コンテンツにスキップ

英文维基 | 中文维基 | 日文维基 | 草榴社区

小田原駅

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ラスカ小田原から転送)
小田原駅
おだわら
Odawara
地図
所在地 神奈川県小田原市
所属事業者
テンプレートを表示
全ての座標を示した地図 - OSM
全座標を出力 - KML
西口(2008年2月)

小田原駅(おだわらえき)は、神奈川県小田原市栄町一丁目および城山一丁目にある、東日本旅客鉄道(JR東日本)・東海旅客鉄道(JR東海)・日本貨物鉄道(JR貨物)・小田急電鉄小田急箱根伊豆箱根鉄道である。

概要

[編集]

古くから城下町東海道宿場町小田原宿)として栄えた小田原市の中心駅である。神奈川県西部(西湘地区)のターミナル駅であり、箱根観光の拠点ともなっている。近年は外国人旅行者(インバウンド)も多い。

当駅は、1920年10月に国府津駅を起点とする熱海線(現在の東海道本線)の終着駅として開業した。その後、1927年に小田原急行鉄道(現・小田急電鉄)、1935年に大雄山鉄道(現・伊豆箱根鉄道)と箱根登山鉄道(現・小田急箱根)が乗り入れた。さらに1964年には東海道新幹線の開業と同時に駅が設置され、現在は1日約15万人の利用がある。1987年4月の国鉄分割民営化によって、日本国有鉄道(国鉄)の路線であった東海道新幹線と東海道本線は前者がJR東海、後者がJR東日本と別会社による運営となり、また貨物営業はJR貨物に継承された。

1956年まで、駅前で箱根登山鉄道の小田原市内線が接続していた。

現在は、JR東日本・JR貨物の東海道本線(JR東日本が第一種鉄道事業者、JR貨物が第二種鉄道事業者)、JR東海の東海道新幹線、小田急電鉄の小田原線、小田急箱根の鉄道線(箱根登山電車)、そして伊豆箱根鉄道の大雄山線が乗り入れている。このうち小田急電鉄と小田急箱根は直通運転を行っている。旅客駅のみであるが同一駅構内の乗り入れ鉄道事業者数5社はかつて日本最多であった[注釈 1]。各線とも2003年に完成した橋上駅舎によって結ばれている[1]

JR東日本の東海道線の駅には、東京駅発着系統と、新宿駅経由で高崎線に直通する湘南新宿ライン、東京駅・上野駅経由で宇都宮線・高崎線に直通する上野東京ラインが停車する。湘南新宿ラインは原則として当駅までの運転である。なお、運転形態の詳細については「東海道線 (JR東日本)」を参照。東海道新幹線は一部の「ひかり」と「こだま」が停車する。その他はいずれの路線も当駅終着始発列車が多い。

またJR東日本が発行するフリー切符のうち、休日おでかけパスと、のんびりホリデーSuicaパスは東海道線内当駅までがフリーエリアとなる[2][3]

JR小田原駅の事務管コードは、▲460126。

歴史

[編集]
駅周辺の白黒空中写真(1967年3月)。北(上)から新幹線、小田急線、JR在来線。
国土交通省 国土地理院 地図・空中写真閲覧サービスの空中写真を基に作成

もともと、小田原は東海道五十三次9番目の宿場小田原宿」が設けられるなど、古くから交通の要所として栄えた町であった。だが、東海道本線1889年(明治22年)に小田原~熱海間の地形が険しいといった理由で現在の御殿場線のルートを取って開業すると、その地位から滑り落ち、110軒を数えたとされる宿が次々と廃業に追い込まれるという衰退を見せた。そのため小田原では、これ以降必死な鉄道誘致が行われることになる。

まず、小田原駅が開業する前の1888年(明治21年)に、当時東海道線の終着駅であった国府津駅前より小田原・湯本の間に小田原馬車鉄道が開業した。これは、1900年(明治33年)に小田原電気鉄道の路面電車となったが、その後1920年(大正9年)の熱海線国府津駅 - 小田原駅間開業に伴い、並行区間を廃止して小田原駅前に乗り入れるようになり、1956年(昭和31年)まで存続した。詳しくは箱根登山鉄道小田原市内線の記事を参照。

熱海線は、丹那トンネル開削によって勾配のきつい御殿場経由から熱海経由へ東海道本線のルートを切り替え、輸送力の増強を目指したものの内、一部区間が暫定開業したといえるものであった。小田原へ東京横浜から直接列車が乗り入れるようになったことで、箱根観光や湯治客の拠点として、町は地位を回復するに至ったのである。そのため熱海線の開業日は町を挙げて祝賀行事が催され、路線の一部区間が廃線に追い込まれた小田原電気鉄道でさえも、花電車を走らせてその開業を祝った。

