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「国道291号」の版間の差分

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== 参考文献 ==
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== 関連項目 ==
== 関連項目 ==

2020年1月25日 (土) 05:30時点における版

一般国道
国道291号標識
国道291号
地図
地図
総延長 187.6 km
実延長 147.1 km
現道 145.6 km
制定年 1970年
起点 群馬県前橋市
本町一丁目交差点(北緯36度23分27.33秒 東経139度4分3.63秒
主な
経由都市
群馬県渋川市沼田市
利根郡みなかみ町
新潟県南魚沼市魚沼市
小千谷市長岡市
終点 新潟県柏崎市
日吉町交差点(北緯37度22分3.13秒 東経138度34分30.60秒
接続する
主な道路
記法
国道17号
国道50号
国道353号
国道120号
国道145号
国道401号
国道252号
国道352号
国道351号
国道117号
国道403号
国道404号
国道8号
テンプレート(ノート 使い方) PJ道路
国道291号 起点
新潟県柏崎市 日吉町交差点
(国道252号 起点)
国道291号 終点
群馬県前橋市 本町一丁目交差点
(国道50号 起点)

国道291号(こくどう291ごう)は、群馬県前橋市から新潟県柏崎市に至る一般国道である。

概要

国道252号との分岐
新潟県柏崎市安田

群馬・新潟両県をまたぐ谷川連峰の清水峠を越える延長約187 kmの国道で、1885年(明治18年)に当時の国道8号[注釈 1]として開通している[1]

群馬県内は、当初は起点の前橋市から旧月夜野町(現みなかみ町)までの間が全て国道17号との重複区間になっており、実質月夜野から谷川連峰方面を結ぶだけの路線だったが、国道17号のバイパス建設が進むにつれて、17号旧道を群馬県に順次移管する形で実延長が延びている。 月夜野からは国道17号から一旦別れ、利根川源流域の谷川岳へと向かう。清水峠は険しい山岳地帯であることから車両が通行不能な区間(点線国道)が約15km続いており、とくに豪雪地帯でもある新潟県側の山岳区間は100年以上放置された結果荒れ果て、登山者の通行すら困難であり、廃道同然となっている[1]。しかし、国道の廃道申請は出されておらず、依然として国道扱いとなっている[1](ただし、2018年10月現在、地理院地図でも実質廃道状態の区間に対する国道色が消されている)。

新潟県内では、谷川岳を下り、南魚沼市(旧六日町)市街より国道17号と再び並行した後、魚沼市の旧小出町内においては国道17号と重複し、小出町内から同旧広神村村域まで国道252号及び国道352号と三重複した後、長岡市山古志村村域を経由し、小千谷駅前まで国道17号の旧道を南進し、小千谷市からは西進、日本海側の柏崎市に達して再度国道252号と合流してから、国道8号と接続する。

国道17号との並行・重複区間では、高速道路である関越自動車道とも経路がほぼ並行しており、水上インターチェンジ (IC) や小出IC小千谷ICで相互接続するほか、柏崎市内では柏崎IC北陸自動車道と接続する。

路線データ

一般国道の路線を指定する政令[2][注釈 2]に基づく起終点および重要な経過地は次のとおり。

歴史

路線状況

実延長 147.1 km のうち、車道幅員 5.5 m 以上の改良済延長は 105.7 km で改良率は 73.2% である(2015年4月現在)[3]

通称

  • 清水街道(群馬県側)
  • 越後闘牛街道(長岡市、小千谷市)

