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「河本敏夫」の版間の差分

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{{政治家
{{政治家
|人名 = 河本 敏夫
| 人名 = 河本 敏夫
|各国語表記 = こうもと としお
| 各国語表記 = こうもと としお
|画像 = Toshio Komoto.jpg
| 画像 = Toshio Komoto.jpg
|画像サイズ = 200px
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|画像説明 = 1976年
| 画像説明 = 1976年
|国略称 = {{JPN}}
| 国略称 = {{JPN}}
|生年月日 = [[1911年]][[6月22日]]
| 生年月日 = [[1911年]][[6月22日]]
|出生地 = {{JPN}} [[兵庫県]][[赤穂郡]]相生村<br />（現・[[相生市]]）
| 出生地 = {{JPN}} [[兵庫県]][[赤穂郡]]相生村<br />（現・[[相生市]]）
|没年月日 = {{死亡年月日と没年齢|1911|6|22|2001|5|24}}
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|死没地 = {{JPN}} [[東京都]][[新宿区]][[信濃町 (新宿区)|信濃町]]
| 死没地 = {{JPN}} [[東京都]][[新宿区]][[信濃町 (新宿区)|信濃町]]
|出身校 = [[日本大学]][[日本大学法学部・大学院法学研究科及び新聞学研究科|法文学部]]卒業
| 出身校 = [[日本大学]][[日本大学法学部・大学院法学研究科及び新聞学研究科|法文学部]]卒業
|前職 = [[三光汽船]]代表取締役社長
| 前職 = [[三光汽船]]代表取締役社長
|所属政党 = （[[民主党 (日本 1947-1950)|民主党]]→）<br />（[[国民民主党 (日本 1950-1952)|国民民主党]]→）<br />（[[改進党]]→）<br />（[[日本民主党]]→）<br />[[自由民主党 (日本)|自由民主党]]
| 所属政党 = （[[民主党 (日本 1947-1950)|民主党]]→）<br />（[[国民民主党 (日本 1950)|国民民主党]]→）<br />（[[改進党]]→）<br />（[[日本民主党]]→）<br />[[自由民主党 (日本)|自由民主党]]
|称号・勲章 = [[正三位]]<br />[[勲一等旭日大綬章]]<br />兵庫県相生市[[名誉市民]]
| 称号・勲章 = [[正三位]]<br />[[勲一等旭日大綬章]]<br />兵庫県相生市[[名誉市民]]
|親族（政治家） = 三男・[[河本三郎]]
| 親族（政治家） = 三男・[[河本三郎]]
|配偶者 =
| 配偶者 =
|サイン =
| サイン =
|国旗 = 日本
| 国旗 = JPN
|職名 = 第15代 [[沖縄振興局|沖縄開発庁長官]]<br/>{{Flagicon|JPN}} [[無任所大臣|対外経済問題・民間活力導入担当大臣]]
| 職名 = 第15代 [[沖縄振興局#歴代の沖縄開発庁長官等|沖縄開発庁長官]]<br/>対外経済問題・民間活力導入担当大臣
|内閣 = [[第2次中曽根内閣 (第1次改造)|第2次中曽根第1次改造内閣]]
| 内閣 = [[第2次中曽根内閣 (第1次改造)|第2次中曽根第1次改造内閣]]
|就任日 = [[1984年]][[11月1日]]
| 就任日 = [[1984年]][[11月1日]]
|退任日 = [[1985年]][[8月14日]]
| 退任日 = [[1985年]][[8月14日]]
⚫
| 国旗2 = JPN
|退任理由 = 三光汽船の会社更生法申請で自身に影響が及び引責
⚫
| 職名2 = 第32・34代 [[内閣府特命担当大臣（経済財政政策担当）|経済企画庁長官]]
⚫
|国旗2 = 日本
| 内閣2 = [[鈴木善幸内閣]]<br />[[鈴木善幸改造内閣]]<hr/>[[第2次中曽根内閣]]
⚫
|職名2 = 第34代 [[内閣府特命担当大臣（経済財政政策担当）|経済企画庁長官]]
| 就任日2 = [[1980年]][[7月17日]] - [[1982年]][[11月27日]]<hr/>[[1983年]][[12月27日]]
|内閣2 = [[第2次中曽根内閣]]
|就任日2 = [[1983年]][[12月27日]]
| 退任日2 = 1984年11月1日
⚫
| 国旗3 = JPN
⚫
|退任日2 = [[1984年]][[11月1日]]
⚫
| 職名3 = 第34・36代 [[経済産業大臣|通商産業大臣]]
⚫
|国旗3 = 日本
⚫
| 内閣3 = [[三木内閣]]<br/>[[三木内閣 (改造)|三木改造内閣]]<hr/>[[福田赳夫内閣 (改造)|福田赳夫改造内閣]]
⚫
|職名3 = 第32代 経済企画庁長官
| 就任日3 = [[1974年]][[12月9日]] - [[1976年]][[12月24日]]<hr/>[[1977年]][[11月28日]]
|内閣3 = [[鈴木善幸内閣]]
|就任日3 = [[1980年]][[7月17日]]
| 退任日3 = [[1978年]][[12月7日]]
⚫
| 国旗4 = JPN
⚫
|退任日3 = [[1982年]][[11月27日]]
⚫
| 職名4 = 第28代 [[郵政大臣]]
⚫
|国旗4 = 日本
| 内閣4 = [[第2次佐藤内閣 (第2次改造)|第2次佐藤第2次改造内閣]]
⚫
|職名4 = 第38代 [[経済産業大臣|通商産業大臣]]
⚫
| 就任日4 = [[1968年]][[11月30日]]
⚫
|内閣4 = [[福田赳夫内閣 (改造)|福田赳夫改造内閣]]
|就任日4 = [[1977年]][[11月28日]]
| 退任日4 = [[1970年]][[1月14日]]
⚫
| 国旗5 = JPN
⚫
|退任日4 = [[1978年]][[12月7日]]
⚫
| 職名5= [[日本の国会議員#衆議院議員|衆議院議員]]
⚫
|国旗5 = 日本
⚫
| 選挙区5 = [[兵庫県第4区 (中選挙区)|旧兵庫4区]]
⚫
|職名5= [[衆議院|衆議院議員]]
⚫
| 当選回数5 = 17回
⚫
|選挙区5 = [[兵庫県第4区 (中選挙区)|旧兵庫4区]]
⚫
| 就任日5 = [[1949年]][[1月23日]]
⚫
|当選回数5 = 17回
|就任日5 = [[1949年]][[1月23日]]
| 退任日5 = [[1996年]][[9月27日]]
| その他職歴1 = [[ファイル:Liberal Democratic Party (Japan) Emblem.svg|20px]] 第26・28代 [[自由民主党政務調査会#政務調査会長|自由民主党政務調査会長]]<br /> '''（総裁：[[福田赳夫]]・[[大平正芳]]）''' '' ''
|退任日5 = [[1996年]][[9月27日]]
| 就任日6 = 1976年 - 1977年<br/>1978年
|国旗6 = 日本
⚫
| 退任日6 = [[1979年]]
|その他職歴1 = 第36代 通商産業大臣
|就任日6 = [[1974年]][[12月9日]]
|退任日6 = [[1976年]][[9月15日]]
|国旗7 = 日本
⚫
|その他職歴2 = 第28代 [[郵政大臣]]
|就任日7 = [[1968年]][[11月30日]]
|退任日7 = [[1970年]][[1月14日]]
}}
}}
'''河本 敏夫'''（こうもと としお、[[1911年]]〈[[明治]]44年〉[[6月22日]] - [[2001年]]（[[平成]]13年）[[5月24日]]）は、[[日本]]の[[政治家]]、[[実業家]]。
'''河本 敏夫'''（こうもと としお、[[1911年]]〈[[明治]]44年〉[[6月22日]] - [[2001年]]〈[[平成]]13年〉[[5月24日]]<ref name=":0">{{Cite web|和書|title=河本 敏夫とは|url=https://kotobank.jp/word/%E6%B2%B3%E6%9C%AC%20%E6%95%8F%E5%A4%AB-1644616|website=コトバンク|accessdate=2021-05-29}}</ref>）は、[[日本]]の[[政治家]]、[[実業家]]。


