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国道433号

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
一般国道
国道433号標識
国道433号
総延長 124.2 km
実延長 105.6 km
現道 104.2 km
制定年 1982年昭和57年)
起点 広島県大竹市
みどり橋東詰交差点(北緯34度13分18.79秒 東経132度13分26.92秒 / 北緯34.2218861度 東経132.2241444度 / 34.2218861; 132.2241444 (みどり橋東詰交差点)
主な
経由都市
広島県廿日市市広島市
安芸高田市
終点 広島県三次市
日山橋東詰交差点(北緯34度49分9.83秒 東経132度49分23.63秒 / 北緯34.8193972度 東経132.8232306度 / 34.8193972; 132.8232306 (日山橋東詰交差点)
接続する
主な道路
記法
国道2号標識 国道2号
E2 広島岩国道路
E2 山陽自動車道
国道191号標識 国道191号
国道261号標識 国道261号
国道54号標識 国道54号
テンプレート(ノート 使い方) PJ道路
全ての座標を示した地図 - OSM
全座標を出力 - KML
佐伯区湯来町葛原付近(2013年9月
式敷大橋(北緯34度49分6.82秒 東経132度42分53.69秒 / 北緯34.8185611度 東経132.7149139度 / 34.8185611; 132.7149139)三次市作木町香淀

国道433号(こくどう433ごう)は、広島県大竹市から三次市に至る一般国道である。

概要

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広島県の南西端に位置し瀬戸内海にも面する大竹市のみどり橋東詰交差点から、広島県内の中国山地の山間部を縫って北東方向に進み、同県北東部にある三次市の日山橋東詰交差点で国道54号とを結ぶ、延長約124 km一般国道の路線である。主な通過地として廿日市市広島市佐伯区湯来町山県郡安芸太田町大字加計(旧加計町)、北広島町戸谷(旧豊平町)、同町蔵迫(旧千代田町)、安芸高田市美土里町、同市高宮町がある。このうち、起点の大竹市から廿日市市の瀬戸内海沿いは国道2号と、三次市内の終点付近は、国道375号と重用しており、実延長部となる単独区間は、廿日市市の国道2号交点(上平良(かみへら)交差点)から三次市作木町香淀の国道375号交点までである。また、単独区間の経路の途中でも、国道191号国道261号と一部重複する。

廿日市市北部の七曲峠(標高560 m)や加計 - 戸谷間にある鶉木峠、蔵迫 - 美土里間にある二重谷峠(標高470 m)などに道路幅が狭く普通乗用車でもすれ違いが困難な場所があり、連続降雨など異常気象時には通行止めとなることがしばしばある[1]。このため、加計豊平バイパスをはじめとする道路改良が進められている[1]

路線データ

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一般国道の路線を指定する政令[2][注釈 1]に基づく起終点および重要な経過地は次のとおり。

歴史

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路線状況

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七曲峠二重谷峠などを含め、道幅が狭く、大型車通行不可、乗用車同士のすれ違い困難な区間が多数存在する[5]。2 t車以上の車両通行不能区間もあり、カーブが多い道路幅員狭小区間があるため、中型・大型車は脱輪するため迂回を促す看板も設置されている[6]。山間部は、落石や木の枝、落ち葉が路上に落ちているなど、路面状態が悪いこともある[5]。また、山間部の川沿いにガードレールの未設置箇所や、急なヘアピンカーブがあったり、一般道路との分岐点において道路幅が狭い方が国道433号であるところがあるなど、いわゆる「酷道」の要素が多い[5]山県郡安芸太田町大字加計付近から七曲峠手前までの広島市内区間は、2車線の快走路が続いている[7]

重複区間

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  • 国道2号(大竹市北栄・みどり橋東詰交差点(起点) - 廿日市市上平良(かみへら)・上平良交差点)
  • 国道488号(廿日市市上平良・上平良交差点 - 広島市佐伯区湯来町大字和田・湯来出張所前交差点)
  • 国道191号(山県郡安芸太田町大字坪野 - 山県郡安芸太田町大字津浪(つなみ))
  • 国道434号(山県郡安芸太田町大字加計・加計郵便局前交差点 - 三次市三次町・巴橋東詰交差点(終点))
  • 国道261号(山県郡北広島町蔵迫・蔵迫中央交差点 - 山県郡北広島町蔵迫)
  • 国道375号(三次市作木町香淀(こうよど) - 三次市三次町・巴橋東詰交差点(終点))
  • 国道54号国道184号(三次市三次町・日山橋東詰交差点 - 三次市三次町・尾関大橋北詰交差点)

