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高山峻野

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
高山 峻野 Portal:陸上競技
2017年
選手情報
フルネーム たかやま しゅんや
国籍 日本の旗 日本
競技 陸上競技ハードル
種目 110mハードル
所属 ゼンリン
生年月日 (1994-09-03) 1994年9月3日(30歳)
出身地 広島県広島市西区[1][2]
身長 182cm
コーチ担当者 金子公宏
オリンピック 予選敗退(2021年 東京)
世界選手権 準決勝敗退(2023年 ブダペスト)
地域大会決勝 アジア大会 1位(2023年 杭州)
アジア選手権 1位(2023年 バンコク)
国内大会決勝 日本選手権 優勝(2015年、2017年、2019年)
自己ベスト
100m 10秒34
200m 21秒35
60mハードル 7秒62
110mハードル 13秒10
獲得メダル
日本の旗 日本
陸上競技
アジア競技大会
2022 杭州 男子110mハードル
2018 ジャカルタ 男子110mハードル
アジア選手権
2023 バンコク 男子110mハードル
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高山 峻野(たかやま しゅんや、1994年9月3日 - )は、広島県広島市西区出身の陸上競技選手[2]。専門は110mハードルで、自己ベストは13秒10で元日本記録保持者。所属はゼンリン2018年ジャカルタ・アジア大会2022年杭州・アジア大会2019年世界選手権ドーハ大会2020年東京オリンピック代表。身長182cm、体重73kg。血液型はAB型。趣味は読書、お絵かき[3]

経歴

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広島市立中広中学校入学後は野球をするなど陸上競技は二の次であったが、中学1年生のとき[4]、広島県中学校陸上競技選手権で予選落ちしたことをきっかけに、兄と同じように陸上に専念、上級生の影響を受けてハードル競走を始める[5]。中学3年生のときには、全日本中学体育大会で4位となる[4]。2010年に広島工業大学高等学校に進学[2]。高校3年時の6月には中国高校新記録となる14秒10をマークし、7月の世界ジュニア選手権で初の日本代表となる[4]。予選5着で終わったものの、記録の14秒06は広島県高校新記録を樹立した[4]。一方、同年のインターハイはバランスを崩して転倒し予選落ちとなり、高校時代は無冠のままで終わった[5]。高校時代は顧問であった教頭の作っていた新聞が励みとなった[6]

2013年明治大学法学部に進学。2015年、3年生のときに出場した日本選手権で初優勝[5]。2016年、日本インカレで優勝[7]

2017年、明治大学を退学し[8]ゼンリンに入社[5]、同社陸上競技部に入部。同年の日本選手権で13秒44の自己ベストを出し優勝[5]。日本代表として世界陸上に出場するも予選落ちに終わっている[5]。同年の国体は5位、2018年の日本選手権は2位、アジア大会では日本人最高位、日本勢12年ぶりの3位入賞を果たしている[5][9]

2019年5月、IAAF世界リレー大会に新種目混合シャトルハードルリレーに木村文子青木益未金井大旺と出場[10]、2位に入った。6月、布勢スプリントで日本タイ記録となる13秒36を出し優勝した[11]。同月、日本選手権で優勝[12]。7月、オールスターナイト陸上で日本新記録の13秒30を記録し優勝[13]。2017年に続き世界陸上に出場するも、準決勝で敗れ決勝進出を逃した[14]

2020年、木南記念で優勝[15]。2021年、日本選手権・室内60mハードルに出場するも、決勝でフライングで失格となった[16]2020年東京オリンピック泉谷駿介金井大旺とともに日本代表として出場するも、13秒98のタイムで予選敗退した[17]。2022年8月、実業団・学生対抗(オールスターナイト陸上)で追い風0.6メートルの条件下で13秒10を記録し優勝[18]。10月、田島記念で13秒43の大会新記録で優勝[19]