昭和に入り、小田原急行鉄道(現、小田急電鉄)小田原線が開業し、さらに丹那トンネルの開通で熱海線が東海道本線に昇格すると、その地位はさらに高まった。

年表

[編集]
  • 1920年大正9年)10月21日:熱海線国府津駅 - 当駅間開通と同時に開業。旅客・貨物の取扱を開始。
  • 1923年(大正12年)9月1日関東大震災により駅舎一部倒壊。
  • 1925年(大正14年)3月25日:熱海線が熱海駅まで全線開通。
  • 1927年昭和2年)4月1日:小田原急行鉄道(現・小田急電鉄)新宿駅 - 当駅間が開通。
  • 1934年(昭和9年)12月1日:国鉄駅を東海道本線所属に変更。
  • 1935年(昭和10年)
    • 6月16日:大雄山鉄道線(現・伊豆箱根鉄道大雄山線)が当駅に乗り入れ。
    • 10月1日:箱根登山鉄道が当駅に乗り入れ。
  • 1948年(昭和23年)10月:小田急ロマンスカー運行開始。
  • 1950年(昭和25年)3月1日湘南電車運行開始。
  • 1956年(昭和31年)5月31日:箱根登山鉄道小田原市内線廃止。
  • 1964年(昭和39年)10月1日:東海道新幹線の停車駅となる。
  • 1970年(昭和45年):新幹線のホームが16両対応に延伸される[4]
  • 1973年(昭和48年)
    • 5月20日:新設の西湘貨物駅に貨物取扱業務を集約、当駅での取扱を廃止。
    • 11月1日:新幹線の上下線ホーム熱海寄りにエスカレーターが1基ずつ設置され、供用開始[5]
  • 1976年(昭和51年)11月:東口広場整備と地下街が完成[6]
  • 1979年(昭和54年)10月1日:大船駅 - 小田原駅間複々線化(東海道貨物線)完成。
  • 1980年(昭和55年)
  • 1986年(昭和61年)11月1日:国鉄駅での荷物取扱を廃止。
  • 1987年(昭和62年)
    • 3月31日:国鉄駅での貨物取扱を再開。
    • 4月1日国鉄分割民営化により、東海道本線はJR東日本、東海道新幹線はJR東海、貨物取扱業務はJR貨物が継承。
  • 1995年平成7年)11月13日:JR在来線の自動改札機を設置し、供用開始[8]
  • 1998年(平成10年)3月14日:新幹線に自動改札機を設置し、供用開始[9]
  • 2001年(平成13年)11月18日:JR東日本でICカードSuica」の利用が可能となる。
  • 2002年(平成14年)12月1日:湘南新宿ライン運行開始。
  • 2003年(平成15年)
    • 3月30日:新駅舎へ切り替え・東西自由通路暫定開通[10][1]。エレベーター・エスカレーター・多目的トイレが事業者ごとに設置される。
    • 12月20日:東西自由通路完全開通。開通に伴い、新幹線高架下も再整備され飲食店など出店。
  • 2005年(平成17年)6月25日:東口に駅ビル(小田原ラスカ)オープン。
  • 2006年(平成18年)3月18日:箱根登山鉄道の車両による小田原駅乗り入れが廃止。全列車が小田急電鉄の車両による箱根湯本行きに統一。
  • 2008年(平成20年)3月15日:急行の箱根登山鉄道への乗り入れを廃止。準急の新松田以西運行廃止に伴い準急停車駅から外れる。新11番ホーム使用開始。
  • 2013年(平成25年)8月19日:東海道線のうち、当駅始発列車において、乗車の際ドアの脇にあるボタンを押して扉を開閉する方式に変更(ただし、遅延等で停車時間が短い場合等、車掌等の判断で実施しない場合もある)。
  • 2014年(平成26年)11月1日:JR東日本の発車メロディが「お猿のかごや」に変更される。
  • 2018年(平成30年)3月17日:小田急小田原線からの下り各駅停車の箱根登山鉄道への乗り入れを廃止。

駅構造

[編集]

小田原駅ホームの番号設定は、乗り入れている鉄道事業者すべてに通しで振られている。南側から次のようになっている。

  • 1・2番線:伊豆箱根鉄道
  • 3 - 6番線:JR東日本
  • 7 - 11番ホーム:小田急電鉄・小田急箱根
    • (12番ホームは消滅)
  • 13・14番線:JR東海

高架駅の新幹線以外は地上駅である。JR東日本・小田急電鉄・小田急箱根は地上3階、JR東海は地上1階、伊豆箱根鉄道は地上2階にそれぞれ改札口・駅事務室がある。小田急電鉄と小田急箱根は同一改札内である。

2003年3月に橋上駅舎が完成し、同年12月に「アークロード」の愛称を持つ東西連絡通路が完成した。これにより連絡通路が完成し、東口・西口間の通行が可能になった。東西自由通路は16メートルの広い幅の通路でエスカレーターエレベーターが設置されている。自由通路内には小田原市の観光案内所がある。なお、その時にJR東日本の改札口付近に巨大な小田原提灯が市民団体により設置された。この提灯は令和元年東日本台風(台風19号)で破損したため、市側により一時撤去されたが[11]、修復され2020年8月29日に再設置された[12]

2005年6月には旧東口JR駅舎の跡地に地上5階地下1階の駅ビルが完成し、地上1 - 5階は「小田原ラスカ」としてオープンした。駅ビルの完成に合わせて、東西バスターミナルのレイアウトが変わり、東口にはペデストリアンデッキが設置された。エスカレータ・エレベーター・多目的トイレが構内に設置されている。

伊豆箱根鉄道

[編集]
伊豆箱根鉄道 小田原駅
改札口(2021年8月)
おだわら
ODAWARA
(0.4 km) 緑町 ID02
所在地 神奈川県小田原市栄町一丁目1-5
北緯35度15分22.5秒 東経139度9分22.5秒 / 北緯35.256250度 東経139.156250度 / 35.256250; 139.156250 (伊豆箱根鉄道 小田原駅)
駅番号 ID01
所属事業者 伊豆箱根鉄道
所属路線 大雄山線
キロ程 0.0 km(小田原起点)
駅構造 地上駅橋上駅
ホーム 2面2線
乗降人員
-統計年度-
12,796人/日
-2020年-
開業年月日 1935年昭和10年)6月16日
テンプレートを表示

頭端式ホーム2面2線(うち1面は未使用)を使用している。ダイヤ上、列車は1番線と2番線を交互に発着している。駅番号はID01

のりば

[編集]
番線 路線 行先
1・2 ID 大雄山線 大雄山方面

駅構内設備

[編集]

駅舎は独立した建物になっており、駅の2階に当たる。自動改札機設置駅。コンコース内に多目的トイレがある。売店は改札内にあり、駅3階には系列の旅行会社がある。東西自由通路との連絡通路がある。

JR東日本

[編集]
JR東日本 小田原駅
改札口(2021年8月)
おだわら
Odawara
JT 15 鴨宮 (3.1 km)
(2.1 km) 早川 JT 17
所在地 神奈川県小田原市栄町一丁目1-9
駅番号 JT16
所属事業者 東日本旅客鉄道(JR東日本)
所属路線 東海道本線
キロ程 83.9 km(東京起点)
電報略号 オタ←ヲタ
駅構造 地上駅橋上駅
ホーム 2面4線
乗車人員
-統計年度-
30,698人/日(降車客含まず)
-2023年-
開業年月日 1920年大正9年)10月21日
備考
テンプレートを表示

直営駅駅長配置)で国府津駅、小田原駅、真鶴駅、湯河原駅、熱海駅、伊東駅、熱海運輸区を合併した小田原・伊豆統括センターの所在駅であり、東海道線の二宮駅 - 熱海駅 と伊東線内の全駅を統括し、伊東線の運行管理及び旧熱海運輸区の乗務も担当している[13]。地上にある島式ホーム2面4線を使用している。その外側に貨物線2線と留置線2線がホームに平行して通っている。留置線は熱海方にも設置されている。鶴見駅から続く東海道貨物線との複々線区間の終端であり、当駅以西は旅客列車・貨物列車とも同一線路を走行する。駅番号JT 16

当駅が始発・終着になる列車が多い[14]。朝は当駅始発の特急「湘南」の通勤列車が運行され、夜間は特急「湘南」の終点となっている(快速アクティーは2023年度廃止)。熱海発の上り普通列車が当駅始発の湘南新宿ライン特別快速との接続を取る場合や当駅で先行していた熱海方面の普通列車に後の特別快速が接続する場合がある。一部の普通列車は特急「踊り子」の待避を行う。