[[三光汽船]]社長を務め、辞任後も事実上のオーナーであった<ref name=":0" />。
[[衆議院|衆議院議員]]（17期）、[[自由民主党 (日本)|自由民主党]][[自由民主党政務調査会|政務調査会長]]、[[経済産業大臣|通商産業大臣]]（第[[三木内閣|36]]・[[福田赳夫内閣改造内閣|38]]代）、[[郵政大臣]]（第[[第2次佐藤内閣第2次改造内閣|28]]代）、[[内閣府特命担当大臣（経済財政政策担当）|経済企画庁長官]]（第[[鈴木善幸内閣|32]]・[[第2次中曽根内閣|34]]代）、[[沖縄振興局|沖縄開発庁長官]]（[[第2次中曽根内閣|第15代]]）などを歴任した。

[[沖縄振興局#歴代の沖縄開発庁長官等|沖縄開発庁長官]]（第[[第2次中曽根内閣 (第1次改造)|15]]代）、対外経済問題・民間活力導入担当大臣（第2次中曽根第1次改造内閣）、[[内閣府特命担当大臣（経済財政政策担当）|経済企画庁長官]]（第[[鈴木善幸内閣|32]]・[[第2次中曽根内閣|34]]代）、[[経済産業大臣|通商産業大臣]]（第[[三木内閣|34]]・[[福田赳夫内閣改造内閣|36]]代）、[[郵政大臣]]（第[[第2次佐藤内閣第2次改造内閣|28]]代）、[[日本の国会議員#衆議院議員|衆議院議員]]（17期）、[[自由民主党政務調査会#政務調査会長|自由民主党政務調査会長]]などを歴任した。


