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国鉄タキ4850形貨車

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
国鉄タキ4850形貨車
タキ4850形、コタキ4850 1993年2月7日、川崎貨物駅
タキ4850形、タキ4850
1993年2月7日、川崎貨物駅
基本情報
車種 タンク車
運用者 日本国有鉄道
日本貨物鉄道
所有者 三井化学→三井東圧化学
武田薬品工業日本石油輸送
製造所 富士重工業若松車輛日本車輌製造
製造年 1964年昭和39年) - 1966年(昭和41年)
製造数 6両
消滅 2009年平成21年)
常備駅 大牟田駅郡山駅
主要諸元
車体色
専用種別 TDI
化成品分類番号 61
軌間 1,067 mm
全長 11,300 mm
全幅 2,530 mm
全高 3,876 mm
タンク材質 ステンレスクラッド鋼
荷重 30 t
実容積 25.4 m3
自重 20.6 t - 21.1 t
換算両数 積車 5.0
換算両数 空車 2.2
台車 TR41C→TR41DS-13
車輪径 860 mm
軸距 1,650 mm
台車中心間距離 7,200 mm
最高速度 75 km/h
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国鉄タキ4850形貨車(こくてつタキ4850がたかしゃ)は、かつて日本国有鉄道(国鉄)及び1987年昭和62年)4月の国鉄分割民営化後は日本貨物鉄道(JR貨物)に在籍した私有貨車タンク車)である。

概要

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タキ4850形TDI専用の30t積タンク車として1964年(昭和39年)4月30日から1966年(昭和41年)4月28日にかけて3ロット6両(タキ4850 - タキ4855)が富士重工業(2両)、若松車輛(2両)、日本車輌製造(2両)の3社にて製作された。

記号番号表記は特殊標記符号「コ」(全長 12 m 以下)を前置し「タキ」と標記する。

本形式の他にTDIを専用種別とする形式は、タキ19600形(11両)があるのみである。

落成当時の所有者は、三井化学武田薬品工業の2社であった。その後4両(タキ4850 - タキ4853)が1968年(昭和43年)10月21日に三井東圧化学へ名義変更された。1981年(昭和56年)5月11日には2両(タキ4854・タキ4855)が日本石油輸送へ名義変更された。

1979年(昭和54年)10月より化成品分類番号61」(毒性の物質、毒性物質、危険性度合2(中))が標記された。

ドーム付き直円筒型のタンク体はステンレスクラッド鋼製で厚さ110mm - 150mmのグラスウール断熱材を巻き、薄鋼板製のキセ(外板)が設置された。ドームが2つあるが片方は通常のドーム、もう片方は各種機器類が内蔵されたプロテクターである。荷役方式はタンク上部にある液出入管からの上入れ、加圧窒素を使用した液出入管、窒素管による上出し式である。

塗色は、であり、全長は11,300mm、全幅は2,530mm、全高は3,876mm、台車中心間距離は7,200mm、実容積は25.4m3、自重は20.6t - 21.1t、換算両数は積車5.0、空車2.2、最高運転速度は75km/h、台車は12t車軸を使用したベッテンドルフ式のTR41Cであったがその後TR41DS-13に改造された。

1987年(昭和62年)4月の国鉄分割民営化時には全車(6両)の車籍がJR貨物に継承され、1995年平成7年)度末時点では全車健在であったが、2009年(平成21年)度に最後まで在籍した2両(タキ4854・タキ4855)が廃車となり同時に形式消滅となった。

年度別製造数

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各年度による製造会社と両数、所有者は次のとおりである。(所有者は落成時の社名)

  • 昭和39年度 - 4両
    • 富士重工業 2両 三井化学(タキ4850・タキ4851)
    • 若松車輛 2両 三井化学(タキ4852・タキ4853)
  • 昭和41年度 - 2両
    • 日本車輌製造 2両 武田薬品工業(タキ4854・タキ4855)

参考文献

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  • 吉岡心平 『プロフェッサー吉岡の私有貨車図鑑(復刻増補)』 2008年、ネコ・パブリッシング刊 ISBN 978-4-7770-0583-3
  • 『日本の貨車-技術発達史-』(貨車技術発達史編纂委員会編著、社団法人 日本鉄道車輌工業会刊、2008年)

関連項目

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