かつては、当駅で下り普通列車の付属編成切り離しや、上り普通列車の車両連結が行われていた。東京方に、付属編成用の引き上げ線2線が存在するが、使用停止となっている。

当駅始発の列車に乗車する場合は、ドアの横にあるボタンで開ける必要がある(空調によって調節された空気を外へ逃がさないため)。なお、発車1分位前になるとすべてのドアが開く。ただし、当駅折り返し列車において遅延が発生している場合など、停車時間が短い場合やその他、車掌などの判断でドアを閉めない場合もある。

発車メロディは2014年11月に一般的な電子音のものから『お猿のかごや』に変更された[15]。(V1〜V4まで)

のりば

[編集]
番線 路線 方向 行先
3・4 JT 東海道線・伊東線 下り 熱海伊東沼津方面
5・6 JT 東海道線 上り 横浜品川東京上野方面
JT 上野東京ライン
JS 湘南新宿ライン 横浜・渋谷・新宿池袋方面

(出典:JR東日本:駅構内図[16]

  • 3・6番線が本線、4・5番線が副本線である。
  • 上り方面の列車が4番線を利用することがある。
  • 夜間滞泊設定駅である。

駅構内設備

[編集]

エレベーター・エスカレーターはすべてのホームに設置。トイレはコンコース内に多目的トイレがある。売店は、3・4番線の東京方にNewDays KIOSK(2023年に廃止)、5・6番線の東京方にNewDaysがある。JR東海東海道新幹線との連絡通路がある。ホーム有効長は15両編成である。

貨物取扱

[編集]

JR貨物の駅は車扱臨時取扱駅となっている。

1984年1月までは小田急電鉄との貨物列車の連絡があり、それ以降も、1994年まで小田急電鉄や箱根登山鉄道(現・小田急箱根)の車両の搬入や搬出が当駅で行われていた(その後松田駅 - 新松田駅を結ぶ連絡線に変更)。

2018年現在、定期での貨物列車の発着はないが、伊豆箱根鉄道大雄山線で使用されている車両を検査などで大場工場との間で回送させるため、当駅と三島駅の間で東海道本線を経由して甲種輸送列車が年に数回運行される。三島駅では、大場工場へ通ずる駿豆線に接続している。

特筆すべき点として、当駅にはJR線と大雄山線を介する授受線がなく、直接東海道貨物線の本線と大雄山線の線路が渡り線で繋がっているだけである。この間には無架線地帯が存在するため、甲種輸送の際に電気機関車と輸送車両との間に控車となる空のコンテナ車3両(2012年までは有蓋車)を連結し、輸送車両を相手方の線路に押し込み、相手方の機関車もしくは電車がそれを受ける形で授受が行われる。これにより、電気機関車および電車が無架線地帯に侵入することなく授受を行うことができる。ただし、東海道貨物線および大雄山線の線路を長時間ともに支障するため、JR側では貨物列車の時刻変更、伊豆箱根鉄道側では小田原駅を発着する列車の着発線変更および一部運休が実施される。

なお、東海道貨物線の上りから大雄山線へ通ずる東海道貨物線下り本線への転線は不可能なため、大場工場を出場して当駅まで輸送される列車については一度相模貨物駅まで運行され、機関車を反対に付け替えたあとに当駅まで輸送される。このため、控車となる貨車は相模貨物駅からの連結となる。小田原駅までの輸送完了後はやはり東海道貨物線上り本線へ転線が不可能なため、沼津駅まで控車を輸送する。

小田急電鉄・小田急箱根

[編集]
小田急電鉄・小田急箱根 小田原駅
改札口(2021年8月)
おだわら
Odawara
所在地 神奈川県小田原市城山一丁目1-1
所属事業者
駅構造 地上駅橋上駅
ホーム 3面4線
乗降人員
-統計年度-
(小田急電鉄)-2022年-
[小田急 1]53,079人/日
(小田急箱根)-2021年-
[# 1]10,783人/日
開業年月日 1927年昭和2年)4月1日
乗入路線 2 路線
所属路線 小田急小田原線[* 1]
駅番号 OH47
キロ程 82.5 km(新宿起点)
OH 46 足柄 (1.7 km)
所属路線 小田急箱根鉄道線[* 1]
(箱根登山電車)
駅番号 OH47
キロ程 0.0 km(小田原起点)
(1.7 km) 箱根板橋 OH 48
備考
  1. ^ a b 両線で直通運転実施。
テンプレートを表示

小田急電鉄・小田急箱根の共同使用駅で、小田急電鉄の管理駅である。駅番号はOH 47。なお両社で通しの駅番号を用いているが、案内表示でのデザインが当駅を境に異なっており(小田急電鉄は青色、小田急箱根は朱色)、当駅では2種類のデザインが併存している。

小田急電鉄の駅では最南端に位置する[注釈 2]

2008年3月より、島式ホーム1面2線の7・10番ホームの間に、頭端式ホームの8・9番ホームと11番ホームが向かい合う構造となった。これによりすべてのホームは地上でつながって(実質1面4線)、乗換えが容易になっている[注釈 3]

7・11番ホームの箱根湯本行では『箱根八里』の発車メロディが流される(放送システム上、フルコーラスは流すことができない)。

2006年3月18日以降、当駅 - 箱根湯本駅間の営業列車はすべて小田急電鉄所属車両で運転されている。したがって、強羅方面に行くには箱根湯本駅での乗換が必要となる。また、一部の特急ロマンスカーについては当駅で連結・切り離しが行われる。以前は新宿方面から箱根湯本に直通する料金不要の一般列車も多数運転されていたが、2008年3月15日ダイヤ改正より両線の直通列車は4両編成の各駅停車および特急ロマンスカーのみとなった。その後数度の変遷を経て、2024年3月16日以降のダイヤでは各駅停車の直通運転は消滅した。

かつては、特急ロマンスカーの当駅 - 箱根湯本駅間のみを乗車することはできなかったが、2005年10月1日より駅ホームで係員に乗車時に「座席券」を購入することで、座席への着席が可能となった。ただし、対象列車が満席又は満席が想定される場合は「座席券」は発売されない。これは箱根湯本駅から当駅まで特急ロマンスカーを利用する場合も同じである。現在では「特急券」という扱いになり、小田原駅 - 箱根湯本駅間に特急料金が設定されているが、予約購入はできず座席も指定されない。

管区長・駅長所在駅であり、「小田原管区」として鶴巻温泉駅 - 当駅間の各駅を、「小田原管区小田原管内」として開成駅 - 当駅間の各駅を管理している[18]

