トヨタ・iQ
トヨタ・iQ KGJ10/NGJ10/NUJ10型 | |
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フロント | |
リア | |
室内 | |
概要 | |
別名 | アストンマーティン・シグネット |
販売期間 | 2008年11月 - 2016年4月 |
設計統括 | 中嶋裕樹 |
ボディ | |
乗車定員 | 2人-4人 |
ボディタイプ | 3ドアマイクロクーペ |
駆動方式 | FF |
プラットフォーム | Bプラットフォーム |
パワートレイン | |
エンジン |
1KR-FE型 1.0L 直3 DOHC 1NR-FE型 1.3L 直4 DOHC 1ND-TV型 1.4L 直4 SOHC |
最高出力 |
1KR-FE型 68ps/6000rpm 1NR-FE型 94ps/6000rpm |
最大トルク |
1KR-FE型 9.2kgfm/4800rpm 1NR-FE型 12.0kgfm/4400rpm |
変速機 |
Super CVT-i 6速MT(130G MT"→(ゴー)"のみ) |
前 |
前: マクファーソンストラット 後: トーションビーム |
後 |
前: マクファーソンストラット 後: トーションビーム |
車両寸法 | |
ホイールベース | 2,000mm |
全長 |
2,985mm 3,000mm(すべての "→(ゴー)" グレード) |
全幅 | 1,680mm |
全高 | 1,500mm |
車両重量 |
890kg(1.0L車) 950kg(1.3L車) |
その他 | |
2014年末までの新車登録台数の累計 | 3万670台[1] |
系譜 | |
後継 | 欧州:既存のアイゴに統合 |
iQ(アイキュー)とはトヨタ自動車が生産・販売していたマイクロクーペタイプのコンパクトカーである。生産拠点はトヨタ・高岡工場(豊田市)。
概要
[編集]欧州の各メーカーがマイクロカー(Aセグメント)に力を入れはじめている現状に対するトヨタの回答のひとつとして、2007年9月、ドイツのフランクフルトモーターショーにてiQコンセプト(iQ CONCEPT)として出展された。
外寸は2985mmx1680mmx1500mmと、欧州圏で発売されている同社のアイゴ、あるいは日本の軽自動車よりも長さが400mm以上短く、コンセプトはあくまで「大人3人と子供1人または荷物の3+1シーター」[注釈 1]=「Compact, not compromised」= コンパクトではあるが我慢はないというもの(その性質上、実質的にクーペ扱い)である。なお、開発は南フランスにあるトヨタの欧州デザインスタジオ、ED2(EDスクエア)が行った。
その後、東京モーターショーにもiQコンセプトが出展され、2008年3月のジュネーブモーターショーにて量産仕様を世界初出展。同年10月のパリサロンにて正式市販モデルが発表された。
雑誌や一部好事家での評価は高かったが、当車がネッツ店専売だったため、実用性および価格の双方に優位なヴィッツはともかく、トヨタのコンパクトカーのボトムレンジを支えるカローラ店専売のパッソの陰に隠れてしまい、日本国内での販売は低迷が続いた。
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iQコンセプト(フロント)
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iQコンセプト(リア)
歴史
[編集]型式 KGJ10/NGJ10型(2008年-2016年)
[編集]- 2008年10月15日 - 正式発表。高岡工場(愛知県)で生産し、同年11月20日より日本で発売開始。月間目標販売台数は2500台。
- 内外装のデザインには、巻き貝や波紋などを基に造られた数理モデルを用い、自然界の造形美を活かした線や面を採用している。
