第16回参議院議員通常選挙
第16回参議院議員通常選挙 | |||
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内閣 | 宮澤内閣 | ||
任期満了日 | 1992年(平成4年)7月7日 | ||
公示日 | 1992年(平成4年)7月8日 | ||
投票日 | 1992年(平成4年)7月26日 | ||
選挙制度 |
選挙区制 76() 拘束名簿式比例代表制 50() | ||
改選数 | 126() | ||
議席内訳 | |||
有権者 | 満20歳以上の日本国民 | ||
有権者数 | 9325万4025人 | ||
投票率 | 50.72%(14.30%) | ||
各党別勢力 | |||
党順 | 第1党 | 第2党 | 第3党 |
画像 | |||
党色 | |||
党名 | 自由民主党 | 日本社会党 | 公明党 |
党首 | 宮澤喜一 | 田邊誠 | 石田幸四郎 |
就任日 | 1991年10月 | 1991年7月 | 1989年5月 |
前回(3年前) | 36 | 46 | 10 |
非改選議席 | 38 | 49 | 10 |
改選議席 | 75 | 22 | 10 |
獲得議席 | 69 | 22 | 14 |
増減 | 6 | 4 | |
選挙前議席 | 113 | 71 | 20 |
選挙後議席 | 107 | 71 | 24 |
得票数(選) | 2052万8293票 | 714万7140票 | 355万60票 |
得票率(選) | 45.23% | 15.75% | 7.82% |
得票数(比) | 1496万1199票 | 798万1726票 | 641万5503票 |
得票率(比) | 33.29% | 17.76% | 14.27% |
党順 | 第4党 | 第5党 | 第6党 |
画像 | |||
党色 | |||
党名 | 日本共産党 | 連合の会 | 民社党 |
党首 | 不破哲三 | 星川保松 | 大内啓伍 |
就任日 | 1989年5月 | 1992年7月 | 1990年4月 |
前回(3年前) | 5 | 11 | 3 |
非改選議席 | 5 | 11 | 5 |
改選議席 | 9 | 1 | 5 |
獲得議席 | 6 | 0 | 4 |
増減 | 3 | 1 | 1 |
選挙前議席 | 14 | 12 | 10 |
選挙後議席 | 11 | 11 | 9 |
得票数(選) | 481万7001票 | 439万9684票 | 189万6986票 |
得票率(選) | 10.61% | 9.69% | 4.18% |
得票数(比) | 353万2956票 | 225万5423票 | |
得票率(比) | 7.86% | 5.02% | |
党順 | 第7党 | 第8党 | 第9党 |
画像 | |||
党色 | |||
党名 | 日本新党 | スポーツ平和党 | 第二院クラブ |
党首 | 細川護煕 | アントニオ猪木 | 青島幸男 |
就任日 | 1992年5月 | 1989年9月 | 1985年 |
前回(3年前) | 新党 | 1 | 1 |
非改選議席 | 0 | 1 | 1 |
改選議席 | 0 | 0 | 1 |
獲得議席 | 4 | 1 | 1 |
増減 | 4 | 1 | |
選挙前議席 | 0 | 1 | 2 |
選挙後議席 | 4 | 2 | 2 |
得票数(比) | 361万7246票 | 137万5791票 | 132万1639票 |
得票率(比) | 8.05% | 3.06% | 2.94% |
< 1989年1995年 > | |||
第16回参議院議員通常選挙(だい16かいさんぎいんぎいんつうじょうせんきょ)は、1992年(平成4年)7月26日に日本で行われた国会(参議院)議員の選挙である。
概要
[編集]宮澤内閣の初の国政選挙であった。前回の参議院議員選挙で自民党は36議席と惨敗し大きく議席を減少させていたことから、比較第1党の維持が焦点であった。同年に入り、宮沢派事務総長であった阿部文男・元北海道開発庁長官の逮捕や佐川急便事件などの影響で内閣支持率は20~30%台に低迷し、不支持率が大きく上回る状態が続いていたが、竹下派の尽力もあって、政権はPKO国会を乗り切っていた。その直後のタイミングであり、PKO協力法が大きな争点となった。更に、結党直後の日本新党がどれだけ議席を伸ばすかにも注目が集まった。
選挙の結果、自民党は69議席を獲得して党勢の復調ぶりを見せ、第1党の座を維持したが、単独で参議院の過半数を制するには至らなかった。一方で、直近の参院選・衆院選で躍進していた日本社会党は大きく議席を減少させた。また、前回参院選で大きく躍進した連合の会(連合参議院)は、1人も当選させられなかった。