箱根登山鉄道の表示看板やパンフレットでは各駅の標高が示されており、当駅はかつて26 mと表記されていたが、2013年の再調査で14 mに訂正されている[17]

のりば

[編集]
ホーム 路線 方向 行先 備考
7 HakoneTozan 箱根登山電車 下り 箱根湯本強羅方面 箱根登山線に直通しない小田急の列車もこのホームに止まる(回送列車として奥の車庫付近に移動する)。はこね号下りも、このホームに到着する。
11 折り返しのみ
8 OH 小田急小田原線 (9番ホーム列車の降車ホーム) 折り返しのみ(一部回送列車)。さがみ号はこのホームに止まることが多い。
9 上り 新宿相模大野C 千代田線方面[19]
10 7番線に到着した下り列車は、必ずこのホームに上り列車として到着。一部は回送列車が通る。
  • 小田原線と鉄道線を直通する列車については、箱根湯本行きが7番ホーム、新宿方面行きが10番ホームを使用する。
  • 7番ホームに到着する小田原線の当駅止まり列車は、原則として箱根湯本駅寄りの留置線で折り返し10番ホームに進入するが、そのまま折り返し足柄駅の留置線に回送される列車がある。
  • 2022年3月12日のダイヤ改正以降、当駅に乗り入れる快速急行は早朝の下り1本のみとなっている。このほかの快速急行は新松田駅で種別を変更し、新松田駅 - 当駅間を急行として運転する列車(開成駅停車)のみの設定となっている。
  • 旧11・12番ホームは1面2線の島式ホームで鉄道線車両用の標準軌専用ホームであったが、2006年3月18日より使用停止(閉鎖)となり改良工事が行われた。これは12番ホームを撤去した上で11番ホームの線路を標準軌から狭軌に改軌するとともに線路を新宿方面へ延伸し、20メートル級車両4両の発着を可能(有効長91メートル)にするもので、延伸にあたっては11番ホームの延長上にあった7・8番ホームの駅長事務室が支障となるために撤去された。11番ホームは2008年3月15日のダイヤ改正から運用を開始し、4両編成の小田急電鉄車両による当駅 - 箱根湯本駅間の往復運転電車の発着に使用されている。
  • かつては鉄道線に乗り入れる急行・準急も存在したが(いずれも最大6両で、大半が小田原線内の途中駅で分割・併合を行い新宿方では10両編成で運行していた)、快速急行は10両編成での運行であるため、登場当初から鉄道線には乗り入れていない。
  • 10番ホームに隣接して10両編成対応の側線が1本ある。

なお、2006年3月までは、以下の通りであった。

ホーム 路線 方向 行先 備考
7 箱根登山電車 下り 箱根湯本・強羅方面 7番ホームは小田急電鉄車両
8 (9番ホーム列車の降車ホーム) 当駅折返し専用
9 小田急小田原線 上り 新宿・相模大野・C千代田線方面
10
11 箱根登山電車 下り 箱根湯本・強羅方面 11・12番ホームは箱根登山鉄道車両
12

駅構内設備

[編集]

エレベーター・エスカレーターはすべてのホームに設置。トイレはコンコース内に多目的トイレがある。売店は、ホームと改札前にセブンイレブンがある。自由通路・コンコースいずれにも面した場所に、系列飲食店がある。待合室は各ホーム箱根板橋寄りにある。ちなみに待合室はドーム屋根下に位置するが、瓦屋根となっており城下町をイメージさせる。以前の狭隘であった改札口も、新駅舎になり広くなった。

7 - 10番ホームはすべて10両対応。改札内に自動体外式除細動器 (AED) が設置されている。

前述の通り当駅は小田急電鉄の管理駅であり、案内サインも多くが小田急電鉄仕様となっているが、7・10番ホーム付近には小田急箱根仕様の案内サインが設置されている。

JR東海

[編集]
JR東海 小田原駅
新幹線改札口(2021年8月)
おだわら
Odawara
新横浜 (55.1 km)
(20.7 km) 熱海
所在地 神奈川県小田原市城山一丁目1-1
所属事業者 東海旅客鉄道(JR東海)
所属路線 東海道新幹線
キロ程 83.9 km(東京起点)
電報略号 オタ
駅構造 高架駅
ホーム 2面2線+通過線2線
乗車人員
-統計年度-
[! 1]6,682人/日(降車客含まず)
-2021年-
開業年月日 1964年昭和39年)10月1日
備考
テンプレートを表示

高架上にある相対式ホーム2面2線を使用している。ホームの間に2線の通過線がある。「こだま」号の大半は、当駅で通過列車を待避する。「ひかり」号の一部列車や「のぞみ」号は停まらない。

のりば

[編集]
番線 路線 方向 行先
13 ■ 東海道新幹線 下り 新大阪方面
14 上り 東京方面

(出典:JR東海:駅構内図[21]

駅構内設備

[編集]

エレベーター・エスカレーターはすべてのホームに設置されている。トイレはコンコース内に多目的トイレがある。各ホーム中央部と東京寄りにKIOSKが、またコンコース2階にある待合室にも売店がある。改札の外(アスティ小田原)には飲食店・コンビニエンスストア書店がある。JR東日本との連絡通路がある。

自由通路の完成前は、JR東海管理の在来線近距離きっぷの自動券売機が設置されていたため、金額式乗車券はJR東海地紋で「海」表記の一方「東日本会社線」表記がある様式だった。

駅ビル

[編集]
ラスカ小田原
LUSCA ODAWARA
店舗概要
所在地 神奈川県小田原市栄町一丁目1-9
開業日 2005年6月25日
正式名称 湘南ステーションビル小田原店
施設所有者 湘南ステーションビル株式会社→株式会社JR横浜湘南シティクリエイト[22]
最寄駅 小田原駅
外部リンク ラスカ小田原
テンプレートを表示

ラスカ小田原(ラスカおだわら)は、神奈川県小田原市の小田原駅東口にある、株式会社JR横浜湘南シティクリエイトが運営する駅ビル[22]ラスカは他に3駅(熱海駅平塚駅茅ケ崎駅)に存在する。

構成

[編集]

地上5階建てで、屋上は庭園となっており、2階からは南隣にある商業施設「ミナカ小田原」の3階(金次郎広場)へと専用通路で、また1階からでは小田原地下街「ハルネ小田原」へと専用通路またはエレベーター(どの階からでも乗れる)で直行することができる[23][24][25]

