入佐町
入佐町 | |
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町丁 | |
北緯31度35分22秒 東経130度24分39秒 / 北緯31.589444度 東経130.41075度座標: 北緯31度35分22秒 東経130度24分39秒 / 北緯31.589444度 東経130.41075度 | |
国 | 日本 |
都道府県 | 鹿児島県 |
市町村 | 鹿児島市 |
地域 | 松元地域 |
人口情報(2020年(令和2年)4月1日現在) | |
人口 | 308 人 |
世帯数 | 157 世帯 |
面積 | |
6.8 km² | |
人口密度 | 45.29 人/km² |
設置日 | 1889年4月1日 |
郵便番号 |
899-3206[注釈 1] 899-2706[注釈 2] |
市外局番 | 099 |
ナンバープレート | 鹿児島 |
町字ID[1] | 0012000 |
運輸局住所コード[2] | 46500-1802 |
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入佐町(いりさちょう[3])は、鹿児島県鹿児島市の町[4]。旧薩摩国日置郡伊集院郷入佐村、日置郡上伊集院村大字入佐、日置郡松元町大字入佐。郵便番号は1738番地・1739番地は899-3206[5]、その他は899-2706[6]。人口は308人、世帯数は157世帯(2020年4月1日現在)[7]。面積は6.8平方キロメートル[8]。
地理
[編集]永吉川支流永田川上流域、鹿児島市の最西端に位置する。町域の北方には日置市伊集院町恋之原、同市伊集院町古城、南方には日置市吹上町永吉、平田町、西方には日置市日吉町吉利、日置市吹上町永吉、東方には直木町がそれぞれ接している。町域の北部を鹿児島県道35号永吉入佐鹿児島線が東西に横断する[9]。
また、辺地に係る公共的施設の総合整備のための財政上の特別措置等に関する法律に基づき入佐町の全域が「入佐辺地」に指定されている[8]。
河川
[編集]- 永吉川 - 日置市との境界線上を流れる[9]。
- 永田川
歴史
[編集]前史時代
[編集]地内字上の前の松山原にある旧大鳥神社跡から弥生土器、磨製石斧が発見され、口ノ坪からはこれらに加えて古墳時代の土師器、軽石製人形などが出土されており、古くから直木町とともに集落が付近にあったことがわかる[10]。
入佐の成立
[編集]古くは平安時代に「納薩郷」(「日本地理志科」では「ヌサチ」、「地名辞書」では「イリサ」と読む)があったとされており[11][10]、「松元町郷土誌」においては入佐のことではないかと推定している[12]。また、永田川流域からは古代の石斧が発見されている[12]。
室町時代初期には伊集院忠国の孫景氏が入佐に居住し入佐氏を名乗ったとされる[11]。戦国時代には入佐という地名が見え[13]、「伊集院諏訪御祭礼年四回数番帳」によれば名田名となり「入佐名」と称していた[11][10]。
近世の入佐
[編集]江戸時代には薩摩国日置郡伊集院郷(外城)のうちであり、村高は「郡村高辻帳」及び「天保郷帳」ともに476石余[10][11]、「由緒再撰帳」においては488石余[14]、「旧高旧領取調帳」では511石余であった[10]。天保年間の「入佐村竿次帳」においては門数は12であったと記されており[10]、江戸時代末期の門としては中園、寺園、神野、松木園、下野、竹之内、畠中、南屋敷、九万田、南、川路、森園の12門があったとされる[15]。上前集落には郷士が居住しており永吉郷境の監視を行っていた[11]。
村内は上の前、大下、下原の3つの字に分かれていた。これらの3集落は閉鎖的で、共同体意識が強かったため、郷中山(入会地)の管理などの慣行や旧来の風習、伝統が第二次世界大戦終戦後まで残っていた[16][9]。1880年(明治13年)には入佐村において1,200斤余の茶が生産されていたという[17]。1886年(明治19年)には入佐簡易小学校が設置されたが、1892年(明治25年)に直木簡易小学校と合併し現在の鹿児島市立東昌小学校の前身となる東昌尋常小学校が開設された[18]。
町村制施行以後