社会党停滞の原因の1つに、PKO協力法に反対する社会党・社会民主連合と、賛成する公明党・民社党・連合の会の間で対立が激化し、選挙協力が進まなかったことがある。東京都選挙区では、PKO協力法賛成を公然と掲げる森田健作が社・民・連・連合4党派の推薦候補となったが、森田の政策・政治姿勢に反対する社会党(主に左派)支持者は弁護士の内田雅敏を支援した。広島県選挙区でも、連合の会に反発した社会党左派を中心に「護憲・ヒロシマの会」が結成され、後に新社会党委員長となる栗原君子を擁立、当選させている。
この選挙からおよそ1年後に自民党は衆議院で単独過半数を失い、日本新党代表の細川護煕を首相とする内閣が成立したことで自民党は結成から初めて野党となり、38年間に及ぶ55年体制は崩壊した。
選挙データ
[編集]内閣
[編集]公示日
[編集]投票日
[編集]- 1992年(平成4年)7月26日
改選数
[編集]- 埼玉県選挙区が非改選議席の欠員補充1(合併選挙による補充分。任期3年)を加え、改選数は3となる。
北海道 4
青森 1
岩手 1
宮城 1
秋田 1
山形 1
福島 2
茨城 2
栃木 2
群馬 2
埼玉 2+1
千葉 2
東京 4
神奈川 2
新潟 2
富山 1
石川 1
福井 1
山梨 1
長野 2
岐阜 1
静岡 2
愛知 3
三重 1
滋賀 1
京都 2
大阪 3
兵庫 3
奈良 1
和歌山 1
鳥取 1
島根 1
岡山 2
広島 2
山口 1
徳島 1
香川 1
愛媛 1
高知 1
福岡 3
佐賀 1
長崎 1
熊本 2
大分 1
宮崎 1
鹿児島 2
沖縄 1
※ 太字は欠員補充の合併選挙があった選挙区。 |
選挙制度
[編集]- 選挙区
投票方法
[編集]- 秘密投票、単記投票、2票制(選挙区・比例区)
選挙権
[編集]- 満20歳以上の日本国民
被選挙権
[編集]- 満30歳以上の日本国民
有権者数
[編集]- 93,254,025(男性:45,225,162 女性:48,028,863)
選挙活動
[編集]比例区に候補者を立てたミニ政党
[編集]- 日本新党 - 細川護煕、小池百合子
- スポーツ平和党 - 江本孟紀、新間寿
- 第二院クラブ - 青島幸男
- 社会民主連合
- 老人福祉党
- 年金党 - 友部達夫
- 新自由党
- 風の会 - 野村秋介、横山やすし
- モーター新党 - マイク眞木
- 希望 - 藤本敏夫
- 発明政治 - 中松義郎、小池哲二
- 全日本ドライバーズクラブ
- 国民新党(同名政党とは別の団体)
- 国民党
- 進歩自由連合
- 環境党
- 教育党
- 平民党
- 中小企業生活党
- 日本世直し党
- 日本国民政治連合
- 日本愛酢党
- 文化フォーラム - 太平シロー
- 「開星論」のUFO党
- 国際政治連合
- 表現の自由党
- 雑民党
- 平成改新党
- フリーワークユニオン
- 地球維新党
- 政事公団太平会
- 世界浄霊会
- 大日本誠流社
党派の動き
[編集]キャッチコピー
[編集]- 自由民主党 :平和に汗する日本でありたい。[2]
- 日本社会党 :政治の改革、日本の世直し。[2]
- 日本共産党 :ソ連、東欧で崩壊したのは社会主義の魂を失った体制 世界の動きをよくみきわめソ連大国主義とたたかって30年 自主独立の旗が輝く[2]・アメリカいいなりやめ大企業の横暴をおさえ国民が主人公の政治をめざす[2]
- 公明党 :生活者の政治。[2]・平和貢献 世界市民の時代です。[2]
- 民社党 :民社の出番。[2]・笑顔、バックアップ[2]
- 日本新党 :思いうかぶかな、清潔な政治家の顔。[2]・勇気の政党[2]
- スポーツ平和党:今こそ出番だ、政治の選手。[2]
- 第二院クラブ :青島は挑戦します。[2]
主な争点
[編集]- 国際連合平和維持活動等に対する協力に関する法律(PKO協力法)の是非
選挙結果
[編集]党派別獲得議席
[編集]政党 | 獲得 議席 |
増減 | 選挙区 | 比例区 | 公示前 | 非改選 | 議席計 | ||||||||
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議席 | 得票数 | 得票率 | 議席 | 得票数 | 得票率 | ||||||||||
自由民主党 | 68 | 7 | 49 | 19,711,047 | 43.43% | 19 | 14,961,199 | 32.97% | 75 | 39 | 107 | ||||