  • 屋上/6階 - ラスカスカイガーデン
    • U-meテラス
  • 5階 -Culture
    • スーツセレクト(紳士服)
    • Queensway Light(英国式リフレクソロジー)
    • WAZA屋(伝統工芸品-箱根・小田原木工)
    • Zoff(眼鏡)
    • 小田原駅ビル アイクリニック(眼科)
    • エースコンタクト(コンタクトレンズ)
    • ハウスオブローゼ(化粧品)
    • カフェラミル(カフェ)
    • ユニクロ(富水店からの移転)
  • 4階 - Casual Select
    • PLAZA(雑貨)
    • MUJI com(雑貨)(リニューアル)
    • 靴下屋(靴下)
    • AMO STYLE BY Triumph(ランジェリー)
    • ポートランド(レディスファッション)
    • マジックミシン(洋服・靴・バッグ修理)
    • バッグのヤマト(バッグ)
    • AURA b HAIR(美容室)
    • アンソレイユ(レディスファッション)
    • ラフィネ(リラクゼーション)
    • ネイルクイック(ネイルサロン)
    • ローリーズファーム(レディスファッション)
  • 3階 - Style Select
    • ドトールコーヒーショップ
    • トレタッテ(イタリアンカフェ)
    • 驛弁屋 和(なごみ)(弁当)
    • アフタヌーンティー・リビング(生活雑貨)
    • LUNA EARTH(ファッション雑貨)
    • ロペピクニック(レディスファッション・雑貨)
    • スリーフォータイム(レディスファッション・雑貨)
    • アースミュージック&エコロジープレミアムストア(レディスファッション)
    • NATURAL BEAUTY BASIC(レディスファッション)
    • マルタ ジョイ サード(レディスファッション・化粧品)
    • AKaKuRa(レディスシューズ)
    • モストリプラス(服飾雑貨)
    • キタムラK2(バッグ・革小物)
    • SAC'S BAR Jean(バッグ)
    • Biople by Cosme Kitchen(自然派化粧品)
    • ファンケル(化粧品・サプリメント)
    • マリークヮント(化粧品)
    • 有隣堂(5階から移転)
  • 2階 - Life & Dining (→ミナカ小田原)
  • 1階 - Foods Gallery (↓ハルネ小田原)
    • オーブンフレッシュベーカリー ドンク(ベーカリーカフェ)
    • 魚力(うおりき)(鮮魚・寿司)
      • 魚力食堂(寿司・海鮮丼)
    • ニュー・クイック(精肉)
    • 横浜水信(青果)
    • 新宿さぼてん(トンカツ)
    • グリーン・グルメ(洋惣菜)
    • 中華旬彩料理 東方紅(とうほうこう)(中華惣菜)
    • 崎陽軒(シウマイ・弁当)
    • 日本一(にほんいち)(惣菜・焼き鳥)
    • 五穀市場(ごこくいちば)(惣菜・弁当)
    • たごさく(おこわ・弁当)
    • 小田原わっぱや(わっぱ飯弁当)
    • 京樽(寿司)
    • つきじ宮川本廛(ほんてん)(うなぎ・弁当)
    • ちん里(り)う本店(梅干・菓子)
    • おつけものの丸越(漬物)
    • 小田原 籠淸(かまぼこ)
    • 鈴廣かまぼこ
    • 伊藤園(茶・海苔)
    • 芳甘菓 豆芳(ほうかんか・まめよし)(落花生・豆菓子)
    • フロプレステージュ(洋菓子・洋惣菜)
    • 湘南クリエイティブ ガトー 葦(あし)(洋菓子)
    • 東京凮月堂(ふうげつどう)(洋菓子)
    • 文明堂(カステラ)
    • ステラおばさんのクッキー
    • モロゾフ(チョコレート)
    • ゴンチャロフ(クッキー)
    • 伊勢屋(和菓子)
    • 正栄堂(和菓子)
    • 夢屋・菜の花(和菓子)
    • 大雄山 茶屋 天んぐ(和菓子)
    • 京都宇治 式部郷(しきぶのさと)(米菓子)
    • ウィークリースイーツ(週替わり菓子販売スペース)
    • サービスカウンター(商品券など)

駅弁

[編集]
金目鯛炙り寿司

東華軒などが販売している。主な駅弁は下記の通り[26]

  • 炙り金目鯛と小鰺押寿司
  • 小鰺押寿司
  • 箱根山麓豚弁当 カルビ&ロース
  • やまゆり牛しぐれ煮弁当
  • 金目鯛西京焼弁当
  • しらす弁当
  • デラックスこゆるぎ弁当
  • おたのしみ弁当
  • こゆるぎ茶めし
  • 鯛めし
  • 伝承 鰺の押寿し
  • 大船軒の鰺の押寿し
  • 神奈川牛肉弁当
  • 大船軒サンドウィッチ
  • やまゆりポーク味噌焼弁当
  • 小鰺押寿司
  • 金目鯛西京焼弁当
  • デラックスこゆるぎ弁当

利用状況

[編集]

小田原市の中心駅。各社局の利用状況は以下の通りである。

  • JR東日本 - 2023年度(令和5年度)の1日平均乗車人員30,698人である[27]
  • JR東海 - 2021年度(令和3年度)の1日平均乗車人員は6,682人である[! 1]
  • 小田急電鉄 - 2022年度(令和4年度)の1日平均乗降人員53,079人である[小田急 1]。小田急線全70駅中17位。
  • 小田急箱根 - 2021年度(令和3年度)の1日平均乗降人員は10,783人である[# 1]
    箱根登山の駅の中では第1位である。
  • 伊豆箱根鉄道 - 2020年度(令和2年度)の1日平均の利用者数は12,796人である[28]
    伊豆箱根の駅の中では第1位である。

年度別1日平均乗降人員

[編集]