[[正三位]][[勲一等旭日大綬章]]。[[相生市]][[名誉市民]]。
[[正三位]][[勲一等旭日大綬章]]。[[相生市]][[名誉市民]]。


== 経歴・人物 ==
== 来歴・人物 ==
{{出典の明記|date=2015年11月24日 (火) 11:18 (UTC)|section=1}}
{{出典の明記|date=2015年11月24日 (火) 11:18 (UTC)|section=1}}
=== 生い立ち ===
=== 生い立ち ===
[[1911年]]（明治44年）[[6月22日]]、[[兵庫県]][[赤穂郡]]相生村（現：[[相生市]]）に生まれる。旧制龍野中学（現：[[兵庫県立龍野高等学校]]）から[[姫路高等学校 (旧制)|旧制姫路高校]]（[[神戸大学]]の[[神戸大学国際人間科学部#沿革|教養]]及び文理学部の前身校）に{{要出典範囲|date=2015年11月24日 (火) 11:18 (UTC)|トップの成績で入学}}するも、戦前の軍部による戦争に対する反戦運動に[[参加]]して、[[1930年]]（昭和5年）に[[退学]]を余儀なくされた。
[[1911年]]（明治44年）[[6月22日]]、[[兵庫県]][[赤穂郡]]相生村（現：[[相生市]]<ref name=":0" />）に生まれる。旧制龍野中学（現：[[兵庫県立龍野高等学校]]）から[[姫路高等学校 (旧制)|姫路高校]]文科甲類<ref>「旧制高等学校物語 第15」財界評論新社 1968年</ref>に入学するも、戦前の軍部による戦争に対する反戦運動に[[参加]]して、[[1930年]]（昭和5年）に[[退学]]を余儀なくされた。


=== 三光海運社長 ===
=== 三光海運社長 ===
炭坑夫や職工などを経て、[[日本大学]][[日本大学法学部・大学院法学研究科及び新聞学研究科|法文学部]]に入学。在学中に義兄らと三光海運（現：[[三光汽船]]）を設立し、卒業後の[[1937年]]から社長となる。
炭坑夫や職工などを経て、[[日本大学]][[日本大学法学部・大学院法学研究科及び新聞学研究科|法文学部]]に入学。在学中に義兄らと三光海運を設立して取締役となり<ref name=":0" />、卒業後の[[1937年]]から社長となる。（翌年、[[三光汽船]]に社名変更<ref name=":0" />）


=== 衆議院議員 ===
=== 衆議院議員 ===
[[1949年]]の[[第24回衆議院議員総選挙]]で[[兵庫県第4区 (中選挙区)|旧兵庫4区]]から立候補し、初当選する（当選同期には[[池田勇人]]・[[佐藤栄作]]・[[前尾繁三郎]]・[[橋本龍伍]]・[[小渕光平]]・[[麻生太賀吉]]・[[西村英一]]・[[橋本登美三郎]]・[[福永健司]]・[[塚原俊郎]]・[[木村俊夫]]・[[藤枝泉介]]・[[稲葉修]]・[[森山欽司]]・[[床次徳二]]・[[有田喜一]]などがいる）。以後、連続17回当選を果たした。
[[1949年]]の[[第24回衆議院議員総選挙]]で[[兵庫県第4区 (中選挙区)|旧兵庫4区]]から立候補し、初当選する<ref>当選同期に、[[池田勇人]]、[[佐藤栄作]]、[[前尾繁三郎]]、[[橋本龍伍]]、[[小渕光平]]、[[麻生太賀吉]]、[[西村英一]]、[[橋本登美三郎]]、[[福田篤泰]]、[[福永健司]]、[[塚原俊郎]]、[[木村俊夫]]、[[藤枝泉介]]、[[稲葉修]]、[[森山欽司]]、[[床次徳二]]、[[有田喜一]]などがいる</ref>。以後、連続17回当選を果たした。


=== 通商産業大臣 ===
=== 閣僚を歴任 ===
[[経済企画政務次官]]などを経て、[[1968年]]に[[第2次佐藤内閣 (第2次改造)|第2次佐藤再改造内閣]]の[[郵政大臣]]として初入閣する。政界の玄人筋からは[[番町政策研究所|三木派]]の資金調達役として知られていたが、存在が一躍注目されるようになったのは[[三木内閣]]で[[経済産業大臣|通商産業大臣]]に就任してからである。
[[経済企画政務次官]]などを経て、[[1968年]]に[[第2次佐藤内閣 (第2次改造)|第2次佐藤再改造内閣]]の[[郵政大臣]]として初入閣する。政界の玄人筋からは[[番町政策研究所|三木派]]の資金調達役として知られていたが、存在が一躍注目されるようになったのは[[三木内閣]]で[[経済産業大臣|通商産業大臣]]に就任してからである。


77行目: 73行目:
[[1976年]]に「[[三木おろし]]」が巻き起こり、[[内閣総理大臣]][[三木武夫]]が反三木勢力に対し[[ロッキード事件|ロッキード問題]]を掲げて解散総選挙を考慮する政局になった際には、三木派の離党や野党提携、新党結成なども視野に選挙資金を集める一方、閣僚を罷免してでも強行に衆議院を解散するよう三木に進言した。三木とは姻戚関係でもあり、三木の娘婿の兄弟と河本の娘が結婚している。
[[1976年]]に「[[三木おろし]]」が巻き起こり、[[内閣総理大臣]][[三木武夫]]が反三木勢力に対し[[ロッキード事件|ロッキード問題]]を掲げて解散総選挙を考慮する政局になった際には、三木派の離党や野党提携、新党結成なども視野に選挙資金を集める一方、閣僚を罷免してでも強行に衆議院を解散するよう三木に進言した。三木とは姻戚関係でもあり、三木の娘婿の兄弟と河本の娘が結婚している。


