大岡越前 (テレビドラマ)
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『大岡越前』(おおおかえちぜん)は、1970年から1999年にTBS系列の『ナショナル劇場』で月曜日の20時台に放送されていた時代劇テレビドラマ。放送開始前に番組タイトルの公募が行われた。なお、2006年3月20日には、ナショナル劇場50周年記念特別企画の1つとして、最終回にあたる2時間スペシャルが放送された。制作はC.A.L。全15部及び2時間スペシャルまで一貫して主演は加藤剛(全402話+スペシャル1本)。なお、本項においては、最終回にあたる2時間スペシャルについては、便宜上単に「最終回」「最終回スペシャル」と表記することがある。また、本項において「再放送欠番」と書かれた回は、2021年現在、地上波放送等で放送されない回であり、一部のCS放送などでは放送されることがある。
製作
[編集]南町奉行大岡忠相を主人公とした日本の時代劇である。題名は公募が行われ、6万余の応募の中から決まった。
TBSの月曜日20時からの放送枠「ナショナル劇場」で『水戸黄門』、『江戸を斬る』などとともに放送され、約30年の間、同枠を支えたTBSの看板番組の一つである。2006年放映の2時間スペシャルを除外しても、『水戸黄門』の全43部に次ぐ全15部が放映されている(『水戸黄門』放送開始以後、同作の放送されない期間にもっとも多く放送された)。
本作の前年から始まった『水戸黄門』では、主演や主要キャストに代替わりがあったのに対して、この作品は、主演の加藤剛が大岡忠相役を一貫して29年(最終回スペシャルを含めれば36年)演じ、主要キャストも亡くなるまで同一の役でレギュラー出演を続けた人物が少なくない。
初期においては、享保の改革の諸政策の実現に奔走する若き大岡忠相と、それを支える親友・榊原伊織や家族、南町奉行所の部下たちなどを描き、その後は講談や落語の「大岡政談」を元にした時代劇に変化していく。
第1部〜第4部にかけては、忠相や榊原伊織らが物語の登場人物の中でも若手的な位置づけであり、(先に述べた)享保の改革の政策を実現化する努力や葛藤と、若い二人が家庭を持ち成長していく姿などが描かれている。第4部の時点でも、商人に転身した旧友・車屋藤兵衛の乱闘(ただし正当防衛ではあるが)に浪人姿の忠相自身が加勢する若気の至りがあったり、配下の同心が悪に加担して最後は切腹するエピソードがあった。初期は享保の改革の施策の成立過程をフィクションにうまく落とし込んだエピソードが多いのが特徴である。また、捕物時に捕り方に犠牲者が多数出る描写がしばしばあった。なお、第2部最終話(第28話)と第3部 第1話の間で、劇中では約6年の時間が経過している(長男の忠宣が6歳になっている)。
第5部以降の忠相や伊織は、演じる加藤剛・竹脇無我の年齢から中堅的な位置づけになり、講談や落語の「大岡政談」のように、忠相を完全無欠の人物のように描くように変わるが、親友・榊原伊織や同心、家族らのフォローがさりげなく描かれている。
第11部以降から最終話においては、忠相、伊織、辰三ら古参の顔触れは、年齢を重ねたベテランとして描かれていき、最終話を迎える。最終話は、かつて扱った題材を再利用したアナザーストーリーの側面があるが、主人公・大岡忠相が寺社奉行へ昇進する大団円で終了した。
各部の主な出演者・概要
[編集]放送日はTBSおよび同時ネット局を基準とする。 登場人物については大岡越前 (ナショナル劇場) の登場人物も参照のこと。
第1部
[編集]大岡越前 第1部 | |
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ジャンル | テレビドラマ |
脚本 |
葉村彰子 加藤泰 津田幸夫 池上金男 宮川一郎 稲垣俊 |
監督 |
佐々木康 内出好吉 工藤栄一 田坂勝彦 山内鉄也 |
出演者 |
加藤剛 竹脇無我 山口崇 宇津宮雅代 土田早苗 高橋元太郎 加藤治子 大坂志郎 天知茂 片岡千惠藏 中村竹彌 里見浩太郎 杉良太郎 |
製作 | |
製作総指揮 | 松下幸之助 |
プロデューサー |
逸見稔 西村俊一 |
制作 | TBS |
放送 | |
放送国・地域 | 日本 |
放送期間 | 1970年3月16日 - 1970年9月21日 |
放送時間 | 月曜日20:00 - 20:56 |
放送枠 | ナショナル劇場 |
放送分 | 56分 |
回数 | 全28 |
「大岡越前 第1部」(おおおかえちぜん だい1ぶ)は1970年3月16日から1970年9月21日までナショナル劇場で放送された時代劇。製作はC.A.L。全28話。
概要
[編集]伊勢の山田奉行の直参旗本・大岡忠相は、殺生禁断の場で密漁する紀伊大納言吉宗を召し捕るが、白州では、公儀の名を騙る善悪の判断がつかない狂人として無罪放免にした。それから4年目の享保元年12月、八代将軍の座に就いた吉宗から、忠相に山田奉行解任と江戸出府の命が下り、忠相は親友の医師・榊原伊織と共に江戸に向かう。登城の沙汰が下り、死をも覚悟していた忠相だったが、吉宗から江戸町奉行を命じられる。忠相は与力の神山左門、同心の村上源次郎、岡っ引きの辰三、鳶の伊三郎、政吉らの協力を得て、江戸の町の治安を守るため、事件を鮮やかに裁いていく。さらに、伊織らの助言を元に町火消の創設や目安箱、小石川養生所の設置など享保の改革の施策実現に奔走する。また、忠相が世情を知るために着流しの浪人姿で町の様子を見て回っていた折に、病死した許嫁・千歳に酷似した大番頭吉本作左ヱ門の養女・雪絵と知り合い、互いに惹かれ合うようになった。その後、ある経緯で吉宗の目の前で二人は夫婦となった。そして、「天一坊事件」の発生で、天一坊側の首謀者で山内伊賀亮と名乗る男と対決する。
レギュラー出演者
[編集]- 大岡忠相:加藤剛
- 榊原伊織:竹脇無我(第1話~第23話、第26話~第28話)
- 雪絵:宇津宮雅代(第4話~第7話、第9話~第12話、第15話~第16話、第18話~第28話)
- 千春:土田早苗(第1話~第23話、第25話~第28話)
- すっとびの辰三:高橋元太郎(第1話~第22話、第24話~第26話、第28話)※第1部〜第2部のオープニングでは「辰三」と表記されている。
- 加代:武原英子
- 政吉:里見浩太郎(第2話~第28話)
- 弥助:鶴田忍(第2話~第28話)
- 徳川吉宗:山口崇
- 大岡妙:加藤治子
- 鳶の伊三郎:中村竹弥
- 村上源次郎:大坂志郎(第1話~第16話、第18話~第21話、第23話~第28話)
- 神山左門:天知茂
- 大岡忠高:片岡千惠藏(特別出演)
準レギュラー
[編集]- 中山出雲守:永井智雄(第3話、第5話、第9話、第19話~第20話)
- 吉本作左ヱ門:堀雄二(第4話~第5話、第12話、第21話、第23話)
- 有馬兵庫頭:中村錦司(第1話、第23話)
- 吉本家用人 喜内:丘寵児(第4話~第5話、第7話、第11話、第23話)
- 吉本家若党 太平:本郷淳(第4話~第5話)、森谷譲(第15話)、泉好太郎(第21話)
- 海野呑舟:志村喬(第11話)
- 吉本家女中 まつ:池田幸路(第11話、第16話)
- 竜吉:三角八郎(第4話、第12話)
- お菊:矢代久美子(第3話、第7話、第12話)
- 川原但馬:加賀邦男(第2話、第21話)
- 中山新八郎:杉良太郎(第18話、第22話)
- 石川近江守:永田光男(第21話、第28話)
スタッフ
[編集]- 脚本:池上金男、稲垣俊、津田幸夫、加藤泰、宮川一郎、葉村彰子
- 音楽:山下毅雄
- ナレーター:芥川隆行
- 題字:朝比奈宗源
- 助監督:渡辺譲(第3話)
- 撮影:河原崎隆夫(第3話)
- 照明:長谷川武男(第3話)
- 録音:渡部芳丈(第3話)
- 美術:鈴木孝俊(第3話)
- 記録:西野敏子(第3話)
- 編集:河合勝巳(第3話)
- 殺陣:近江雄二郎/東映剣会(第3話)
- 衣裳:佐々木常久(第3話)
- 美粧・結髪:(有)東和美粧(第3話)
- 装飾:川本宗春(第3話)
- 装置:林平(第3話)
- 邦楽監修:中本敏生(第3話)
- 進行主任:松岡茂(第3話)
- 現像:東洋現像所(第3話)
- 制作協力:東映
- プロデューサー:逸見稔、西村俊一
- 監督:山内鉄也、田坂勝彦、内出好吉、佐々木康、工藤栄一
- 完全なEDが残っている回が、第3話「謎の父子鶴」のみのため、一部項目は第3話のみ掲載した。
作品リスト
[編集]話数 | 放送日 | サブタイトル | 脚本 | 監督 | ゲスト | 備考 |
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第1話 | 1970年 3月16日 |
大岡越前 | 池上金男 稲垣俊 |
山内鉄也 | 魚勝:柳沢真一 下っ引の勘太:千代田進一 紀州吉宗用人:時美沙 漁師:瀬良明 勤番侍:不破潤 勤番侍:鈴木金哉 勤番侍:川浪公次郎 職人:唐沢民賢 茶店の親爺:野村鬼笑 役人:不動匡司 役人:波多野博 臥煙:藤長照夫 臥煙:大城泰 火事に逃げ遅れた婆さん:金森あさの 罪人熊三:壬生新太郎 |
再放送欠番 |
第2話 | 3月23日 | 町火消誕生 | 稲垣俊 | 佐久間玄蕃:河津清三郎 川原但馬:加賀邦男 原式部:戸田皓久 猪之吉:藤岡重慶 般若の与六:夏目俊二 目付 坂崎:横森久 寺社奉行:志摩靖彦 勘定奉行:関根永二郎 お絹:桃山みつる 佐久間家の用人:高村俊郎 佐久間忠蔵:小山田良樹 茶坊主:佐々木松之丞 お美代:酒井靖乃 |
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第3話 | 3月30日 | 謎の父子鶴 | 津田幸夫 | 田坂勝彦 | 目付・外記:内田朝雄 下坂刑部:原健策 浪花屋重兵ヱ:香川良介 おきぬ:鮎川いづみ おせい:町田祥子 林田甚内:小美野欣二 沼田東十郎:高橋俊行 番頭信助:坂口徹 道具屋:市川裕二 和泉屋:野村鬼笑 |
再放送欠番 |
第4話 | 4月 | 6日慕情の人 | 稲垣俊 | 山内鉄也 | 権太:冷泉公裕 呉服屋:阿木五郎 藤六:千葉敏郎 三平:賀川泰三 信助:市川小金吾 伊勢屋の丁稚:加島こうじ お美代:酒井靖乃 |
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第5話 | 4月13日 | 血の直訴状 | 内出好吉 | 河村勝之進:長谷川哲夫 河村冬:稲野和子 駕籠かきの八:砂塚秀夫 越後屋:小林重四郎 島田主水:高桐真 七兵衛:永田光男 和尚:堀正夫 金太:金光満樹 おつる:志乃原良子 若侍:菅原俊夫 熊五郎:平沢彰 |
