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トヨタ・ピクシスエポック

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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

ダイハツ・ミラ > ダイハツ・ミライース > トヨタ・ピクシスエポック

ピクシス エポックPIXIS EPOCH)は、トヨタ自動車が販売する軽自動車である。

概要

子会社のダイハツ工業からOEM供給を受ける形式で2011年9月に発売を開始したトヨタブランドの軽自動車「ピクシス」シリーズはこれまで、ムーヴ コンテベースの軽トールワゴンであるピクシス スペースハイゼット トラックベースの軽トラックであるピクシス トラックハイゼット カーゴベースの軽キャブオーバーバンであるピクシス バンの3車種を発売してきた。

今回、第3弾として発売されるピクシスエポックはミラ イースミラシリーズ、以下イース)をベースにした優れた低燃費と購入しやすい価格が特徴の軽ハッチバック軽セダン)である。

2012年12月に富士重工業(現・SUBARU)から同じイースをベースとしたプレオ+(プラス)(2018年3月まではプレオシリーズ)が発売され、3姉妹車種となった。

ピクシスジョイが生産終了した2023年6月以降はコペンGR SPORTを除いたトヨタブランドにおける唯一の軽乗用車となっている。

初代 LA300A/310A型(2012年 - 2017年)

トヨタ・ピクシスエポック(初代)
LA300A/310A型
X"SA"(後期型)
概要
別名 ダイハツ・ミライース(初代)
スバル・プレオプラス(初代)
プロドゥア・アジア(初代)
トヨタ・アギア(初代)
ダイハツ・アイラ(初代)
フィリピン・スリランカ・ブルネイ : トヨタ・ウィゴ(初代)
販売期間 2012年5月10日 - 2017年5月11日
設計統括 上田亨
ボディ
乗車定員 4人
ボディタイプ 5ドア ハッチバック
エンジン位置 フロント
駆動方式 前輪駆動 / 四輪駆動
プラットフォーム Aプラットフォーム
パワートレイン
エンジン KF-VE型 658cc 直3 DOHC DVVT
最高出力 52ps/6,800rpm

49ps/6,800rpm
最大トルク 6.1kg・m/5,200rpm

5.8kg・m/5,200rpm
変速機 CVT
サスペンション
マクファーソン・ストラット
トーションビーム(FF)
3リンク(4WD)
車両寸法
ホイールベース 2,455mm
全長 3,395mm
全幅 1,475mm
全高 1,500mm
車両重量 730kg(FF全車)
790kg(4WD全車)
テンプレートを表示
2012年5月10日
発表・同時に販売開始[1]
グレード体系・装備内容・ボディカラー・価格はイースと同一で、エンブレム類が異なる程度である。なお、リアのエンブレム配置は車名エンブレムが左上、「eco IDLE(エコアイドル)」エンブレムが右下とイースとは逆の配置となる。
2013年8月19日
マイナーチェンジ(イース、プレオ+も同日にマイナーチェンジ)[2]
エンジンに「クールドi-EGR」やCVTサーモコントローラーなどを採用するとともに、フロントデザインの変更やタイヤディフレクターの採用。さらに、2WD車はフロアアンダーカバーとローダウンサスペンションも採用したことで空力性能を高めるなど燃費性能を高め、JC08モードで2WD車は33.4km/L、4WD車は30.4km/Lにそれぞれ向上された。また、60km/h以上で走行の際、急ブレーキ時にハザードランプを点滅させることにより、後続車に注意を促すエマージェンシーストップシグナルを全車に標準装備するとともに、トヨタブランドの車種としては初採用となる、低速域衝突回避支援ブレーキ機能、誤発進抑制制御機能、先行車発進お知らせ機能、VSC&TRCで構成された衝突被害軽減ブレーキスマートアシスト」(以下「スマアシ」)[注 1]を一部のグレードに設定し、安全性能も強化。サスペンションの特性とフロントシート形状を変更することで乗り心地を、吸遮音材の性能向上や配置変更により静粛性をそれぞれ高めた。さらに、フロントデザインの変更に加え、インパネセンター部の配色も変更された。ボディカラーは「D」を除く全グレードで変更を行い、「シェルローズ」を廃止する替わりに、エポックでは設定がなかった[注 2]「ライトローズマイカメタリック」、「アーバンナイトブルークリスタルメタリック(オプションカラー)」、新色の「シャイニングレッド」の3色を追加した。グレード体系が一部変更となり、最上位グレードの「G」・「Gf」はスマアシやヘッドランプ自動消灯システム、オート格納式ドアミラー(「Gf」はヒーター付)を追加して装備を充実し、「G"SA"」・「Gf"SA"」に改名し、スマアシを標準装備した「L"SA"」・「Lf"SA"」・「X"SA"」・「Xf"SA"」を新設した。
2014年7月9日
一部改良(イース、プレオ+も同日に一部改良)[3]
圧縮比向上などエンジンの改良により、JC08モード燃費で2WD車は35.2km/L、4WD車は32.2km/Lにそれぞれ向上。併せて、X系グレードと「G"SA"」・「Gf"SA"」には、ブラックシート表皮を採用した「ブラックインテリアパック」をオプション設定した。本オプションを適用した場合、グレードにより、16cm 4ドアスピーカー(「G"SA"」のみ)、助手席用シートアンダートレイ(「G"SA"」・「Gf"SA"」)、革巻ステアリングホイール(メッキオーナメント付、X系グレード・「Gf"SA"」)、プレミアムシャインブラックのオーディオパネル(X系グレード)が追加で装備される。
2015年4月8日
一部改良(仕様変更扱い、イース、プレオ+も同日に一部改良[注 3])。
アイドリングストップ機能「eco IDLE」を改良し、エンジン再始動の条件にステアリング操作を追加。また、坂道発進時、ブレーキペダルからアクセルペダルに踏みかえる時に車両の後退を防ぐヒルホールドシステムを全車に標準装備した。バックドアに貼り付けられていたeco IDLEエンブレムを廃止。
2016年7月22日
仕様変更。OEM元のイース同様、ボディカラーの「アーバンナイトブルークリスタルメタリック(オプションカラー)」を廃止。
2017年4月[4]
初代イース、および初代プレオ+と共に生産終了。在庫分のみの販売となる。
2017年5月12日
フルモデルチェンジに伴い初代モデルの販売を終了。