三木の後を継いだ[[福田赳夫内閣]]でも通商産業大臣に任命され、[[鈴木善幸内閣]]と[[中曽根内閣]]でも[[内閣府特命担当大臣（経済財政政策担当）|経済企画庁長官]]を歴任した。
三木の後を継いだ[[福田赳夫改造内閣]]でも通商産業大臣に任命され、[[鈴木善幸内閣]]と[[中曽根内閣]]でも[[内閣府特命担当大臣（経済財政政策担当）|経済企画庁長官]]を歴任した。


=== 自由民主党政調会長 ===
=== 自由民主党政務調査会長 ===
自民党内でも[[1976年]]と[[1978年]]の2度にわたって[[自由民主党政務調査会|政調会長]]を務めている。[[日米貿易摩擦]]の激化により[[1984年]]11月から[[1985年]]8月まで対外経済問題の[[無任所大臣 (日本)|特命事項担当大臣]]に任じられた。自民党屈指の政策通・経済通として知られ、三木に批判的な立場だった[[大平正芳]]や[[後藤田正晴]]からも「一角の人物」と一目置かれていた。政策としては積極財政論を唱えることが多かった。
自民党内でも[[1976年]]と[[1978年]]の2度にわたって[[自由民主党政務調査会|政調会長]]を務めている。[[日米貿易摩擦]]の激化により[[1984年]]11月から[[1985年]]8月まで対外経済問題の[[無任所大臣 (日本)|特命事項担当大臣]]に任じられた。自民党屈指の政策通・経済通として知られ、三木に批判的な立場であった[[大平正芳]]や[[後藤田正晴]]からも「一角の人物」と一目置かれていた。政策としては積極財政論を唱えることが多かった。


=== 自民党総裁予備選 ===
=== 自民党総裁予備選 ===
88行目: 84行目:
[[1978年]]には[[自由民主党総裁選挙|自民党総裁予備選挙]]に初めて出馬する。この出馬は次回以降の総裁選への布石と、三木派が他派の草刈り場になることを防ぐ意味合いが強く、大平、[[福田赳夫]]、[[中曽根康弘]]に続く最下位で敗退した。
[[1978年]]には[[自由民主党総裁選挙|自民党総裁予備選挙]]に初めて出馬する。この出馬は次回以降の総裁選への布石と、三木派が他派の草刈り場になることを防ぐ意味合いが強く、大平、[[福田赳夫]]、[[中曽根康弘]]に続く最下位で敗退した。


[[1980年]]の[[第36回衆議院議員総選挙]]期間中に大平が急死すると、中曽根や[[宮澤喜一]]らとともに後継総裁候補として名が挙がったが、キングメーカー[[田中角栄]]は[[鈴木善幸]]を総裁に指名した<ref>[http://allabout.co.jp/gm/gc/293557/]</ref>。鈴木内閣の発足後は三木派の解散に伴い、かつての三木派に所属した議員の大半を集めて[[番町政策研究所|河本派]]を旗揚げした。禅譲という形を採らなかったのは、三木の影を排除しなかった場合、他派からの支援が受けにくいという事情があったためである。
[[1980年]]の[[第36回衆議院議員総選挙]]期間中に大平が急死すると、中曽根や[[宮澤喜一]]らとともに後継総裁候補として名が挙がったが、キングメーカー[[田中角栄]]は[[鈴木善幸]]を総裁に指名した<ref>[https://allabout.co.jp/gm/gc/293557/]</ref>。鈴木内閣の発足後は三木派の解散に伴い、かつての三木派に所属した議員の大半を集めて[[番町政策研究所|河本派]]を旗揚げした。禅譲という形を採らなかったのは、三木の影を排除しなかった場合、他派からの支援が受けにくいという事情があったためである。