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第6話 | 4月20日 | 三葉葵の謎 | 津田幸夫 | 山内鉄也 | 伝内:大友柳太朗 とき:岩本多代 田原屋甚助:武藤英司 亥十郎:伊吹聰太朗 主膳:小柴幹治 お美代:浅松三紀子 浪人:寺内文夫 田原屋の女中:星野美恵子 加兵衛:藤川弘 |
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第7話 | 4月27日 | 濡れぎぬ | 田坂勝彦 | 巳之吉:石立鉄男 るい:大原麗子 儀兵衛:見明凡太朗 伊太八:高城淳一 源太:中村孝雄 同心関根:穂積隆信 目明し松造:肥土尚弘 竜吉:森源太郎 |
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第8話 | 5月 | 4日千春の危機 | 稲垣俊 | 山内鉄也 | 駒吉:藤岡重慶 又五郎:富田浩太郎 しげ:河村有紀 長吉:服部哲治 米吉:小沢文也 松:川谷拓三 役人:大木晤郎 |
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第9話 | 5月11日 | 鬼面夜叉 | 津田幸夫 | 内出好吉 | 別木紫緒:北林早苗 おきた:野口ふみえ 相模屋伝兵衛:清水彰 浪人 乙部:五味竜太郎 留吉:神戸瓢介 水野和泉守:浪花五郎 茶店の婆さん:和歌林三津江 |
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第10話 | 5月18日 | 裁かれる者は.... | 加藤泰 | 山内鉄也 | 菊:大谷直子 菊の義姉:沢淑子 菊の義兄・花房屋弥吉:高野眞二 吉五郎:林家珍平 金太郎:不明 権太:玉生司郎 八重:高橋芙美子 たか:武田禎子 熊:最上龍二郎 家主:村居京之輔 代脈:香月凉二 直助:宮城幸生 |
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第11話 | 5月25日 | 呑舟先生はどこだ | 稲垣俊 | 内出好吉 | 京太郎:夏八木勲 御殿医・林良庵:村上冬樹 町医者・小田伴庵:清水一郎 又八:鮎川浩 渡辺長円:永野達雄 相模屋丑松:小田部通麿 三河屋:北原将光 蝮の彦六:守田学哉 お絹:吉川雅恵 子分:野上哲也 子分:北野拓也 子分:鈴木晴雄 三河屋の内儀:京町一代 弥五郎:奥野保 長屋の女房:牧淳子 |
再放送欠番 |
第12話 | 6月 | 1日すっとび辰の片思い | 竜吉:三角八郎 はつ:鷲尾真知子 お楽:荒木雅子 はつの父親:藤川弘 おはつの母親:由利京子 町娘:東三千 |
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第13話 | 6月 | 8日恐怖の影 | 津田幸夫 | 山内鉄也 | 久蔵:深江章喜 吉五郎:宮口二郎 おこま:峰京子 夜回り:飯田覚三 安市:野崎善彦 床屋の客:有島淳平 床屋の客:森章二 床屋の主人弥吉:楠義孝 野次馬:大城泰 |
再放送欠番 |
第14話 | 6月15日 | 地獄の使者 | 宮川一郎 | 内出好吉 | 横網町の甚助:天草四郎 伍市:池田忠夫 伊太八:土方弘 おそで:京春上 お新:国睦子 お鈴:長谷川峯子 源七:北町史郎 足立栄之助:池田駿介 九三:吉原正皓 同心桜田:田中直行 浪人檜:石橋雅史 亀造:菅沼赫 熊三:国一太郎 金貸し軍次:汐路章 直:渡辺明 長屋の老婆:泉春子 二番役:北川俊夫 囚人:志賀勝 囚人:土橋勇 甚助の手下:善賢一 定吉:高寺正(子役) |
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第15話 | 6月22日 | 折鶴殺人事件 | 津田幸夫 | 山内鉄也 | 小蝶:弓恵子 仁兵衛:星十郎 音吉:市村昌治 大津屋傳兵衛:飯沼慧 お千代:原田あけみ お絹:桜井妙子 万屋丈助:山口幸生 住吉屋利助:海老江寛 灘屋源七:如月寛多 松葉屋七兵衛:乃木年雄 松葉屋の番頭:藤本秀夫 万屋番頭 新吉:大月正太郎 座員:市条亨一 |
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第16話 | 6月29日 | 義賊木鼠小僧 | 佐々木康 | 宇兵衛:中村公三郎 清次:高津住男 おみよ:北川美佳 鬼の源兵衛:市川岩五郎 船頭:木谷邦臣 長屋の女房:美松艶子 長屋の女房:日高綾子 尾張藩女中:榊浩子 尾張藩士:江上正伍 侍:小田真士 佐七:川崎敬三 |
OPにおいて大久保光代が クレジットされているが未出演 | |
第17話 | 7月 | 6日幽霊小町 | 田坂勝彦 | お京:岩井友見 おすえ:江夏夕子 おとせ:真山知子 女中:中村信子 丁稚:高宮克巳 手代:高谷舜二 梅乃家友八:本郷秀雄 市之助:林真一郎 |
再放送欠番 | |
第18話 | 7月13日 | 復讐の十手 | 加藤泰 | 山内鉄也 | 六之助:川地民夫 お梶:入江若葉 おこう:伊藤栄子 杁兵衛:牧冬吉 源七:山本清 金屋利兵ヱ:沢村宗之助 棟梁:北見唯一 杢右衛門:古川ロック 囚人:高村俊郎 左官:毛利清二 |
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第19話 | 7月20日 | 悪魔の人形使い(前篇) | 稲垣俊 | 内出好吉 | 与兵衛:伊沢一郎(前篇・後篇) 佐吉:川口恒(前篇・後篇) お市:有川由紀(前篇・後篇) 小原剛蔵:久野征四郎(前篇・後篇) 嘉平:菅野忠彦(前篇・後篇) 藤吉:吉田豊明(前篇・後篇) お光:時美沙(前篇・後篇) お兼:鶴田桂子(前篇・後篇) 三河屋伝兵衛:浅野進治郎(前篇) 蝮の孫六:守田学哉(前篇) 弥五郎:関真吾(前篇) おかみさん:藤山喜子(前篇) 北町奉行所用人:入江慎也(後篇) 牢番:平沢彰(後篇) お艶:大井小夜子(後篇) |
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第20話 | 7月27日 | 悪魔の人形使い(後篇) | ||||
第21話 | 8月 | 3日父なればこそ | 加藤泰 | 山内鉄也 | 飯田宗左ヱ門:神田隆 おしの:高須賀夫至子 川原但馬:加賀邦男 母親A:沢淑子 母親B:岡田千代 縄手の喜兵衛:河上一夫 杵屋:西山嘉孝 ごろつき庄五郎:千葉敏郎 石川近江守:永田光男 役人:丘路千 役人:鈴木金哉 人質の姉:佃和美 その妹:上村明子 女中:岩村百合子 父親:市条亨一 おみつ:不明(子役) 講釈師:不明 |
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第22話 | 8月10日 | 黒い罠 | 葉村彰子 | 赤堀玄蔵:寺島達夫 六兵衛:江見俊太郎 おしん:加茂良子 おこう:伊藤栄子 伝七:沼田曜一 鎌吉:賀川泰三 菊造:遠山金次郎 芳松:野崎善彦 刀剣屋:市川裕二 風呂屋の客:伊藤義高 風呂屋の客:四条公彦 捕り方:有島淳平 伊勢屋宗兵衛:那須伸太朗 次郎吉の母親:富永佳代子 門番:小峰一男 風呂屋の女将:三上ひろ子 |
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第23話 | 8月17日 | 越前の結婚 | 稲垣俊 | 滝川:阿井美千子 和尚:岩田直二 小姓:加藤匡志 近習:前川良三 |
忠相と雪絵が結婚 | |
第24話 | 8月24日 | 蛇の目傘の女 | 宮川一郎 | 内出好吉 | おみの:大原麗子 軍次:高原駿雄 吉蔵:小田部通麿 赤沢一平:守田学哉 荒物屋おかつ:真咲美岐 伊兵衛:近藤準 おきん:木下サヨ子 旗本 立花:高村俊郎 飲み屋の親爺:北見唯一 五月雨の弥助:北原将光 刀剣屋:市川裕二 藤田:大月正太郎 |
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第25話 | 8月31日 | 纏女房 | 津田幸夫 | 浜崎広之進:小林勝彦 勝五郎:浅香春彦 伊豆屋喜兵衛:山岡徹也 卯吉:稲吉靖 梶村織部:小笠原弘 旗本:鈴木晴雄 旗本:五十嵐義弘 旗本:小山田良樹 臥煙:簑和田良太 臥煙:野口貴史 料亭の主人:那須伸太朗 茶店の親爺:森敏光 火消し:八尋洋 火消し:坂東京三郎 若侍:村井京二郎 臥煙:壬生新太郎 |
政吉と加代が結婚 | |
第26話 | 9月7日 | 疑惑の顔 | 葉村彰子 | 鶴川松之助:河原崎長一郎 鶴川翁章:小堀明男 市村梅次郎:島田景一郎 仙吉:山口幸生 おかん:北城真記子 安造:木島新一 お市:吉田瑠美子 町娘:吉岡ゆり 幸助:土屋靖雄 雪五郎:鵜沢秀行 町娘:大里ひろ子 おふみ:宮田圭子 町娘:上村明子 お美代:山田みどり 目明し:泉好太郎 小菅兵助:入江慎也 |
OPにおいて玉生司郎が クレジットされているが未出演 | |
第27話 | 9月14日 | 天一坊事件(前篇) | 加藤泰 | 工藤栄一 | 山内伊賀亮:山形勲(前篇・後編) 天一坊:太田博之(前篇・後編) お政:木村俊恵(前篇・後編) 大橋文右ヱ門:舟橋元(前篇・後編) 天忠:金井大(前篇・後編) 赤川大膳:天津敏(前篇・後編) 松平伊豆守:穂高稔(前篇・後編) 藤井左京:江見俊太郎(前篇・後編) 天一坊の家臣:唐沢民賢(前篇・後編) 久兵衛:柳川清(前篇) 浪人 中川:波田久夫(前篇) 瓦版売り:神戸瓢介(前篇) 侍:大城泰(前篇) 酒井雅楽頭:疋田泰盛(前篇) 酒井の家臣:浪花五郎(前篇) 酒井の家臣:熊谷武(前篇) おたみ:林三恵(前篇) 和尚:山村弘三(後篇) 石川近江守:永田光男(後篇) 甚右ヱ門:海老江寛(後編) 惣助:藤沢薫(後篇) :大木晤郎(後編) 百姓:村居京之輔(後編) お三:三田一枝(後編) 小姓:山下義明(後編) 小姓:大矢正利(後編) 家臣:有島淳平(後編) |
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第28話 | 9月21日 | 天一坊事件(後編) | OPに大木晤郎がクレジットされるが未出演。 |
解説
[編集]- この部は、町火消の創設や目安箱、小石川養生所の設置など、享保の改革で実際に行われた施策を取り扱いながら、病死した忠相の許嫁(村上源次郎の娘(千春の姉)千歳)に似た大番頭吉本作左ヱ門の養女・雪絵との出会いから結婚に至るまでを、話数をかけてゆっくりと描いている。
- 第1部は、御上が定めた御定法(法律)を遵守しようとする忠相に対し、この御定法では救済されない人々による問題提起(例えば、第1部第10話「裁かれる者は....」で描かれた、貧しく薬も買えない病苦で自殺しようとした義母の自殺を幇助する娘の問題提起など)から、享保の改革で行われた施策などで、根本的に弱者を作らないように奔走する話が多い。