日本社会党 | 22 | 12 | 5,846,238 | 12.88% | 10 | 7,981,726 | 17.59% | 22 | 49 | 71 | |||||
公明党 | 14 | 4 | 6 | 3,550,060 | 7.82% | 8 | 6,415,503 | 14.14% | 10 | 10 | 24 | ||||
日本共産党 | 6 | 3 | 2 | 4,817,001 | 10.61% | 4 | 3,532,956 | 7.78% | 9 | 5 | 11 | ||||
民社党 | 4 | 1 | 1 | 1,039,980 | 2.29% | 3 | 2,255,423 | 4.97% | 5 | 3 | 7 | ||||
日本新党 | 4 | 4 | - | - | - | 4 | 3,617,247 | 7.97% | 0 | 0 | 4 | ||||
スポーツ平和党 | 1 | 1 | - | - | - | 1 | 1,375,791 | 3.03% | 0 | 1 | 2 | ||||
第二院クラブ | 1 | - | - | - | 1 | 1,321,639 | 2.91% | 1 | 1 | 2 | |||||
連合の会 | 0 | 1 | 0 | 4,399,684 | 9.69% | - | - | - | 1 | 12 | 12 | ||||
諸派 | 2 | 2 | 2 | 1,573,400 | 3.47% | 0 | 3,921,722 | 8.64% | 0 | 2 | 4 | ||||
無所属 | 5 | 3 | 5 | 4,445,795 | 9.80% | - | - | - | 2 | 3 | 8 | ||||
欠員 | 0 | 2 | - | - | - | - | - | - | 1 | 1 | 0 | ||||
総計 | 127 | 1 | 77 | 45,383,205 | 100.0% | 50 | 45,383,206 | 100.0% | 126 | 126 | 252 | ||||
有効票数(有効率) | 45,383,205 | 95.95% | 45,383,206 | 95.98% | |||||||||||
無効票・白票数(無効率) | 1,913,874 | 4.05% | 1,900,566 | 4.02% | |||||||||||
投票者数(投票率) | 47,297,079 | 50.72% | 47,283,772 | 50.70% | |||||||||||
棄権者数(棄権率) | 45,956,946 | 49.28% | 45,970,253 | 49.30% | |||||||||||
有権者数 | 93,254,025 | 100.0% | 93,254,025 | 100.0% | |||||||||||
出典:主要政党の変遷と国会内勢力の推移 |
- 選挙区投票率:50.72%(前回比: 14.30%)
- 【男性:50.57%(前回比: 13.79%) 女性:50.86%(前回比: 14.77%)】
- 比例区投票率:50.70%(前回比: 14.31%)
- 【男性:50.56%(前回比: 13.79%) 女性:50.84%(前回比: 14.78%)】
政党
[編集]- 諸派:2議席(4議席)
- 1議席(2団体)
議員
[編集]選挙区当選者
[編集]自由民主党 日本社会党 公明党 日本共産党 民社党 諸派 無所属
改選定数1 | ||||||||||
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青森県 | 松尾官平[自 2] | 岩手県 | 椎名素夫 | 宮城県 | 遠藤要 | 秋田県 | 佐々木満 | 山形県 | 鈴木貞敏 | |
山梨県 | 志村哲良 | 富山県 | 永田良雄 | 石川県 | 沓掛哲男 | 福井県 | 山崎正昭 | 岐阜県| | 藤井孝男 | |
三重県 | 斎藤十朗 | 滋賀県 | 河本英典 | 奈良県 | 服部三男雄 | 和歌山県 | 前田勲男 | 鳥取県 | 坂野重信 | |
島根県 | 青木幹雄 | 山口県 | 二木秀夫 | 徳島県 | 松浦孝治 | 香川県 | 平井卓志[自 2] | 愛媛県 | 野間赳 | |
高知県 | 平野貞夫[無 5] | 佐賀県 | 大塚清次郎 | 長崎県 | 松谷蒼一郎 | 大分県 | 釘宮磐[自 1] | 宮崎県 | 上杉光弘 | |
沖縄県 | 島袋宗康 |
補欠選挙等
[編集]年 | 月日 | 選挙区 | 選出 | 新旧別 | 当選者 | 所属党派 | 欠員 | 所属党派 | 欠員事由 |
