コンテンツにスキップ

英文维基 | 中文维基 | 日文维基 | 草榴社区

プロキオンステークス

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
プロキオンステークス
第29回プロキオンステークス(2024年7月7日)
優勝馬:ヤマニンウルス
開催国 日本の旗 日本
主催者 日本中央競馬会
競馬場 中京競馬場
創設 1996年4月13日
2025年の情報
距離 ダート1800m
格付け GII
賞金 1着賞金5500万円(予定)
出走条件 サラ系4歳以上(国際)(指定)
負担重量 別定
出典 [1][2]
テンプレートを表示

プロキオンステークスは、日本中央競馬会 (JRA) が中京競馬場で施行する中央競馬重賞競走GIII)である。

競走名の「プロキオン(Procyon)」は、こいぬ座のアルファ星[3]シリウスベテルギウスとともに「冬の大三角」を形作る恒星[3]

正賞は地方競馬全国協会理事長賞[2]

概要

[編集]
第16回プロキオンステークス(2011年7月10日)
優勝馬:シルクフォーチュン
第28回プロキオンステークス(2023年7月9日)
優勝馬:ドンフランキー(画像奥)

1996年に中央競馬のダート重賞路線整備の一環として、5歳(現4歳)以上の馬による重賞競走として新設[4]され、阪神競馬場のダート1400mで第1回が施行された。

1999年までは桜花賞の翌週に行われていたが、2000年から夏季開催に移行[4]。あわせて、出走資格も4歳(現3歳)以上に変更された。創設当初より外国産馬の出走が認められているほか、中央競馬指定交流競走として地方競馬所属馬も出走が可能。2005年からは国際競走に指定され、外国馬も出走可能になった[4]

2012年の番組改定に伴い、施行場を中京競馬場のダート1400mに変更した[4]。またこの年のみ、東海テレビ放送から優勝杯の提供を受け「東海テレビ杯 プロキオンステークス」の競走名で施行された[4]。2025年より開催時期を1月に移行し、格付けもGII、距離もダート1800mにそれぞれ変更し、フェブラリーステークスの前哨戦として行われる(実際は2024年まで行われた東海ステークスとの入れ替えである)。

競走条件

[編集]

以下の内容は、2025年現在[2][1][5]のもの。

出走資格:サラ系3歳以上

  • JRA所属馬(未勝利馬と未出走馬を除く)
  • 地方競馬所属馬(4頭まで)
  • 外国調教馬(優先出走)

負担重量:別定

  • 4歳56kg、5歳以上57kg、牝馬2kg減
    • 2023年7月8日以降のGI競走(牝馬限定競走を除く)1着馬3kg増、牝馬限定GI競走またはGII競走(牝馬限定競走を除く)1着馬2kg増、牝馬限定GII競走またはGIII競走(牝馬限定競走を除く)1着馬1kg増
    • 2023年7月7日以前のGI競走(牝馬限定競走を除く)1着馬2kg増、牝馬限定GI競走またはGII競走(牝馬限定競走を除く)1着馬1kg増
    • (ただし2歳時の成績を除く)

賞金

[編集]

2024年の1着賞金は3800万円で、以下2着1500万円、3着950万円、4着570万円、5着380万円[1][2]