- 第1部では、たとえ、弱者を救済する義賊であっても、御定法を破った以上は御定法で裁き(例えば、第1部 第16話「義賊木鼠小僧」など)、超法規的措置で例外を作って解決することがほとんどない。ただし、御定法をただ守ることだけが正しいのか、また、冤罪問題、罪を犯す者の弱さなど、人が人を裁く難しさに、忠相自身が苦悩する姿も描かれているのが特徴である。
- 初期(特に第1部)は、吉宗といった将軍であっても、御上(将軍・幕府)が定めた法を守ることに重点が置かれているのが特徴である。ただし、この「法」において守られない立場にある人の存在、力を付けてきた江戸市中の町人たちの(火災などへの)自衛意識の高まり、戦乱の世にあっては有効であった上意下達だけの命令系統の問題点などに焦点を当て、享保の改革で実際に実行された政策をフィクションに落とし込んでいくエピソードが多い。これらは第1部の28話中10話と1/3以上脚本を担当した稲垣俊が手がけた作品に集中している。また、稲垣俊は、この部のもう1つのテーマでもある雪絵との出会いから結婚までのロマンスの進展を描いた作品も担当している。稲垣俊が史実のフィクションへの落とし込みを担当する傾向は、第4部まで続くことになる。
- この部では、大岡政談で有名なエピソードである「三方一両損」や「子争い」も扱われているが、後の部のように単独で1話使うのではなく、数分程度の寸劇で使われている(「三方一両損」は第10話、「子争い」は第21話で数分程度の寸劇で済ませている)。
- 第1話から第7話までは、配役・脚本担当紹介のタイトルバックのみ横文字紹介で、配役紹介では写真入りのバックが使われていた。エンディングは縦書き紹介で、スタッフの前にゲストや端役が紹介されていた。
- 冒頭の第1話は、講談の「大岡政談」の終盤にあたる「(徳川)天一坊」の中にある「大岡、若さまを召捕る」を翻案したもので、この部の最後に「大岡政談」と同様に天一坊事件を扱うが、第1話でいきなり講談「大岡政談」の終盤のエピソードを大胆にも冒頭に移動させているのが特徴と言える。
- 講談「大岡政談」の「天一坊」の「大岡、若さまを召捕る」は、まだ吉宗の父・徳川光貞が紀州藩第2代藩主だった頃のエピソードのため、「若さま(藩主の息子)」である。本作では、吉宗が既に紀州藩主だった頃と改変されている。
- 第1話で、登城の沙汰が下りた忠相は、8代将軍となった吉宗と対面し、将軍であっても御定法を守らねばならないという意見は曲げなかった。その意気を汲んだ吉宗は、「大岡能登守改め越前守」「南町奉行に任ずる」とした。
- 第1話では、忠相の町奉行就任が決まった際に、伊織に内与力(奉行直属の家臣の与力)になるよう依頼するが、伊織は「町人の目から見て忠相を助けたい。懐刀よりも転ばぬ先の杖になる。短い杖だが」と言って断り、寺子屋(手習い塾)を始めることになる。
- 同様に、与力の神山左門は同心の村上源次郎に「与力というものはお奉行に仕えるのではない。奉行所に仕えるのだ」と告げるように、町奉行の組織(内与力との違い)について簡単な説明も描かれている。
- 第1話にして、初期(第1部〜第3部)の「大岡越前」の登場人物が(雪絵や吉本作左ヱ門などを除けば)ほぼ網羅され、大体の人物像が分かるように作られている。
- 第2話「町火消誕生」で、伊織が作っていたポンプは「龍吐水」である。享保年間にオランダから伝わったという説もあり、蘭方医である伊織が作るのも不自然ではない(ただし、龍吐水は、明和年間に幕府が町々に給付した説が有力である)。
- 定火消の抵抗が強かった町火消設立を政治的な駆け引きにより誕生させるなど、忠相のしたたかな面が描かれ(犯罪を犯した定火消関係者に対し、(家名断絶を防ぐ口実で)目付に報告する前に切腹を促し「潔く病死」した扱いにした)、その駆け引きに同行し、第1話で忠相をいささか懐疑的に見ていた神山左門も感心し、忠相に敬意を示す描写が最終シーンにある。
- また、町火消設立に抵抗した定火消の旗本たちが、忠高に対し、忠相の取り組みをやめるよう説得を依頼するが、忠高はそのような助言はできないと一蹴するシーンがあり、三河武士としての誇り、忠相への信頼が描かれる。
- 伊織の作った龍吐水で、子供のように水遊びに興じる忠相と伊織も描かれ、後述する辰三とのコミカルなシーンもあわせてストーリー構成の妙が光る。
- 町火消の「いろは47組」は、伊織の下で手習をしていた辰三の「いろはにほへと」の文字から発想するという頓知の利いた場面もある。
- 最終シーンでは、完成した町火消の人員および装備を、馬上の忠相が視閲する。ナレーション「この日、初めて江戸の空に翻った纏は、それからのち、町火消しの心意気を誇るが如く、いつの火事場にも町方へ降りかかる火の粉を払い続けたのである」。
- 第3話「謎の父子鶴」のオープニング・エンディングの配役やスタッフの紹介はノーカットでDVDボックスに収録されている。
- なお、第3話「謎の父子鶴」劇中の謎かけに使われた「難波の葦は伊勢の浜荻」の「浜荻」を、「はまはぎ」と誤読して使われている(正しくは「はまおぎ」)。
- この回で、村上源次郎の反対を押し切って、忠相が町の様子を見て回る事情が説明される。
- 大岡忠相の格言として「甲子夜話」に「下情に通じざれば裁きは曲がる」というものがある。この回は、その格言をもとに、忠相が着流しの浪人姿で町の様子を見て回るという、このシリーズの「定番」を構築したものと言える。
- 忠相の着流しの浪人姿の変装を担当したのは、伊三郎の娘・加代である。忠相自身が町の様子を見て回ることには村上源次郎の強硬な反対があり、伊三郎を頼ったためである。伊三郎は万一のために弥助に尾行させるが、忠相は弥助の尾行に気付き、まいている。
- 第4話「慕情の人」で、亡き許嫁で、村上源次郎の長女(千春の姉)・千歳に瓜二つの大番頭吉本作左ヱ門の養女・雪絵と遭遇する。
- 第4話後半、村上源次郎が千歳の位牌を見ながら千春に「これで千歳が本当にいなくなってしまったような」としみじみと語る場面など、村上源次郎の寂しさも描かれている。
- 第23話「越前の結婚」まで、かなり時間が経過するが、その主な原因は、忠高と吉本作左ヱ門の些細な原因(主に将棋)による喧嘩である。その間、忠高は吉本作左ヱ門を「モーモンガー」(関東地方で相手を罵倒するときに使われた言葉)と罵詈雑言を浴びせることが多い。
- 第5話「血の直訴状」において、忠相は吉宗に、(戦乱の世では有効であった)上意下達だけの命令系統の現状の問題点を指摘し、目安箱が設置される。
- 史実では、目安箱と呼ばれるようになるのは、明治時代以降であり、当時は「箱」と呼ばれていた。
- 第10話は、放送時のタイトル表記は「裁かれる者は....」と記載されており、点は「.」4つである。
- 第10話〜第11話において、小石川養生所を設立するエピソードがある。2013年12月に時代劇専門チャンネルが主催したトークショーにおいて、加藤剛は、忠相の行った優れた政策として小石川養生所の設立を挙げており、さらに加藤剛が通った高校が東京都立小石川高等学校であり、高校時代は小石川養生所跡の「小石川植物園(御薬園跡及び養生所跡)」の脇を歩いて通学し、休みの日には植物園で写生などをしていたとのことで、不思議な縁を感じたとのことである。
- 第11話「呑舟先生はどこだ」では、海野呑舟と雪絵の亡き実父が旧知の仲であることがわかる。当初、養生所の名称は伊織の案では「施薬院」であったが、呑舟は「施薬院とは薬を施すと書くんじゃろうが。施すとは何か―恵み与えることじゃ。お上が貧乏人に薬を与え施すのか?お上とは何じゃ?これは武士・侍か?労せず耕さず人斬り刀を持ち歩くだけの穀潰し。士農工商などと思い上がって万民を見下しておる。よいか、農工商の万民が耕す、紡ぐ、商わずば侍などは一日も立ちゆかぬ。そのくせ思い上がって施すなどとは片腹痛いわい。(略)例日なく耕す、紡ぐ、商う、そして病に伏し老いに倒れた百姓町人に報いるのが道じゃろうが」「薬を与えればそれで良いのか、(そうではないのであれば)なぜ、それでは施薬院などと言うのか?」「(伊織に対して)町奉行の懐刀などと思い上がっているから施薬院という妙な名前を付けるんだ」と伊織を一喝する。この発言を伊織から聞いた忠相は、海野呑舟の人となりの素晴らしさを理解し、「養生所」という名前を考える。呑舟は「
生命 ()を養う」という意図に感心し、養生所の肝煎になることを引き受ける。この際、忠相と雪絵が恋仲にあることを呑舟は察し、今は亡き友の娘の幸せに目を細める。 - この回で小石川養生所が設立されたあと、本放送放映時の小石川養生所跡を映している。
- 史実では、目安箱で小石川養生所の設立を提案し初代肝煎となる小川笙船の当初の提案は「施薬院」である。
- 第11話「呑舟先生はどこだ」では、海野呑舟と雪絵の亡き実父が旧知の仲であることがわかる。当初、養生所の名称は伊織の案では「施薬院」であったが、呑舟は「施薬院とは薬を施すと書くんじゃろうが。施すとは何か―恵み与えることじゃ。お上が貧乏人に薬を与え施すのか?お上とは何じゃ?これは武士・侍か?労せず耕さず人斬り刀を持ち歩くだけの穀潰し。士農工商などと思い上がって万民を見下しておる。よいか、農工商の万民が耕す、紡ぐ、商わずば侍などは一日も立ちゆかぬ。そのくせ思い上がって施すなどとは片腹痛いわい。(略)例日なく耕す、紡ぐ、商う、そして病に伏し老いに倒れた百姓町人に報いるのが道じゃろうが」「薬を与えればそれで良いのか、(そうではないのであれば)なぜ、それでは施薬院などと言うのか?」「(伊織に対して)町奉行の懐刀などと思い上がっているから施薬院という妙な名前を付けるんだ」と伊織を一喝する。この発言を伊織から聞いた忠相は、海野呑舟の人となりの素晴らしさを理解し、「養生所」という名前を考える。呑舟は「
- 第12話「すっとび辰の片思い」では、辰三の片思いの話から、忠相が雪絵に「千歳殿に瓜二つの貴女をではなく、雪絵という名の女人をかけがえのない人と思うようになっている」と告白する。なお、第4話「慕情の人」で、雪絵から紙入れを盗んだスリの竜吉が、村上源次郎の伝で紺屋で働くことになった後日談にもなっている。
- 辰三が村上源次郎の岡っ引きになった経緯や、辰三の名前の由来も明らかになる。
- 第14話「地獄の使者」では、潜入捜査をした神山左門と忠相らの連絡に使い鳩(伝書鳩)が使われる。当時は大坂堂島の米相場の連絡に使われていたことがナレーションで説明される。
- 第15話「折鶴殺人事件」では、かつて長崎で抜け荷・殺人を犯し儲けた金を用いて江戸で店を開業した主人が、次々に「親の敵討ち」として殺されていく話で、後の部でもたびたびリメイクされる。