各年度の1日平均乗降人員は下表の通り(小田急・小田急箱根〈旧・箱根登山鉄道〉のみ)。

年度別1日平均乗降人員[29]
年度 小田急電鉄 小田急箱根
1日平均
乗降人員
増加率 1日平均
乗降人員
増加率
1928年(昭和03年) 2,343 未開業
1930年(昭和05年) 2,210
1935年(昭和10年) 2,241
1940年(昭和15年) 4,025
1946年(昭和21年) 12,475
1950年(昭和25年) 12,104
1955年(昭和30年) 18,933
1960年(昭和35年) 29,742
1965年(昭和40年) 48,521
1970年(昭和45年) 60,676
1975年(昭和50年) 64,657
1980年(昭和55年) 71,344
1985年(昭和60年) 78,789
1990年(平成02年) 84,469
1991年(平成03年) [30]84,543 0.1%
1995年(平成07年) 77,300
1999年(平成11年) 19,536
2000年(平成12年) 66,220 19,358 −0.9%
2001年(平成13年) 18,962 −2.0%
2002年(平成14年) 18,574 −2.0%
2003年(平成15年) 64,246 0.2% 18,899 1.7%
2004年(平成16年) 62,960 −2.0% 18,065 −4.4%
2005年(平成17年) 63,600 1.0% 18,274 1.2%
2006年(平成18年) 63,897 0.5% 18,204 −0.4%
2007年(平成19年) [31]64,970 1.7% 19,263 5.8%
2008年(平成20年) 65,555 0.9% 18,897 −1.9%
2009年(平成21年) [32]65,031 −0.8% 18,514 −2.0%
2010年(平成22年) 64,685 −0.5% 17,972 −2.9%
2011年(平成23年) 63,886 −1.2% 16,619 −7.5%
2012年(平成24年) 65,799 3.0% 17,855 7.4%
2013年(平成25年) 66,951 1.8% 18,227 2.1%
2014年(平成26年) 66,498 −0.7% 18,501 1.5%
2015年(平成27年) 64,580 −2.9% 16,299 −11.9%
2016年(平成28年) 66,612 3.1% 18,032 10.6%
2017年(平成29年) 66,983 0.6% [# 2]18,692 3.7%
2018年(平成30年) 65,927 −1.6% [# 3]18,172 −2.8%
2019年(令和元年) [小田急 2]62,396 −5.4% [# 4]16,040 −11.5%
2020年(令和02年) [小田急 3]41,803 −33.0% [# 5]9,335 −42.0%
2021年(令和03年) [小田急 4]46,299 10.8% [# 1]10,783 15.5%
2022年(令和04年) [小田急 1]53,079 14.6%

年度別1日平均乗車人員

[編集]

各年度の1日平均乗車人員は下表の通り。

年度別1日平均乗車人員[県勢 1][33]
年度 JR東日本 JR東海 小田急電鉄 小田急箱根 伊豆箱根鉄道 出典
1995年(平成07年) 35,059 13,384 38,286 11,792 10,381 [県勢 2]
1998年(平成10年) 33,395 9,593 11,162 9,945 [県勢 3]
1999年(平成11年) 32,406 9,370 10,777 9,805 [県勢 4]
2000年(平成12年) [JR 1]32,060 9,399 32,579 10,606 9,588 [県勢 4]
2001年(平成13年) [JR 2]31,681 9,428 32,342 10,401 9,470 [県勢 5]
2002年(平成14年) [JR 3]30,870 9,232 31,704 11,141 8,901 [県勢 6]
2003年(平成15年) [JR 4]32,444 9,397 32,297 11,202 9,092 [県勢 7]
2004年(平成16年) [JR 5]31,732 9,790 31,313 10,812 9,012 [県勢 8]
2005年(平成17年) [JR 6]31,992 10,036 31,642 10,772 9,107 [県勢 9]
2006年(平成18年) [JR 7]32,160 10,223 31,851 10,606 8,914 [県勢 10]
2007年(平成19年) [JR 8]32,857 10,574 32,337 11,386 8,869 [県勢 11]
2008年(平成20年) [JR 9]32,897 10,523 32,620 11,383 8,891 [県勢 12]
2009年(平成21年) [JR 10]32,767 9,922 32,371 11,040 8,793 [県勢 13]
2010年(平成22年) [JR 11]32,503 10,052 32,218 10,758 8,600 [県勢 14]
2011年(平成23年) [JR 12]32,469 10,008 31,838 9,788 8,554 [県勢 15]
2012年(平成24年) [JR 13]33,835 10,257 32,776 10,671 8,738 [県勢 16]
2013年(平成25年) [JR 14]34,602 10,596 33,311 10,956 9,047 [県勢 17]
2014年(平成26年) [JR 15]34,196 10,446 33,143 11,086 8,846 [県勢 18]
2015年(平成27年) [JR 16]34,183 10,495 32,178 9,433 8,858 [県勢 19]
2016年(平成28年) [JR 17]34,484 10,787 33,197 10,641 8,858 [県勢 20]
2017年(平成29年) [JR 18]34,363 11,139 33,353 11,043 8,824 [県勢 21]
2018年(平成30年) [JR 19]34,260 11,245 32,847 10,638 8,773 [県勢 22]
2019年(令和元年) [JR 20]33,460 [! 2]10,817 41,803 9,121 9,146 [県勢 23]
2020年(令和02年) [JR 21]23,768 [! 3]5,867
2021年(令和03年) [JR 22]26,130 [! 1]6,682
2022年(令和04年) [JR 23]29,261
2023年(令和05年) [JR 24]30,698

JR貨物

[編集]

近年の年間発着トン数は下記の通り。

年度 発送トン数 到着トン数 出典
1998年
1999年
2000年
2001年
2002年 800 800 [県勢 24]
2003年 800 1,200 [県勢 25]
2004年 800 800 [県勢 26]
2005年 800 800 [県勢 27]
2006年 800 800 [県勢 28]
2007年 800 800 [県勢 29]
2008年 800 800 [県勢 30]
2020年 800 800 [県勢 31]

駅周辺

[編集]
駅周辺

東口(表口)

[編集]

駅周辺は、神奈川県の西湘地区を代表する市街地であるが、商業施設の撤退が相次ぎ、市街地の発展に陰りが出ている。市はお城通り地区にて地上8階・地下1階の複合ビル建設を主体とした再開発事業を進めていたが、事業施工者(アーバンコーポレイション)が経営破たんしたことにより、計画は頓挫していた。その後、2016年12月に再開発の事業者を万葉倶楽部に再度選定し、新たな計画が進められることとなった[34]。万葉倶楽部は図書館・コンベンション・ホテルなどが入る地上14階・地下1階の広域交流施設に加えて、宿場町の賑わいを再現した和風の大規模広場を整備する提案を行い[35]2018年5月の着工後、2020年12月に複合商業施設ミナカ小田原[36]として開業を迎えた。

東口のバスロータリー地下には地下街小田原地下街「HaRuNe小田原」がある。この地下街は1976年11月にアミーおだちかとして開業し、2007年6月に一度閉鎖したが、小田原市と地元の経済団体により再生が検討され、2009年4月に「地域資源や情報発信機能などを備える施設として再生を図る」という方針を小田原市が決定し、再生の為の計画・事業を経た上で2014年11月に再開業した[37]

駅開設前の1901年に、この付近に神奈川県第二中学校が開校した。同校は駅開設に伴って、1914年に北西の八幡へ移転し、現在の神奈川県立小田原高等学校となった。駅東口には「小田原高等学校発祥之地」の石碑が建っている。

司法

行政

  • 横浜地方検察庁小田原支部
  • 小田原区検察庁
  • 日本年金機構小田原年金事務所
  • 小田原労働基準監督署
  • 小田原公共職業安定所(ハローワーク小田原)

