トヨタ・デュエット
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デュエット(Duet)は、1998年9月から2004年6月までトヨタ自動車が販売していた小型ハッチバック乗用車。ダイハツ工業が製造するストーリアのOEM供給車種である。
トヨタ・デュエット M100A/101A/M110A/111A | |
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1998年発売型「1.0V」・フロント | |
1998年発売型「1.0V」・リア | |
2000年改良型・「1.3V S Package」 | |
概要 | |
別名 |
ダイハツ・ストーリア ダイハツ・シリオン(初代) |
販売期間 | 1998年9月 - 2004年6月 |
ボディ | |
乗車定員 | 5名 |
ボディタイプ | 5ドアハッチバック |
エンジン位置 | フロント |
駆動方式 | 前輪駆動 / 四輪駆動 |
パワートレイン | |
エンジン |
EJ-DE型 直3 DOHC 989 cc EJ-VE型 直3 DOHC 989 cc K3-VE型 直4 DOHC 1297 cc K3-VE2型 直4 DOHC 1297 cc |
最高出力 |
EJ-DE型 44 kW (60 PS) / 6,000 rpm EJ-VE型 47 kW (64 PS) / 6,000 rpm K3-VE型 66 kW (90 PS) / 6,000 rpm K3-VE2型 81 kW (110 PS) / 7,000 rpm |
最大トルク |
EJ-DE型/EJ-VE型 94 N·m (9.6 kgf·m) / 3,600 rpm K3-VE型 123 N·m (12.6 kgf·m) 4,000 rpm K3-VE2型 126 N·m (12.8 kgf·m) / 4,400 rpm |
変速機 | 4速AT / 5速MT |
サスペンション | |
前 | ストラット式 |
後 |
トーションビーム式(2WD) 3リンク式(4WD) |
車両寸法 | |
ホイールベース | 2,370 mm |
全長 | 3,660 - 3,690 mm |
全幅 | 1,600 mm |
全高 | 1,435 - 1,450 mm |
車両重量 | 820 - 900 kg |
系譜 | |
先代 | トヨタ・カローラII(事実上) |
後継 | トヨタ・パッソ |
概要
[編集]→「ダイハツ・ストーリア」も参照
トヨタカローラ店で販売されていた。車名は英語で「二重奏」を意味する。 ボディは5ドアのみで、当時は多くの小型車からマニュアルトランスミッションと灰皿が廃止される流れの中で、それらを設定していた。
販売された大部分は1.0Lモデルであったが、マイナーチェンジで1.3Lモデルも設定された。ストーリアに設定された競技用ベースモデルの「X4」(クロスフォー)に相当するグレードは、デュエットには設定されなかった。1.3Lモデルには、全グレード(2001年12月のマイナーチェンジ以降は1.3 S Packageのみ)に高回転型エンジンであるK3-VE2型が搭載され、ホットハッチと呼べる動力性能が与えられた。しかし事実上ハイオクガソリン用に最適化され、レギュラーガソリンでは高性能が発揮できなかった。
年表
[編集]- 1998年(平成10年)9月24日
- 発売[1]。
- エンジンはダイハツ製のEJ-DE型989 cc直列3気筒DOHC12バルブエンジンのみの設定で、トランスミッションは4速ATおよび5速MTが用いられる。
- この時期の仕様には、本来トヨタ車の特徴であるデジタルクロックがダイハツ製ということもあり採用されなかったにもかかわらず、装備されるカーオーディオやカーラジオはダイハツ純正品でなくトヨタ純正品であったため、時刻を車内でそのまま見ることはオーディオユニットを交換しない限りできなかった。そのためトヨタでは1DINポケットに左半分はカセット入れ・右半分は蛍光管式デジタルクロックといった特異なオプションを用意していた。
- 1999年4月16日[2]
- 「V」をベースに電動格納式リモコンカラードドアミラーやUVカットガラスなどを装備した特別仕様車「Vリミテッド」を発売。
- 同時に「X」にラグジュアリーパッケージ、「V」にスポーツパッケージならびにビジネス仕様車を追加。新たにSRSサイドエアバッグとホワイトパールⅠのオプション設定を行った。
- 1999年10月7日[3]
- 「V」をベースに、CD・カセット一体AM/FMマルチ電子チューナー付ラジオやワイヤレスドアロックリモートコントロールなどを装備した特別仕様車「Vリミテッド」を発売。また、この特別仕様車にはベースとなったVグレードに設定されていた「スポーツパッケージ」も設定される。
