国鉄タサ4000形貨車
国鉄タサ4000形貨車 | |
---|---|
基本情報 | |
車種 | タンク車 |
運用者 | 日本国有鉄道 |
所有者 | 日本ゼオン、信越化学工業 |
製造所 | 三菱重工業、日立製作所 |
製造年 | 1956年(昭和31年)-1957年(昭和32年) |
製造数 | 5両 |
消滅 | 1963年(昭和38年) |
常備駅 | 岩淵駅、黒井駅 |
主要諸元 | |
車体色 | ねずみ色1号 |
専用種別 | 液化塩化ビニル |
化成品分類番号 | 制定前に形式消滅 |
軌間 | 1,067 mm |
全長 | 11,600 mm |
全幅 | 2,400 mm |
全高 | 3,855 mm |
タンク材質 | 高張力鋼 |
荷重 | 20 t |
実容積 | 25.5 m3 |
自重 | 22.0 t |
換算両数 積車 | 4.0 |
換算両数 空車 | 2.0 |
台車 | TR41B |
車輪径 | 860 mm |
軸距 | 1,650 mm |
台車中心間距離 | 7,500 mm |
最高速度 | 75 km/h |
国鉄タサ4000形貨車(こくてつタサ4000がたかしゃ)は、かつて日本国有鉄道(国鉄)に在籍した私有貨車(タンク車)である。
その後本形式より専用種別変更が行われ別形式となったタサ3800形についても本項目で解説する。
タサ4000形
[編集]タサ4000形は、液化プロパン専用の15t積タンク車として1956年(昭和31年)3月16日から1957年(昭和32年)3月26日にかけて5両(タサ4000 - タサ4004)が三菱重工業、日立製作所の2社で製作された。
本形式の他に液化塩化ビニルを専用種別とする形式には、タム9300形(5両)、タキ5800形(29両)、タキ5850形(55両)、タキ10150形(43両)の4形式が存在した。
その後1961年(昭和36年)5月4日から同年5月19日にかけて3両(タサ4001 - タサ4002、タサ4000)の専用種別変更(液化塩化ビニル→カーバイド)が行われ、タサ4000形を離脱しホキ250形(ホキ333 - ホキ334、ホキ335)に編入された。更に1963年(昭和38年)2月4日には残った2両(タサ4003 - タサ4004)も専用種別変更(液化塩化ビニル→メタノール)が行われ、形式名は新形式であるタサ3800形(タサ3800 - タサ3801)とされ同時にタサ4000形は形式消滅となった。
塗装はねずみ色1号、寸法関係は全長は11,600mm、全幅は2,400mm、全高は3,855mm、台車間中心距離は7,500mm、実容積は25.5m3、自重は22.0t、換算両数は積車4.0、空車2.0であり、台車はベッテンドルフ式のTR41Bである。
タサ3800形
[編集]タサ3800形 | |
---|---|
基本情報 | |
車種 | タンク車 |
運用者 |
日本国有鉄道 日本貨物鉄道 |
所有者 | 信越化学工業 |
種車 | タサ4000形 |
改造所 | 日立製作所 |
改造年 | 1963年(昭和38年) |
改造数 | 2両 |
消滅 | 1990年(平成2年) |
常備駅 | 黒井駅 |
主要諸元 | |
車体色 | 黒 |
専用種別 | メタノール |
化成品分類番号 | 燃31 |
軌間 | 1,067 mm |
全長 | 11,600 mm |
全幅 | 2,330 mm |
全高 | 3,685 mm |
タンク材質 | 高張力鋼 |
荷重 | 20 t |
実容積 | 22.5 m3 |
自重 | 16.5 t |
換算両数 積車 | 3.5 |
換算両数 空車 | 1.8 |
台車 | TR41B |
車輪径 | 860 mm |
軸距 | 1,650 mm |
台車中心間距離 | 7,500 mm |
最高速度 | 75 km/h |
タサ3800形は前述のように1963年(昭和38年)2月4日に2両(タサ4003 - タサ4004)の専用種別変更(液化塩化ビニル→メタノール)が行われ、形式名は新形式であるタサ3800形(タサ3800 - タサ3801)とされた。
本形式の他にメタノールを専用種別とする形式には、タ2900形(39両)、タ3500形(9両)、タム3400形(1両)、タム3450形(1両)、タム3700形(74両)、タム23700形(1両)、タキ5200形(109両)、タキ7950形(25両)の8形式があった。
所有者は種車同様信越化学工業である。
1979年(昭和54年)10月より化成品分類番号「燃31」(燃焼性の物質、引火性液体、危険性度合2(中))が標記された。
車体色は黒、寸法関係は全長は11,600mm、全幅は2,330mm、全高は3,685mm、台車間中心距離は7,500mm、実容積は22.5m3、自重は16.5t、換算両数は積車3.5、空車1.8であり、台車はベッテンドルフ式のTR41Bである。
1987年(昭和62年)4月の国鉄分割民営化時には2両とも車籍がJR貨物に継承されたが、1990年(平成2年)4月に廃車となり同時に形式消滅となった。
参考文献
[編集]- 吉岡心平 『プロフェッサー吉岡の私有貨車図鑑(復刻増補)』 2008年、ネコ・パブリッシング刊 ISBN 978-4-7770-0583-3
- 『日本の貨車-技術発達史-』(貨車技術発達史編纂委員会編著、社団法人 日本鉄道車輌工業会刊、2008年)