国鉄タム8900形貨車
国鉄タム8900形貨車 | |
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基本情報 | |
車種 | タンク車 |
運用者 | 日本国有鉄道 |
所有者 | 豊年製油 |
製造所 | 富士重工業 |
製造年 | 1966年(昭和41年) |
製造数 | 2両 |
消滅 | 1980年(昭和55年) |
常備駅 | 清水駅 |
主要諸元 | |
車体色 | 黒 |
専用種別 | 尿素樹脂接着剤 |
化成品分類番号 | なし |
軌間 | 1,067 mm |
全長 | 8,000 mm |
全幅 | 2,450 mm |
全高 | 3,476 mm |
タンク材質 | 普通鋼(一般構造用圧延鋼材) |
荷重 | 15 t |
実容積 | 13.7 m3 |
自重 | 10.3 t |
換算両数 積車 | 2.4 |
換算両数 空車 | 1.0 |
走り装置 | 二段リンク式 |
車輪径 | 860 mm |
軸距 | 4,200 mm |
最高速度 | 75 km/h |
国鉄タム8900形貨車(こくてつタム8900がたかしゃ)は、かつて日本国有鉄道(国鉄)に在籍した私有貨車(タンク車)である。
本形式と同一の専用種別であるタキ3850形、タキ4650形についても本項目で解説する。
タム8900形
[編集]タム8900形は尿素樹脂接着剤専用の15t積タンク車として1966年(昭和41年)4月6日に1両(タム8900)が富士重工業にて製作された。同日、同所にてタキ3850形、タキ4650形が製作されている(後述)。その後同年11月11日に1両(タム8901)が同じく富士重工業にて製作され合計2両が在籍した。
本形式の他に尿素樹脂接着剤を専用種別とする形式は、タキ3850形(1両、後述)、タキ4650形(7両、後述)の2形式がある。
所有者は、豊年製油(現在のJ-オイルミルズ)の1社のみであり静岡県の清水駅を常備駅として運用された。
ドーム付き直円筒型のタンク体は、普通鋼(一般構造用圧延鋼材、SS41現在のSS400)製で荷役方式はタンク上部にある積込口からの上入れ、吐出管からの下出し式である。
塗色は、黒であり、全長は8,000mm、全幅は2,450mm、全高は3,476mm、軸距は4,200mm、実容積は13.7m3、自重は10.3t、換算両数は積車2.4、空車1.0、最高運転速度は75km/h、走り装置は二段リンク式である。
1980年(昭和55年)4月23日に最後まで在籍した1両(タム8901)が廃車となり同時に形式消滅となった。車齢14年と短命な形式であった。
タキ3850形
[編集]国鉄タキ3850形貨車 | |
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基本情報 | |
車種 | タンク車 |
運用者 |
日本国有鉄道 日本貨物鉄道(JR貨物) |
所有者 | 豊年製油 |
製造所 | 富士重工業 |
製造年 | 1966年(昭和41年) |
製造数 | 1両 |
消滅 | 1989年(平成元年) |
常備駅 | 清水駅 |
主要諸元 | |
車体色 | 黒 |
専用種別 | 尿素樹脂接着剤 |
化成品分類番号 | なし |
軌間 | 1,067 mm |
全長 | 11,000 mm |
全幅 | 2,507 mm |
全高 | 3,812 mm |
タンク材質 | 普通鋼(一般構造用圧延鋼材) |
荷重 | 30 t |
実容積 | 27.3 m3 |
自重 | 17.2 t |
換算両数 積車 | 4.5 |
換算両数 空車 | 1.8 |
台車 | TR41C |
車輪径 | 860 mm |
軸距 | 1,650 mm |
台車中心間距離 | 6,900 mm |
最高速度 | 75 km/h |
タキ3850形は尿素樹脂接着剤専用の30t積タンク車として1966年(昭和41年)4月6日に1両(コタキ3850)が富士重工業にて製作された。その後増備されることなく形式消滅まで1形式1両のままであった。
記号番号表記は特殊標記符号「コ」(全長 12 m 以下)を前置し「コタキ」と標記する。