[[1982年]]、再び自民党総裁予備選挙に出馬する。反田中勢力の受け皿として序盤から順調に票数を伸ばし、有力候補と目されていたが、田中派の[[集票マシーン]]から支援を受けた中曽根に過半数を取られて次点となり、3位の[[安倍晋太郎]]や4位の[[中川一郎]]ともども国会議員による本選挙への立候補を辞退する。
[[1982年]]、再び自民党総裁予備選挙に出馬する。反田中勢力の受け皿として序盤から順調に票数を伸ばし、有力候補と目されていたが、田中派の[[集票マシーン]]から支援を受けた中曽根に過半数を取られて次点となり、3位の[[安倍晋太郎]]や4位の[[中川一郎]]ともども国会議員による本選挙への立候補を辞退する。
94行目: 90行目:
=== 三光汽船倒産 ===
=== 三光汽船倒産 ===
{{出典の明記|date=2015年11月24日 (火) 11:18 (UTC)|section=1}}
{{出典の明記|date=2015年11月24日 (火) 11:18 (UTC)|section=1}}
[[1985年]]、事実上のオーナーだった[[三光汽船]]が海運不況のあおりを受けて[[倒産]]し、[[竹下登]]や[[金丸信]]の支援により[[民事再生法]]申請にこぎつける。三光汽船の倒産は当時「戦後最大級」と称され、[[第2次中曽根内閣]]で[[沖縄振興局#歴代の沖縄開発庁長官等|沖縄開発庁長官]]を務めていた河本は、その責任を取る形で辞任に追い込まれた。この倒産劇は政治家としての河本の評価にも影響を与えることとなった。
[[1985年]]、事実上のオーナーであった[[三光汽船]]が海運不況のあおりを受けて[[倒産]]し、[[竹下登]]や[[金丸信]]の支援により[[会社更生法]]申請にこぎつける。三光汽船の倒産は当時「戦後最大級」と称され、[[第2次中曽根内閣 (第1次改造)|第2次中曽根第1次改造内閣]]で[[沖縄振興局#歴代の沖縄開発庁長官等|沖縄開発庁長官]]を務めていた河本は、その責任を取る形で辞任に追い込まれた<ref name=":0" />。この倒産劇は政治家としての河本の評価にも影響を与えることとなった。


[[リクルート事件]]で竹下が内閣総理大臣を辞任し、続く[[宇野宗佑]]も参議院議員選挙の惨敗を受けて退陣した[[1989年]]は、河本にとって政権獲得の最大の好機とされた。だが、竹下や金丸の若手待望論を受け、河本派の番頭格である[[海部俊樹]]が総裁候補に浮上する。河本は海部に対し「海部さん、あんたやりなさい」と促し、自らの総裁選出馬を見送った。河本が出馬を断念したことを知り、河本の側近だった[[大島理森]]は号泣したという。結果、[[1989年8月自由民主党総裁選挙|総裁選挙]]では海部が[[林義郎]]と[[石原慎太郎]]を凌駕して圧勝し、新たな総裁に選出された。
[[リクルート事件]]で竹下が内閣総理大臣を辞任し、続く[[宇野宗佑]]も参議院議員選挙の惨敗を受けて退陣した[[1989年]]は、河本にとって総裁の椅子に座る最大の好機とされた。しかし、竹下や金丸の若手待望論を受け、河本派の番頭格である[[海部俊樹]]が総裁候補に浮上する。河本は海部に対し「海部さん、あんたやりなさい」と促し、自らの総裁選出馬を見送った。河本が出馬を断念したことを知り、河本の側近であった[[大島理森]]は号泣したという。結果、[[1989年8月自由民主党総裁選挙|総裁選挙]]では海部が[[林義郎]]と[[石原慎太郎]]を凌駕して圧勝し、新たな総裁に選出された。


[[1993年]]の[[第40回衆議院議員総選挙]]後には[[衆議院議長]]候補として名前が挙がったが、自民党が下野したために実現しなかった。（議長選挙に自民党から立候補したのは[[奥野誠亮]]だが、[[土井たか子]]に敗れた。）
[[1993年]]の[[第40回衆議院議員総選挙]]後には[[衆議院議長]]候補として名前が挙がったが、自民党が下野したために実現しなかった。（自民党からは[[奥野誠亮]]が衆議院議長選挙に立候補したが、[[日本社会党|社会党]]の元党首[[土井たか子]]に敗れた。）


=== 晩年 ===
=== 晩年 ===
[[1996年]]の[[第41回衆議院議員総選挙]]直前、健康上の理由から47年間務めた衆議院議員の職を引退する。後継には当時[[参議院議員]]だった三男の[[河本三郎]]を据えた。同年、[[勲一等旭日大綬章]]受章<ref>「96秋の叙勲受章者　勳一等・勳二等」『読売新聞』1996年11月3日朝刊</ref>。
[[1996年]]の[[第41回衆議院議員総選挙]]直前、健康上の理由から47年間務めた衆議院議員の職を引退する。後継には当時[[参議院議員]]であった三男の[[河本三郎]]を据えた。同年、[[勲一等旭日大綬章]]受章<ref>「96秋の叙勲受章者　勳一等・勳二等」『読売新聞』1996年11月3日朝刊</ref>。

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その後も[[番町政策研究所]]（旧河本派）名誉会長を務めたが、[[2001年]][[5月24日]]、[[心不全]]のため[[東京都]][[新宿区]][[信濃町 (新宿区)|信濃町]]の[[慶應義塾大学病院]]で89歳で死去した。


== 家族 ==
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その後も[[番町政策研究所]]（旧河本派）名誉会長を務めたが、[[2001年]][[5月24日]]、[[心不全]]のため[[東京都]][[新宿区]][[信濃町 (新宿区)|信濃町]]の[[慶應義塾大学病院]]で死去した。89歳だった。
* 父・河本光 ‐ 村長
* 妹・敏子 ‐ [[三光汽船]]創業者・吉田市之助の妻<ref>[https://dl.ndl.go.jp/pid/3430444/1/909　吉田市之助]人事興信録 第13版下、1941</ref>
* 長女・敏江 ‐ 医師・高橋登の二男・高橋達夫（三光汽船監査役）の妻。達夫の兄嫁の父が[[三木武夫]]。<ref>『永田町の上流家族』牧太郎、龍興社、昭和62年、p184</ref>


