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国鉄タキ6050形貨車

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
国鉄タキ6050形貨車
基本情報
車種 タンク車
運用者 日本国有鉄道
日本貨物鉄道(JR貨物)
所有者 水澤化学工業
製造所 近畿車輛汽車製造川崎重工業
製造年 1964年(昭和39年) - 1980年(昭和55年)
製造数 8両
消滅 1998年(平成10年)
常備駅 中条駅羽前水沢駅
主要諸元
車体色
専用種別 液体硫酸アルミニウム
化成品分類番号 98
軌間 1,067 mm
全長 11,200 mm
全幅 2,520 mm
全高 3,743 mm
タンク材質 普通鋼一般構造用圧延鋼材
荷重 35 t
実容積 26.9 m3
自重 17.8 t
換算両数 積車 5.5
換算両数 空車 1.8
台車 TR41C、TR41E-12、TR213C
車輪径 860 mm
軸距 1,650 mm
台車中心間距離 7,100 mm
最高速度 75 km/h
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国鉄タキ6050形貨車(こくてつタキ6050がたかしゃ)は、かつて日本国有鉄道(国鉄)および、1987年昭和62年)4月の国鉄分割民営化後は日本貨物鉄道(JR貨物)に在籍した私有貨車タンク車)である。

本形式と同一の専用種別であるタキ15900形についても本項目で解説する。

タキ6050形

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タキ6050形は、液体硫酸アルミニウム専用の35t 積タンク車として1964年(昭和39年)5月13日から1980年(昭和55年)6月4日にかけて6ロット8両(タキ6050 - タキ6057)が近畿車輛汽車製造川崎重工業の3社にて製作された。

記号番号表記は、特殊標記符号「コ」(全長 12 m 以下)を前置し「タキ」と標記する。本形式の他に液体硫酸アルミニウムを専用種別とする形式には、タキ15900形(後述)の1形式のみが存在した。

所有者は、水澤化学工業の1社のみでありその常備駅は羽越本線中条駅羽前水沢駅であった。

1979年(昭和54年)10月より化成品分類番号「98」(有害性物質、腐食性のあるもの)が標記された。タンク体は普通鋼製(一般構造用圧延鋼材)であり内面にゴムライニングを施し使用された。荷役方式は、タンク上部の液入管からの上入れ、S字管を使用した液出管と空気管使用による上出し方式である。

車体色は黒色、寸法関係は全長は11,200mm、全幅は2,520mm、全高は3,743mm、台車中心間距離は7,100mm、実容積は26.9m3、自重は17.8t、換算両数は積車5.5、空車1.8であり、台車はベッテンドルフ式のTR41C又はTR41E-12とTR213Cである。

1987年(昭和62年)4月の国鉄分割民営化時には車籍がJR貨物に継承されたが、1998年(平成10年)2月に最後まで在籍した7両(タキ6050 - タキ6052 ,タキ6054 - タキ6057)が廃車となり同時に形式消滅となった。

年度別製造数

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各年度による製造会社と両数、所有者は次のとおりである。(所有者は落成時の社名)

  • 昭和39年度 - 1両
    • 近畿車輛 1両 水澤化学工業(タキ6050)
  • 昭和41年度 - 1両
    • 近畿車輛 1両 水澤化学工業(タキ6051)
  • 昭和42年度 - 2両
    • 近畿車輛 2両 水澤化学工業(タキ6052 - タキ6053)
  • 昭和44年度 - 1両
    • 汽車製造 1両 水澤化学工業(タキ6054)
  • 昭和49年度 - 2両
    • 川崎重工業 2両 水澤化学工業(タキ6055 - タキ6056)
  • 昭和55年度 - 1両
    • 川崎重工業 1両 水澤化学工業(タキ6057)

タキ15900形

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国鉄タキ15900形貨車
国鉄タキ15900形、コタキ15900 1989年5月14日、熊谷貨物ターミナル駅
国鉄タキ15900形、タキ15900
1989年5月14日、熊谷貨物ターミナル駅
基本情報
車種 タンク車
運用者 日本国有鉄道
日本貨物鉄道(JR貨物)
所有者 水澤化学工業、三庫商事
製造所 新潟鐵工所
製造年 1969年(昭和44年) - 1972年(昭和47年)
製造数 4両
消滅 1998年(平成10年)
常備駅 中条駅、羽前水沢駅
主要諸元
車体色
専用種別 液体硫酸アルミニウム
化成品分類番号 98
軌間 1,067 mm
全長 10,800 mm
全幅 2,420 mm
全高 3,630 mm
タンク材質 耐候性高張力鋼
荷重 35 t
実容積 26.9 m3
自重 14.5 t
換算両数 積車 5.0
換算両数 空車 1.4
台車 TR41C
車輪径 860 mm
軸距 1,650 mm
台車中心間距離 7,000 mm
最高速度 75 km/h
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タキ15900形は、液体硫酸アルミニウム専用の35t 積タンク車として1969年(昭和44年)5月21日より1972年(昭和47年)9月26日にかけて3ロット4両(タキ15900 - タキ15903)が新潟鐵工所1社のみにて製作された。

本形式はタキ6050形タキ6054まで製造された直後より開始されたが、本形式の製造終了後は再びタキ6050形に製造が移行された。記号番号表記は、特殊標記符号「コ」(全長 12m 以下)を前置し「タキ」と標記する。

所有者は、水澤化学工業、三庫商事の2社でありその常備駅は全車羽越本線の中条駅であった

1979年(昭和54年)10月より化成品分類番号「98」(有害性物質、腐食性のあるもの)が標記された。タンク体は耐候性高張力鋼であり内面にゴムライニングを施し使用された。荷役方式は、タンク上部の液出入管からの上入れ、S字管を使用した液出入管と空気管使用による上出し方式である。

車体色は黒色、寸法関係は全長は10,800mm、全幅は2,420mm、全高は3,630mm、台車中心間距離は7,000mm、実容積は26.9m3、自重は14.5t、換算両数は積車5.0、空車1.4であり、台車はベッテンドルフ式のTR41Cであった。

1987年(昭和62年)4月の国鉄分割民営化時には全車の車籍がJR貨物に継承されたが、1998年(平成10年)2月に最後まで在籍した3両(タキ15900 - タキ15902)が廃車となり同時に形式消滅となった。

年度別製造数

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各年度による製造会社と両数、所有者は次のとおりである。(所有者は落成時の社名)

  • 昭和44年度 - 2両
    • 新潟鐵工所 1両 水澤化学工業(タキ15900)
    • 新潟鐵工所 1両 三庫商事(タキ15901)
  • 昭和47年度 - 2両
    • 新潟鐵工所 2両 水澤化学工業(タキ15902 - タキ15903)

参考文献

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  • 吉岡心平 『プロフェッサー吉岡の私有貨車図鑑(復刻増補)』 2008年、ネコ・パブリッシング刊 ISBN 978-4-7770-0583-3
  • 『日本の貨車-技術発達史-』(貨車技術発達史編纂委員会編著、社団法人 日本鉄道車輌工業会刊、2008年)

関連項目

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