国鉄タキ4200形貨車
国鉄タキ4200形貨車 | |
---|---|
タキ4200形、コタキ14280 1987年3月28日、佐倉駅 | |
基本情報 | |
車種 | タンク車 |
運用者 |
日本国有鉄道 日本貨物鉄道(JR貨物) |
所有者 | 日東紡績、日本曹達、日新興業、ソーダ商事、北海道曹達、呉羽化学工業、錦商事、東亞合成化学、日新電化、保土谷化学工業、関東電化工業、三井物産、昭和電工、日本カーバイド工業、山陽パルプ、日産化学工業、三菱江戸川化学、旭電化工業、鶴見曹達、鉄興社 |
製造所 | 造機車輌、日本車輌製造、富士重工業、汽車製造、新潟鐵工所、富士車輌、日立製作所、近畿車輛、三菱重工業、東急車輛製造、協三工業 |
製造年 | 1956年(昭和31年) - 1973年(昭和48年) |
製造数 | 242両 |
種車 | タキ4100形(初代)、タキ6900形 |
改造数 | 9両 |
消滅 | 2009年(平成21年) |
常備駅 | 勿来駅、二本木駅、酒田港駅他 |
主要諸元 | |
車体色 | 黒 |
専用種別 | カセイソーダ液 |
化成品分類番号 | 侵81 |
軌間 | 1,067 mm |
全長 | 10,800 mm |
全幅 | 2,400 mm |
全高 | 3,852 mm |
タンク材質 | 普通鋼(一般構造用圧延鋼材) |
荷重 | 35 t |
実容積 | 23.4 m3 - 24.3 m3 |
自重 | 17.3 t - 19.4 t |
換算両数 積車 | 5.5 |
換算両数 空車 | 1.8 |
台車 | TR41C、TR41D、TR41E-13 |
車輪径 | 860 mm |
軸距 | 1,650 mm |
台車中心間距離 | 6,700 mm |
最高速度 | 75 km/h |
国鉄タキ4200形貨車(こくてつタキ4200がたかしゃ)は、かつて日本国有鉄道(国鉄)及び1987年(昭和62年)4月の国鉄分割民営化後は日本貨物鉄道(JR貨物)に在籍した私有貨車(タンク車)である。
概要
[編集]本形式は、カセイソーダ液専用の35t 積タンク車として1956年(昭和31年)2月9日から1973年(昭和48年)12月26日にかけて251両(コタキ4200 - コタキ4299、コタキ14200 - コタキ14299、コタキ24200 - コタキ24250)が造機車輌、日本車輌製造、富士重工業、汽車製造、新潟鐵工所、富士車輌、日立製作所、近畿車輛、三菱重工業、東急車輛製造、協三工業の11社にて製作された。この内コタキ4203はタキ4100形初代(コタキ4100)からの、コタキ14298、コタキ14299、コタキ24234、コタキ24235、コタキ24245 - コタキ24248は、タキ6900形(タキ6920、タキ6923、タキ6924、タキ6928 - タキ6932)からの改造編入車である。
記号番号表記は特殊標記符号「コ」(全長 12 m 以下)を前置し「コタキ」と標記する。
本形式の他にカセイソーダ液を専用種別とする貨車は、タキ2600形、タキ2800形等実に29形式が存在した。
1979年(昭和54年)10月より化成品分類番号「侵81」(侵食性の物質、腐食性物質、危険性度合2(中))が標記された。
落成時の所有者は日東紡績、日本曹達、日新興業、ソーダ商事、北海道曹達、呉羽化学工業、錦商事、東亞合成化学工業、日新電化、保土谷化学工業、関東電化工業、三井物産、昭和電工、日本カーバイド工業、山陽パルプ、日産化学工業、三菱江戸川化学、旭電化工業、鶴見曹達、鉄興社の20社であった。
ドーム付き直円筒型のタンク体は、普通鋼(一般構造用圧延鋼材、SS41現在のSS400)製で断熱材を巻き、キセ(外板)を装備している。荷役方式はタンク上部のマンホール又は液出入管からの上入れ、液出管と空気管使用による上出し方式であり、両管はS字管を装備している。その後本形式より6両の車が種車となりタキ4950形(コタキ4233 - コタキ4236→コタキ4950 - コタキ4953)、タキ5100形(コタキ4200→コタキ5103)、タキ5150形(コタキ4203→コタキ5150)へ改造された。
車体色は黒色、寸法関係は全長は10,800mm、全幅は2,400mm、全高は3,852mm、台車中心間距離は6,700mm、実容積は23.4m3 - 24.3m3、自重は17.3t - 19.4t、換算両数は積車5.5、空車1.8であり、台車はベッテンドルフ式のTR41C、TR41D、TR41E-13である。
1987年(昭和62年)4月の国鉄分割民営化時には212両の車籍がJR貨物に継承され、最後まで在籍した6両が2009年(平成21年)度に廃車となり同時に形式消滅となった。
参考文献
[編集]- 吉岡心平 『プロフェッサー吉岡の私有貨車図鑑(復刻増補)』 2008年、ネコ・パブリッシング刊 ISBN 978-4-7770-0583-3
- 『日本の貨車-技術発達史-』(貨車技術発達史編纂委員会編著、社団法人 日本鉄道車輌工業会刊、2008年)