- 欧州仕様はコモンレール式1.4Lディーゼルターボエンジン(1ND-TV)と6速MTなどの組み合わせもあるが、国内仕様はNOx規制および二酸化炭素排出量の削減を念頭に置いたため、ダイハツ工業と共同開発した1L・3気筒の1KR-FEにSuper CVT-iのみの組み合わせとなる[注釈 2]。トランスミッション構造を変更し、ステアリングギヤボックスを上方に配置。さらに新開発の電動パワーステアリングの採用によりエンジンルームはヴィッツよりもさらにコンパクトとなっている。また、燃料タンクを床下にレイアウトすることでリヤのオーバーハングも極限まで短縮されている。さらにシートは乗り心地とホールド性を保ちつつ可能な限り薄型化するとともに、助手席側のダッシュボードを運転席より前方に出すことで十分な居住性能を確保している。
- ヘッドライトのバルブはスペースの関係で背面からは挿入出来ないため、ハロゲンヘッドライト・ディスチャージヘッドライトともに交換時は側面から挿入することになる。この技術はレクサス各車やアイシスですでに導入済であるが、いずれもディスチャージヘッドライトに対応するものであり、ハロゲンヘッドライト採用車種への導入はiQが世界初となる。
- オーディオは全車標準装備であるが、インパネクラスター一体式の専用デザインとなっており、CDの挿入はインパネ上部より、操作はステアリング脇にあるリモートスイッチにて行う。なお、メーカーオプションのオーディオレス仕様を選択するとインパネクラスターはディーラーオプションのナビに対応するものに変更される。
- 日本でのグレード展開は、発売当初、装備によって「100X」「100G」「100G"レザーパッケージ"」の3つが用意されるが、合計9個のエアバッグやABS&ブレーキアシスト、S-VSCなど高級車並みの安全装備は全車に備わる。また、欧州仕様のフロントマスクにはトヨタのCIマークが装着されるが、日本国内仕様に関してはネッツ店専売ということもあり、「Netz」の頭文字Nをモチーフにしたエンブレムが装着されていた。
- 2009年
- 2月10日 - ボディーカラーを2色追加。ヴィッツのマイナーチェンジで先行採用されたイエローと、ラクティスのマイナーチェンジで先行採用されたブルーメタリック(8T7)を追加した。
- 3月 - ジュネーヴモーターショーにて欧州向け直列4気筒1.3L[注釈 3]ガソリンエンジン搭載モデルが発表された。
- 8月20日 - 日本仕様において1NR-FE型エンジン[注釈 4]を搭載した新グレード「130G」と、その上級グレードである「130G"レザーパッケージ"」を追加。なお、基本的な装備は1.0L車に準ずる。
- 燃費性能は1.0L車と同じく20.8km/L(JC08モード燃費)を実現しており、「平成22年度燃費基準+25%」を達成している(現在は平成27年度燃費基準達成)。トランスミッションは当初CVTのみで欧州向けに存在する6MT+アイドリングストップ機構の設定はなく、エンジンもレギュラーガソリン仕様となるため欧州仕様車よりも若干最高出力が下げられている[注釈 5]。また「130G」以上のグレードの1.3Lには、欧州仕様車と同じく16インチのアルミホイールと175/60R16サイズのタイヤが装着されるが、リアブレーキは欧州仕様車がディスクブレーキなのに対し1.0Lと同じドラムブレーキである。
- 1.0 L車も一部改良を行い、運転席に座面を上下に調整できるシートアジャスター(100G"レザーパッケージ"のみ)や、ドアアームレストにポケットを追加して利便性を向上。ボディカラーには、欧州仕様車専用設定だった「グレーメタリック(1G3)」を追加すると共に、"レザーパッケージ"のシート表皮にブラックレザー×レッドファブリックを追加設定した。
- さらに2種類の特別仕様車「"+(プラス)"」と「100X"2 Seater"」を発売。「"+"」は「デコクレ」の第2弾として「100G」「130G」をベースに、一部にスコーピオンレッドあるいはキャメルゴールドの加飾を施した内装やスーパークロームメタリック塗装の15インチアルミホイール[注釈 6]、黒色加飾のメーターバイザー、角度調節機能付マップランプ(白色LED)にはメッキ加飾を施すなど“個性”を強調した仕様で、搭載エンジンや"レザーパッケージ"等の装備で合計4タイプが用意される。一方の「100X"2 Seater"」は廉価グレードの「100X」をベースに後部座席部分をラゲージスペースに変更して乗車定員を2人に減らし荷室スペースを確保したシリーズ初の2シーター仕様で、リアシートの撤去に伴う重量バランスの是正のためにサスペンションセッティングを変更し、さらにボディ補強も行われていることが特徴。ともに日本仕様車のオリジナルバージョン。また、コンプリートカーの「GAZOO Racing tuned by MN」(後述)も同時に発表された。
