国鉄タキ6200形貨車
国鉄タキ6200形貨車 | |
---|---|
基本情報 | |
車種 | タンク車 |
運用者 |
日本国有鉄道 日本貨物鉄道(JR貨物) |
所有者 | 日産化学工業、三菱化成工業 |
製造所 | 新三菱重工業 |
製造年 | 1960年(昭和35年) - 1963年(昭和38年) |
製造数 | 3両 |
種車 | タキ300形 |
改造年 | 1957年(昭和32年) |
改造数 | 4両 |
消滅 | 2002年(平成14年) |
常備駅 | 速星駅、黒崎駅 |
主要諸元 | |
車体色 | 黒 |
専用種別 | 甲種硝酸 |
化成品分類番号 | 侵(禁水)84 |
軌間 | 1,067 mm |
全長 | 10,400 mm |
全幅 | 2,531 mm |
全高 | 3,395 mm |
タンク材質 | 普通鋼(一般構造用圧延鋼材) |
荷重 | 30 t → 27 t |
実容積 | 18.2 m3 |
自重 | 14.9 t - 16.4 t |
換算両数 積車 | 4.0 |
換算両数 空車 | 1.6 |
台車 | TR20、TR41C |
車輪径 | 860 mm |
軸距 | 1,650 mm |
台車中心間距離 | 6,300 mm |
最高速度 | 75 km/h |
国鉄タキ6200形貨車(こくてつタキ6200がたかしゃ)は、かつて日本国有鉄道(国鉄)及び1987年(昭和62年)4月の国鉄分割民営化後は日本貨物鉄道(JR貨物)に車籍を有した私有貨車(タンク車)である。
概要
[編集]1957年(昭和32年)8月2日にタキ300形より4両(コタキ325、コタキ329 - コタキ331)の専用種別変更(濃硫酸、発煙硫酸→甲種硝酸)が行われ形式名は新形式であるタキ6200形(コタキ6200 - コタキ6203)とされた[1]。種車は1942年(昭和17年)10月23日から1943年(昭和18年)7月13日にかけて新潟鐵工所にて製作され、改造時点で車齢約15年であった。
記号番号表記は特殊標記符号「コ」(全長 12 m 以下)を前置し「コタキ」と標記する。
その後1960年(昭和35年)1月22日から1963年(昭和38年)8月17日にかけて3ロット3両(コタキ6204 - コタキ6206)が新三菱重工業にて新規製造された[1]。
本形式の他に甲種硝酸を専用種別とする形式には、タキ8200形(3両)、タキ10950形(1両)、タキ12050形(1両)の3形式があり本形式は最大勢力であった。
所有者は日産化学工業、三菱化成工業(現在の三菱化学)の2社でありそれぞれの常備駅は富山県の速星駅、福岡県の黒崎駅であった。
積載荷重は当初30 t 積みであったが1974年(昭和49年)に保安対策上27 t 積みに減トンされた。
1979年(昭和54年)10月より化成品分類番号「侵(禁水)84」(侵食性の物質、水と反応する物質、腐食性物質、禁水指定のもの)が標記された。
タンク体は普通鋼(一般構造用圧延鋼材SS41、現在のSS400)製のドーム付き直円筒型であり、荷役方式はタンク上部にあるマンホールからの上入れ、液出管と空気管使用による上出し方式である[1]。
車体色は黒、寸法関係は全長は10,400 mm、全幅は2,531 mm、全高は3,395 mm、台車中心間距離は6,300 mm[1]、実容積は18.2 m3、自重は14.9 t - 16.4 t、換算両数は積車4.0、空車1.6であり、台車はTR20、TR41Cである。
1987年(昭和62年)4月の国鉄分割民営化時には3両(コタキ6204 - コタキ6206)の車籍がJR貨物に承継されたが、1989年(平成元年)10月に廃車となり同時に形式消滅となった[2]。1991年(平成3年)度に2両(コタキ6204・コタキ6205)の車籍が復活したが[3]、10年後の2002年(平成14年)3月に再度廃車となり同時に形式消滅となった[4]。
年度別製造数
[編集]各年度による製造会社(他形式よりの改造車は改造所)と両数、所有者は次のとおりである。
- 昭和32年度 - 4両
- ? 4両 日産化学工業(コタキ325、コタキ329 - コタキ331→コタキ6200 - コタキ6203)
- 昭和34年度 - 1両
- 新三菱重工業 1両 三菱化成工業(コタキ6204)
- 昭和35年度 - 1両
- 新三菱重工業 1両 三菱化成工業(コタキ6205)
- 昭和38年度 - 1両
- 新三菱重工業 1両 三菱化成工業(コタキ6206)
参考文献
[編集]- 吉岡心平 『プロフェッサー吉岡の私有貨車図鑑(復刻増補)』 2008年、ネコ・パブリッシング刊 ISBN 978-4-7770-0583-3
- 『日本の貨車-技術発達史-』(貨車技術発達史編纂委員会編著、社団法人 日本鉄道車輌工業会刊、2008年)
脚注
[編集]- ^ a b c d 吉岡心平 『プロフェッサー吉岡の私有貨車図鑑(復刻増補)』 2008年、ネコ・パブリッシング刊 ISBN 978-4-7770-0583-3 p.102
- ^ 吉岡心平 『プロフェッサー吉岡の私有貨車図鑑(復刻増補)』 2008年、ネコ・パブリッシング刊 ISBN 978-4-7770-0583-3 p.102、p.362
- ^ 吉岡心平 『プロフェッサー吉岡の私有貨車図鑑(復刻増補)』 2008年、ネコ・パブリッシング刊 ISBN 978-4-7770-0583-3 p.102、p.363
- ^ 吉岡心平 『プロフェッサー吉岡の私有貨車図鑑(復刻増補)』 2008年、ネコ・パブリッシング刊 ISBN 978-4-7770-0583-3 p.365