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1993 | 7.18 | 岐阜県 | 補欠選挙[注 2] | 新 | 笠原潤一 | 自由民主党 | 藤井孝男 | 自由民主党 | 1993.6.18辞職[辞 1] |
1994 | 9.11 | 愛知県 | 再選挙 | 新 | 都築譲[諸 1] | あいち改革推進協議会 | 新間正次 | 民社党 | 1994年7月29日失職[辞 2] |
1995 | 11.19 | 佐賀県 | 補欠選挙 | 新 | 岩永浩美 | 自由民主党 | 大塚清次郎 | 自由民主党 | 1995.10.3死去 |
1996 | 10.20 | 栃木県 | 補欠選挙 | 新 | 上吉原一天 | 自由民主党 | 森山眞弓 | 自由民主党 | 1996.9.20辞職[辞 3] |
11.17 | 兵庫県 | 補欠選挙 | 新 | 芦尾長司[諸 2] | 明日の日本をひらく兵庫の会 | 河本三郎 | 自由民主党 | 1996.10.8辞職[辞 3] |
比例区当選者
[編集]自由民主党 日本社会党 公明党 日本共産党 日本新党 民社党 スポーツ平和党 第二院クラブ
繰上当選
[編集]年 | 月日 | 新旧別 | 当選者 | 名簿政党 | 欠員 | 欠員事由 |
---|---|---|---|---|---|---|
1993 | 6.23 | 新 | 宮崎秀樹 | 自由民主党 | 藤江弘一 | 1993.6.7死去 |
7.16 | 新 | 小島慶三[日 3] | 日本新党 | 細川護熙 | 1993.7.4辞職[辞 1] | |
新 | 円より子[日 1] | 日本新党 | 小池百合子 | 1993.7.4辞職[辞 1] | ||
1994 | 8.5 | 新 | 萱野茂[社 1] | 日本社会党 | 松本英一 | 1994.7.19死去 |
1995 | 4.11 | 元 | 山田俊昭 | 第二院クラブ | 青島幸男 | 1995.3.23辞職[辞 4] |
8.25 | 元 | 山東昭子 | 自由民主党 | 田辺哲夫 | 1995.8.8死去 | |
1996 | 10.9 | 元 | 嶋崎均 | 自由民主党 | 山東昭子 | 1996.10.2辞職[辞 3] |
1997 | 5.19 | 新 | 長尾立子 | 自由民主党 | 嶋崎均 | 1997.5.11死去 |
初当選
[編集]- 計50名
- 自由民主党
- 21名
- 佐藤泰三 ○
- 日本社会党
- 6名
- 公明党
- 9名
- 日本共産党
- 3名
- 民社党
- 2名
- 日本新党
- 3名
- スポーツ平和党
- 1名
- 革新共闘会議
- 1名
- 護憲・ヒロシマの会
- 1名
- 無所属
- 3名
返り咲き・復帰
[編集]- 計6名
- 自由民主党
- 2名
- 日本社会党
- 1名
- 日本新党
- 1名
- 第二院クラブ
- 1名
- 無所属
- 1名
引退・不出馬
[編集]- 計55名
- 自由民主党
- 22名
- 日本社会党
- 7名
- 公明党
- 5名
- 日本共産党
- 6名
- 民社党
- 3名
- 連合の会
- 1名
- 無所属
- 1名
落選
[編集]- 計10名
- 自由民主党
- 8名
- 連合の会
- 1名
- 第二院クラブ
- 1名
当選無効
[編集]- 1名
- 民社党
- 1名
脚注
[編集]注釈
[編集]当選者注釈
[編集]- 自由民主党
- 日本社会党
- 公明党
- 民社党
- 日本新党
- スポーツ平和党
- 第二院クラブ
- 諸派
- 無所属
- 辞職・失職・死亡
- ^ a b c 第40回衆議院議員総選挙立候補のため。
- ^ 当選無効判決が確定したため。
- ^ a b c 第41回衆議院議員総選挙立候補のため。
- ^ 1995年東京都知事選挙立候補のため。
出典
[編集]参考文献
[編集]- 朝日新聞選挙本部(編)、1993年12月15日『朝日選挙大観 第40回衆議院総選挙(平成5年7月)・第16回参議院通常選挙(平成4年7月)』朝日新聞社。
- 佐藤令 (2005年12月). “戦後の補欠選挙” (PDF). 国立国会図書館. 2016年5月26日閲覧。
関連項目
[編集]外部リンク
[編集]- 宮沢政権が初めての国政選挙で勝利 - NHK放送史
- 参議院議員通常選挙の定数,立候補者数,選挙当日有権者数,投票者数及び投票率(昭和22年~平成16年) - 総務省統計局アーカイブ
- 参議院議員通常選挙の男女別立候補者数,当選者数及び当選率(昭和22年~平成16年) - 総務省統計局アーカイブ
- 参議院議員通常選挙の党派別当選者数及び得票数(昭和22年~平成16年) - 総務省統計局アーカイブ