== 評価 ==
== 評価 ==
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== 著書 ==
== 著書 ==
*{{Cite book ja|title=波濤三十年|url={{国立国会図書館デジタルコレクション|3444846}}|url-access=registration|publisher=三光汽船|date=1968-08-20}}
*波濤三十年（1968年、三光汽船）
*郵政事業の新時代（1970年、国際政治経済研究所）
*郵政事業の新時代（1970年、国際政治経済研究所）
*{{Cite book ja|editor=三光汽船|title=大商船隊|url={{国立国会図書館デジタルコレクション|11954049}}|url-access=registration|publisher=三光汽船|date=1977-08-10}}
*大商船隊（1977年、三光汽船）
*世界の中の日本―80年代政治への提言（1982年、新政策研究会）
*{{Cite book ja|editor=新政策研究会|title=世界の中の日本 : 80年代政治への提言|url={{国立国会図書館デジタルコレクション|11927102}}|url-access=registration|publisher=新政策研究会|date=1982-09-25}}
*八十年代政治への提言（1983年、新政策研究会）
*{{Cite book ja|editor=新政策研究会|title=八十年代政治への提言|url={{国立国会図書館デジタルコレクション|12715593}}|url-access=registration|publisher=新政策研究会|date=1983-04-25}}
*世界の中の日本〈続〉―80年代政治への提言（1983年、新政策研究会）
*{{Cite book ja|editor=新政策研究会|title=世界の中の日本 : 80年代政治への提言 続|url={{国立国会図書館デジタルコレクション|11926450}}|url-access=registration|publisher=新政策研究会|date=1983-10-20}}
*世界の中の日本〈第3集〉―80年代政治への提言（1984年、新政策研究会）　
*{{Cite book ja|title=世界の中の日本 : 80年代政治への提言 第3集|url={{国立国会図書館デジタルコレクション|11923625}}|url-access=registration|publisher=新政策研究会|date=1984-10-15}}
*市場開放と民間活力（1985年、新政策研究会）
*市場開放と民間活力（1985年、新政策研究会）
*日本の進路（1985年、新政策研究会）
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*{{Cite book ja|title=世界の中の日本 第5集|url={{国立国会図書館デジタルコレクション|11926393}}|url-access=registration|publisher=新政策研究会|date=1987-10-14}}


=== 関連書籍===
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*[[中村慶一郎]]『河本敏夫・全人像』（1982年、行政問題研究所） ISBN 978-4905786214
*[[中村慶一郎]]『河本敏夫・全人像』（1982年、行政問題研究所） ISBN 978-4905786214


== 演じた俳優 ==
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== 脚注 ==
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== 関連項目 ==
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*[[兵庫県出身の人物一覧]]
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*[[岡庭博]]
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*[[児玉誉士夫]]
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*[[水島廣雄]]
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河本 敏夫
こうもと としお
1976年
生年月日 1911年6月22日
出生地 日本の旗 日本 兵庫県赤穂郡相生村
（現・相生市）
没年月日 (2001-05-24) 2001年5月24日（89歳没）
死没地 日本の旗 日本 東京都新宿区信濃町
出身校 日本大学法文学部卒業
前職 三光汽船代表取締役社長
所属政党 （民主党→）
（国民民主党→）
（改進党→）
（日本民主党→）
自由民主党
称号 正三位
勲一等旭日大綬章
兵庫県相生市名誉市民
親族 三男・河本三郎
日本の旗 第15代 沖縄開発庁長官
対外経済問題・民間活力導入担当大臣
内閣 第2次中曽根第1次改造内閣
在任期間 1984年11月1日 - 1985年8月14日
日本の旗 第32・34代 経済企画庁長官
内閣 鈴木善幸内閣
鈴木善幸改造内閣
第2次中曽根内閣
在任期間 1980年7月17日 - 1982年11月27日
1983年12月27日 - 1984年11月1日
日本の旗 第34・36代 通商産業大臣
内閣 三木内閣
三木改造内閣
福田赳夫改造内閣
在任期間 1974年12月9日 - 1976年12月24日
1977年11月28日 - 1978年12月7日
日本の旗 第28代 郵政大臣
内閣 第2次佐藤第2次改造内閣
在任期間 1968年11月30日 - 1970年1月14日
選挙区 旧兵庫4区
当選回数 17回
在任期間 1949年1月23日 - 1996年9月27日
その他の職歴
第26・28代 自由民主党政務調査会長
（総裁：福田赳夫・大平正芳）
（1976年 - 1977年
1978年 - 1979年）
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河本 敏夫（こうもと としお、1911年〈明治44年〉6月22日 - 2001年〈平成13年〉5月24日[1]）は、日本の政治家、実業家。