バイパス

坂戸バイパスと現道との分岐
新潟県南魚沼市坂戸
半田交差点 - 吾妻新橋南交差点 - 阿久津交差点間を指し、特に吾妻新橋南交差点 - 阿久津交差点間は国道291号単独区間となっているが、国道291号のバイパス道路として建設されたわけではない。これは、かつて国道17号のバイパス道路として建設され、後に途中の吾妻新橋南交差点から分岐して国道17号の新しいバイパスである鯉沢バイパスが建設された経緯の名残である(渋川バイパスの旧道は現在群馬県道)。
下川田町交差点 - 押出交差点間を指し、渋川バイパス同様に国道17号パイパスとして建設され、後に起点(下川田町交差点)から政所河原交差点間で新たなバイパス沼田バイパスが開通し、同区間の内、下川田町交差点 - 戸鹿野町交差点間が国道120号との重複区間、戸鹿野町交差点-政所河原交差点間が国道291号単独区間となった。
  • 坂戸バイパス(さかとバイパス、南魚沼市)[7]
新潟県南魚沼市東泉田から同市二日町までを結ぶ計画総延長3.5 kmのバイパス道路である。
魚野川左岸に位置するJR六日町駅付近は市の中心部であることに加え狭隘区間があることから渋滞箇所となっている。この区間を迂回することを目的として計画され、魚野川の右岸側にある坂戸地区を経由するルートが採用された。二日町から中間の坂戸橋までの延長2.8 kmの区間は1998年に供用を開始し、これに伴い旧道の区間は国道指定から外された。残る坂戸橋から東泉田までの区間は坂戸城祉の保存などを巡って工事が遅れ、2013年9月18日に供用を開始した。
  • 大崎改良(南魚沼市)
南魚沼市大崎から黒土までの区間。大崎地区内は狭隘区間であり、特に八海山から坊谷山までの尾根を越える峠道には見通し不良区間を有している。この区間を高架橋や大崎トンネルを含めた新道によって迂回するものをいう。
  • 湯谷越バイパス(南魚沼市 - 魚沼市)
南魚沼市芋赤から関越自動車道小出ICを経由し、魚沼市古新田までを結ぶ総延長5.43 kmのバイパス道路である。旧道は芋赤から虫野へ至り、国道17号と合流するルートをとっていた。2003年に供用を開始[8]
  • 桜町トンネル(小千谷市 - 長岡市)
小千谷市から新潟県長岡市小国(旧小国町)までの区間。2001年11月30日[9]に供用を開始。旧道の桜町隧道は通行不能となっている。

重複区間

  • 国道17号(前橋市・本町一丁目交差点 - 前橋市田口町・田口町南交差点、渋川市半田・半田交差点 - 渋川市渋川・吾妻新橋南交差点)
  • 国道353号(渋川市渋川・下郷交差点 - 渋川市渋川・吾妻新橋南交差点)
  • 国道17号(渋川市中郷・長坂交差点 - 沼田市・下川田町交差点)
  • 国道120号国道401号(沼田市・下川田町交差点 - 沼田市・戸鹿野町交差点)
  • 国道17号(みなかみ町・政所川原交差点 - みなかみ町・上津大原交差点)
  • 国道17号(魚沼市中原・古新田交差点 - 魚沼市・四日町交差点)
  • 国道252号国道352号(魚沼市・四日町交差点 - 魚沼市・並柳東交差点)
  • 国道252号(柏崎市安田・鳥越交差点 - 柏崎市・日吉町交差点)

道路施設

道の駅

トンネル

  • 城山トンネル(新潟県南魚沼市湯谷 - 新潟県魚沼市干溝)
  • 中山トンネル(新潟県魚沼市水沢 - 新潟県長岡市山古志東竹沢)
  • 山古志トンネル(新潟県長岡市)
  • 桜町トンネル(新潟県小千谷市桜町 - 新潟県長岡市小国町七日町)
  • 武石トンネル(新潟県長岡市小国町武石 - 新潟県柏崎市東条)

車両通行不能区間

群馬県みなかみ町・谷川岳山岳資料館(これより一ノ倉沢方面はマイカー規制中)

1885年(明治18年)9月に明治政府指定の旧国道8号[注釈 1]として開通した当時は馬車の通行が可能な規格で整備されており、馬車同士がすれ違うこともできたほどの幅員の広い車道で、新潟県側の最奥部付近には短いながらもトンネルが設けられるなど、当時としては破格な高規格の山岳道路だった。しかし開通から程なくして各所で土砂崩れや雪崩などによる路盤決壊や橋の流失が相次ぎ、前述のトンネルも崩壊埋没してしまい、ついには車両通行そのものが完全に不可能となってしまった。その後現在に至るまで車道として再開通させる具体的な計画は立てられていない[10]

