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第80回全国高等学校野球選手権大会

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
第80回全国高等学校野球選手権大会
試合日程 1998年8月6日 - 8月22日
キャッチフレーズ 「甲子園で会いましょう」
出場校 55校
参加校数 4,102校
優勝校 横浜東神奈川、18年ぶり2回目、春夏連覇
試合数 55(再試合1)試合
選手宣誓 小山良男横浜
始球式 藤森健二(京都・鳥羽高校3年)
開会式司会 中谷麻意(兵庫東播磨高校3年)
萩原哲也(兵庫・明石北高校3年)
入場先導 藤森健二(京都鳥羽高校3年)
閉会式司会 前羽良美(兵庫・西宮東高校3年)
松本秀治(兵庫・星陵高校3年)
総入場者数 約895,000人(1試合平均16,574人)
最高入場者数/1日 73,000人
大会本塁打 34本
 < 19971999 > 
全国高等学校野球選手権大会
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第80回全国高等学校野球選手権記念大会(だい80かいぜんこくこうとうがっこうやきゅうせんしゅけんきねんたいかい)は、1998年平成10年)8月6日から8月22日(雨で1日順延)まで、阪神甲子園球場で行われた全国高等学校野球選手権大会である。

概要

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80回目の大会を記念して従来の北海道東京の他、参加校が150校以上の埼玉千葉神奈川愛知大阪兵庫の各地方大会を2地区に分け、合計55代表校で実施された。参加校の増加は第60回大会以来である。

この大会より白長袖ワイシャツに紺スラックスだった審判服が廃止され、IBAF国際野球連盟標準仕様である、水色半袖シャツにグレーのスラックスという服装に一新された。また、アウトサイドプロテクターを用いての球審はこの年が最後となった。

開会式の選手入場行進では、80回の歴史で全大会の予選に出場した15校の主将が甲子園に招待され、出場校に先立ち入場した。

この大会は、東神奈川代表の横浜高校が優勝し春夏連覇を達成した。また、後に松坂世代と呼ばれる学年が活躍した大会でもある。

日程

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  • 6月21日 - 沖縄大会で地方大会が開始。
  • 7月31日 - 全55代表校が出そろう。
  • 8月4日 - 組み合わせ抽選会。
  • 8月6日 - 開会式。
  • 8月22日 - 決勝戦。東神奈川代表の横浜が京都代表の京都成章を3-0のノーヒットノーランで下し1980年第62回)以来18年ぶり2回目の優勝。史上5校目の春夏連覇を果たした。閉会式。

代表校

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組み合わせ・試合結果

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1回戦 - 3回戦

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- 2回戦 3回戦
                   
 
8月13日(4)
 
 常総学院 10
 近江 3
 
8月18日(1)
 
 常総学院 4
 宇和島東 2
 
8月14日(1)
 
 宇和島東 5x
 
 佐野日大 4
      
      
1回戦 2回戦 3回戦
                   
 
8月14日(2)
 
 金足農 2
8月6日(1):延長10回
 明徳義塾 7
 明徳義塾 6x
8月18日(2)
 桐生第一 5
 明徳義塾 5
8月6日(2)
 日南学園 2
 愛工大名電 2
8月14日(3)
 日南学園 7
 日南学園 11
8月6日(3)  
 平塚学園 9
 九州学院 9     
 平塚学園 10     
1回戦 2回戦 3回戦
                   
8月7日(1)
 京都成章 10
8月15日(1)
 仙台 7
 京都成章 5
8月8日(1):再試合[1]
 如水館 3
 専大北上 5
8月18日(3)
 如水館 10
 京都成章 5
8月8日(2)
 桜美林 1
 敦賀気比 0
8月15日(2)
 桜美林 5
 桜美林 4x
8月8日(3)  
 智弁学園 3
 滝川西 2     
 智弁学園 6     
1回戦 2回戦 3回戦
                   
8月9日(1)
 関大一 4
8月15日(3):延長10回
 日本航空 2
 関大一 4x
8月9日(2)
 尽誠学園 3
 市船橋 3
8月18日(4)
 尽誠学園 12
 関大一 12
8月9日(3)
 滑川 1
 報徳学園 4
8月15日(4)
 富山商 8
 富山商 3
8月10日(1)  
 滑川 5
 滑川 7     
 境 6     
1回戦 2回戦 3回戦
                   