- 2000年5月9日
- 最初のマイナーチェンジ[4](1次改良)。
- エクステリアでは前後バンパーが変更され、リヤは反射板が追加されたデザインになると同時にテールランプの配置も変更されている。また全グレードでフロントサスペンションが大幅に見直され、カーブドオフセットコイルスプリングの採用によりハンドリング性能も若干向上した。スピードメーター内のオドメーターとトリップメーターが機械式からデジタル液晶に変更され、併せてデジタルクロックが装備された。
- K3-VE2型1,297 cc直列4気筒DOHC16バルブエンジンを搭載した1.3V、およびそれをベースにエアロパーツ、マフラーカッター、チタン調インパネ、ステアシフト(4速AT車のみ)などを追加した1.3V S Packageを追加設定。1.0X、1.0Vでは989 ccのEJ-DE型エンジンから、これをベースに連続可変バルブタイミング機構「VVT-i」を搭載したEJ-VE型に変更され、動力性能が若干向上した。
- 2000年12月25日[5]
- 「V」をベースに、専用色のブリティッシュグリーンマイカの設定やキーフリーシステムなどを装備した特別仕様車「V クラシック」を発売。
- 2001年12月20日
- 2度目のマイナーチェンジ[6](2次改良)。
- エクステリアが大幅に意匠変更(いわゆる「トヨタ顔」へのフェイスリフト)。これにより個性が失われたという批判も少なくないが、一方で「落ち着いていて良い」あるいは「親しみやすくて良い」と評価する声もあり、賛否両論であった。
- 高回転型ではないレギュラーガソリン仕様のK3-VE型エンジン搭載車が設定された。K3-VE型エンジンはストーリアでは内装に高級感を持たせたCXにしか設定されなかったが、デュエットではCXとほぼ同等の1.3Xだけでなく、安価な1.3Vにも設定された。このテコ入れでも販売の中心は1.0LのATであったが、850kg(FF車)と1998年改定の規格の軽自動車並みに軽量な車体には充分であった。従来の高回転型K3-VE2型エンジンは、スポーツモデルの1.3Sにのみ残された。
- 廉価グレードを除くモデルに、キー操作なしでドアの施錠・解錠及びエンジン始動が可能な「キーフリーシステム」を標準装備とした。トヨタの「スマートエントリー&スタートシステム」と同等の機能であるが、電波の強弱だけで動作する方式で、施錠・解錠時にボタンを押す必要もなかったため、電子カードキーの位置と電池の消耗具合によっては正しく動作しない場合があった。
- 2002年6月3日[7]
- 1.0Vをベースに、GPSボイスナビゲーションシステムやレザー調シート&ドアトリム表皮などを装備した「1.0V Classic・ナビスペシャル」を発売。また、ナビゲーション非装着の「1.0V Classic」も設定される。
- 2003年4月10日[8]
- 特別仕様車「1.0Vリミテッド」「1.0Vクラシック」を発売。
車名の由来
[編集]「DUET(デュエット)」という音の響きの良さと、英語の「Duet(二重奏)」という意味の美しさがスタイルにマッチングしていることから名づけた
脚注
[編集]- ^ “トヨタ、新型車(?)「デュエット」発売 【ニュース】”. webCG. 2024年11月3日閲覧。
- ^ 『トヨタ、デュエットの特別仕様車を発売』(プレスリリース)トヨタ自動車株式会社、1999年4月16日 。2022年4月14日閲覧。
- ^ 『トヨタ、デュエットの特別仕様車を発売』(プレスリリース)トヨタ自動車株式会社、1999年10月7日 。2022年4月14日閲覧。
- ^ “トヨタ、デュエットをマイナーチェンジ | トヨタ自動車株式会社 公式企業サイト”. global.toyota. 2024年11月3日閲覧。
- ^ 『トヨタ、デュエットの特別仕様車を発売』(プレスリリース)トヨタ自動車株式会社、2000年12月25日 。2022年4月14日閲覧。
- ^ “トヨタ「デュエット」マイナーチェンジ 【ニュース】”. webCG. 2024年11月3日閲覧。
- ^ 『トヨタ、6車種にナビゲーション付の特別仕様車を設定』(プレスリリース)トヨタ自動車株式会社、2002年6月3日 。2022年4月14日閲覧。
- ^ 『トヨタ、デュエットの特別仕様車を発売』(プレスリリース)トヨタ自動車株式会社、2003年4月10日 。2022年4月14日閲覧。
- ^ デアゴスティーニジャパン『週刊日本の名車』第99号、23ページ
関連項目
[編集]- トヨタ自動車
- ダイハツ・ストーリア - 姉妹車
- トヨタ・パッソ - 後継車
外部リンク
[編集]- GAZOO.com トヨタ・デュエット - ウェイバックマシン(2003年3月25日アーカイブ分)