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国鉄タキ100形貨車

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
国鉄タサ1900形貨車から転送)
国鉄タキ100形貨車
基本情報
車種 タンク車
運用者 鉄道省
日本国有鉄道
所有者 ライジングサン石油新津石油昭和石油
製造所 日本車輌製造浅野造船所新潟鐵工所汽車製造
製造年 1929年(昭和4年)
製造数 30両
消滅 1980年(昭和55年)
常備駅 浜安善駅塩浜駅雄別埠頭駅
主要諸元
車体色
専用種別 石油類(除ガソリン
化成品分類番号 31
軌間 1,067 mm
全長 12,070 mm
全幅 2,600 mm
全高 3,800 mm
荷重 30 t
実容積 38.2 m3
自重 20.4 t - 21.0 t
換算両数 積車 5.0
換算両数 空車 2.0
台車 TR20、TR24
台車中心間距離 7,970 mm
最高速度 75 km/h
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国鉄タキ100形貨車(こくてつタキ100がたかしゃ)は、かつて鉄道省及び1949年(昭和24年)6月1日以降は日本国有鉄道(国鉄)に在籍した私有貨車タンク車)である。

本形式より改造され別形式となったタサ1900形についても本項目で解説する。

タキ100形

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タキ100形は、石油類専用の30t 積タンク車として1929年(昭和4年)5月1日から1950年(昭和25年)2月27日にかけて30両(タキ100 - タキ129)が日本車輌製造浅野造船所新潟鐵工所汽車製造の4社にて製作された。この内7両(タキ102、タキ100 - タキ101、タキ115 - タキ116、タキ118、タキ120→タサ1900 - タサ1902、タサ1906 - タサ1909)が1930年(昭和5年)12月2日から1935年(昭和10年)5月15日にかけて専用種別変更(石油類→揮発油(ガソリン))が行われ、形式は新形式であるタサ1900形(後述)とされた。

落成時の所有者ライジングサン石油新津石油昭和石油の3社である。

車体色は黒色、寸法関係は全長は12,070mm、全幅は2,600mm、全高は3,800mm、 台車中心間距離は7,970mm、実容積は38.2m3、自重は20.4t - 21.0t、換算両数は積車5.0、空車2.0であり、台車はTR20、TR24である。

1980年(昭和55年)11月20日に最後まで在籍した1両(タキ128)が廃車となり、同時に形式消滅となった。

年度別製造数

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各年度による製造会社と両数、所有者は次のとおりである。(所有者は落成時の社名)

  • 昭和4年度 - 15両
    • 日本車輌製造 6両 ライジングサン石油(タキ100 - タキ105)
    • 日本車輌製造 9両 ライジングサン石油(タキ106 - タキ114)
  • 昭和6年度 - 8両
    • 浅野造船所 8両 ライジングサン石油(タキ115 - タキ122)
  • 昭和17年度 - 5両
    • 新潟鐵工所 5両 新津石油(タキ123 - タキ127)
  • 昭和24年度 - 2両
    • 汽車製造 2両 昭和石油(タキ128 - タキ129)

タサ1900形

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タサ1900形は、前述のように1930年(昭和5年)12月2日から1935年(昭和10年)5月15日にかけてタキ100形より改造され、7両(タサ1900 - タサ1902、タサ1906 - タサ1909)が揮発油(ガソリン)専用の24t 積タンク車として落成した。この際何故かタサ1903 - タサ1905は空番であった。

落成時の所有者はライジングサン石油でありその常備駅は、山陽本線鷹取駅であった。戦中、戦後は石油共販、石油配給統制、石油配給と変遷し1949年(昭和24年)3月3日にシェル石油へ名義変更された。また戦後の一時期は1両(タサ1901)が連合軍専用貨車に指定され、その軍番号は8106であった。

車体色は黒色、寸法関係は全長は12,070mm、全幅は2,600mm、全高は3,640mm、台車中心間距離は7,970mm、実容積は32.8m3、自重は19.4t-20.6t、換算両数は積車4.5、空車2.0であり、台車はアーチバー式のTR20である。

1970年(昭和45年)7月13日に最後まで在籍した4両(タサ1902、タサ1907 - タサ1909)が廃車となり、同時に形式消滅となった。

参考文献

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  • 吉岡心平 『プロフェッサー吉岡の私有貨車図鑑(復刻増補)』 2008年、ネコ・パブリッシング刊 ISBN 978-4-7770-0583-3
  • 『日本の貨車-技術発達史-』(貨車技術発達史編纂委員会編著、社団法人 日本鉄道車輌工業会刊、2008年)

関連項目

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