8月10日(2)
 智弁和歌山 5
8月16日(1)
 掛川西 2
 智弁和歌山 6
8月10日(3)
 岐阜三田 2
 岐阜三田 1
8月19日(1)
 徳島商 0
 智弁和歌山 6
8月10日(4)
 豊田大谷 7
 宇部商 5
8月16日(2):延長15回
 日大東北 2
 宇部商 2
8月11日(1)  
 豊田大谷 3x
 豊田大谷 6     
 東福岡 4     
1回戦 2回戦 3回戦
                   
8月11日(2)
 柳ヶ浦 1
8月16日(3)
 横浜 6
 横浜 6
8月11日(3)
 鹿児島実 0
 八戸工大一 0
8月19日(2)
 鹿児島実 4
 横浜 5
8月11日(4)
 星稜 0
 東洋大姫路 1
8月17日(1)
 海星 7
 海星 6
8月12日(1)  
 星稜 7
 星稜 10     
 日大山形 1     
1回戦 2回戦 3回戦
                   
8月12日(2)
 駒大岩見沢 4
8月17日(2)
 岡山城東 5
 岡山城東 1
8月12日(3)
 PL学園 2
 PL学園 6
8月19日(3)
 八千代松陰 2
 PL学園 5
8月12日(4):延長11回
 佐賀学園 1
 佐久長聖 2
8月17日(3)
 佐賀学園 3x
 佐賀学園 4
8月13日(1)  
 埼玉栄 2
 沖縄水産 4     
 埼玉栄 5     
- 2回戦 3回戦
                   
 
8月13日(2)
 
 帝京 4
 長崎日大 1
 
8月19日(4)
 
 帝京 2
 浜田 3
 
8月13日(3)
 
 浜田 5
 
 新発田農 2
      
      

準々決勝

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試合日 試合順 勝利 スコア 敗戦 備考 試合時間
8月20日 第1試合 横浜 9 - 7 PL学園 延長17回 3時間37分
第2試合 明徳義塾 11 - 2 関大一 2時間14分
第3試合 豊田大谷 4x - 3 浜田 延長10回 2時間11分
第4試合 京都成章 10 - 4 常総学院 2時間21分

準決勝

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試合日 試合順 勝利 スコア 敗戦 備考 試合時間
8月21日 第1試合 横浜 7x - 6 明徳義塾 詳細 2時間8分
第2試合 京都成章 6 - 1 豊田大谷 2時間17分

決勝

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8月22日
  1 2 3 4 5 6 7 8 9 R H E
京都成章 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0
横浜 0 0 0 1 1 0 0 1 X 3 9 0
  1. (横浜の松坂大輔がノーヒットノーラン
  2. (京):古岡 - 吉見
  3. (横):松坂 - 小山
  4. 本塁打
    (横):松本
  5. 審判
    [球審]岡本
    [塁審]清水・吉川・濱田
  6. 試合時間:1時間46分
京都成章
打順守備選手
1[遊]澤井芳信(3年)
2[右]田坪宏朗(3年)
3[一]田中勇吾(3年)
4[捕]吉見太一(3年)
5[左]橋本重之(2年)
6[投]古岡基紀(3年)
7[三]三冨武史(2年)
8[中]林良樹(3年)
9[二]林彰吾(3年)
横浜
打順守備選手
1[中]加藤重之(3年)
2[二]松本勉(2年)
3[一]後藤武敏(3年)
4[投]松坂大輔(3年)
5[捕]小山良男(3年)
6[右]小池正晃(3年)
7[三]斉藤清憲(3年)
8[左]堀雄太(3年)
柴武志(3年)
9[遊]佐藤勉(3年)