所有者は、豊年製油(現在のJ-オイルミルズ)であり静岡県の清水駅を常備駅として運用された。
1976年(昭和51年)11月29日にタンク内仕切板に穴をあけ、各室を連通させる改造工事が施工された。
ドーム付き直円筒型のタンク体は、普通鋼(一般構造用圧延鋼材、SS41現在のSS400)製で荷役方式はタンク上部にある積込口からの上入れ、吐出管からの下出し式である。
塗色は、黒であり、全長は11,000mm、全幅は2,507mm、全高は3,812mm、台車中心間距離は6,900mm、実容積は27.3m3、自重は17.2t、換算両数は積車4.5、空車1.8、最高運転速度は75km/h、台車はベッテンドルフ式のTR41Cである。
1987年(昭和62年)4月の国鉄分割民営化時には車籍がJR貨物に継承され、1989年(平成元年)10月に廃車となり同時に形式消滅となった。
タキ4650形
[編集]国鉄タキ4650形貨車 | |
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基本情報 | |
車種 | タンク車 |
運用者 |
日本国有鉄道 日本貨物鉄道(JR貨物) |
所有者 | 豊年製油 |
製造所 | 富士重工業 |
製造年 | 1966年(昭和41年) - 1968年(昭和43年) |
製造数 | 7両 |
消滅 | 1989年(平成元年) |
常備駅 | 清水駅 |
主要諸元 | |
車体色 | 黒 |
専用種別 | 尿素樹脂接着剤 |
化成品分類番号 | なし |
軌間 | 1,067 mm |
全長 | 11,500 mm |
全幅 | 2,450 mm |
全高 | 3,817 mm |
タンク材質 | 普通鋼(一般構造用圧延鋼材) |
荷重 | 35 t |
実容積 | 31.8 m3 |
自重 | 16.5 t |
換算両数 積車 | 5.0 |
換算両数 空車 | 1.6 |
台車 | TR41C |
車輪径 | 860 mm |
軸距 | 1,650 mm |
台車中心間距離 | 7,400 mm |
最高速度 | 75 km/h |
タキ4650形は尿素樹脂接着剤専用の35t積タンク車として1966年(昭和41年)4月6日から1968年(昭和43年)4月13日にかけて4ロット7両が富士重工業1社のみにて製作された。
記号番号表記は特殊標記符号「コ」(全長 12m 以下)を前置し「コタキ」と標記する。
所有者は、豊年製油(現在のJ-オイルミルズ)の1社のみであり静岡県の清水駅を常備駅として運用された。
ドーム付き直円筒型のタンク体は、普通鋼(一般構造用圧延鋼材、SS41現在のSS400)製で荷役方式はタンク上部にある積込口からの上入れ、吐出管からの下出し式である。
塗色は、黒であり、全長は11,500mm、全幅は2,450mm、全高は3,817mm、台車中心間距離は7,400mm、実容積は31.8m3、自重は16.5t、換算両数は積車5.0、空車1.6、最高運転速度は75km/h、台車はベッテンドルフ式のTR41Cである。
1987年(昭和62年)4月の国鉄分割民営化時には5両(コタキ4650 - コタキ4652、コタキ4655、コタキ4656)の車籍がJR貨物に継承され、1989年(平成元年)10月に5両一斉に廃車となり同時に形式消滅となった。
年度別製造数
[編集]各年度による製造会社と両数、所有者は次のとおりである。(所有者は落成時の社名)
- 昭和41年度 - 3両
- 富士重工業 2両 豊年製油(コタキ4650・コタキ4651)
- 富士重工業 1両 豊年製油(コタキ4652)
- 昭和42年度 - 2両
- 富士重工業 2両 豊年製油(コタキ4653・コタキ4654)
- 昭和43年度 - 2両
- 富士重工業 2両 豊年製油(コタキ4655・コタキ4656)
参考文献
[編集]- 吉岡心平 『プロフェッサー吉岡の私有貨車図鑑(復刻増補)』 2008年、ネコ・パブリッシング刊 ISBN 978-4-7770-0583-3
- 『日本の貨車-技術発達史-』(貨車技術発達史編纂委員会編著、社団法人 日本鉄道車輌工業会刊、2008年)