バイパス

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  • 加計豊平バイパス

道路施設

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橋梁

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  • 新川橋(新町川、大竹市、国道2号重複区間内)
  • 大膳橋(大膳川、大竹市、国道2号重複区間内)
  • 新川橋(新町川、大竹市、国道2号重複区間内)
  • 新恵川橋(恵川、大竹市、国道2号重複区間内)
  • 妹背橋(毛保川、廿日市市、国道2号重複区間内)
  • 永慶寺橋(永慶寺川、廿日市市、国道2号重複区間内)
  • 新神路橋(可愛川、廿日市市)
  • 望橋(木末川、広島市佐伯区)
  • 新木末橋(木末川、広島市佐伯区)
  • 新久下橋(八幡川、広島市佐伯区)
  • 境橋(広島市佐伯区)
  • 水落橋(大畑川、広島市佐伯区)
  • 新ゆるぎ橋(大畑川、広島市佐伯区)
  • 水内大橋(水内川、広島市佐伯区)
  • 新国原橋(広島市佐伯区)
  • 新松原橋(滝谷川、広島市佐伯区)
  • 安永橋(太田川、広島市佐伯区 - 山県郡北広島町)
  • 永代橋(丁川、山県郡北広島町)
  • 鎧橋(丁川、山県郡北広島町)
  • 式敷(しきじき)大橋(江の川、安芸高田市 - 三次市)
  • 日山橋(神之瀬川、三次市、国道375号重複区間内)
  • 巴橋馬洗川、三好市、国道375号重複区間内)

トンネル

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  • 八坂山隧道:延長96 m1948年昭和23年)竣工、廿日市市(国道2号重複区間内)
  • 下五原トンネル:延長162 m、1991年平成3年)竣工、広島市佐伯区
  • 百々山(どどやま)隧道:延長70 m、1964年(昭和39年)竣工、山県郡安芸太田町
  • 鳴瀬清流トンネル:延長829 m[8]2023年令和5年)竣工、三次市(国道375号重複区間内)
  • 日下(ひげ)わかあゆトンネル:延長342 m、2005年(平成17年)竣工、三次市(国道375号重複区間内)

交通量

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24時間交通量(台) 道路交通センサス

観測地点 平成22(2010)年度
廿日市市上平良 8,949
廿日市市原 201
広島市佐伯区湯来町和田 4,236
安芸太田町加計※1 1,719
安芸太田町加計※2 687
北広島町戸谷 1,991
北広島町志路原 2,068
北広島町惣森 512
安芸高田市美土里町桑田 154
安芸高田市美土里町北893 843
安芸高田市高宮町佐々部 611

(出典:「平成22年度道路交通センサス」(国土交通省ホームページ)より一部データを抜粋して作成)
※1 加計バイパス旧道区間 ※2 国道434号交点 - 溝口加計線交点間

地理

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広島県三次市内は江の川に沿って国道375号と重複しており、川の対岸に2018年平成30年)に廃線となった旧JR三江線跡がある[7]。内陸山間部の農村集落を経由しており、各集落で道路脇に独特の石垣も見られる[6]廿日市市に近い七曲峠付近では、上から瀬戸内海を眺望できる絶景ポイントがある[6]