- この回で、敵討ちを続けてきた小蝶一座に、雪絵がさらわれるため、このシリーズでたびたび作られる「雪絵誘拐」「長崎の敵を江戸で討つ」パターンが作られている。
- 第16話「義賊木鼠小僧」は、弱者を救済する義賊であっても、御定法通り裁き、偶像視される義賊に対する人身の移ろいを描く。第6部で一部改変されリメイクされている。この部でのあらすじは以下の通りである。
- 義賊木鼠小僧が江戸市中を騒がせていた頃、子供たちは木鼠小僧に扮した遊びに夢中になっていた。日中は真っ当な小間物屋をやっていた木鼠小僧佐七は、浪人姿で町を歩いていた忠相と数回遭遇し雨宿りなどをしながら会話する。その際、佐七は忠相に木鼠小僧の素晴らしさを語るが、忠相は「木鼠小僧は哀れだ」「いくら義賊といえども、盗みは盗み」などと率直に話す。
- 佐七と同じ長屋のおみよの一家が父親の薬代も買えないほど金に困っていたので、木鼠小僧佐七は、ある夜、さる屋敷に忍び込み、刻印が入っていた小判を盗みだし、おみよ宅に投げ込む。しかし、おみよは「盗みは盗みだからこのお金は受け取れない」と言い放ち、番所へ届け出ようとする。更に博打に夢中になっているおみよの兄・清次がその金を強引に奪って使い込む。使い込んだ小判の刻印は木鼠小僧が盗んだ証拠とされ、清次は木鼠小僧として捕まってしまう。無実の者を放置できない木鼠小僧佐七は、簡単に捕縛される道を選ぶ。
- 江戸市中の人々に偶像視されている木鼠小僧佐七が捕まり、御定法通りに処断するかどうか苦悩する忠相は、佐七と二人だけで話す。佐七は、子供の頃貧困で苦しんだことを切々と語り、真っ当に稼いで買ったかんざしをおみよに渡すように頼む。忠相は、佐七のように貧しく生きる人がいる世相と御定法との間で苦悩するが、御定法を守るという忠相の信念を通し、死罪とする。木鼠小僧佐七を白州で裁いた直後、忠相(加藤剛)の目に涙がたまっていることが視認できる。
- 木鼠小僧佐七が市中引き回しになる場面、おみよが佐七の引き回しの列に向かって外へ裸足で飛び出す。佐七は、その姿を見つけ一瞬ほほえみ、再度振り向いておみよを見つめ、晴れ晴れとした表情を浮かべる。
- 木鼠小僧が処刑された後、まるで木鼠小僧がなかったかのような人心の移ろいに、村上源次郎は「もう盗んだ金とは関係ない顔をしている」と苦言を呈し、伊織や千春は、親たちが子供に木鼠小僧の真似をたしなめるようになった旨を語る。
- 第17話「幽霊小町」では、「気違い」を装う商家の娘へ伊織が診察に向かうが、忠相も老人に扮して診察に従うシーンがある。
- 第19話〜第20話「悪魔の人形使い」では、伊織が処方した薬がすり替えられて死者が出たため、伊織が北町奉行に捕らえられる。この部で強調される「御定法を守る」点から、忠相は超法規的措置でもって伊織を助けようとはせず、忠相や村上源次郎、辰三ら南町奉行所の捜査により伊織の無実を証明する。
- 伊織は、正直にも、「医者といえども間違いがないとは言えない」と論理的には正しい証言をし、実際に(薬がすり替えられてはいたが)死者が出ているため捕らえられた。
- 第27話「天一坊事件(前篇)」は、オープニングのサブタイトルは「天一坊事件」とだけ記載されている。
- 第1部の白州で使われているふすまは「白地にグレー」。第6部で「白地に茶色」模様になる以外は概ね水色の模様である(第11部はグレー地に水色模様)。
- ポスターの書体は第1部と第3部〜第11部、第13部~第14部は縦文字である。
- 葉村彰子の項にあるように、この作品から、葉村彰子(集団ペンネーム)が登場。二作品提供されており、いずれも脚本としてであり、原案ではない。
再放送と欠番
[編集]- 本放送に用いた素材は第3話を除き残っていない。第3話のDVDボックスの収録時間から、本放送の放送時間はCM等を除けば約48分と推測される。
- 再放送にあたって、放送時間が他の番組よりも若干長いため、上述の第3話を除いてオープニングとエンディングを短くする加工を行い、放送時間を約47分にカットしている。DVDボックスに収録された素材や時代劇専門チャンネルで使われている再放送素材は、これを用いている。
- 現存する再放送素材の中で、一番オープニングが長いのが最終話の第28話で、次いで第26話である。
- さらに、ナレーションや本編中の差別的表現を削除し、放送時間を約45分程度にカットした再放送素材も存在している。
- 第1話は、地上波において長年再放送されなかった(地域によって差があり、1990年頃までは再放送した地域もある。TBSでは1980年代夕方4時からの再放送枠で放送されており、その際差別的表現は音が消され無音化されていた。)。理由は山田奉行時代の忠相と伊織がお忍びで禁漁区で漁をしていた吉宗に対し、「白痴狂人」、「気違いを通り越して手のつけようのない馬鹿」などの差別的な表現を用いた発言をしているためである。
- 第3話は、第1話よりも早い段階で、再放送されない状況になっていた。忠相が町の様子を見て回る描写がないまま第4話が放送されていた。
- 他にも3話分(第11話、第13話、第17話)が欠番扱いである。差別的な表現や事実と異なる表現が含まれているためである。
- 第11話は、むじなの京太郎が海野呑舟を「乞食医者」と呼ぶなど差別的な表現が多く含まれるためとみられる。
- 第13話は、「盲の按摩」が殺される内容が問題となっているとみられる。
- 第17話は、幽霊が出ると噂の商家の娘が「気違い」を装っているなど、差別的表現が多く含まれるためとみられる。
- 2006年3月に発売されたDVDボックスは全話収録されている。2008年5月に時代劇専門チャンネルにおいて第1話が放送された。CS放送のTBSチャンネルでは、2003年に放送された際には全話放送された。
- TBSチャンネルにおいて2012年1月18日より開始された第1部の再放送では、当初アナウンスされた2011年12月時点では、ホームページ上で、第1話から最終話まで、全話がオリジナルネガからの素材による放送とされていた。しかし、のちにこの表現が変更され、第1部をオリジナルネガからの素材による放送、という趣旨の文言に変更された。実際の放送では、欠番扱いとなっていた第1話、第3話、第11話、第13話、第17話は放送せず、ナレーションや差別的表現部分などを削除した回もあった(ただし、番組冒頭では「制作時の事情を考慮し…」というメッセージが表示された)。
- 時代劇専門チャンネルで2013年10月から全15部を放送することが決定し、第1部は全28話、欠番扱いされた作品も含めて、初めてのハイビジョンによる放送となった。先行して9月7日に第1〜4話が放送された。
- 時代劇専門チャンネルのホームページでは、第3話の放送時間のみDVDボックスと同様に1分長く表記されていたが、実際は、ノーカットのオープニングと、エンディングでのゲストの配役紹介がノーカットで放送されたことによる(上述のDVDボックスの部分も合わせて参照のこと)。そのオープニングでは、口笛が強調されたテーマ曲で、主要キャストの顔写真が切り替わる際、CM入りに使われる十手の写真が挿入されていた。第3話では、加藤・竹脇・十手・土田ら・十手・中村・大坂・十手・片岡千恵蔵・十手、という流れであり、キャリアや主役などとの間を埋める形で十手の写真が用いられている。
エピソード
[編集]- 2013年12月に時代劇専門チャンネルが主催したトークショーにおいて、「大岡越前」の配役が決まり、加藤剛が片岡千惠藏と初めての挨拶をした際、「良い息子だ」と言われたとともに、麻雀ができるか(正確には、牌を返す仕草で「これはできるのか?」と)聞かれたとのこと。なお、加藤剛は麻雀ができない(ので仕草が何を指すのかも分からなかったため、千惠藏からは「大学で何を勉強していたんだ?」と言われたとのこと)。撮影の休憩時間には、出演者で、麻雀の卓を囲んでいたが、加藤剛は一度もその中に加わることはできなかった。
第2部
[編集]大岡越前 第2部 | |
---|---|
ジャンル | テレビドラマ |
原作 | 葉村彰子 |
脚本 |
葉村彰子 加藤泰 津田幸夫 宮川一郎 大西信行 稲垣俊 国弘威雄 石川孝人 |
監督 |
内出好吉 田坂勝彦 松村昌治 山内鉄也 鎌田房夫 |
出演者 |
加藤剛 竹脇無我 山口崇 宇津宮雅代 土田早苗 松山英太郎 高橋元太郎 加藤治子 大坂志郎 志村喬 天知茂 片岡千惠藏 |
製作 | |
製作総指揮 | 松下幸之助 |
プロデューサー |
逸見稔 西村俊一 郡進剛 |
制作 | TBS |
放送 | |
放送国・地域 | 日本 |
放送期間 | 1971年5月17日 - 1971年11月22日 |
放送時間 | 月曜日20:00 - 20:56 |
放送枠 | ナショナル劇場 |
放送分 | 56分 |
回数 | 全28 |
「大岡越前 第2部」(おおおかえちぜん だい2ぶ)は1971年5月17日から1971年11月22日までナショナル劇場で放送された時代劇。製作はC.A.L。全28話。
概要(第2部)
[編集]江戸町奉行の大岡忠相は、庶民たちの生活という現実と、それを縛る法との矛盾をなくすため、尽力していく。親友の医師・榊原伊織、同心の村上源次郎や与力の神山左門らの協力、義賊だった三次を改心させ密偵とし、妻・雪絵ら家族に支えられて、江戸の町に起こる事件を解決していく。時代は享保の大飢饉と米騒動、はしか、赤痢、インフルエンザなど流行病への対策などに追われる。初孫を待ちわびる忠高たちに板挟みになる雪絵だったが、妊娠したことが分かった。また伊織は自らの医術の限界を忠相に打ち明け、長崎で医学修業することを決意し、村上源次郎の娘・千春と結婚して長崎へ旅立っていった。
レギュラー出演者(第2部)
[編集]- 大岡忠相:加藤剛
- 榊原伊織:竹脇無我(第1話~第2話、第4話~第5話、第7話、第10話、第12話、第14話~第16話、第18話、第20話~第24話、第26話、第28話)
- 雪絵:宇津宮雅代(第1話~第4話、第6話、第9話~第12話、第15話、第17話~第23話、第26話~第28話)
- 千春:土田早苗(第1話~第4話、第6話~第7話、第9話~第10話、第12話、第14話~第16話、第18話~第28話)
- 加代:武原英子(第6話、第19話)
- 以禰:望月真理子(第2話~第14話、第16話、第20話~第22話、第24話、第27話~第28話)
- 政吉:里見浩太朗(第6話、第19話)
- 猿(ましら)の三次:松山英太郎(第2話、第5話~第14話、第20話、第22話、第24話、第27話~第28話)
- すっとびの辰三:高橋元太郎(第1話~第16話、第18話~第28話)※第1部〜第2部のオープニングでは「辰三」と表記されている。
- 徳川吉宗:山口崇(第21話)
- 大岡妙:加藤治子 (第1話~第13話、第22話~第23話、第28話)