歴史

[編集]
  • 1996年 - 5歳以上の馬による重賞競走として新設(創設当初の地方競馬所属馬の出走枠は5頭まで)、阪神競馬場のダート1400mで施行。
  • 1997年 - 負担重量をグレード別定に変更。
  • 2000年
    • 施行時期を4月から6月に変更。
    • 出走資格を「4歳以上」に変更。
  • 2001年 - 馬齢表示の国際基準への変更に伴い、出走資格を「3歳以上」に変更。
  • 2005年
    • 国際競走に変更され、外国調教馬が4頭まで出走可能となる。
    • 地方競馬所属馬の出走枠が4頭に縮小。
  • 2007年 - 日本のパートI国昇格に伴い、外国調教馬の出走枠が8頭に拡大。
  • 2010年 - サマージョッキーズシリーズの対象競走に指定(2013年まで)。
  • 2012年
    • 施行場を中京競馬場に変更。
    • 当年のみ東海テレビ放送から優勝杯の提供を受け「東海テレビ杯 プロキオンステークス」の競走名で施行。
  • 2020年
  • 2021年 - 京都競馬場の改修工事に伴う開催日割の変更のため小倉競馬場ダート1700mで施行(2022年も同様)[6]
  • 2024年
    • 阪神競馬場のスタンドリフレッシュ工事に伴う開催日割の変更のため小倉競馬場ダート1700mで施行[7]
    • 「JRA70周年記念競走」の副称をつけて施行[8]
  • 2025年
    • GIIに昇格。
    • 施行時期を1月に、施行距離をダート1800mに、また出走条件を4歳以上にそれぞれ変更予定(実質は東海ステークスと施行時期の入れ替えである)。これによりフェブラリーステークスの前哨戦として行われる。

歴代優勝馬

[編集]

優勝馬の馬齢は、2000年以前も現行表記に揃えている。

コース種別を記載していない距離は、ダートコースを表す。

回数 施行日 競馬場 距離 優勝馬 性齢 タイム 優勝騎手 管理調教師 馬主
第1回 1996年4月13日 阪神 1400m ナムラコクオー 牡5 1:23.6 上村洋行 野村彰彦 奈村信重
第2回 1997年4月12日 阪神 1400m バトルライン 牡4 1:22.9 武豊 松田博資 (有)社台レースホース
第3回 1998年4月18日 阪神 1400m テンパイ 牡5 1:22.7 横山典弘 福島信晴 粟田恵美子
第4回 1999年4月17日 阪神 1400m タヤスケーポイント 牡4 1:23.2 加藤和宏 田所清広 中村篤
第5回 2000年6月18日 阪神 1400m ゴールドティアラ 牝4 1:21.9 武豊 松田国英 吉田和子
第6回 2001年6月17日 阪神 1400m ブロードアピール 牝7 1:22.9 K.デザーモ 松田国英 金子真人
第7回 2002年6月16日 阪神 1400m スターリングローズ 牡5 1:22.9 福永祐一 北橋修二 (株)協栄
第8回 2003年6月22日 阪神 1400m スターリングローズ 牡6 1:23.0 福永祐一 北橋修二 (株)協栄
第9回 2004年6月20日 阪神 1400m ニホンピロサート 牡6 1:22.3 小牧太 目野哲也 小林百太郎
第10回 2005年6月19日 阪神 1400m ブルーコンコルド 牡5 1:21.9 幸英明 服部利之 (株)荻伏レーシング・クラブ
第11回 2006年7月9日 京都 1400m メイショウバトラー 牝6 1:22.0 佐藤哲三 高橋成忠 松本好雄
第12回 2007年7月8日 阪神 1400m ワイルドワンダー 牡5 1:22.7 蛯名正義 久保田貴士 草間庸文
第13回 2008年7月13日 阪神 1400m ヴァンクルタテヤマ 牡6 1:22.0 赤木高太郎 安田伊佐夫 辻幸雄
第14回 2009年7月12日 阪神 1400m ランザローテ 牡6 1:22.7 武豊 池江泰寿 (有)キャロットファーム
第15回 2010年7月11日 阪神 1400m ケイアイガーベラ 牝4 1:21.8 岩田康誠 平田修 (株)啓愛義肢材料販売所
第16回 2011年7月10日 京都 1400m シルクフォーチュン 牡5 1:22.1 藤岡康太 藤沢則雄 (有)シルク
第17回 2012年7月8日 中京 1400m トシキャンディ 牝6 1:22.6 酒井学 天間昭一 上村叶
第18回 2013年7月7日 中京 1400m アドマイヤロイヤル 牡6 1:21.9 四位洋文 橋田満 近藤利一
第19回 2014年7月13日 中京 1400m ベストウォーリア 牡4 1:22.6 戸崎圭太 石坂正 馬場幸夫
第20回 2015年7月12日 中京 1400m ベストウォーリア 牡5 1:22.5 福永祐一 石坂正 馬場幸夫
第21回 2016年7月10日 中京 1400m ノボバカラ 牡4 1:22.1 M.デムーロ 天間昭一 (株)LS.M
第22回 2017年7月9日 中京 1400m キングズガード 牡6 1:22.9 藤岡佑介 寺島良 (有)日進牧場
第23回 2018年7月8日 中京 1400m マテラスカイ 牡4 1:20.3 武豊 森秀行 大野剛嗣
第24回 2019年7月7日 中京 1400m アルクトス 牡4 1:21.2 田辺裕信 栗田徹 山口功一郎
第25回 2020年7月12日 阪神 1400m サンライズノヴァ 牡6 1:21.8 松若風馬 音無秀孝 松岡隆雄
第26回 2021年7月11日 小倉 1700m メイショウカズサ 牡4 1:40.9 松山弘平 安達昭夫 松本好雄
第27回 2022年7月10日 小倉 1700m ゲンパチルシファー 牡6 1:43.7 川田将雅 佐々木晶三 平野武志
第28回 2023年7月9日 中京 1400m ドンフランキー 牡4 1:23.0 池添謙一 斉藤崇史 早野誠
第29回 2024年7月7日 小倉 1700m ヤマニンウルス 牡4 1:42.7 武豊 斉藤崇史 土井肇
第30回 2025年1月26日 中京 1800m