2代目 LA350A/360A型(2017年 - )

トヨタ・ピクシスエポック(2代目)
LA350A/360A型
L 4WD
概要
別名 ダイハツ・ミライース(2代目)
スバル・プレオプラス(2代目)
販売期間 2017年5月12日 -
ボディ
乗車定員 4名
ボディタイプ 5ドアハッチバック
エンジン位置 フロント
駆動方式 前輪駆動(2WD車)
四輪駆動(4WD車)
プラットフォーム Dモノコック
(新Aプラットフォーム)
パワートレイン
エンジン KF型:
658cc 直列3気筒DOHC
最高出力 36kW (49PS)/6,800rpm
最大トルク 57N・m (5.8kgf・m)/
5,200rpm
変速機 CVT
サスペンション
マクファーソン・ストラット式
トーションビーム式(2WD)
3リンク式(4WD)
車両寸法
ホイールベース 2,455mm
全長 3,395mm
全幅 1,475mm
全高 1,500mm(2WD)
1,510mm(4WD)
車両重量 650-670kg(2WD)
720-740kg(4WD)
その他
ベース車両 ミライース(2代目)
テンプレートを表示
2017年5月12日
「ミラ イース」、「プレオ+」から3日遅れてフルモデルチェンジ[5]
外観は初代同様、エンブレム類が変更されている点に加え、「G"SA III"」では、14インチアルミホイールのセンターキャップの意匠がブラック(トヨタのCI入り)に変更されている違いがある[注 4]。パワートレインは初代モデルを踏襲しているが、アクセルペダルに対するエンジン反応をよくしたことで発進や追越時の加速性能を向上。初代・後期型モデルで導入済みの衝突回避支援システム「スマートアシスト」はピクシスシリーズで初となるステレオカメラ方式の「スマートアシストIII」となったことで、衝突回避支援ブレーキ機能を対歩行者にも対応したほか、オートハイビームなどを追加。内装ではドライビングポジションの改善などを行い、バックドアは登録車に採用されていることが多いスイッチ式バックドアオープナーを標準装備した。
グレード構成・車両本体価格・装備内容・オプション内容は2代目ミライースと同一である。そのため、4WD車は2WD車と同じグレード名に統一の上、初代の「L」・「L"SA"」・「X"SA"」・「G"SA"」は踏襲され、「L"SA"」・「X"SA"」・「G"SA"」は「スマートアシストIII」の搭載に伴って「L"SA III"」・「X"SA III"」・「G"SA III"」にそれぞれ改名。また、「X」は「X"SA III"」へ統合のため廃止し、廉価グレードの「D」も廃止。替わって、ビジネス向けグレードの「B」と「B"SA III"」を追加した。
ボディカラーも2代目ミライースに準じており、初代モデルのボディカラーのうちプラムブラウンクリスタルマイカ(メーカーオプション)、ブライトシルバーメタリック、パールホワイトIII(メーカーオプション)、ブラックマイカメタリックの4色を継続設定し、ホワイトは色番号を<W19>に変更の上、「B」・「L」(其々の"SA III"を含む)専用色に移行。また、新規色のスカイブルーメタリック、スプラッシュブルーメタリック(「X"SA III"」・「G"SA III"」専用色)、マゼンタベリーマイカメタリック(「L」・「L"SA III"」・「X"SA III"」・「G"SA III"」専用色)、レモンスカッシュクリスタルメタリック(「X"SA III"」・「G"SA III"」専用色)の4色を追加した。なお、「B」・「B"SA III"」はイース同様にスカイブルーメタリック、ブライトシルバーメタリック、ホワイトの3色のみとなる。
2018年8月1日
一部改良(仕様変更扱い)。燃料消費率と排出ガスがWLTCモードに対応(燃料消費率に関してはJC08モードも併記)し、「平成30年排出ガス基準50%低減レベル(☆☆☆☆)」認定が新たに取得された。
2020年1月
仕様変更。「L」・「L"SA III"」・「X"SA III"」・「G"SA III"」においてボディカラーの設定が変更され、マゼンタベリーマイカメタリックを廃止する替わりに、ファイアークオーツレッドメタリックが新たに設定された。
2020年5月1日(補足)
東京都を除く全ての地域での全車種併売化に伴い、トヨタ店トヨペット店での取扱地域が全国に拡大された。
2020年9月
仕様変更。「L」・「L"SA III"」・「X"SA III"」・「G"SA III"」においてボディカラーの設定が変更され、パール系(メーカーオプション)のパールホワイトIIIをシャイニングホワイトパールに差し替えた。
2020年12月1日
一部改良(仕様変更扱い)。オートライトを全車に標準装備された。
2022年7月25日
ピクシスジョイと共に一部改良。車外騒音規制などの法規対応を行うのみで、性能・装備・グレード体系は従来通りとなる[6]
2023年12月20日(補足)
OEM元のダイハツ工業の不正問題の調査で対象がこれまで判明していた6車種から当車種を含めたほぼ全ての車種に拡大することが明らかとなり、国内外の全てのダイハツ工業製の車種の出荷を停止する方向で調整することとなった[7]
2024年9月3日
一部改良を発表(10月1日発売)[8]
リアのソナーを2個から4個に増強され、従来は4WD車のみだった寒冷地仕様エンジンクーラント濃度を50%に設定)を2WD車にも拡大して標準装備化。グレード体系が整理され、スマアシ非装備グレードの「B」と「L」が廃止されたことでスマアシは全車標準装備となった。