- 2010年
- 5月25日 - 一部改良。
- 運転席の上下アジャスターを全車標準装備化。さらに、ドアトリムの配色をプラムとブラックの2トーンカラーに変更すると共に、ステアリングには表面加工を施した。また、特別仕様車「130G"+"」と「130G"レザーパッケージ +"」には専用加飾色に「ポーラーホワイト」を追加した。
- 8月31日 - スポーティドレスアップパッケージ「100G/130G"→(ゴー)"」及び「130G"→(ゴー)レザーパッケージ"」を追加。
- 本パッケージではフロントに専用エアロバンパーとフォグランプ、リアデフューザーを装備。電動格納式リモコンカラードドアミラーには専用色のシルバーを設定した。内装ではグレー&ブラックの内装色を設定すると共に、赤いステッチのステアリングと高輝度シルバー加飾のインパネセンタークラスターと助手席インパネアッパーモールを採用し、ファッション性を向上。→(ゴー)レザーパッケージは、レザーとファブリックの複合シートのファブリック部でグレーかレッドを選択可能(レザー部はブラックで固定)。
- 「130G"→(ゴー)"」並びに「130G"→(ゴー)レザーパッケージ"」のトランスミッションは7速シーケンシャルシフトマチック(Super CVT-i)を採用する。また、既に日本国外で設定されている6速MT車「130G MT→(ゴー)」と「130G MT→(ゴー)"レザーパッケージ"」もあわせて発表された(後述)。6MT車はアイドリングストップシステム「TOYOTA Stop & Start System」を標準装備。エンジンやトランスミッションとの最適化により23.5km/L(10・15モード)の低燃費も実現している。
- 11月8日 - 予告されていた「130G MT"→(ゴー)"」及び「130G MT"→(ゴー)"レザーパッケージ」を発売開始。
- 5月25日 - 一部改良。
- 2012年
- 5月7日 - 一部改良。
- センタークラスターにピアノブラック塗装を施すとともに、1.3L・CVT車はマニュアル感覚のシフトチェンジを楽しめる7速シーケンシャルシフトマチックを採用。
- 同時にグレード体系が見直され、1.0L車は「100X」・「100G」及び特別仕様車として発売されていた2人乗り仕様「100X"2 Seater"」の3グレードに集約。1.3L・CVT車は既存グレードが販売開始当初の体系に戻され、新たに「130G」の装備内容を一部厳選することで価格を下げた「130G"Xパッケージ"」を追加。1.3L・6MT車は装備内容の見直しにより、「130G MT」・「130G MT"レザーパッケージ"」に改称された。
- 7月9日 - GAZOO Racingが開発したスポーツコンバージョン車「GRMN Supercharger」(後述)を発表。
- 5月7日 - 一部改良。
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130G"→(ゴー)"
- 9月 - 本車をベースにした電気自動車「eQ」(イーキュー)を地方自治体や企業向けに限定発売すると発表[2]。同年12月に限定発売。
- 2014年5月7日 - 特別仕様車「130G"レザーパッケージ・グランブルー"」・「130G MT"レザーパッケージ・グランブルー"」を発売。