学校

観光

商業施設

郵便局・銀行・金融機関

その他

西口(新幹線口)

[編集]

行政

学校

郵便局

  • 小田原城山郵便局

企業

その他

バス路線

[編集]

東口

[編集]

東口発着路線のうち箱根地区へ乗り入れるバスは、当駅に「101」の停留所番号(バス停ナンバリング)を設定している。

のりば 運行事業者 (系統・)行先 備考
1 箱根登山バス
 
2 伊豆箱根バス
  • 船原 / 小田原フラワーガーデン
  • ミクニ
  • 久野車庫
 
3 箱根登山バス
 
4 仙石案内所 / 桃源台 / 湖尻 / ポーラ美術館  
5 伊豆箱根バス
 
6 小田原宿観光回遊バス(観光シーズンに運行)
富士急モビリティ
 
高速夜行「金太郎号」京都駅 / 大阪駅(東梅田駅) / OCAT / あべの橋  
7 箱根登山バス  
8 箱根登山バス 石名坂  
高速夜行:南海なんば高速バスターミナル  

西口

[編集]
のりば 運行事業者 (系統・)行先 備考
1 伊豆箱根バス 関東学院大学 / 佐伯眼科  
杉崎運輸
(杉崎高速バス)
高速夜行大阪梅田プラザモータープール・天王寺駅前 / 富山駅北口・金沢駅西口・福井駅東口  
2 伊豆箱根バス
  • 久野車庫
  • 兎河原循環
 
3 箱根登山バス
  • 水之尾
  • いこいの森
 
4 臨時:いこいの森  
伊豆箱根バス 臨時:いこいの森 / 久野霊園  
5 臨時:小田原競輪場  
小田原駅西口前 富士急モビリティ 成田空港  

隣の駅

[編集]
東日本旅客鉄道(JR東日本)
JT 東海道線
  • 特急「踊り子」一部停車駅(「サフィール踊り子」は通過)
  • 特急「湘南」発着駅
  • 湘南新宿ラインの終点・始発点
特別快速(湘南新宿ライン経由)
国府津駅 (JT 14) - 小田原駅 (JT 16)(終点)
快速(湘南新宿ライン経由、下り列車は戸塚駅から当駅まで「普通」扱い)
鴨宮駅 (JT 15) - 小田原駅 (JT 16)(終点)
普通
鴨宮駅 (JT 15) - 小田原駅 (JT 16) - 早川駅 (JT 17)
東海道貨物線
西湘貨物駅 - 小田原駅
東海旅客鉄道(JR東海)
■ 東海道新幹線(のぞみ号通過)
新横浜駅 - 小田原駅 - 熱海駅
小田急電鉄
OH 小田原線
快速急行(早朝下りのみ運転)
新松田駅 (OH 41) → 小田原駅 (OH 47)
急行
開成駅 (OH 42) - 小田原駅 (OH 47)
各駅停車
足柄駅 (OH 46) - 小田原駅 (OH 47)
小田急箱根
HakoneTozan 鉄道線(箱根登山電車)
  • 特急ロマンスカー「スーパーはこね」「はこね」「メトロはこね」「ホームウェイ」「モーニングウェイ」停車駅
各駅停車
小田原駅 (OH 47) - 箱根板橋駅 (OH 48)
伊豆箱根鉄道
ID 大雄山線
小田原駅 (ID01) - 緑町駅 (ID02)

脚注

[編集]

記事本文

[編集]

注釈

[編集]
  1. ^ 2004年2月以降は横浜駅の6社局が日本最多。
  2. ^ 最北端かつ最東端は新宿駅、最西端は開成駅
  3. ^ 同様の構造は新庄駅でも見られるが、双方向を行き来する線路が1線と、頭端式が2線づつの実質1面5線となっている。