2023年2月、日本室内選手権で60メートル障害に出場し7秒64のタイムで優勝[20]。4月、織田記念で13秒47の記録で2位[21]。6月、日本選手権で2位入賞し、世界陸上の代表内定[22]。同月布勢スプリントで1位と同タイムの13秒28で2位に入った[23]。7月、アジア選手権に出場し、13秒29の記録で優勝し初の金メダルを手にした[24]。8月、世界陸上に出場するも準決勝5着で敗退した[25]。10月、アジア大会に出場、13秒41のタイムで1位(ヤクブ・アルユーハと着差なしで同率1位)、同種目の優勝は1982年の藤森良文以来41年ぶりであった[26]

2024年パリオリンピックの陸上競技男子110メートルハードルの予選では、5組に出場したが13秒46のタイムで4着となり敗者復活ラウンドに回った[27]。敗者復活ラウンドでは3組で13秒45をマークしたものの2着の選手と1000分の5秒差で3着となり、各組上位2着までとされる要件に入れず準決勝には進めなかった[28]

主な戦績

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主な戦績は以下の通り。

大会 会場 結果 種目 記録 備考
2009 全日本中学 大分県 4位 110mYH 14.26
2010 全国高校総体 沖縄県 準決勝 8着 110mJH 15.01
2010 国民体育大会 千葉県 5位 110mJH 14.42 追い風参考
2011 全国高校総体 岩手県 7位 110mJH 14.70
2012 世界ジュニア バルセロナ 予選5着 110mH 14.06
2012 国民体育大会 岐阜県 3位 110mH 14.22
2012 日本ジュニア選手権 愛知県 6位 110mH 14.46
2015 日本選手権 新潟県 優勝 110mH 13.81
2016 織田記念 広島県 3位 110mH 13.89
2016 日本インカレ 埼玉県 優勝 110mH 14.02
2017 織田記念 広島県 3位 110mH 13.45
2017 日本選手権 大阪府 優勝 110mH 13.45
2017 アジア選手権 ブバネーシュワル 4位 110mH 13.65
2017 世界陸上 ロンドン 予選7着 110mH 13.65
2017 全日本実業団 大阪府 2位 110mH 13.65
2017 国民体育大会 愛媛県 5位 110mH 13.68
2018 織田記念 広島県 5位 110mH 13.76
2018 セイコーGGP 大阪府 3位 110mH 13.55
2018 日本選手権 山口県 2位 110mH 13.45
2018 アジア大会 ジャカルタ 3位 110mH 13.48
2018 全日本実業団 大阪府 1位 110mH 13.59
2019 アジア選手権 ドーハ 4位 110mH 13.44
2019 IAAF世界リレー大会 横浜 2位 混合シャトルハードルリレー 55.59 走順は木村文子、高山、青木益未金井大旺
2019 セイコーGGP 大阪府 4位 110mH 13.51
2019 布勢スプリント 鳥取県 1位 110mH 13.36 当時日本記録タイ
2019 日本選手権 福岡県 1位 110mH 13.36 当時日本記録タイ・大会記録タイ
2019 オールスターナイト陸上 神奈川県 1位 110mH 13.30 当時日本記録
2019 Athlete Night Games in FUKUI 福井県 1位 110mH 13.25 当時日本記録
2019 世界陸上 ドーハ 予選2着 110mH 13.32 国外での日本選手最高
2019 世界陸上 ドーハ 準決勝6着 110mH 13.58
2019 田島記念 山口県 1位 110mH 13.50
2019 北九州陸上カーニバル 福岡県 1位 110mH 13.52
2020 セイコーGGP 東京都 3位 110mH 13.74
2020 全日本実業団 埼玉県 1位 110mH 13.51
2020 日本選手権 新潟県 2位 110mH 13.47
2020 田島記念 山口県 1位 110mH 13.44
2020 木南記念 大阪府 1位 110mH 13.49
2021 日本選手権室内 大阪府 予選1位 60mH 7.62 不正スタートで決勝失格
2021 READY STEADY TOKYO 東京都 3位 110mH 13.45
2021 布勢スプリント 鳥取県 3位 110mH 13.48
2021 日本選手権 大阪府 3位 110mH 13.37
2021 オリンピック 東京都 予選6着 110mH 13.98
2021 全日本実業団 大阪府 5位 110mH 13.75
2021 田島記念 山口県 予選4着 110mH 14.25 B決勝欠場
2022 日本選手権室内 大阪府 3位 60mH 7.67
2022 織田記念 広島県 4位 110mH 13.92
2022 セイコーGGP 東京都 7位 110mH 13.75
2022 日本選手権 大阪府 5位 110mH 13.60
2022 布勢スプリント 鳥取県 1位 110mH 13.32
2022 オールスターナイト陸上 神奈川県 1位 110mH 13.10
2022 田島記念 山口県 1位 110mH 13.43
2023 日本選手権室内 大阪府 1位 60mH 7.64
2023 織田記念 広島県 2位 110mH 13.47
2023 セイコーGGP 神奈川県 2位 110mH 13.25
2023 日本選手権 大阪府 2位 110mH 13.30
2023 布勢スプリント 鳥取県 2位 110mH 13.28
2023 アジア選手権 バンコク 1位 110mH 13.29
2023 世界陸上 ブダペスト 予選2着 110mH 13.35
2023 世界陸上 ブダペスト 準決勝5着 110mH 13.34
2023 アジア大会 杭州 1位 110mH 13.41 ヤクブ・アルユーハと同着