- 鳶の伊三郎:中村竹弥(第6話、第19話)
- 村上源次郎:大坂志郎
- 海野呑舟:志村喬(第1話~第5話、第7話~第8話、第10話~第12話、第16話、第21話~第22話、第27話)
- 神山左門:天知茂(第25話、第28話)
- 大岡忠高:片岡千惠藏(特別出演)(第1話~第5話、第7話~第8話、第10話~第13話、第20話、第23話、第28話)
準レギュラー
[編集]- 吉本作左ヱ門:堀雄二(第17話)
- 中山出雲守:永井智雄(第7話~第8話、第18話~第19話、第28話)
- 老中・安藤対馬守:永野達雄(第2話~第3話、第7話、第11話、第13話、第19話、第28話)
- 有馬兵庫頭:中村錦司(第21話)
- 大岡家若党 伊助:高峰圭二(第1話~第2話、第18話、第28話)、鵜沢秀行(第9話)
スタッフ(第2部)
[編集]- 製作総指揮:松下幸之助
- 製作:松下正治、丹羽正治
- 原案:葉村彰子
- 脚本:葉村彰子、加藤泰、津田幸夫、宮川一郎、大西信行、国弘威雄、石川孝人、稲垣俊
- 音楽:山下毅雄
- ナレーター:芥川隆行
- 題字:朝比奈宗源
- 撮影:河原崎隆夫(第22話)
- 美術:鈴木孝俊(第22話)
- 録音:加藤正行(第22話)
- 照明:井上義一(第22話)
- 編集:河合勝巳(第22話)
- 助監督:曽根勇(第22話)
- 邦楽監修:中本敏生(第22話)
- 擬斗:近江雄二郎・東映剣会(第22話)
- 衣裳:佐々木常久(第22話)
- 美粧・結髪:東和美粧(第22話)
- 装置:舘清士(第22話)
- 装飾:川本宗春(第22話)
- 記録:竹田宏子(第22話)
- 進行主任:持田久仁(第22話)
- 衣裳制作:東京衣裳
- 現像:東洋現像所
- 特技:宍戸大全(宍戸大全がオープニングの配役名に残っているのは第22話だが、「特技」という扱いではない。役名のない俳優の扱いである)
- 協力:俳優座
- 制作協力:東映
- プロデューサー:逸見稔、西村俊一、郡進剛
- 監督:内出好吉、田坂勝彦、松村昌治、鎌田房夫、山内鉄也
- 完全なEDが残っている回が、第22話「幻術師」のみのため、一部項目は第22話のみ掲載した。
作品リスト(第2部)
[編集]話数 | 放送日 | サブタイトル | 原案 | 脚本 | 監督 | ゲスト | 備考 |
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第1話 | 1971年 5月17日 |
紫の女 | 葉村彰子 | 加藤泰 | 内出好吉 | おつう:日色ともゑ 魚勝:関敬六 同心:三島猛 水天宮の神主:千葉保 破落戸:平沢彰 破落戸:志賀勝 破落戸:藤長照夫 大家:飯田覚三 |
|
第2話 | 5月24日 | 悪の決算 | 川上肘庵:田中明夫 御家貞:江見俊太郎 ぐず市:汐路章 萩原彦三郎:浅野進治郎 与兵衛:伊沢一郎 質店 伊勢屋:宮田洋容 おかみさん:布地由起江 同心 神谷:島田景一郎 目明かし 源七:波多野博 おかみさん:松井加容子 大家:藤川弘 合力:川谷拓三 壺振り:土橋勇 祈祷師:市川裕二 |
三次初登場 | |||
第3話 | 5月31日 | 復讐・唐人剣 | 津田幸夫 | 山内鉄也 | 宗錫烈:夏八木勲 平戸屋:清水元 天堂弥九郎:滝恵一 宗秀芳:東三千 駒蔵:河上一夫 助三:広瀬義宣 龍応訓:関根永二郎 瓦版売:島田秀雄 特使:市川裕二 若侍:木谷邦臣 唐人:北川俊夫 |
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第4話 | 6月 7日 | 恋文騒動 | 植木昌一郎 | 田坂勝彦 | おしん:中原早苗 清太:江波多寛児 権三:高並功 吉六:川浪公次郎 長屋のおかみさん:佐名手ひさ子 若侍:古閑達則 同心:小田真士 |
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第5話 | 6月14日 | 生きていた男 | 山内鉄也 | 香川小源太:加藤剛(二役) 由里:光川環世 松田道十郎:渡辺文雄 駿河屋伊右衛門:内田朝雄 久太郎:小川真司 駿河屋の番頭:上田忠好 地獄耳の文蔵:賀川泰三 お玉:荒砂ゆき 婆や:東竜子 美濃屋:永田光男 清兵衛:村居京之輔 長屋のおかみさん:丸平峰子 長屋のおかみさん:紅かおる 長屋のおかみさん:牧淳子 |
再放送欠番 | ||
第6話 | 6月21日 | 権三と助十 | 大西信行 | 内出好吉 | 権三:財津一郎 おかん:山東昭子 助十:武藤章生 勘太郎:藤岡重慶 小間物屋彦兵衛:海老江寛 青山十太夫:寺島達夫 米屋の隠居おたね:三田一枝 お仲:赤石光子 願人坊主:藤尾純 彦三郎:大竹修造 大家 六兵衛:岩田直二 おかみさん:武田禎子 おかみさん:岡嶋艶子 長屋の老人:野村鬼笑 |
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第7話 | 6月28日 | 燃える牢獄 | 津田幸夫 | 山内鉄也 | お糸:磯野洋子 常吉:橋本功 伝蔵:深江章喜 弥太:牧冬吉 吟味方与力 吉沢唐十郎:三島耕 おしづ:岩村百合子 おとく:岡嶋艶子 おきょう:国睦子 飛脚:白川浩二郎 人足:疋田泰盛 若侍:木谷邦臣 谷村市之助:那須伸太朗 谷村の手代:坂東京三郎 |
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第8話 | 7月 5日 | 罠 | 葉村彰子 | 松村昌治 | 白魚のお峰:長谷川待子 岩吉:鮎川浩 念仏右衛門:金井大 織部:高野真二 六兵衛:岩田直二 田口:穂積隆信 松田屋:熊谷武 松田屋番頭:和田昌也 |
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第9話 | 7月12日 | 消えた越前 | 宮川一郎 | 山内鉄也 | おさん:渚まゆみ お道の方:川口敦子 西田屋宗兵衛:香川良介 卯之吉:宗近晴見 津和野藩家老:小柴幹治 矢場の女:小柳圭子 遣り手婆:河東けい 権次:川浪公次郎 仙吉:重久剛 貸本屋:市川裕二 虚無僧:壬生新太郎 玄石:浪花五郎 |
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第10話 | 7月19日 | 下手人は火あぶり | 稲垣俊 | 惣之助:田中邦衛 志乃:北川美佳 山城屋惣左衛門:増田順司 佐吉:堀川亮 タケ:正司花江 お清:初音礼子 吉兵衛:外野村晋 金六:天草四郎 近藤喜三郎:外山高士 おてい:高橋芙美子 つけ馬:町田澄彦 |
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第11話 | 7月26日 | 騒乱 | 国弘威雄 | 内出好吉 | 武田源柳斉:川合伸旺 村田:伊吹総太朗 弥一郎:三木豊 遠藤:楠本健二 高間伝兵衛:堀正夫 浪人:神戸瓢介 浪人:疋田泰盛 中原弥兵衛:近衛十四郎 |
OPにて近衛十四郎の役名が「中原弥一郎」と誤クレジットされている。 | |
第12話 | 8月 2日 | まごころ | 大西信行 | 山内鉄也 | 三枝左内:小池朝雄 玄吉:前田吟 佐古善八郎:穂高稔 水野監物:原健策 おみの:三戸部スエ 大川:五十嵐義弘 職人:有島淳平 患者:大河内宏太郎 浪江:中村玉緒 |
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第13話 | 8月 9日 | 卍組始末記 | 葉村彰子 石川孝人 |
本多民部行定:金田竜之介 お葉:磯村みどり 毬:有川由紀 大前屋徳兵衛:永井秀明 孝太郎:服部哲治 大前屋番頭:国一太郎 重役:中村錦司 酒井:山口幸生 重役:唐沢民賢 目明し:香月凉二 遊郭主人:鈴木金哉 安藤:那須伸太朗 鴇の松丸:泉好太郎 医者:浪花五郎 |
|||
第14話 | 8月16日 | 呪われた鎧 | 大西信行 | 内出好吉 | 坂田左馬之介:吉田輝雄 汐路:北林早苗 坂田大二郎:高森玄 中平喜内:本郷秀雄 楓:上村香子 玉龍軒:波田久夫 筆助:野崎善彦 鎧:宍戸大全 土井播磨守:藤沢薫 床屋:有島淳平 床屋の客:藤沢徹夫 口上:波多野博 |
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第15話 | 8月23日 | 煙草屋喜八 | 加藤泰 | お千代:佐々木愛 喜八:早川保 久保寺幸之進:天津敏 太三郎:小林勝彦 伊豆倉屋五兵衛:見明凡太郎 おかん:伊吹友木子 嘉兵衛:河上一夫 みね:山口朱美 久七:川浪公次郎 熊蔵:杉浦真三雄 花魁雛鶴:時美沙 質屋伊勢源:熊谷武 質屋の番頭:那須伸太朗 伊兵衛:島田正吾 |
|||
第16話 | 8月30日 | 朝顔 | 石川孝人 | 園:河村有紀 早瀬数馬:池田秀一 屋台の親爺:美川陽一郎 猪吉:宮口二朗 養生所の患者:土佐林道子 おかみさん:小柳圭子 おかみさん:佐名手ひさ子 おかみさん:京町一代 長屋の住人:大河内宏太郎 長屋の住人:土橋勇 長屋の住人:野村鬼笑 酔っ払い:宮城幸生 早瀬半兵衛:高松英郎 |
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第17話 | 9月 6日 | 天狗退治 | 大西信行 | 山内鉄也 | 篠:西尾恵美子 助八:入川保則 青砥邦右衛門:下元勉 助左衛門:成瀬昌彦 高尾の岩吉:藤岡重慶 柴山十造:山崎直衛 雲海:武藤章生 小平左次兵衛:小田部通麿 多十:佐伯赫哉 忠次:西田良 お兼:東映子 旅籠の番頭:有島淳平 笠売りの婆さん:坂本和子 村人:村田玉郎 助三郎:不明 助七:不明 |
||
第18話 | 9月13日 | すっとび辰の失恋 | 加藤泰 | お梶:土田早苗(二役) 寺社奉行小検使・長谷川大蔵:菅貫太郎 赤腹の儀十:小林重四郎 神さん:赤木春恵 甚助:汐路章 額次:五味竜太郎 左四郎:遠山金次郎 寺社奉行・黒田豊前守:西山辰夫 旦那さん:藤川弘 船頭:木谷邦臣 浪人:浜伸二 役人:森源太郎 |
土田早苗が二役で出演
永井智雄の役名が「中山備前守」と誤表記 | ||
第19話 | 9月20日 | 新助そばの悲願 | 津田幸夫 | 鶴吉:工藤堅太郎 新助:長谷川哲夫 お夏:青柳美枝子 おまち:高野ひろみ 八巻連三郎:戸浦六宏 唐津屋重蔵:吉田義夫 太吉:植田峻 若侍:木谷邦臣 鶴床の客:島田秀雄 鶴床の客:前川良三 町人:藤沢徹夫 役人:野口貴史 八巻の女:小島恵子 浪人:北川俊夫 |