通過する自治体

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交差する道路

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交差する道路 市町村名 交差する場所
国道2号 重複区間起点
国道186号
大竹市 北栄 みどり橋東詰交差点 / 起点
山口県道・広島県道117号乙瀬小方線 小方1丁目 新町陸橋南交差点
E2 広島岩国道路 黒川1丁目 32-3 大竹IC
広島県道42号大竹湯来線 玖波1丁目 恵川(えがわ)新橋北詰交差点
広島県道201号玖波停車場線 玖波1丁目 玖波交差点
広島県道289号栗谷大野線 廿日市市 大野中央1丁目 大野支所北交差点
広島県道469号廿日市環状線未供用 宮島口西1丁目 深江交差点
広島県道43号厳島公園線 宮島口1丁目 宮島口駅前交差点
国道2号 / 旧道 阿品1丁目
E2 広島岩国道路 地御前北(じごぜんきた)1丁目 32-1 廿日市IC
広島県道30号廿日市佐伯線 宮内1丁目 宮内交差点
国道2号 重複区間終点
国道488号 重複区間起点
広島県道247号廿日市港線
広島県道294号虫道廿日市線 重複区間起点
上平良(かみへら) 上平良交差点
E2 山陽自動車道[注釈 7]
広島県道469号廿日市環状線
上平良 速谷高架下交差点
31-1 宮島SIC[注釈 7]
広島県道294号虫道廿日市線 重複区間終点
広島県道291号長野葛原線
広島県道291号長野葛原線 広島市 佐伯区 湯来町大字葛原
広島県道41号五日市筒賀線 五日市町大字下河内
広島県道77号久地伏谷線 重複区間起点 湯来町大字葛原(つづらはら)
広島県道292号川角佐伯線 湯来町大字伏谷(ふしだに) 新川角橋北詰交差点
広島県道77号久地伏谷線 重複区間終点
広島県道292号川角佐伯線 / 旧道
湯来町大字伏谷 川角(かわすみ)交差点
国道488号 重複区間終点 湯来町大字和田 湯来出張所前交差点
広島県道71号広島湯来線 湯来町大字麦谷
広島県道177号下佐東線 湯来町大字下
広島県道304号中筒賀下線 湯来町大字下
国道191号 重複区間起点 山県郡 安芸太田町 大字坪野
広島県道303号上筒賀津浪線 大字津浪(つなみ)
国道191号 重複区間終点 大字津浪
国道434号 重複区間起点
広島県道308号溝口加計線 重複区間起点
大字加計 加計郵便局前交差点
広島県道308号溝口加計線 重複区間終点 北広島町 戸谷
広島県道301号澄合豊平線 戸谷
広島県道40号安佐豊平芸北線 重複区間起点 戸谷
広島県道313号烏帽子中原線 中原
広島県道40号安佐豊平芸北線 重複区間終点 志路原(しじはら)
広島県道312号志路原大朝線 志路原
広島県道315号下石八重線 下石
国道261号 重複区間起点 蔵迫 蔵迫中央交差点
国道261号 重複区間終点 蔵迫
広島県道311号新庄千代田線 川戸
広島県道69号千代田八千代線 惣森
広島県道・島根県道6号吉田邑南線 重複区間起点 安芸高田市 美土里町生田
広島県道・島根県道6号吉田邑南線 重複区間終点 美土里町北
広島県道323号中北川根線 美土里町北
広島県道179号下北甲田線 高宮町来女木(くるめぎ)
広島県道・島根県道4号甲田作木線 重複区間起点 高宮町佐々部
広島県道・島根県道4号甲田作木線 重複区間終点
広島県道・島根県道112号三次江津線 重複区間起点
高宮町佐々部
国道375号 重複区間起点
広島県道・島根県道112号三次江津線 重複区間終点
三次市 作木町香淀(こうよど)
国道54号 重複区間起点
国道184号 重複区間終点
三次町 日山橋東詰交差点
国道54号 重複区間終点
国道184号 重複区間終点
三次町 尾関大橋北詰交差点
広島県道39号三次高野線 重複区間起点 三次町 太才町交差点
広島県道434号和知三次線 三次町 三次中学校入口交差点
広島県道・島根県道112号三次江津線 三次町 三次町交差点
国道375号 重複区間終点
国道434号 重複区間終点
広島県道39号三次高野線 重複区間終点
三次町 巴橋東詰交差点 / 終点

交差する鉄道

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脚注

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注釈

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  1. ^ 一般国道の路線を指定する政令の最終改正日である2004年3月19日の政令(平成16年3月19日政令第50号)に基づく表記。
  2. ^ 2005年4月25日広島市に編入、広島市佐伯区の一部となる。
  3. ^ 2004年10月1日、山県郡加計町・山県郡戸河内町が合併して、山県郡安芸太田町発足。
  4. ^ 2005年2月1日、山県郡大朝町・山県郡芸北町・山県郡豊平町が合併して、山県郡北広島町発足。
  5. ^ 2004年4月1日、三次市甲奴郡甲奴町双三郡吉舎町・双三郡君田村・双三郡布野村・布野郡三良坂町・布野郡三和町が合併して、新三次市発足。
  6. ^ a b c d e f g 2022年3月31日現在
  7. ^ a b 広島県道469号廿日市環状線・市道を経由して間接接続。

出典

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  1. ^ a b 一般国道433号加計豊平バイパスとは”. 広島県ホームページ. 広島県 (2014年6月24日). 2017年1月27日閲覧。
  2. ^ 一般国道の路線を指定する政令(昭和40年3月29日政令第58号)”. e-Gov法令検索. 総務省行政管理局. 2019年10月31日閲覧。
  3. ^ a b c d e f g 表26 一般国道の路線別、都道府県別道路現況” (XLS). 道路統計年報2023. 国土交通省道路局. 2024年4月20日閲覧。
  4. ^ 一般国道の指定区間を指定する政令(昭和33年6月2日政令第164号)”. e-Gov法令検索. 総務省行政管理局. 2012年10月26日閲覧。
  5. ^ a b c 鹿取茂雄 2018, pp. 62–63.
  6. ^ a b c 鹿取茂雄 2018, p. 63.
  7. ^ a b 鹿取茂雄 2018, p. 62.
  8. ^ 国道375号(広島・三次市) 難所を解消「鳴瀬清流トンネル」開通”. TBS NEWS DIG (2023年3月27日). 2023年10月15日閲覧。

参考文献

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  • 鹿取茂雄(著)、磯部祥行(編)「国道433号〈二重谷峠・七曲峠〉」『酷道大百科』〈ブルーガイド・グラフィック〉、実業之日本社、2018年12月28日、62 - 63頁、ISBN 978-4-408-06392-8 

関連項目

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外部リンク

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