三光汽船社長を務め、辞任後も事実上のオーナーであった[1]。

沖縄開発庁長官（第15代）、対外経済問題・民間活力導入担当大臣（第2次中曽根第1次改造内閣）、経済企画庁長官（第32・34代）、通商産業大臣（第34・36代）、郵政大臣（第28代）、衆議院議員（17期）、自由民主党政務調査会長などを歴任した。

正三位勲一等旭日大綬章。相生市名誉市民。

来歴・人物

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生い立ち

[編集]

1911年（明治44年）6月22日、兵庫県赤穂郡相生村（現：相生市[1]）に生まれる。旧制龍野中学（現：兵庫県立龍野高等学校）から姫路高校文科甲類[2]に入学するも、戦前の軍部による戦争に対する反戦運動に参加して、1930年（昭和5年）に退学を余儀なくされた。

三光海運社長

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炭坑夫や職工などを経て、日本大学法文学部に入学。在学中に義兄らと三光海運を設立して取締役となり[1]、卒業後の1937年から社長となる。（翌年、三光汽船に社名変更[1]）

衆議院議員

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1949年の第24回衆議院議員総選挙で旧兵庫4区から立候補し、初当選する[3]。以後、連続17回当選を果たした。

閣僚を歴任

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経済企画政務次官などを経て、1968年に第2次佐藤再改造内閣の郵政大臣として初入閣する。政界の玄人筋からは三木派の資金調達役として知られていたが、存在が一躍注目されるようになったのは三木内閣で通商産業大臣に就任してからである。

通商産業大臣時代の三木が佐橋滋とともに大型工業技術研究開発制度（1966年11月）で産業政策を行ったように、河本もオイルショックに対応した産業構造の転換をすべく超LSI技術研究組合（1976年3月）やムーンライト計画（1978年10月）のような大型プロジェクトを推進した。

1976年に「三木おろし」が巻き起こり、内閣総理大臣三木武夫が反三木勢力に対しロッキード問題を掲げて解散総選挙を考慮する政局になった際には、三木派の離党や野党提携、新党結成なども視野に選挙資金を集める一方、閣僚を罷免してでも強行に衆議院を解散するよう三木に進言した。三木とは姻戚関係でもあり、三木の娘婿の兄弟と河本の娘が結婚している。

三木の後を継いだ福田赳夫改造内閣でも通商産業大臣に任命され、鈴木善幸内閣と中曽根内閣でも経済企画庁長官を歴任した。

自由民主党政務調査会長

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自民党内でも1976年と1978年の2度にわたって政調会長を務めている。日米貿易摩擦の激化により1984年11月から1985年8月まで対外経済問題の特命事項担当大臣に任じられた。自民党屈指の政策通・経済通として知られ、三木に批判的な立場であった大平正芳や後藤田正晴からも「一角の人物」と一目置かれていた。政策としては積極財政論を唱えることが多かった。

自民党総裁予備選

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河本は自民党の実力者として1970年代の政界を主導した「三角大福」に次ぐ実力者にも数えられ、何度も総裁候補に名前が挙がった。特に総裁選に党員による予備選挙が導入されると、小派閥ではあるが日大人脈で多くの党員票を持つと言われる河本の影響力は無視できないものと見られていた[4]。

1978年には自民党総裁予備選挙に初めて出馬する。この出馬は次回以降の総裁選への布石と、三木派が他派の草刈り場になることを防ぐ意味合いが強く、大平、福田赳夫、中曽根康弘に続く最下位で敗退した。

1980年の第36回衆議院議員総選挙期間中に大平が急死すると、中曽根や宮澤喜一らとともに後継総裁候補として名が挙がったが、キングメーカー田中角栄は鈴木善幸を総裁に指名した[5]。鈴木内閣の発足後は三木派の解散に伴い、かつての三木派に所属した議員の大半を集めて河本派を旗揚げした。禅譲という形を採らなかったのは、三木の影を排除しなかった場合、他派からの支援が受けにくいという事情があったためである。

1982年、再び自民党総裁予備選挙に出馬する。反田中勢力の受け皿として序盤から順調に票数を伸ばし、有力候補と目されていたが、田中派の集票マシーンから支援を受けた中曽根に過半数を取られて次点となり、3位の安倍晋太郎や4位の中川一郎ともども国会議員による本選挙への立候補を辞退する。

三光汽船倒産

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1985年、事実上のオーナーであった三光汽船が海運不況のあおりを受けて倒産し、竹下登や金丸信の支援により会社更生法申請にこぎつける。三光汽船の倒産は当時「戦後最大級」と称され、第2次中曽根第1次改造内閣で沖縄開発庁長官を務めていた河本は、その責任を取る形で辞任に追い込まれた[1]。この倒産劇は政治家としての河本の評価にも影響を与えることとなった。

リクルート事件で竹下が内閣総理大臣を辞任し、続く宇野宗佑も参議院議員選挙の惨敗を受けて退陣した1989年は、河本にとって総裁の椅子に座る最大の好機とされた。しかし、竹下や金丸の若手待望論を受け、河本派の番頭格である海部俊樹が総裁候補に浮上する。河本は海部に対し「海部さん、あんたやりなさい」と促し、自らの総裁選出馬を見送った。河本が出馬を断念したことを知り、河本の側近であった大島理森は号泣したという。結果、総裁選挙では海部が林義郎と石原慎太郎を凌駕して圧勝し、新たな総裁に選出された。

