トヨタ・クラシック
トヨタ・クラシック YN86改型 | |
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概要 | |
販売期間 | 1996年6月-1997年3月 |
ボディ | |
乗車定員 | 5名 |
ボディタイプ | ファストバック型4ドアセダン |
エンジン位置 | フロント |
駆動方式 | 後輪駆動 |
パワートレイン | |
エンジン | 3Y-E型 1,998 cc 直列4気筒 |
最高出力 | 97 PS/4,800 rpm |
最大トルク | 16.3 kgm/3,800 rpm |
変速機 | 4速AT |
サスペンション | |
前 | ダブルウィッシュボーン |
後 | 半楕円リーフスプリング |
車両寸法 | |
ホイールベース | 2,850 mm |
全長 | 4,885 mm |
全幅 | 1,735 mm |
全高 | 1,650 mm |
車両重量 | 1,480 kg |
その他 | |
ブレーキ |
フロント:ベンチレーテッドディスク リア:ドラム |
タイヤ | 205/75R14 |
トヨタ・クラシックとはトヨタ自動車が1996年から1997年まで限定受注生産したクラシックカー風(パイクカー)の乗用車である。
スタイル・機構
[編集]トヨタの市販車生産60周年記念車として、トヨタテクノクラフト(現・トヨタカスタマイジング&ディベロップメント)の手によりトヨダ・AA型乗用車をモチーフにしたクラシックモデルとして100台が製作された[1]。ボディカラーは黒と濃赤の2トーンカラーが基本だが[1]、その中でもブラック塗装は5台のみと、希少価値が極めて高い。
生産工程の多くが手作業のため、価格は800万円という非常に高価なモデルとなっている[2]。
ベースとなったのはピックアップトラックの5代目ハイラックスのダブルキャブ仕様車。車体の前後や屋根を中心にカーボンファイバーで製作されており、元車種の判別が難しいほどに手を加えセダン型の外観に仕立てられている[1]。各ピラーとドアパネルなど、キャビン周りは辛うじてハイラックスピックアップの面影を残しており、AA型と比べてフロントウインドシールドが大きく寝ており、ドアウインドウも大きい。車台型式は「YN86 改」となる[2]。
パワートレインはハイラックスのラインナップにある3Y-E型 2.0L 直列4気筒 OHVガソリンエンジンと、フロア4速ATの組み合わせとなっているが、乗用車の排出ガス規制に適合している[3]。パーキングブレーキは、ハイラックス同様ステッキタイプである。
ハイラックスのダブルキャブ仕様車が選定されたのは、寸法がオリジナルのAA型に近いことからである[2]。トヨタはこの10年前、AA型の復元プロジェクトを完了したが、その間にまったく異なる目標が計画された。現行車両からAA型をモチーフとしたロードカーを作り、最新の安全性と快適性の基準を満たすことである[4]。ステアリングホイールがナルディのクラシックタイプであるため、運転席エアバッグはないものの、質感と安全性はともに高い水準となっている。
5台が埼玉県秩父郡長瀞町の小さなホテルセラヴィ、長崎県佐世保市のハウステンボス、山口県下関市の関門の宿 源平荘、佐賀県武雄市の大正浪漫の宿 京都屋、兵庫県神戸市のフレンチレストラン 北野クラブ(希少な黒)で送迎用として活躍している。
旧トヨタテクノクラフトでは、この2年後、改造部位を減らして外観をピックアップのままとし、価格の低廉化を図った「TCピックアップ」も発売した[1]。これは主にフロント周りのみの改装で、より原形のハイラックスピックアップに近い。特に生産台数は限定されていない受注生産車だったが希少価値は高い。
脚注
[編集]- ^ a b c d 高橋満(BRIDGE MAN) (2020年11月16日). “生産台数わずか100台! トヨタ クラシックの中古車は今どうなってる?”. カーセンサー. リクルート. 2024年10月15日閲覧。
- ^ a b c 小鮒康一 (2022年6月20日). “トヨタ・クラシックのベースはなんと「ハイラックス」だった! 市販車生産60周年を記念した100台限定車の中身”. WEB CARTOP. 2024年10月15日閲覧。
- ^ “トヨタ クラシック (YN86改 1996):往年のAA型をモチーフとした限定100台のクラシックセダン”. B-cles car (2022年2月23日). 2024年10月15日閲覧。
- ^ “Toyota Classic (1996)” (ロシア語). automotive-heritage.com. Все права защищены. 2024年10月15日閲覧。