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第20話 | 9月27日 | 若様誘拐事件 | 加藤泰 | お島:中原早苗 安間平左ヱ門:垂水悟郎 嘉川主税:南川直 藤五郎:中原剛 髪結い床:玉川良一 切首多兵ヱ(雁山):沼田曜一 立花:山岡徹也 おとき:柴田美保子 山口惣右ヱ門:寺島雄作 吉兵衛:山村弘三 お蓮:富永佳代子 お蓮の子:今田義幸 寺男:矢野幸男 |
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第21話 | 10月 | 4日勇気ある挑戦 | 稲垣俊 | 鎌田房夫 | お仙:田村奈巳 お仙の姑・お寅:吉川雅恵 お仙の夫・佐吉:唐沢民賢 曲淵内匠:山口幸生 小人目付:香月凉二 小人目付:久田雅臣 小人目付:大月正太郎 馬方:平沢彰 馬に乗る目付:世羅豊 町人:浪花五郎 |
再放送欠番 | |
第22話 | 10月11日 | 幻術師 | 内出好吉 | 日野幻斉:中村敦夫 徳川宗春:滝田裕介 綾:清水良英 於京の方:原良子 石川家の御新造様:三浦徳子 穀物問屋升屋女房:富永佳代子 |
再放送欠番 「大岡越前」において、 唯一再放送・媒体化不可回 | ||
第23話 | 10月18日 | 鬼の目に涙 | 加藤泰 | 内出好吉 | おたか:笠置シズ子 亀屋長右ヱ門:曽我廼家五郎八 伊勢屋四郎左ヱ門:細川俊夫 清三郎:小川真司 浪人加兵ヱ:潮健児 うわばみのお政:沢淑子 富田屋与兵ヱ:谷口完 お鶴:高野ひろみ 富田屋番頭:森秀人 お市:津島伴子 お美代:酒井靖乃 おかみさん:太田優子 熊:北見唯一 山伏:阿波地大輔 坊主:志賀勝 遊び人:北野拓也 米屋:前川良三 飛脚:山下義明 おかみさん:岡嶋艶子 おかみさん:大江光 おかみさん:牧淳子 おかみさん:紅かおる |
雪絵、子を身ごもる | |
第24話 | 10月25日 | やまいぬ | 大西信行 | 田坂勝彦 | 安部右近:成田三樹夫 大槻玄蕃:河津清三郎 丑松:富田仲次郎 権六:河上一夫 吉野屋吉兵衛:山岡徹也 松平三郎助:久田雅臣 吉兵衛の子分:藤長照夫 家臣:宇崎尚韶 家臣:藤本秀夫 小染:上岡紀美子 養生所の患者:牧淳子 客引きの女:星野美恵子 |
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第25話 | 11月 | 1日おとし穴 | 宮川一郎 | 鎌田房夫 | お栄:野川由美子 田所精一郎:島田順司 喜三郎:今井健二 豊前屋茂右衛門:野口元夫 田所の母:近江輝子 伊之:穂積隆信 六三:岡部正純 熊谷武(クレジットのみ) 船頭:平河正雄 小田真士(クレジットのみ) 定次:藤本秀夫 船頭:友金敏雄 船宿の女将:八汐路佳子 目明かし:古閑達則 小杉:山田良樹 |
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第26話 | 11月 | 8日脅迫者 | 津田幸夫 | 内出好吉 | 喜助:林真一郎 清六:東野孝彦 おせん:二本柳敏恵 お梅:伊藤るり子 森田屋嘉兵衛:小栗一也 お鶴:松木路子 大吉:吉原正皓 若侍:木谷邦臣 屋台の親爺:野村鬼笑 |
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第27話 | 11月15日 | 小西屋事件 | 稲垣俊 | 山内鉄也 | お光:有川由紀 長三郎:石山律 元益:藤岡重慶 小西屋長兵衛:増田順司 大藤武左衛門:村上不二夫 家主・庄兵衛:富田仲次郎 お勝:東竜子 辻番:野崎善彦 忠兵衛:北原将光 和吉:山田喜芳 居酒屋の親爺:市川裕二 同心:小峰一男 |
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第28話 | 11月22日 | 祝盃 | 加藤泰 | 上台馮司:小池朝雄 伝吉:高津住男 お専:北川めぐみ 常陸屋新助:坂口徹 馬方 権次:丘路千 おはや:阿部百合子 大目付:国一太郎 空蝉:佃和美 昌次郎:久田正臣 お梅:国睦子 上総屋の主人:有島淳平 郡奉行配下の役人:古閑達則 女性:橋本房枝 産婆:山田光子 郡奉行配下の役人:土橋勇 |
伊織と千春が祝言 |
解説(第2部)
[編集]- 「ナショナルカラー劇場」としての枠内作品。
- 連座制の廃止、キリスト教に関係のない漢訳洋書の輸入制限の緩和、上米の制(に対する不満)など、享保の改革で実際に行われた施策が第1部に引き続き扱われている。
- 第1話「紫の女」は、同業者の罠によって「おつう」の父が委託金の横領の罪で死罪となり、母や家族も連座で重追放となった恨みを晴らそうとする話で、忠相が公事方御定書の編纂に関わっている描写もある。このエピソードで、享保の改革で実際に行われた連座制の廃止が描かれる。ただし、連座制の廃止は公事方御定書が仮成立した1742年とされており、この年は既に忠相が寺社奉行となっている。
- 伊織が小石川養生所に務めるようになる(第1部では一度「養生所に行っている」と説明されただけで、実際の治療は描かれていなかった)。手習い塾も継続し、看板は元のままである。
- 第1話では、伊織が焼死体を腑分けし(ただし、セリフで語られるのみで、腑分けのシーンそのものはない)、死因が焼死ではなく毒殺だと判明する。
- 第2話では江戸に麻疹が流行。海野呑舟の努力と忠相・伊織らの協力で患者を小石川養生所に収容(隔離)し、治療して流行が収まる。
- 同じ第2話で猿(ましら)の三次と以禰が登場し、準レギュラーとなる。二人の出会いも描かれており、第4組の交際関係となる(忠相・雪絵夫婦、政吉・加代夫婦、伊織・千春の3組が既存の交際)。
- 以禰は海野呑舟の弟子となり、小石川養生所に務めるようになる(再登場は第4話)。
- 三次は義賊として登場したが、改心して以禰の父親の冤罪を晴らす証言を行う。この際、真犯人らによって手傷を負わされており、小石川養生所で療養することになる。第5話で再登場、以後は小間物屋を表看板とし、忠相の密偵を務めるようになる。
- 第3話では清国からの使節が登場。彼らにすり替わり、島原の乱の残党の子孫が90年越しの復讐を果たそうとする。
- 第4話では、牢内で赤腹(赤痢)が発生。伊織の提案で牢を封鎖・隔離し、以禰と共に治療に当たった。
- 第5話では、忠相そっくりの香川小源太という浪人が登場する(加藤剛が二役を演じた)。ナショナル劇場の時代劇の定番である「レギュラーキャラクターと瓜二つのゲストキャラクター(レギュラー俳優の一人二役)」のエピソードである。
- 第6話「権三と助十」は、「大岡政談」の1つ「小間物屋彦兵衛(権三助十)」を翻案したものである(講談「小間物屋彦兵衛」の一挿話)。
- 第10話「下手人は火あぶり」では子役時代の声優堀川亮が、第16話「朝顔」でも子役時代の声優池田秀一が出演している。
- 第10話「下手人は火あぶり」では、火付盗賊改方頭・近藤喜三郎の屋敷が役宅代わりになっており、史実的に正しい描写となっている。
- 第11話「騒乱」では、享保の大飢饉の原因や米価の高騰への対応なども描写されている(忠相の役宅に投げ込まれた投書が落語の「三方一両損」のサゲであったりする)。
- 第15話「煙草屋喜八」は、「大岡政談」の1つ「煙草屋喜八」を翻案している。講談の「煙草屋喜八」は落語にも翻案され、単独か「松葉屋瀬川」「雪の瀬川」と上下に分けて演じられており、本放送当時は、これを得意とした6代目三遊亭圓生が演じたものが広く知られていた。そのため、内容は「大岡政談」とは若干の相違点がある。相違点は以下の通り。
- 若旦那の身投げから助けるのは、大岡政談では、若旦那のなじみの幇間であり、喜八ではない。
- 喜八の妻の養父は大岡政談では登場しない、また、大岡政談では、喜八の妻の奉公先の火付盗賊改方与力の横恋慕に呆れた中間が逃がしたため、喜八の妻は与力を傷付けてはいない。
- 再吟味を願い出るのは、大岡政談では、喜八が助けた若旦那の父親であり、喜八の妻ではない。
- 島田正吾が演じた「蛸の伊兵衛」は、大岡政談では「田子(たご)の伊兵衛」である。ただし、伊兵衛の行動は大岡政談と変わっていない。
- 大岡政談では、再吟味となった責任を取るため、忠相が老中に辞職を申し出て、慰留され留任となるが、このドラマでは、そういった描写はない。
- 第18話「すっとび辰の失恋」冒頭で、忠相が「おたふく風邪」にかかる描写があり、「大人向けのおたふく風邪の薬」と称して榊原伊織がイギリスのウイスキーを持ち込むシーンがあり、村上源次郎も同席し、一緒にウイスキーを飲むのだが、村上源次郎はこの頃はまだおたふく風邪に罹患しておらず(第5部 第3話「欲しかった思い遣り」で発症)、第5部を見た後の視聴者から見れば不用心な描写になっている。
- 第19話「新助そばの悲願」において、髪結床鶴吉が「駆けつけ」(火災発生時に奉行所に保管されている公文書の入った公用箱を待避させる役)の手札を頂戴したことが冒頭に描かれる。
- 史実では、享保年間において髪結床は橋台で商売をしていることが多かったことから、延焼の防止のため取り壊す方針であったが、取り壊す代わりに髪結職人たちは橋梁の消防作業をすることを大岡忠相に申し出て認められた。その際、髪結株を持ち、橋の近くで商売をしている髪結職人を「橋火消」とし、山手で商売している髪結職人を「駆けつけ」とした。株仲間が廃止となる天保の改革までこの制度は継続することになる。
- また、同話の中で事件の発端となる正徳五年の一件を今より12年前と語っていることから本部の時代設定は享保12年頃と思われる。
- エンディングナレーションにおいて、忠相によって「駆けつけ役は奉行所手配の者に守られ、一団となって避難する定めに改めた」ことになっているが、時代設定が下った「江戸を斬る」などでも同様の話が作られている。
- 第21話「勇気ある挑戦」にて、吉宗が、第1部 第1話冒頭で自分を狂人と罵った榊原伊織が江戸に来ていることを初めて知る。
- ただし、伊織と吉宗は、第1部 第28話「天一坊事件(後編)」にて、天一坊が偽者である証人を連れてきた際に、顔を合わせている。
- この回の冒頭、伊織は自分の医術の限界から長崎に国内留学をすることを忠相に打ち明ける。その際、漢訳洋書が見られない問題点を指摘し、吉宗に対し挑発的にその問題を指摘した書状を目安箱に投げ込む。
- この回の冒頭、「目安箱」がどのように扱われていたのか(例えば、吉宗自ら鍵を解錠した)ナレーションにて比較的詳しい説明があり、この説明は史実と一致している。なお、伊織の投書を読んだ吉宗が、中村錦司演じる有馬兵庫頭を呼ぶ場面でナレーションにて、有馬兵庫頭氏倫(有馬氏倫)、御側役(御側御用取次)の筆頭といった説明もある。
- 伊織が目安箱に投げ込んだ文を直接読んだ吉宗は、激怒しつつも、伊織の主張を一部認め、キリスト教に関係のない漢訳洋書の輸入制限の緩和策をとることになる。