大会本塁打

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1回戦
  • 第1号:吉本亮(九州学院)
  • 第2号:吉本亮(九州学院)
  • 第3号:嶋田結城(九州学院)
  • 第4号:松浦孝祐(如水館)
  • 第5号:松浦孝祐(如水館)
  • 第6号:高橋大作(専大北上)
  • 第7号:高橋大作(専大北上)
  • 第8号:平井孝英(富山商)
  • 第9号:清水夏希(宇部商)
  • 第10号:森山泰(鹿児島実)
  • 第11号:加藤光弘(海星)
  • 第12号:坂下淳司(海星)
  • 第13号:服部靖(海星)
  • 第14号:坂地学(駒大岩見沢)
  • 第15号:大島裕行(埼玉栄)
2回戦
  • 第16号:久保正芳(常総学院)
  • 第17号:松坂大輔(横浜)
  • 第18号:成田村章(星稜)
  • 第19号:三垣勝巳(PL学園)
3回戦
  • 第20号:久保正芳(常総学院)
  • 第21号:寺本四郎(明徳義塾)
  • 第22号:久保康友(関大一)
  • 第23号:佐々木勇喜(智弁和歌山)
  • 第24号:児玉生弥(智弁和歌山)
  • 第25号:古木克明(豊田大谷)
  • 第26号:小池正晃(横浜)
  • 第27号:古畑和彦(PL学園)
  • 第28号:森本稀哲(帝京)
準々決勝
  • 第29号:小山良男(横浜)
  • 第30号:常磐良太(横浜)
  • 第31号:松元政樹(明徳義塾)
準決勝
  • 第32号:藤本敏也(明徳義塾)
  • 第33号:谷口和弥(明徳義塾)[2]
決勝
  • 第34号:松本勉(横浜)


記録

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記録 選手名 対戦校 補足
ノーヒットノーラン 杉内俊哉(鹿児島実) 1回戦・八戸工大一 大会史上21人目
松坂大輔(横浜) 決勝・京都成章 大会史上22人目[3]
サイクル安打 藤本敏也(明徳義塾) 準決勝・横浜 大会史上4人目

その他の主な出場選手

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出来事

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  • この大会では開会式に先立ってジャニーズJr.コンサートが行われたが、これに対して大会後に論議が集中した[4]
  • 1回戦の宇部商対日大東北戦の6回裏無死、宇部商の清水夏希の左翼への飛球に対し、日大東北の左翼手・渡辺功之はスライディングをして飛びついたが捕球出来ず、しかも右手が外野フェンス下部のラバーと側溝の間1.5cmの箇所に挟まれ身動きが取れなくなった。ボールは外野を転々とし、インプレー中であるので打者走者の清水は本塁まで走りランニング本塁打となった。その後、約10分後に渡辺は救出されたが大事を取って交代した。
  • 2回戦の8月16日第2試合・豊田大谷対宇部商戦の延長15回裏、無死満塁で宇部商の投手・藤田修平が211球目を投げたときに無意識に投球動作を中断したため、球審・林清一ボークを宣告し、攻撃側の豊田大谷は各走者が進塁して三塁走者が得点しサヨナラ勝ちとなった。ボークによるサヨナラゲームは甲子園史上初。

脚注

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  1. ^ 8月7日(第2試合) 6対6の同点で迎えた7回裏2死の場面で降雨によるコールドゲームが宣告され引き分けとなり翌日に再試合となった。なお選手権大会で降雨引分となったのは、1915年第1回大会以来83年ぶり2回目。
  2. ^ 選手権大会通算900号
  3. ^ 決勝戦では1939年の第25回大会嶋清一海草中)が記録して以来59年ぶり
  4. ^ コンサートはこの年が80回記念大会であることから実現した。しかしスタンドを埋めた観客の中には試合そのものではなく、人気のあるジャニーズJr.を見ることだけが目的だった者も少なからずいた。結果として、開会式終了後の開幕試合を待たずにコンサートだけを目的とした観客がスタンドから帰り始める事態になり、この事態が論議を呼ぶ元になった。「私は別に野球なんか興味がない。ジャニーズが見たくて来ただけ」と悪びれずに帰路を急ぐジャニーズファンの声に対して「甲子園をばかにしている」「球児に対して失礼」など非難の声も寄せられた一連の事態は、翌日のスポーツ新聞の裏1面に掲載される(スポーツニッポン1998年8月7日号)までに至った。またこの記事には、松坂大輔も「(甲子園でタレントがコンサートをするのは)…ちょっと、(高校野球の舞台としては)違う気がします」とのコメントも載せられている。

関連項目

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外部リンク

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