国鉄タム5800形貨車
国鉄タム5800形貨車 | |
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基本情報 | |
車種 | タンク車 |
運用者 | 日本国有鉄道 |
所有者 | 旭化成工業、東洋レーヨン、日東化学工業、宇部興産、三菱化成工業、昭和電工、別府化学工業、東北肥料、日産化学工業、伊藤忠商事 |
製造所 | 三菱重工業、日立製作所、川崎車輛、日本車輌製造 |
製造年 | 1954年(昭和29年) - 1961年(昭和36年) |
製造数 | 19両 |
消滅 | 1985年(昭和60年) |
常備駅 | 南延岡駅、扇町駅、飾磨駅他 |
主要諸元 | |
車体色 | 白 |
専用種別 | 液化アンモニア |
化成品分類番号 | 毒燃(G)26・3 |
軌間 | 1,067 mm |
全長 | 12,800 mm |
全幅 | 2,238 mm |
全高 | 3,750 mm |
タンク材質 | ボイラ及び圧力容器用炭素鋼及びモリブデン鋼鋼板 |
荷重 | 20 t |
実容積 | 28.0 m3 - 29.0 m3 |
自重 | 25.4 t - 31.3 t |
換算両数 積車 | 4.5 |
換算両数 空車 | 3.0 |
台車 | TR41 |
車輪径 | 860 mm |
軸距 | 1,650 mm |
台車中心間距離 | 8,700 mm |
最高速度 | 75 km/h |
国鉄タム5800形貨車(こくてつタム5800がたかしゃ)は、かつて日本国有鉄道(国鉄)に在籍した私有貨車(タンク車)である。
本形式と同じ専用種別であるタム5850形についても本項目で解説する。
タム5800形
[編集]タム5800形は液化アンモニア専用の20t積タンク車として1954年(昭和29年)5月22日から1961年(昭和36年)10月26日にかけて19両(タム5800 - タム5818)が三菱重工業、日立製作所、川崎車輛、日本車輌製造の4社にて製作された。
本形式の他に液化アンモニアを専用種別とする形式は、タ520形(2両)、タ550形(5両)、タ580形(30両)、タ2800形(3両)、タム5850形(1両、後述)、タサ4100形(142両)、タサ5800形(2両)、タキ4100形(2代)(44両)、タキ18600形(128両)の9形式がある。
所有者は旭化成工業、東洋レーヨン、日東化学工業、宇部興産、三菱化成工業、昭和電工、別府化学工業、東北肥料、日産化学工業、伊藤忠商事の10社であった。
1979年(昭和54年)10月より化成品分類番号「毒燃(G)26・3」(毒性の物質、燃焼性の物質、高圧ガス、毒性のあるもの、可燃性のもの)が標記された。専用種別の「液化アンモニア」と化成品分類番号の「燃」は赤色で標記されている。更にタンク体右側形式番号上に「連結注意」が標記された。
ドームレス直円筒型のタンク体は、ボイラ及び圧力容器用炭素鋼及びモリブデン鋼鋼板(SB42、現在のSB410)製で荷役方式はタンク上部にある弁からの上入れ、上出し式である。
塗色は白であり、全長は12,800mm、全幅は2,238mm、全高は3,750mm、台車中心間距離は8,700mm、実容積は28.0m3-29.0m3、自重は25.4t-31.3t、換算両数は積車4.5、空車3.0、最高運転速度は75km/h、ベッテンドルフ式のTR41である。
1985年(昭和60年)6月4日に最後まで在籍した1両(タム5805)が廃車になり同時に形式消滅となった。
タム5850形
[編集]国鉄タム5850形貨車 | |
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基本情報 | |
車種 | タンク車 |
運用者 | 日本国有鉄道 |
所有者 | 宇部興産 |
製造所 | 富士車輌 |
製造年 | 1968年(昭和43年) |
製造数 | 1両 |
消滅 | 1985年(昭和60年) |
常備駅 | 宇部港駅 |
主要諸元 | |
車体色 | 白 |
専用種別 | 液化アンモニア |
軌間 | 1,067 mm |
全長 | 11,300 mm |
全幅 | 2,500 mm |
全高 | 3,866 mm |
タンク材質 | 高張力鋼 |
荷重 | 15 t |
実容積 | 28.5 m3 |
自重 | 21.2 t |
換算両数 積車 | 3.5 |
換算両数 空車 | 2.2 |
台車 | TR41C |
車輪径 | 860 mm |
軸距 | 1,650 mm |
台車中心間距離 | 7,500 mm |
最高速度 | 75 km/h |
タム5850形は液化アンモニア専用の15t積タンク車として1968年(昭和43年)10月31日に1両(タム5850)のみが富士車輌にて製作された。
所有者は宇部興産であり、その常備駅は宇部線貨物支線の宇部港駅であった。
1979年(昭和54年)10月より化成品分類番号「毒燃(G)26・3」(毒性の物質、燃焼性の物質、高圧ガス、毒性のあるもの、可燃性のもの)が標記された。専用種別の「液化アンモニア」と化成品分類番号の「燃」は赤色で標記されている。更にタンク体右側形式番号上に「連結注意」が標記された。
ドームレス直円筒型のタンク体は、高張力鋼(HT55、HT60)製で荷役方式はタンク上部にある弁からの上入れ、上出し式である。
塗色は白であり、全長は11,300mm、全幅は2,500mm、全高は3,866mm、台車中心間距離は7,500mm、実容積は28.5m3、自重は21.2t、換算両数は積車3.5、空車2.2、最高運転速度は75km/h、ベッテンドルフ式のTR41Cである。
1985年(昭和60年)11月22日に廃車となり同時に形式消滅となった。
参考文献
[編集]- 吉岡心平 『プロフェッサー吉岡の私有貨車図鑑(復刻増補)』 2008年、ネコ・パブリッシング刊 ISBN 978-4-7770-0583-3
- 『日本の貨車-技術発達史-』(貨車技術発達史編纂委員会編著、社団法人 日本鉄道車輌工業会刊、2008年)