- 呑舟から、流行性感冒(インフルエンザ)に効く薬として、「コールツバスト(あるいは「キナキナ」)」が挙げられていたが、キナ(quina)を指し、解熱作用に効くキナ樹皮のことである。後にキニーネの原材料としても使われていた。
- 第22話「幻術師」は幻術師の道場に「唯一神霊教」という記述があり、本放送直後に類似名の宗教団体神霊教の抗議によって欠番となった。C.A.Lのサイトでもあらすじが分からない状態であるが、概ね以下のような内容である。なお、この話の中で、幻斉が享保の改革における上米の制が小手先の策だと批判する描写がある。また、子供が生まれないことで悩む雪絵の描写もある(この次の回で懐妊が判明する)。なお、この回では尾張大納言宗春と表現されているが、徳川宗春の官位は、権中納言である。
- 日野幻斉という祈祷師の祈祷を受ければ、必ず子宝が授かることが町中で話題になっていた。しかし一般の町人は相手にされず、祈祷を受けるには名だたる御屋敷の添え状が必要。源次郎と辰三は、大番組三百俵石川家の御新造様が、憔悴しきった顔で幻斉の道場から出るのを目撃する。その後、その御新造様は先祖代々の墓の前で自殺する。寺からの知らせで源次郎・辰三・伊織が駆けつけるが、御新造様は死亡する。
- 源次郎はその内容を、忠相や忠高に話す。忠高は源次郎を「おしゃべり同心」と揶揄するが、忠高によれば、幻斉の祈祷により子宝に恵まれた旗本も多いという。しかし、伊織は何かカラクリがあるのではないかと疑問を持つが、伊織はそのカラクリについては説明ができない。このとき、忠相と雪絵の間に子供が生まれないことも話題になり、雪絵はその話を聞いてしまう。
- 忠相もこれまでの記録を調べ、カラクリを明かした場合、(幻斉の手によって得た)幸せな母子がどうなるか危惧し、悩んだ末、源次郎と辰三に命じて、幻斉の道場を見張らせる。すると、幻斉の道場に尾張家の紋(尾州三つ葵)が入った駕籠が入る。尾張大納言宗春にも子供がいない。幻斉は側室の於京の方に子宝の祈祷(妊娠したように腹に帯を巻く)を施す。幻斉は、宗春に偽者の赤子を与えるつもりなのだ。
- 幻斉は尾張大納言宗春と面会し、次期将軍になるようそそのかす発言をする。幻斉はその子供を将軍にし、将軍出生の秘密を知る幕府の影の実力者になる野望を持っていた。幻斉のこの企みを本能的に伊織は感づいて、忠相に警告する。
- 雪絵は、子供が生まれない悩みから、吉本雪絵と旧姓を名乗って幻斉の道場を訪れ、それを伊織と三次に目撃される。雪絵は幻斉と対面するがすぐに返される。幻斉は雪絵の正体を調べるために影の者に追跡させる。
- 雪絵が帰宅途中に伊織が呼び止める。影の者の追跡に気付いた伊織はそれを追い返す。幻斉の元で働く巫女・綾は、影の者に大岡夫妻の暗殺を指示する。影の者は、大岡夫妻就寝中を狙って暗殺を謀るが、失敗し忠相に殺される。この顛末を源次郎は、忠高・妙夫妻に話してしまう。
- 忠高は、雪絵を追い詰めたと思い、夫婦で偽名を使って幻斉の道場に乗り込む。羽織の紋が「大岡七宝」であったため、幻斉には大岡忠高夫妻とばれてしまい、忠高夫妻は人質として幻斉の道場に閉じ込められる。幻斉は宗春と対面するため、尾張藩上屋敷に向かう。
- 幻斉の訪問前に忠相は宗春と対面し、幻斉と縁を切るように説得する。尾張藩上屋敷に幻斉が到着すると、幻斉の前に現れたのは忠相。幻斉は忠相や尾張藩の手の者により殺されるが、忠相には父母が人質になっていることを告げる。
- 幻斉の屋敷に急ぐ忠相、人質となった忠高夫妻のいる幻斉の道場の下には南蛮火薬が仕掛けられている。三次の手によって忠高夫妻は窮地から逃れられるが、幻斉の屋敷は大爆発となり消滅する。
- 全面的に解決した団欒のひととき、忠相夫妻は必ず子供を作ると宣言する。
- (ナレーション:幻斉のからくりを見破った忠相は、子宝だけは神頼み。口では約束したものの、神仏幻術で授かるものならば祈りもしようと言いたかった)
- 第23話「鬼の目に涙」では、第22話「幻術師」で忠相・雪絵の間に子供ができないことが描かれたが、この回で雪絵が懐妊したことが分かる。
- 第27話「小西屋事件」は、大岡政談(講談)で演じられる「小西屋嫁入(小西屋裁き)」を翻案したものである。
- 「小西屋嫁入(小西屋裁き)」には、三次・以禰・海野呑舟が関わる部分が当然ながら存在しない。
- 「小西屋嫁入(小西屋裁き)」では、お光に横恋慕した大家が医者の兄を使いお光の縁談先に「娘は頭の病」と告げて破談にし、破談になったお光が怒りのあまり横恋慕した大家を刺殺する。このドラマでは横恋慕した男が偽医者に扮して講談同様に破談させ、お光を襲い、お光は操を守るため偽医者を殺し自首する話になっており、お光の罪状は、講談よりも若干軽いものに改変されている。
- 劇中、三次がお堀端で石を投げているシーンで、鴨に石をぶつけて殺したとして少年が捕らえられるシーンがあり、大岡政談の「鴨のお裁き」を臭わせている(単独で扱われるのは第6部 第10話「鷹の威を借る悪い奴」である)。
- ポスターの書体が第2部、第12部、第15部のみ横文字である。
- 本放送時の後提供はオープニングと同じような砂紋の背景に「世界に伸びる技術のナショナル」(上段)ナショナルマーク(中段)「松下電器・松下電工」(下段)と表記され、エンドタイトルは同じ背景に「大岡越前 終 TBS」と出ていた。
再放送と欠番(第2部)
[編集]- 本放送に用いた素材は、本放送直後に欠番となった第22話「幻術師」のみ残っており、第2部において唯一カットされていない(放送時間は第1部 第3話と同様で約48分)。その他の回は第1部と同様にオープニングとエンディングを短くする加工を行い、放送時間を約47分にカットしている。DVDボックスに収録された素材や時代劇専門チャンネルで使われている再放送素材は、これを用いている。さらに、ナレーションや本編中の差別的表現を削除し、放送時間を約45分程度にカットした再放送素材も存在している。
- 第5話「生きていた男」、第21話「勇気ある挑戦」、第22話「幻術師」は欠番になり、再放送されていない。2012年にTBSチャンネルでは引き続き欠番扱いとして放送はされなかった。
- 第5話「生きていた男」は、気のふれた娘が登場し、差別的な表現や事実と異なる表現が含まれているためとみられる。
- 第21話「勇気ある挑戦」は、第1部 第1話冒頭に繋がる話であり、かつ吉宗の台詞に差別的な表現が多いことが原因とみられる。
- 第22話「幻術師」は、劇中に幻術師の「唯一神霊教」という看板が登場した。実際に存在する神霊教が本放送直後に抗議したため、欠番となった。なお、2006年11月21日発売のDVDボックスには当初全話収録されていたが、発売直後に神霊教が再度抗議を行った。そのため、現在販売されているDVDボックスでは削除されている。なお、時代劇専門チャンネルでも放送が見送られた。
- 2013年6月29日よりNHK BSプレミアムの名作時代劇第1弾として放送されたが、放送時間が約45分程度の再放送素材が使われた。エンディングの後に出演者の顔写真が紹介されていた。
第3部
[編集]大岡越前 第3部 | |
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ジャンル | テレビドラマ |
原作 | 葉村彰子 |
脚本 |
葉村彰子 加藤泰 津田幸夫 池田一朗 さわさかえ 宮川一郎 大西信行 稲垣俊 飛鳥ひろし 石川孝人 |
監督 |
内出好吉 小野登 鎌田房夫 山内鉄也 松尾正武 |
出演者 |
加藤剛 竹脇無我 山口崇 宇津宮雅代 土田早苗 松山英太郎 高橋元太郎 加藤治子 志村喬 大坂志郎 天知茂 片岡千惠藏 |
製作 | |
製作総指揮 | 松下幸之助 |
プロデューサー |
逸見稔 西村俊一 郡進剛 |
制作 | TBS |
放送 | |
放送国・地域 | 日本 |
放送期間 | 1972年6月12日 - 1973年1月15日 |
放送時間 | 月曜日20:00 - 20:56 (1972年10月以降は20:55まで) |
放送枠 | ナショナル劇場 |
放送分 | 56→55分 |
回数 | 全31 |
「大岡越前 第3部」(おおおかえちぜん だい3ぶ)は1972年6月12日から1973年1月15日までナショナル劇場で放送された時代劇。製作はC.A.L。全31話。
概要(第3部)
[編集]第2部最終話(第28話)で医学修業のため榊原伊織・千春夫妻が長崎に旅立ってから6年経過し、長男・忠宣も6歳となった。小石川養生所の肝煎・海野呑舟の体調が優れず、長崎から伊織・千春夫妻を呼び戻した。大岡忠相は息子の忠宣の成長とともに、父親としての魅力も増し、家庭人として、庶民のひとりとしての忠相を、“夫婦の愛、親子の愛、友情”などをテーマに描がれている。この部では、爆死した池田良助の息子・池田大助を内与力にした。また、伊織をはじめ、同心・村上源次郎や与力・神山左門らの協力を得て、事件の解決にあたる。
レギュラー出演者(第3部)
[編集]- 大岡忠相:加藤剛
- 榊原伊織:竹脇無我(第1話~第3話、第5話、第7話~第9話、第12話、第15話~第17話、第20話、第23話、第26話、第28話、第30話~第31話)
- 雪絵:宇津宮雅代(第1話~第15話、第18話、第20話、第22話~第24話、第26話、第29話~第31話)
- 千春:土田早苗(第1話~第5話、第7話~第17話、第19話~第21話、第23話~第24話、第26話、第28話、第30話~第31話)
- 加代:武原英子(第1話、第24話)
- 以禰:望月真理子(第1話~第5話、第7話~第13話、第15話~第17話、第19話、第21話、第26話~第28話、第30話~第31話)
- 政吉:里見浩太朗(第1話、第24話)
- 猿(ましら)の三次:松山英太郎(第1話~第13話、第16話~第19話、第21話、第26話~第31話)
- すっとびの辰三:高橋元太郎(第1話~第15話、第18話~第26話、第28話~第31話)
- 池田大助:原田大二郎(第1話~第5話、第7話、第10話~第19話、第21話~第23話、第26話~第27話、第29話~第31話)
- 大岡忠宣:大川辰五郎(第1話、第3話~第4話、第6話~第8話、第11話〜第15話、第18話~第26話、第29話)
- おはな:田坂都(第1話~第18話、第20話~第22話、第25話、第28話~第31話)
- おきん:桜むつ子(第1話~第2話、第5話~第7話、第11話、第29話)
- 大岡妙:加藤治子(第1話、第3話、第8話第30話~第31話)
- い組の伊三郎:中村竹弥(第1話、第23話~第24話)
- 徳川吉宗:山口崇(第1話、第3話、第17話、第22話)
- 海野呑舟:志村喬(第1話~第2話、第9話、第28話、第30話~第31話)
- 村上源次郎:大坂志郎(第1話~第13話、第15話~第26話、第28話~第31話)