- ネッツ店が旧・ビスタ店と再編・統合後10周年を迎えることを記念したもの。「130G(CVT車)」・「130G MT(6速MT車)」をベースに、「レザーパッケージ」の装備内容に加え、ボディカラーはネッツ店のチャネルカラーであるブルーを基調とした特別色3色と別の色を組み合わせた専用ツートンカラー3種(ブルーメタリック×ホワイトパールクリスタルシャインはオプション設定)とし、内装はピラーからルーフの内張りをブルーに変え、本革巻き3本スポークステアリング・ホイール、本革巻きシフトノブ(CVT車のみ)、フロントシート表皮にブルーステッチを採用するなどより個性を際立たせる仕様とした[3]。なお、「130G"レザーパッケージ・グランブルー"」では、ハロゲンヘッドランプ(マニュアルレベリング機構付)がスモークに、アルミホイールが16インチにそれぞれ変更され、サンバイザーに助手席バニティミラーを追加(MT車はベース車に標準装備)、また、電動格納式リモコンカラードドアミラー(サイドターンランプ付)はベースグレードでは「ディープアメジストマイカメタリック×シルバーメタリック」設定時に適用されるボディ同色に変更となる。
- 2016年
- 3月25日 - 生産終了。2016年以降は在庫対応のみとなる。
- 4月4日 - 販売終了。同時にホームページへの掲載も削除された。また、在庫対応分の車両は同月末までに全て完売となった。
GAZOO Racing tuned by MN
[編集]- iQ GRMN
- 2009年8月20日、トヨタの自動車総合ポータルサイト「GAZOO.com」内で展開された「Gazoo Racing」[注釈 7]が開発を行ったiQベースのチューニングカー「iQ GAZOO Version」の市販仕様車ともいえる「GAZOO Racing tuned by MN(GRMN)」が発表され、同日から受注を開始。
- ベース車両となったものは、アイドリングストップ機構付きの6MTやリアディスクブレーキ、さらにプレミアムガソリン仕様の「1NR-FE」エンジン[注釈 8]を標準装備する欧州仕様の1.3L車をベースとして、専用開発のサスペンションやボディ補強パーツをはじめ専用のRAYS製16インチ軽量アルミホイール、さらにタコメーターや専用のスポーツシートなどを標準装備したコンプリートカーである。さらにオプションでモデリスタ製エアロパーツやマフラーなども装着可能な特別な1台で、価格はおよそ192万円となり、発売(引渡し)は11月13日からとなる。またメーカー製作とはいえチューニングカーである以上、持込登録が必要な改造車扱いとなるため減税等の措置は受けられない。
- 100台の限定販売であったものの、受注開始から一週間ほどで全台数を完売した。
- iQ GRMN スーパーチャージャー
- 2012年7月9日に発表されたiQ GRMNの第二弾。「130G MT」をベースにスーパーチャージャーを搭載したことで最高出力・最大トルク共に30%以上高め、専用チューニングのサスペンションやマニュアルトランスミッションをクロスレシオ化するなど軽量ボディとエンジン性能を最大限に活かした痛快な走りを実現。外装は専用バンパーやリアスポイラーを装備し、ボディそのものも最新のプレス技術によりシャープなデザインとした。内装もスポーツ走行を前提にした専用のスポーツシートやメーターが装備される。
- 9月下旬から100台限定で販売されるが、今回は同年7月22日から専用サイトにて先着順による商談申込の受付を行い、86公式発表時に設けられたカスタマイズやモータースポーツに精通したスタッフが常駐する「AREA 86」のネッツ店にて商談を行う。2012年9月中に100台全ての販売を終了した。
コンセプトカー
[編集]2009年5月13日、フランクフルトモーターショーにてiQスポーツコンセプト(iQ Sport Concept)が出展された。
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iQスポーツコンセプト(フロント)
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iQスポーツコンセプト(リア)
その他