1993年の第40回衆議院議員総選挙後には衆議院議長候補として名前が挙がったが、自民党が下野したために実現しなかった。（自民党からは奥野誠亮が衆議院議長選挙に立候補したが、社会党の元党首土井たか子に敗れた。）

晩年

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1996年の第41回衆議院議員総選挙直前、健康上の理由から47年間務めた衆議院議員の職を引退する。後継には当時参議院議員であった三男の河本三郎を据えた。同年、勲一等旭日大綬章受章[6]。

その後も番町政策研究所（旧河本派）名誉会長を務めたが、2001年5月24日、心不全のため東京都新宿区信濃町の慶應義塾大学病院で89歳で死去した。

家族

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  • 父・河本光 ‐ 村長
  • 妹・敏子 ‐ 三光汽船創業者・吉田市之助の妻[7]
  • 長女・敏江 ‐ 医師・高橋登の二男・高橋達夫（三光汽船監査役）の妻。達夫の兄嫁の父が三木武夫。[8]

評価

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著書

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  • 『波濤三十年』三光汽船、1968年8月20日。
  • 郵政事業の新時代（1970年、国際政治経済研究所）
  • 三光汽船（編）、1977年8月10日『大商船隊』三光汽船。
  • 新政策研究会（編）、1982年9月25日『世界の中の日本 : 80年代政治への提言』新政策研究会。
  • 新政策研究会（編）、1983年4月25日『八十年代政治への提言』新政策研究会。
  • 新政策研究会（編）、1983年10月20日『世界の中の日本 : 80年代政治への提言 続』新政策研究会。
  • 『世界の中の日本 : 80年代政治への提言 第3集』新政策研究会、1984年10月15日。
  • 市場開放と民間活力（1985年、新政策研究会）
  • 日本の進路（1985年、新政策研究会）
  • 『世界の中の日本 第5集』新政策研究会、1987年10月14日。

関連書籍

[編集]

演じた俳優

[編集]

脚注

[編集]
[脚注の使い方]
  1. ^ a b c d e f “河本 敏夫とは”. コトバンク. 2021年5月29日閲覧。
  2. ^ 「旧制高等学校物語 第15」財界評論新社 1968年
  3. ^ 当選同期に、池田勇人、佐藤栄作、前尾繁三郎、橋本龍伍、小渕光平、麻生太賀吉、西村英一、橋本登美三郎、福田篤泰、福永健司、塚原俊郎、木村俊夫、藤枝泉介、稲葉修、森山欽司、床次徳二、有田喜一などがいる
  4. ^ 北岡伸一『自民党』
  5. ^ [1]
  6. ^ 「96秋の叙勲受章者　勳一等・勳二等」『読売新聞』1996年11月3日朝刊
  7. ^ 吉田市之助人事興信録 第13版下、1941
  8. ^ 『永田町の上流家族』牧太郎、龍興社、昭和62年、p184

関連項目

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議会
先代
伊能繁次郎 (代理) 		日本の旗 衆議院内閣委員長
1964年 - 1966年 		次代
木村武雄
先代
池田清志 		日本の旗 衆議院法務委員長
1961年 - 1962年 		次代
高橋英吉
公職
先代
中西一郎 		日本の旗 沖縄開発庁長官
第15代：1984年 - 1985年 		次代
藤本孝雄
先代
塩崎潤
正示啓次郎 		日本の旗 経済企画庁長官
第34代：1983年 - 1984年
第32代：1980年 - 1982年 		次代
金子一平
塩崎潤
先代
中曽根康弘
田中龍夫 		日本の旗 通商産業大臣
第34代：1974年 - 1976年
第36代：1977年 - 1978年 		次代
田中龍夫
江﨑真澄
先代
小林武治 		日本の旗 郵政大臣
第28代：1968年 - 1970年 		次代
井出一太郎
党職
先代
三木武夫 		新政策研究会→番町政策研究所会長
1980年 - 1997年 		次代
（集団指導体制）
先代
江﨑真澄
櫻内義雄 		自由民主党政務調査会長
第28代 : 1978年 - 1979年
第26代：1976年 - 1977年 		次代
安倍晋太郎
江﨑真澄
 
関連項目
沖縄開発庁長官
沖縄及び北方対策担当大臣
経済安定本部総務長官
経済審議庁長官
経済企画庁長官
経済財政政策担当大臣
通商産業大臣
経済産業大臣
中央省庁等改革前
郵政大臣
自治大臣
地方財政委員会委員長
地方自治庁長官
自治庁長官
自治大臣
総務庁長官
総務大臣
2001年（平成13年）1月6日、郵政大臣、自治大臣、総務庁長官が統合され、総務大臣が置かれた。
カテゴリ カテゴリ
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第38回
第39回
第40回
↓：途中辞職、失職など、↑：繰り上げ当選。
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