群馬県側は、谷川岳登山指導センター下(谷川岳山岳資料館前) - 一ノ倉沢(車道終点)の区間で一般車両の通行が通年規制されている(冬季は歩行者を含め通行止め)[11][12]。冬季閉鎖期間外は、みなかみ町が谷川岳ロープウェイ土合口駅前 - 一ノ倉沢間で観光向け電気バスを運行している[11]。その先の一ノ倉沢 - 芝倉沢 - 清水峠 - 居坪坂(井坪坂)分岐の区間は徒歩で通行可能[13]。ただし、峠上にある掘割の部分は現在では登山道として活用されていない。

新潟県側の居坪坂[注釈 6]によりバイパスされた区間は、法令上はれっきとした現役の国道であり続けていながら、すでに自然に還っている[13]。ここは事実上の廃道状態となって100年以上が経過しており、徒歩通行どころか立ち入ることさえも困難なほど壊滅的に荒廃している[10]

代替ルートとして、登山者は清水峠から居坪坂もしくは明治期以前の古道である十五里尾根(謙信尾根)の登山道を経由して清水へ向かうことになる[13]

地理

通過する自治体

交差する道路

ギャラリー

脚注

注釈

  1. ^ a b いわゆる「明治国道」の一路線のことで、現在ある一般国道8号を指すものではない。
  2. ^ 一般国道の路線を指定する政令の最終改正日である2004年3月19日の政令(平成16年3月19日政令第50号)に基づく表記。
  3. ^ a b c d e f g 2015年4月1日現在
  4. ^ 国道291号月夜野バイパスが元来一級国道17号(国道17号)であることは、昭和34年の県道沼田停車場蓮根線の道路の供用開始に関する告示の中でも確認することができる[4]
  5. ^ ちなみに吾妻新橋南交差点 - 阿久津交差点間は国道17号の旧渋川バイパスである。
  6. ^ 明治新道こと国道8号が通行不能になった後の1890年に整備された登山道。

出典

  1. ^ a b c d e f 斎藤健一郎 (2017年6月24日). “酷道291号、密林の海に潜った 点線で記される国道”. 朝日新聞. http://www.asahi.com/articles/ASK6D6605K6DUCFI00M.html 2017年6月22日閲覧。 
  2. ^ 一般国道の路線を指定する政令(昭和40年3月29日政令第58号)”. e-Gov法令検索. 総務省行政管理局. 2019年11月7日閲覧。
  3. ^ a b c d e f g h 表26 一般国道の路線別、都道府県別道路現況” (PDF). 道路統計年報2016. 国土交通省道路局. p. 16. 2017年3月30日閲覧。
  4. ^ 昭和34年群馬県告示第326号 県道の供用開始に関する告示(群馬県報 号外、1959年9月18日、p. 28、群馬県立図書館所蔵)
  5. ^ 国土交通省 関東地方整備局報道資料 国道17号鯉沢バイパス旧道区間を移管 〜 国管理から県管理へ〜
  6. ^ 国道17号前橋渋川バイパスに並行する現道区間を移管 ~国管理から県管理へ~(国土交通省関東地方整備局高崎河川国道事務所、2017年3月29日、同日閲覧)
  7. ^ 坂戸バイパス(一般国道291号) (PDF) - (新潟県)
  8. ^ 土木部所管事業 -新潟県
  9. ^ 新潟県 小千谷市 ホームページ 行政情報 -小千谷市のあゆみ:平成13年
  10. ^ a b 松波成行 2008, p. 78.
  11. ^ a b 平成30年 谷川岳一ノ倉沢通行規制のお知らせ (PDF) - みなかみ町 2018年9月24日閲覧。
  12. ^ 県管理道路の冬期閉鎖について 群馬県、2018年4月22日。 2018年9月24日閲覧。
  13. ^ a b c 松波成行 2008, p. 79.

参考文献

  • 松波成行「国道291号」『酷道をゆく』、イカロス出版、2008年3月20日、78-79頁、ISBN 978-4-86320-025-8 

関連項目

外部リンク