第26回優勝馬メイショウカズサが記録したタイム1:40.9はダート1700m3歳以上のJRAレコードタイでもある

同名の競走

[編集]

重賞競走の創設以前にも、同名の特別競走が行われていた。なお、JRAではこれらの競走を前身としていない。

優勝馬

[編集]
施行日 競馬場 距離 条件 優勝馬 性齢 タイム 優勝騎手 管理調教師 馬主
1991年3月16日 中京 1700m オープン ストロングパワー 牡4 1:43.9 小島貞博 鶴留明雄 谷川牧場
1994年2月26日 中京 1700m オープン ヤグライーガー 牡4 1:47.8 武豊 中尾謙太郎 矢倉敏夫
1995年3月25日 京都 1200m オープン マルタカトウコウ 牡5 1:10.2 田面木博公 吉永正人 高橋義和

脚注・出典

[編集]

注釈

[編集]

出典

[編集]
  1. ^ a b c 重賞競走一覧(レース別・関西)” (PDF). 日本中央競馬会. p. 21. 2024年7月21日閲覧。
  2. ^ a b c d 2024年第3回小倉競馬番組” (PDF). 日本中央競馬会. p. 2. 2024年7月21日閲覧。
  3. ^ a b 2024年第3回小倉競馬特別レース名解説” (PDF). 日本中央競馬会. p. 2. 2024年7月21日閲覧。
  4. ^ a b c d e 今週の注目レース(第20回プロキオンステークス:歴史・プレイバック)”. 日本中央競馬会. 2016年3月4日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年7月6日閲覧。
  5. ^ 中央競馬指定交流競走に出走する地方競馬所属馬の決定方法(夏季競馬)” (PDF). 日本中央競馬会. 2024年7月21日閲覧。
  6. ^ 令和3年度の重賞競走の主な変更点について”. 日本中央競馬会 (2020年10月19日). 2020年10月20日閲覧。
  7. ^ 2024年度開催日割および重賞競走”. 日本中央競馬会 (2023年10月16日). 2024年7月21日閲覧。
  8. ^ JRA70周年記念事業の詳細”. 日本中央競馬会 (2023年12月11日). 2024年7月21日閲覧。

各回競走結果の出典

[編集]

外部リンク

[編集]