車名の由来

エポック(EPOCH)とは、「(新)時代」を意味する[1]

2020年4月30日までの取扱チャネル

なお、他の「ピクシス」シリーズ同様、軽自動車市場比率の高い地域で取扱希望のあった青森県秋田県鳥取県島根県四国地区(東かがわトヨタ自動車販売を除く。5月1日以降も引き続き取り扱わない)、福岡県を除く九州沖縄地区においては、トヨタ店トヨペット店を含めた全てのトヨタの販売店での取り扱いとなっていた。

また、新車の展示については取扱店舗から更に選定された「ピクシス・ステーション」と呼ばれる一部の店舗に限られていた。

脚注

注釈

  1. ^ 警告文はスバルのEyeSightと同じ「スマートアシストに頼った運転は、絶対に行わないでください。」。
  2. ^ 元々はイースの特別仕様車「memorial edition」の設定色だった。
  3. ^ この改良より、イース・プレオ+にはそれぞれの最上級グレードに2トーンカラー仕様(独自の「Dラッピング」を用いた「デザインフィルムトップ」)が設定されているが、エポックには未設定で、2トーンカラー仕様専用色の「フェスタイエロー」もエポックでは設定されていない。
  4. ^ イースの「G"SA III"」、プレオ+の「G スマートアシスト」の場合はシルバーのセンターキャップとなる。

出典

  1. ^ a b TOYOTA、新型軽乗用車『ピクシス エポック』を発売』(プレスリリース)トヨタ自動車株式会社、2012年5月10日http://www2.toyota.co.jp/jp/news/12/05/nt12_024.html2012年8月19日閲覧 
  2. ^ TOYOTA、ピクシス エポックをマイナーチェンジ』(プレスリリース)トヨタ自動車株式会社、2013年8月19日https://global.toyota/en/detail/17482502017年5月12日閲覧 
  3. ^ TOYOTA、ピクシス エポックを一部改良』(プレスリリース)トヨタ自動車株式会社、2014年7月9日https://global.toyota/jp/detail/34341622014年7月9日閲覧 
  4. ^ ピクシスエポック(トヨタ)2012年5月~2017年4月生産モデルのカタログ”. リクルート株式会社 (2020年1月14日). 2020年1月14日閲覧。
  5. ^ TOYOTA、ピクシスエポックをフルモデルチェンジ』(プレスリリース)トヨタ自動車株式会社、2017年5月12日https://newsroom.toyota.co.jp/jp/detail/16740699 
  6. ^ トヨタ ピクシスエポック&ジョイが夏頃に一部改良予定! ダイハツ側も同時期に実施か”. MOBY (2022年4月11日). 2022年8月5日閲覧。
  7. ^ “ダイハツ 国内外すべて販売停止 新たに25車種の試験 174の不正発覚”. AUTOCAR JAPAN. (2023年12月20日). https://www.autocar.jp/post/996114 
  8. ^ ピクシス エポックを一部改良”. トヨタ自動車株式会社 (2024年9月3日). 2024年10月5日閲覧。

関連項目

外部リンク