[編集]1889年(明治22年)4月1日には町村制が施行されたのに伴い、伊集院郷の南部にあたる上谷口村、春山村、石谷村、入佐村、直木村、福山村の区域より日置郡上伊集院村が成立した。それまでの入佐村は上伊集院村の大字「入佐」となった[10]。1952年(昭和27年)5月31日には鹿児島から谷山・春山・入佐を経て伊作駅までを結ぶ南鉄バス(現在の鹿児島交通)のバス路線の運行が開始された[19]。1960年(昭和35年)4月1日には上伊集院村が改称し松元村となり[20]、同時に松元村が町制施行し松元町となった[21][10]。
2001年(平成13年)に入佐字滝ノ元の一部が直木字永尾に編入され[22]、日吉町大字吉利字春ヶ迫の一部を入佐字平木場に編入し[23]、入佐字平木場の一部が日吉町大字吉利字春ヶ迫に編入された[24]。
2004年(平成16年)11月1日に松元町が日置郡郡山町、鹿児島郡吉田町、桜島町、揖宿郡喜入町と共に鹿児島市に編入された[25]。合併に際して設置された法定合併協議会である鹿児島地区合併協議会における協議によって、松元町の区域の大字については「字の区域を廃止し、当該廃止された字の区域に相当する区域により新たに町の区域を設定し、その名称については表示案に基づき、各町の意向を尊重し合併までに調整するものとする」と協定された[26]。
前述の協定に基づいて、合併前の10月26日に鹿児島県の告示である「 町の区域の設定及び字の廃止」が鹿児島県公報に掲載された[4]。この告示の規定に基づき、それまでの大字入佐は廃止され、大字入佐の全域を以て新たに鹿児島市の町「入佐町」が設置された[27]。
字・町域の変遷
[編集]実施後 | 実施年 | 実施前 |
---|---|---|
大字直木字永尾(編入) | 2001年(平成13年) | 大字入佐字滝ノ元(一部) |
大字入佐字平木場(編入) | 日吉町大字吉利字春ヶ迫(一部) | |
日吉町大字吉利字春ヶ迫(編入) | 大字入佐字平木場(一部) |
人口
[編集]以下の表は国勢調査による小地域集計が開始された1995年以降の人口の推移である。
年 | 人口 |
---|---|
1995年(平成7年)[28] | 392
|
2000年(平成12年)[29] | 399
|
2005年(平成17年)[30] | 391
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2010年(平成22年)[31] | 337
|
2015年(平成27年)[32] | 329
|
文化財
[編集]県指定
[編集]- 松元町入佐の田の神(有形民俗文化財(民俗資料))[33]
市指定
[編集]- 仙寿院跡(記念物(史跡))[36]
施設
[編集]公共
[編集]- 日置市クリーン・リサイクルセンター[37]
寺社
[編集]- 大鳥神社[39]
祭事
[編集]- 入佐棒踊り
小・中学校の学区
[編集]市立小・中学校に通う場合、学区(校区)は以下の通りとなる[42]。
町丁 | 番・番地 | 小学校 | 中学校 |
---|---|---|---|
入佐町 | 全域 | 鹿児島市立東昌小学校 | 鹿児島市立松元中学校 |
交通
[編集]道路
[編集]脚注
[編集]注釈
[編集]出典
[編集]- ^ “日本 町字マスター データセット”. デジタル庁 (2022年3月31日). 2022年4月29日閲覧。
- ^ “自動車登録関係コード検索システム”. 国土交通省. 2021年4月26日閲覧。
- ^ “鹿児島市の町名”. 鹿児島市. 2020年10月25日閲覧。
- ^ a b 平成16年鹿児島県告示第1775号(町の区域の設定及び字の廃止、 原文)
- ^ “鹿児島県鹿児島市入佐町(1738、1739番地)の郵便番号”. 日本郵便. 2021年5月5日閲覧。
- ^ “鹿児島県鹿児島市入佐町(その他)の郵便番号”. 日本郵便. 2021年5月5日閲覧。
- ^ “年齢(5歳階級)別・町丁別住民基本台帳人口(平成27~令和2年度)”. 鹿児島市 (2020年4月1日). 2020年5月8日閲覧。
- ^ a b “辺地に係る総合整備計画”. 鹿児島市. 2021年4月12日閲覧。
- ^ a b c 「角川日本地名大辞典」編纂委員会 1983, p. 1074.