脚注

[編集]
  1. ^ 広島出身高山選手と真野選手パリオリンピック陸上代表内定”. NHK NEWS WEB広島. NHK広島放送局 (2024年7月4日). 2024年7月5日時点のオリジナルよりアーカイブ。2024年7月27日閲覧。
  2. ^ a b c “ちゅーぴー子どもウェブ ぶんタッチ パリ五輪 ゆかりの選手を応援しよう【広島県・山口県】”. 中国新聞デジタル (中国新聞社). (2024年7月26日). オリジナルの2024年7月25日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20240726220159/https://www.chugoku-np.co.jp/articles/-/501114 2024年7月27日閲覧。 
  3. ^ ゼンリン陸上競技部”. 株式会社ゼンリン. 2019年10月3日閲覧。
  4. ^ a b c d 陸協ひろしまニュース 第92号” (PDF) (2019年9月20日). 2023年10月21日閲覧。
  5. ^ a b c d e f g 高山峻野:アジア大会の銅メダルを追い風に、 日本人初の五輪メダル獲得を目指す”. Olympics.com (2019年2月12日). 2023年10月21日閲覧。
  6. ^ “110m障害の高山峻野、高校恩師が作る新聞が励み”. 日刊スポーツ. (2020年8月4日). https://www.nikkansports.com/olympic/tokyo2020/athletics/news/202008030000333.html 2023年10月22日閲覧。 
  7. ^ 110mHで高山が16年ぶりインカレV/日本学生対校選手権”. 明スポWEB (2016年9月4日). 2023年10月21日閲覧。
  8. ^ 東京2020オリンピック大会-輝け 明大アスリート”. 明治大学 (2021年7月1日). 2023年10月21日閲覧。
  9. ^ “高山、海外初の銅メダルもぎとった 日本勢12年ぶり表彰台”. (2018年8月29日). https://www.sponichi.co.jp/sports/news/2018/08/29/kiji/20180828s00056000337000c.html 2023年10月21日閲覧。 
  10. ^ “新種目の混合障害R、戸惑いつつも「楽しい」 世界リレー”. 産経新聞. (2019年5月11日). https://www.sankei.com/article/20190511-ABWJL6RKCVPGNO7WMK2YXEM3RI/ 2023年10月22日閲覧。 
  11. ^ “後半の強さが持ち味の高山、日本タイ記録で優勝 110m障害 陸上・布勢スプリント”. 毎日新聞. (2019年6月2日). https://mainichi.jp/articles/20190602/k00/00m/050/133000c 2023年10月22日閲覧。 
  12. ^ “高山が男子110障害優勝 陸上日本選手権、女子5000は木村V”. 日本経済新聞. (2019年6月30日). https://www.nikkei.com/article/DGXLSSXK00373_Q9A630C1000000/ 2023年10月21日閲覧。 
  13. ^ 110mHで高山峻野が日本新「よっしゃー」、負けた順大・泉谷駿介「すごい悔しい」”. 4years. (2019年7月27日). 2023年10月22日閲覧。
  14. ^ “高山が決勝逃す 痛恨のミスに「焦ってしまった」 男子110メートル障害準決勝”. 毎日新聞. (2019年10月3日). https://mainichi.jp/articles/20191003/k00/00m/050/018000c 2023年10月21日閲覧。 
  15. ^ “【陸上】佐藤、女子やり初優勝 木南記念、高山は110障害V”. 中国新聞. (2020年10月25日). https://www.chugoku-np.co.jp/articles/-/55722 2023年10月22日閲覧。 
