014, p. 192, 「COLUMN11 オリジナルとは違う海外のゴジラ」
  14. ^ ゴジラ大全集 1994, pp. 70–71, 「東宝特撮映画史 ゴジラ誕生 スペクタクルのヒット」
  15. ^ a b ゴジラ大全集 1994, p. 145, 「図説 東宝特撮映画 CHAPT.8 特殊技術撮影-中野組-」
  16. ^ 東宝特撮映画大全集 2012, p. 155, 「『地球攻撃命令 ゴジラ対ガイガン』撮影秘話/川北監督に訊く」
  17. ^ オール東宝怪獣大図鑑 2014, pp. 174–175, 「『地球攻撃命令 ゴジラ対ガイガン』」
  18. ^ 「ゴジラ対ガイガン オリジナルサウンドトラック」『50th アニバーサリー・ゴジラ・サウンドトラック・パーフェクトコレクションBOX3』、東宝ミュージック、2005年
  19. ^ 『ゴジラの音楽』作品社、2010年、351 - 352頁。ISBN 4861822998 
  20. ^ a b c 大辞典 2014, p. 65, 「お 小高源吾」
  21. ^ a b c d e 大辞典 2014, p. 146, 「し 志摩武士/志摩マチコ」
  22. ^ a b c 大辞典 2014, p. 208, 「と 友江トモ子」
  23. ^ a b c 大辞典 2014, p. 178, 「た 高杉正作」
  24. ^ a b 怪獣大全集 1991, p. 76, 「東宝モンスター名鑑」
  25. ^ ゴジラ大全集 1994, p. 127, 「昭和40年代 怪獣グラフィティ」
  26. ^ 大辞典 2014, p. 51, 「え M宇宙ハンター星雲人」
  27. ^ a b c 全怪獣大図鑑 2021, p. 116.
  28. ^ a b c d ゴジラ1954-1999超全集 2000, p. 196, 「地球を狙う侵略者たち」
  29. ^ a b c 大辞典 2014, p. 160, 「す 須東文夫」
  30. ^ a b c 大辞典 2014, p. 94, 「く クボタ」
  31. ^ 大辞典 2014, p. 119, 「こ ゴジラタワー」
  32. ^ 東宝特撮全怪獣図鑑 2014, pp. 64–65, 「地球攻撃命令 ゴジラ対ガイガン」
  33. ^ a b c ゴジラ造型写真集 2017, p. 43, 「1972 地球攻撃命令 ゴジラ対ガイガン ゴジラタワー」
  34. ^ a b 東宝特撮メカニック大全 2003, pp. 306–307, 「通常兵器 [陸上]」
  35. ^ 東宝特撮メカニック大全 2003, pp. 296–297, 「通常兵器 [航空]」
  36. ^ a b 「VisualRadar」『宇宙船』Vol.112(2004年5月号)、朝日ソノラマ、2004年5月1日、67頁、雑誌コード:01843-05。 

参考文献

外部リンク