出典

[編集]
  1. ^ a b 「鉄道記録帳2003年3月」『RAIL FAN』第50巻第6号、鉄道友の会、2003年6月1日、18頁。 
  2. ^ おトクなきっぷ:JR東日本”. JR東日本:東日本旅客鉄道株式会社. 2024年7月7日閲覧。
  3. ^ おトクなきっぷ:JR東日本”. JR東日本:東日本旅客鉄道株式会社. 2024年7月7日閲覧。
  4. ^ 「ホーム延伸工事進む 「こだま」の一部16両化で」『交通新聞』交通協力会、1972年1月13日、2面。
  5. ^ 「エスカレーターがおめみえ 新幹線新横浜、小田原両駅に」『交通新聞』交通協力会、1973年11月2日、2面。
  6. ^ 広報おだわらアーカイブ-広報おだわらNo.320 - 小田原市役所広報課、1976年12月1日発行
  7. ^ 原武史『昭和天皇御召列車全記録』新潮社、2016年9月30日、150頁。ISBN 978-4-10-320523-4 
  8. ^ 「JR年表」『JR気動車客車編成表 '96年版』ジェー・アール・アール、1996年7月1日、182頁。ISBN 4-88283-117-1 
  9. ^ 「JR年表」『JR気動車客車編成表 '98年版』ジェー・アール・アール、1998年7月1日、184頁。ISBN 4-88283-119-8 
  10. ^ 小田急線 小田原駅の橋上駅舎が完成 平成15年3月30日(日)初電より使用開始』(プレスリリース)小田急電鉄、2003年3月5日。オリジナルの2003年12月16日時点におけるアーカイブhttps://web.archive.org/web/20031216143405/http://www.d-cue.com/cgi-bin/info/pg02348.pl?key=653&info_kubun=d-cue&mode=online2021年5月4日閲覧 
  11. ^ 【台風19号】小田原駅通路に暴風、大ちょうちん破る”. カナロコ. 神奈川新聞 (2019年10月13日). 2019年10月22日時点のオリジナルよりアーカイブ。2019年12月23日閲覧。
  12. ^ 小田原駅の大ちょうちん復活 台風で破損、巻き上げ機追加”. カナロコ. 神奈川新聞 (2020年8月31日). 2022年4月4日閲覧。
  13. ^ JR東労組横浜地本No.197号」『』(PDF)、JR 東日本労働組合横浜地方本部、2022年5月2日。2023年2月8日閲覧。
  14. ^ 熱海方向からの当駅止まりも数本運転されているが、終着後は国府津駅まで回送され、国府津車両センターに入庫する。またダイヤ乱れ時に熱海方向から下りの副本線へ入線し、熱海へ折り返す形となっている。
  15. ^ 「お猿のかごや」で発車 JR小田原駅で 11月から駅メロ導入へ」『神奈川新聞』2014年9月26日。オリジナルの2019年5月11日時点におけるアーカイブ。2023年6月17日閲覧。
  16. ^ JR東日本:駅構内図
  17. ^ a b 各駅における標高表示の修正について” (PDF). 箱根登山鉄道 (2013年11月29日). 2013年11月30日閲覧。
  18. ^ 藤田雄介(小田急電鉄CSR・広報部)「総説:小田急電鉄」『鉄道ピクトリアル』第70巻第8号(通巻976号)、電気車研究会、2020年8月10日、13頁、ISSN 0040-4047 
  19. ^ 小田原駅のご案内 駅立体図”. 小田急電鉄. 2023年6月3日閲覧。
  20. ^ 駅の設備などについて|よくいただくご質問|JR東海”. 東海旅客鉄道. 2023年3月1日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年3月1日閲覧。
  21. ^ JR東海:駅構内図
  22. ^ a b JR東日本グループ事業の再編について” (PDF). 東日本旅客鉄道株式会社 (2023年12月20日). 2024年9月15日閲覧。
  23. ^ フロアガイド - ラスカ小田原
  24. ^ フロアガイド - ミナカ小田原
  25. ^ 施設・サービス - ハルネ小田原
  26. ^ 『JTB時刻表 2024年3月号』JTBパブリッシング、2024年、39,40,158-160頁。 
  27. ^ 各駅の乗車人員 - JR東日本
  28. ^ 伊豆箱根鉄道グループ 駿豆線・大雄山線 移動等円滑化取組報告書 (PDF)
  29. ^ 各種報告書 - 関東交通広告協議会
  30. ^ 乗降人員最高値年度
  31. ^ 小田急電鉄の平成19年度1日平均乗降人員・通過人員 (PDF, 関東交通広告協議会のレポート一覧による)
  32. ^ 小田急電鉄1日平均乗降人員
  33. ^ 小田原市統計書
  34. ^ お城通り地区再開発 整備事業者に万葉倶楽部”. タウンニュース (2017年1月7日). 2017年2月10日閲覧。
  35. ^ 神奈川県小田原市/お城通り地区広域交流施設整備/事業提案概要公表”. 日刊建設工業新聞 (2017年1月25日). 2017年2月10日閲覧。
  36. ^ 小田原駅東口再開発ビル 愛称は「ミナカ小田原」(タウンニュース 2019年11月30日号)
  37. ^ HaRuNeとは|HaRuNe小田原(ハルネおだわら)”. 小田原地下街 HaRuNe小田原. 2014年11月6日閲覧。
  38. ^ 島田 守家『ブルーバックス B-922 暴風・台風びっくり小事典 目には見えないスーパー・パワー』 p.104、p.105 講談社 1992年6月20日発行 ISBN 4-06-132922-7
  39. ^ 歴史と文化の香るまち散策コース 神奈川県県西地域県政総合センター商工観光課、2021年11月18日閲覧

利用状況

[編集]

JR東日本の2000年度以降の乗車人員

小田急電鉄の1日平均利用客数

  1. ^ a b c 鉄道部門:駅別乗降人員・輸送人員ほか”. 小田急電鉄. 2023年7月1日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年7月1日閲覧。
  2. ^ 鉄道部門:駅別乗降人員・輸送人員ほか”. 小田急電鉄. 2021年4月30日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年7月1日閲覧。
  3. ^ 鉄道部門:駅別乗降人員・輸送人員ほか”. 小田急電鉄. 2022年5月26日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年7月1日閲覧。
  4. ^ 鉄道部門:駅別乗降人員・輸送人員ほか”. 小田急電鉄. 2023年3月14日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年7月1日閲覧。

神奈川県県勢要覧

  1. ^ 県勢要覧 - 神奈川県ホームページ”. www.pref.kanagawa.jp. 2020年1月13日閲覧。
  2. ^ 線区別駅別乗車人員(1日平均)の推移 (PDF)
  3. ^ 神奈川県県勢要覧(平成12年度)
  4. ^ a b 神奈川県県勢要覧(平成13年度) (PDF)
  5. ^ 神奈川県県勢要覧(平成14年度) (PDF)
  6. ^ 神奈川県県勢要覧(平成15年度) (PDF)
  7. ^ 神奈川県県勢要覧(平成16年度) (PDF)
  8. ^ 神奈川県県勢要覧(平成17年度) (PDF)
  9. ^ 神奈川県県勢要覧(平成18年度) (PDF)
  10. ^ 神奈川県県勢要覧(平成19年度) (PDF)
  11. ^ 神奈川県県勢要覧(平成20年度) (PDF)
  12. ^ 神奈川県県勢要覧(平成21年度) (PDF)
  13. ^ 神奈川県県勢要覧(平成22年度) (PDF)
  14. ^ 神奈川県県勢要覧(平成23年度) (PDF)
  15. ^ 神奈川県県勢要覧(平成24年度) (PDF)
  16. ^ 神奈川県県勢要覧(平成25年度) (PDF)
  17. ^ 神奈川県県勢要覧(平成26年度) (PDF)
  18. ^ 神奈川県県勢要覧(平成27年度) (PDF)
  19. ^ 神奈川県県勢要覧(平成28年度) (PDF)
  20. ^ 神奈川県県勢要覧(平成29年度) (PDF)
  21. ^ 神奈川県県勢要覧(平成30年度) (PDF)
  22. ^ 神奈川県県勢要覧(令和元年度) (PDF)
  23. ^ 神奈川県県勢要覧(令和2年度) (PDF)
  24. ^ 神奈川県県勢要覧(平成15年度版) 220,222,226-228ページ
  25. ^ 神奈川県県勢要覧(平成16年度版) 228ページ
  26. ^ 神奈川県県勢要覧(平成17年度版) 222,224,228-230ページ
  27. ^ 神奈川県県勢要覧(平成18年度版) 230ページ
  28. ^ 神奈川県県勢要覧(平成19年度版) 224,226,230-232ページ
  29. ^ 神奈川県県勢要覧(平成20年度版) 237ページ
  30. ^ 神奈川県県勢要覧(平成21年度版)
  31. ^ 神奈川県県勢要覧(令和2年度版)

統計はこね

小田原市統計要覧

  1. ^ a b c 令和4年版小田原市統計要覧” (pdf). 小田原市. p. 109. 2023年7月1日閲覧。
  2. ^ 令和2年版小田原市統計要覧” (pdf). 小田原市. p. 109. 2023年7月1日閲覧。
  3. ^ 令和3年版小田原市統計要覧” (pdf). 小田原市. p. 109. 2023年7月1日閲覧。

関連項目

[編集]

外部リンク

[編集]