  16. ^ “U18男子棒高跳び 宮地(高松工芸高)制す 陸上日本室内選手権”. 四国新聞. (2021年3月18日). https://www.shikoku-np.co.jp/sports/local/20210318000150 2023年10月22日閲覧。 
  17. ^ “泉谷駿介と金井大旺が準決勝進出、高山峻野は敗退…110m障害予選”. 読売新聞. (2021年8月3日). https://www.yomiuri.co.jp/olympic/2020/20210803-OYT1T50395/ 2023年10月22日閲覧。 
  18. ^ “高山、日本歴代2位の記録に「今日が人生のピーク」 男子110メートル障害”. 産経新聞. (2022年8月6日). https://www.sankei.com/article/20220806-ESEZ3IBAZNNOPMGV23PSZUH35A/ 2023年10月22日閲覧。 
  19. ^ “君嶋、児玉が同タイムV 陸上田島直人記念”. 産経新聞. (2022年10月16日). https://www.sankei.com/article/20221016-2ESPMWP4SVIDTL3YMZ6IMFA3AA/ 2023年10月22日閲覧。 
  20. ^ “青木が女子60メートル障害V 男子は高山が制す―日本室内陸上”. 時事通信. (2023年2月4日). https://www.jiji.com/jc/article?k=2023020400442&g=spo 2023年10月22日閲覧。 
  21. ^ “男子110障害の高山は2位「6月にピークを」 織田陸上”. 中国新聞. (2023年4月29日). https://www.chugoku-np.co.jp/articles/-/300616 2023年10月22日閲覧。 
  22. ^ “男子110mH 泉谷駿介が13秒04の日本新記録で3連覇、高山峻野が2位、共に世界陸上代表に内定【日本選手権】”. TBS. (2023年6月4日). https://newsdig.tbs.co.jp/articles/-/519063?display=1 2023年10月22日閲覧。 
  23. ^ “鈴木涼太が優勝、多田修平2位 陸上の布勢スプリント”. 共同通信. (2023年6月25日). https://web.archive.org/web/20230625234403/https://nordot.app/1045607185248977331 2023年10月22日閲覧。 
  24. ^ “男子110mHで高山峻野が金メダル!今季ベストに迫る13秒29の好タイム、横地大雅は5位【陸上・アジア選手権】”. TBS. (2023年7月14日). https://newsdig.tbs.co.jp/articles/-/604391?display=1 2023年10月22日閲覧。 
  25. ^ “【世界陸上】高山峻野、ロケットスタートも決勝及ばず…日本勢は泉谷駿介が決勝へ”. スポーツ報知. (2023年8月22日). https://hochi.news/articles/20230822-OHT1T51013.html?page=1 2023年10月22日閲覧。 
  26. ^ “110mH・高山峻野が「同着優勝」で日本勢41年ぶり金!クウェートのアルユーハとアジア王座分け合う/アジア大会”. 月刊陸上競技. (2023年10月2日). https://www.rikujyokyogi.co.jp/archives/115934 2023年10月22日閲覧。 
  27. ^ “陸上男子 110メートルハードル 泉谷 村竹 準決勝進出 パリ五輪”. NHK. https://www3.nhk.or.jp/news/html/20240804/k10014536871000.html 2024年8月7日閲覧。 
  28. ^ “男子110mハードル 高山は準決勝ならず【陸上 日本選手結果】”. NHK. https://www3.nhk.or.jp/news/html/20240806/k10014539471000.html 2024年8月7日閲覧。 

外部リンク

[編集]
記録
先代
金井大旺
(13秒36)
2018年6月25日
110mハードル
日本記録保持者
(13秒25)

2019年8月17日
次代
金井大旺
(13秒16)
2021年4月29日