[編集]- 全長3m前後のシティコミューターということで(価格面を抜きにすれば)スマート・フォーツーやタタ・ナノなどと比較されがちであるが、iQと比較すると前者は同じリッターカーでも2人乗りで、後者は4ドア・排気量0.6Lという決定的な違いがあり、さらに言うと両車ともRR(リヤエンジン・リヤドライブ)であるため、今のところ、まったく同じコンセプトの車は大手自動車メーカー製では他に例がないといえる(類似コンセプトの国産車としては過去にはスズキ・ツインやスバル・R1があったが、いずれも軽自動車である)。
- 本カタログは車両コンセプトをわかりやすく説明するため、写真やイラストを多用している。そのためトータルで60頁近くもあり、比較的豪華なつくりになっている。
- 2008年9月には愛知県のリトルワールドと神奈川県の大磯ロングビーチで国内仕様・プロトタイプの特別先行試乗会が開催された(和歌山県のポルトヨーロッパでも予定されていたが、台風により中止となった)。
- 同年10月20日から26日まで、銀座ソニービルの壁面に、地面と垂直に道路のセットを造り、iQを設置、1日6回ワイヤーでつられた男女3人が、その周りで傘を手にパフォーマンスを繰り広げるという宣伝が行われた。
- 同年10月に開催された「東京国際映画祭」(トヨタ自動車協賛)の会場においてiQが公式車両として使われ、iQが出品作品に出演した映画俳優らを乗せて「グリーンカーペット」まで送迎した[4]。
- 同年11月23日に東京で開かれたYouTubeの公式イベント「YouTube Live Tokyo」でも、トヨタによるデモ走行が行われ、派手なパフォーマンスを披露した。
- 2009年5月7日、ダイキン工業がエアコン「うるるとさらら」のキャラクターであるぴちょんくんのデビュー10周年を記念して同日から8月31日まで開催されるユーザー参加型キャンペーン「ぴちょんくん号が行く! エコ旅キャンペーン」にあわせてiQをベースとした「ぴちょんくん号」をアムラックスで公開した[5]。同車はぴちょんくんをイメージさせるカラーリングとFRP素材のパーツ8個と専用ヘッドライトを追加することで全長×全幅×全高がベース車の2.985mm×1.680mm×1.500mmから3.180mm×1.870mm×1.990mmに拡大されている(よって、3ナンバー登録となっている)。なお、製作日数は107日を要した。
- 2009年6月29日、イギリスの自動車メーカーであるアストンマーティンがiQをベースとしたコンセプトカー「アストンマーティン・シグネット」の概要を発表。クリエイティブで環境に優しく、小型車でありながらプレステージ性を付加することで高い存在感を発揮することを目標に製作されたという。また同日、トヨタもTME(トヨタ・モーター・ヨーロッパ)を通じて、アストンマーティンにiQをOEM供給すると発表した[6]。同年12月16日には実車の写真を初公開するとともに概要を発表。ルーフ・サイドドア・リアフェンダーを除くパネル各部を専用設計とし、フロントにはアストンマーティンのアイデンティティであるブライトフィニッシュグリルを装着、ボンネット上とフェンダーにエアインテークを追加するなど変更部分は多岐にわたる。室内はレッドレザーを基本にブラックレザーを組み合わせ、ベースのiQとは全くの別物になるという。
- トヨタは2009年にコンセプトカー「FT-EV」を発表した。これはiQをベースとした小型電気自動車である。後に、2012年12月に本車をベースとした「eQ」が地方自治体・企業限定で発売されている。
- 若年層社員の技能向上を目的として、高岡工場内に『技能伝承ライン』と銘打ったラインが新設された。創設当時生産台数が少なかったiQを大量生産ラインから外し、塗装済みのボディーに作業者が全ての部品を手作業で組み付けながら作業上の問題点を自らの知恵で改善するというオールハンドメイドのラインであった。このラインはiQ生産終了まで続けられ、生産終了とともに廃止されている。
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電気自動車「eQ」(KPJ10)
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第18回上海モーターショーに出展された「eQ」の奇点汽車版「iC3」