- ^ a b c d e f g h 「角川日本地名大辞典」編纂委員会 1983, p. 122.
- ^ a b c d e 芳即正 & 五味克夫 1998, p. 308.
- ^ a b 松元町郷土誌編さん委員会 1986, p. 88.
- ^ 松元町郷土誌編さん委員会 1986, p. 152.
- ^ 松元町郷土誌編さん委員会 1986, p. 229.
- ^ 松元町郷土誌編さん委員会 1986, p. 251.
- ^ 芳即正 & 五味克夫 1998, p. 309.
- ^ 松元町郷土誌編さん委員会 1986, p. 481.
- ^ 松元町郷土誌編さん委員会 1986, p. 650.
- ^ 松元町郷土誌編さん委員会 1986, p. 548.
- ^ 村の名称変更(昭和35年総理府告示第105号、 原文)
- ^ 村を町とする処分(昭和35年総理府告示第106号、 原文)
- ^ 平成13年鹿児島県告示第914号(字の区域の変更、平成13年6月8日付鹿児島県公報第1684号の2所収)
- ^ 平成13年鹿児島県告示第915号(字の区域の変更、平成13年6月8日付鹿児島県公報第1684号の2所収)
- ^ 平成13年鹿児島県告示第284号(字の区域の変更、平成13年3月2日付鹿児島県公報第1656号の2所収)
- ^ 市町の廃置分合(平成16年総務省告示第591号、 原文)
- ^ “合併協定項目一覧”. 鹿児島市. 2020年10月29日閲覧。
- ^ “合併後の住所表示”. 鹿児島市. 2020年10月29日閲覧。
- ^ “国勢調査 / 平成7年国勢調査 小地域集計 / 小地域集計 46鹿児島県”. 総務省統計局. 2021年5月5日閲覧。
- ^ “国勢調査 / 平成12年国勢調査 / 小地域集計 46鹿児島県”. 総務省統計局. 2021年5月5日閲覧。
- ^ “国勢調査 / 平成17年国勢調査 / 小地域集計 46鹿児島県”. 総務省統計局. 2021年5月5日閲覧。
- ^ “国勢調査 / 平成22年国勢調査 / 小地域集計 46鹿児島県”. 総務省統計局. 2021年5月5日閲覧。
- ^ “国勢調査 / 平成27年国勢調査 / 小地域集計 46鹿児島県”. 総務省統計局. 2021年5月5日閲覧。
- ^ 鹿児島市 2021, p. 3.
- ^ 松元町郷土誌編さん委員会 1986, p. 735.
- ^ “松元町入佐の田の神”. 鹿児島県. 2021年5月5日閲覧。
- ^ 鹿児島市 2021, p. 6.
- ^ “○日置市クリーン・リサイクルセンター条例”. 日置市. 2021年5月5日閲覧。
- ^ “一般廃棄物(ごみ)処理基本計画”. 日置市. p. 41 (2012年3月). 2021年5月5日閲覧。
- ^ 松元町郷土誌編さん委員会 1986, p. 718.
- ^ 松元町郷土誌編さん委員会 1986, p. 751.
- ^ “入佐棒踊り”. 鹿児島県. 2011年9月16日閲覧。
- ^ “小・中学校の校区(学区)表”. 鹿児島市役所. 2020年9月26日閲覧。
参考文献
[編集]- 「角川日本地名大辞典」編纂委員会「角川日本地名大辞典 46 鹿児島県」『角川日本地名大辞典』第46巻、角川書店、日本、1983年3月1日。ISBN 978-4-04-001460-9。, Wikidata Q111291392
- 松元町郷土誌編さん委員会『松元町郷土誌』松元町、1986年3月31日 。, Wikidata Q111435644
- 南日本新聞『鹿児島市史Ⅴ』 5巻、鹿児島市、2015年3月27日 。, Wikidata Q111372912
- 芳即正、五味克夫『日本歴史地名大系47巻 鹿児島県の地名』平凡社、1998年。ISBN 978-4582910544。
- “鹿児島市内の指定文化財等一覧表”. 鹿児島市 (2021年4月1日). 2021年5月4日閲覧。
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