受賞
[編集]2008年11月6日にはグッドデザイン賞の中でも最も優れた製品に与えられる「グッドデザイン大賞(内閣総理大臣賞)」を受賞[8]。トヨタの車種でグッドデザイン大賞の受賞は2003年度のプリウスに続き2車種目である。
同年11月11日には2008-2009日本カー・オブ・ザ・イヤーを獲得した[9]。日本国内外未発売での受賞は異例である。
2009年1月に開催された東京オートサロン2009 witn NAPACにて、トヨタモデリスタインターナショナルが出展したコンセプトカー「iQ“WHITE FALCON”」が東京国際カスタムカーコンテスト2009で、コンセプトカー部門の優秀賞を獲得した。
2012年12月、「eQ」のクールソーダメタリック×ブラックマイカ(ext)とブラック×ホワイト(int) の組み合わせがオートカラーアウォード2013で審査委員特別賞を受賞[10]。
車名の由来
[編集]- Intelligence Quotient(知能指数)の略。
- iQの「i」は「個性(individuality)」を表すと同時に、「革新(innovation)」と「知性(intelligence)」という意味をあわせもつ。また、「Q」は、「品質(quality)」を表現するとともに「立体的な(cubic)」という言葉の音と、新しい価値観とライフスタイルへの「きっかけ(cue)」という言葉に由来している[11]。
- GAZOO Racing tuned by MNの「MN」とは、「マイスター・オブ・ニュルブルクリンク(Meister of Nürburgring)を意味している。
脚注
[編集]注釈
[編集]- ^ 通常の成人男性が運転席に座ると、運転席側の後部座席の足元空間がほとんどなくなるため。助手席側は一番前にスライドすることで、後部座席も比較的余裕のあるスペースが生まれる。
- ^ 欧州仕様車では同型エンジンに5速MTを組み合わせた仕様も存在する。
- ^ 欧州では1.33Lの表記を使用。
- ^ なお日本仕様のトヨタ車としては初のNR型エンジン搭載車である。
- ^ 欧州仕様車より4PSほど低い。
- ^ レザーパッケージに装備。130Gも標準車の16インチアルミホイールではなく、こちらのものに変更される。
- ^ 「モリゾウ」ことトヨタ自動車社長(当時。現・会長)の豊田章男と、マスターテストドライバーの成瀬弘率いるレーシングチームで、レクサスLF-AやIS Fなどでニュルブルクリンク24時間レースなどを戦っている。
- ^ 日本仕様車よりも出力の高い98PSを発生する。
出典
[編集]- ^ デアゴスティーニジャパン週刊日本の名車第81号15ページより。
- ^ “トヨタ、電気自動車「qQ」を360万円で100台だけ発売”. 日本経済新聞. (2012年9月25日)
- ^ TOYOTA、新ネッツ店誕生10周年記念の特別仕様車を発売 - トヨタ自動車株式会社 ニュースリリース 2014年5月7日
- ^ 映画祭の楽しみ方 - 東京国際映画祭
- ^ “ダイキン、トヨタ「iQ」ベースの「ぴちょんくん号」をお披露目”. Car Watch. (2009年5月7日)
- ^ “アストンマーティンとトヨタ iQ が合体…シティコミューター”. レスポンス自動車ニュース (2009年6月29日). 2011年1月9日閲覧。
- ^ “トヨタ、中国の奇点汽車に電気自動車技術を販売”. DCSオンライン. ロイター (ダイヤモンド・リテイルメディア). (2019年4月16日) 2019年4月18日閲覧。
- ^ “トヨタの「iQ」がグッドデザイン大賞を受賞”. トヨタ自動車 (2008年11月6日). 2011年1月9日閲覧。
- ^ COTYプレスリリース
- ^ オートカラーアウォード2013各賞決定!!
- ^ “トヨタ企業サイト|トヨタ自動車75年史|車両系統図|【豆知識】車名の由来”. www.toyota.co.jp. 2022年1月28日閲覧。
関連項目
[編集]- トヨタ・eQ - iQ の車体を流用した電気自動車
- アストンマーティン・シグネット - iQ をベースに開発