- 神山左門:天知茂(第1話、第10話、第27話、第30話~第31話)
- 大岡忠高:片岡千惠藏(特別出演)(第1話、第3話、第8話、第18話、第30話~第31話)
準レギュラー
[編集]スタッフ(第3部)
[編集]- 製作総指揮:松下幸之助
- 製作:松下正治、丹羽正治
- 原案:葉村彰子
- 脚本:葉村彰子、加藤泰、津田幸夫、池田一朗、さわさかえ、宮川一郎、大西信行、稲垣俊、飛鳥ひろし、石川孝人
- 音楽:山下毅雄
- ナレーター:芥川隆行
- 題字:朝比奈宗源
- 撮影:萩屋信、平山善樹、脇治吉、柾木兵一、河原崎隆夫、原田裕平、玉木照芳、木村誠司
- 美術:鈴木孝俊、塚本隆治、宇佐美亮、中島哲二、角井博
- 録音:渡部芳丈、草川石文、小野岡道秀
- 照明:井上義一、佐々木政一、真城喩、伊勢晴夫、林春海、藤井光春、椹木儀一
- 編集:河合勝巳
- 助監督:居川靖彦、髙倉祐二、上杉尚棋、渡辺譲、古市真也、内沢豊、曽根勇
- 邦楽監修:中本敏生
- 擬斗:近江雄二郎、土井淳之祐、谷明憲
- 衣裳:上野徳三郎
- 美粧・結髪:東和美粧
- 装置:青木茂雄、曽根美装
- 装飾:関西美工、川本宗春
- スプリクター:竹田宏子、小池光子、石田芳子、浅野秀子、川島庸子、土橋喜久子、野口多喜子、平井宇津江
- 制作進行:上田耕太郎、今井正夫、持田久仁、山田勝、河野荘一、藤野清、北村良一
- 演技事務:松岡茂、上ノ山敏
- 衣裳制作:東京衣裳
- 現像:東洋現像所
- 協力:俳優座
- 制作協力:東映
- プロデューサー:逸見稔、西村俊一、郡進剛
- 特技:宍戸大全
- 監督:内出好吉、小野登、鎌田房夫、山内鉄也、松尾正武
作品リスト(第3部)
[編集]話数 | 放送日 | サブタイトル | 原案 | 脚本 | 監督 | ゲスト | 備考 |
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第1話 | 1972年 6月12日 |
大岡越前 | 葉村彰子 | 葉村彰子 加藤泰 |
山内鉄也 | 池田良助:高松英郎 伊藤八郎太:川合伸旺 駒木根重蔵:川辺久造 檜垣:五味竜太郎 吉松:北町嘉朗 質屋の主人:藤尾純 神谷次郎兵衛:新田章 浪人:出水憲司 浪人:五十嵐義弘 版元:川口喬 源八:千代田進一 神谷太兵衛:疋田泰盛 町人:有島淳平 町人:菅原俊夫 |
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第2話 | 6月19日 | 江戸わずらい | 内出好吉 | 小室半兵ヱ:横森久 お小夜:東三千 田島屋重右衛門:飯沼慧 典薬頭・半井刑部大輔:外山高士 六兵衛:藤尾純 尚古堂:北原将光 浪人:花岡秀樹 浪人:松田利夫 平作:日高久 八蔵:徳田実 養生所の患者:鳴海剣吾 |
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第3話 | 6月26日 | 天下の果し合い | 池田一朗 | 山内鉄也 | 尾張大納言宗春:大瀬康一 生沢頼母:佐々木孝丸 伊藤八郎太:川合伸旺 唐沢兵庫:国一太郎 内藤日向守:永野達雄 家臣:川浪公次郎 家臣:泉好太郎 家臣:和田昌也 |
再放送欠番 | |
第4話 | 7月 3日 | 消えた御用金 | 宮川一郎 | 荻原源八郎:滝田裕介 川本信之助:村上不二夫 おせん:加賀ちかこ お光:松本望 坂口文之進:原田清人 お吉:近江輝子 茶屋の女将:古林泉 堺屋の手下:畑中伶一 堺屋清兵衛:金田龍之介 |
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第5話 | 7月10日 | 無情の捕縄 | 大西信行 | 善吉:織本順吉 輔三:三木豊 おきよ:河東けい 利助:石浜祐次郎 金持ちの旦那:原聖四郎 幇間:神戸瓢介 医者:村居京之輔 下宿のおかみさん:松井加容子 長屋のおかみさん:三上ひろ子 長屋のおかみさん:和歌林三津江 長屋のおかみさん:大江光 お種:中村玉緒 |
村上源次郎と辰三の 10年前のエピソードが 語られる部分がある。 | ||
第6話 | 7月17日 | 狐火の五千両 | さわさかえ | 小野登 | お栄:岩崎加根子 富治:東光生 留松:中台祥浩 亀松:荘司肇 おぎん:田中美津子 伝八:花上晃 仙三:西田良 銀次:志賀勝 友吉:坂本高章 松葉屋の主人:北見唯一 松葉屋の客:唐沢民賢 与力:山田良樹 役人:藤山良 松葉屋の客:前川良三 囚人:智村清 役人:小峰一男 狐火の五郎蔵:木村功 |
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第7話 | 7月24日 | 血を吸う宝石 | 葉村彰子 石川孝人 |
内出好吉 | 岩松:米倉斉加年 彦助:早川保 お文:岩本多代 弥太吉:江波多寛児 八丈島役人・梅岡与四郎:波田久夫 留五郎:阿波地大輔 仁兵衛:鈴木康弘 目明し権太:野崎善彦 お菊:森田由紀子 彦一: |
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第8話 | 7月31日 | 越前の娘 | 加藤泰 | おとき:河村有紀 疾風甚内:森健二 おしん:津山登志子 大家利兵衛:入江慎也 按摩:大城泰 牢番:島田秀雄 甚内の手下:壬生新太郎 甚内の手下:宍戸大全 |
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第9話 | 8月 7日 | 盗っ人仁義 | 葉村彰子 石川孝人 |
鎌田房夫 | 銀平:砂塚秀夫 お笛:鮎川いづみ 弁天のお米:笠置しず子 井田屋宗吉:坂口徹 お米の子分:芦屋雁平 お米の子分:大橋壮多 |
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第10話 | 8月14日 | 江戸のごみ | 飛鳥ひろし | 小野登 | 藤左ヱ門:美川陽一郎 お染:伊藤るり子 与太郎(天馬七之助):田口計 吉兵衛:内田勝正 伝七:小林勝彦 志乃:西山恵子 清五郎:小田部通麿 川上参之助:玉生司朗 子分:森章二 子分:滝譲二 子分:平沢彰 神山さよ:星野美恵子 |
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第11話 | 8月21日 | 夜の奉行 | 大西信行 | 内出好吉 | 番頭:南川直 むささびの多吉:中井啓輔 近江屋:溝田繁 竹松:小瀬朗 阿波屋十兵衛:熊谷武 阿波屋の手代:宇崎尚韶 阿波屋の番頭:坂東京三郎 客:土橋勇 客:世羅豊 中盆:平河正雄 夜の奉行:福田豊土 |
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第12話 | 8月28日 | 誘拐 | 池田一朗 | 松尾正武 | 渡海屋:内田朝雄 山熊:高品格 井関医師:樋浦勉 お米:伊吹友木子 勘太:島田明広 お咲: 六助:古川ロック およしの母親:佐名手ひさ子 おくめの母親:美松艶子 養生所の所員:平沢彰 山熊の子分:大月正太郎 門番:野口貴史 渡海屋の手下:高谷舜二 渡海屋の手下:大城泰 およし:玉山由利子 中盆:宮城幸生 |
再放送欠番 | |
第13話 | 9月 4日 | 恐怖の連判状 | 大西信行 | 田部作左衛門:小栗一也 細川多門:清水一郎 三芳屋貞二郎:横沢裕一 細川茜:有川由紀 宝田新六:夏目俊二 小十郎配下:遠藤征慈 小十郎配下:五味龍太郎 小十郎配下:浜伸二 三芳屋の妻:八代郷子 侍:川浪公次郎 町人:有島淳平 おかみさん:牧淳子 絵師:村田玉郎 細川伝八:小倉雄三 小十郎:露口茂 |
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第14話 | 9月11日 | 忠相旅日記 | 稲垣俊 | 内出好吉 | 孫六:中野誠也 豪農・川田平左ヱ門:新田昌玄 おせん:利根はる恵 おさと:松木路子 五兵ヱ:成瀬昌彦 親爺:浅野進治郎 近江屋喜助:西沢利明 樋口:小美野欣士 川島:穂積隆信 おのぶ:佃和美 藤代:中村錦司 役人:森源太郎 |
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第15話 | 9月18日 | 天狗の眠り | さわさかえ | 松尾正武 | 天神松の銀次:天津敏 要作:和沢昌治 楠本立泉:吉田輝雄 おしん:山口朱美 粂八:鮎川浩 北町与力:山本清 役人:大木晤郎 役人:高並功 |
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第16話 | 10月 | 2日殺しの長脇差 | 山内鉄也 | 船戸の銀次:夏八木勲 中神の定吉:内田勝正 おせい:伊藤栄子 但馬屋嘉兵ヱ:武藤英司 車坂の又蔵:伊達三郎 百助:国一太郎 七之助:下元年世 仙太郎:出水憲司 患者:関根永二郎 芸者:那智映美 川並一家の子分:野口貴史 川並の政太郎:藤川準 |
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第17話 | 10月 | 9日天下一番の悪い奴 | 捨八:新克利 おしん:早瀬久美 水野和泉守:清水元 上杉綱憲:小堀明男 茗荷谷の又蔵:上野山功一 しのだ屋おかみ:任田順好 老中:西山辰夫 船頭:日高久 娘:河野元子 老中:小田真士 重役:那須伸太朗 役人:土橋勇 目明し:藤本秀夫 重役:坂東京三郎 茶坊主:佐々木松之丞 山田良樹 仙太郎:藤長照夫 娘:佐久間祐子 娘:穂積かや 伊之:片桐竜次 |
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第18話 | 10月16日 | 過去を逃れて | 葉村彰子 石川孝人 |
内出好吉 | 矢吹真之介:峰岸隆之介 千賀:本多さち子 片桐玄蔵:高野真二 片桐の配下:高森玄 片桐の配下:中田博久 真之介の父・矢吹右衛門:永田光男 坂崎伝兵衛:宮城幸生 山県政二郎:芦田伸介 |
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第19話 | 10月23日 | 私は泣かない | 大西信行 | 松尾正武 | 直吉:橋本功 おたか:新田勝江 越後屋大兵衛:高野真二 お静:鳳八千代 勝五郎:浅若芳太郎 喜助:小林勝彦 瓶屋善助:池田忠夫 太一郎:加藤紀雄 太之助:太田哲也 先生:那須伸太朗 健坊:荏原雄二 男の子:坂本高章 お京:吉沢京子 |
小林勝彦の役名はオープニングでは 「善助」と紹介されているが、 作中では「きすけ」と呼ばれている。 | |
第20話 | 10月30日 | ゆすり | 稲垣俊 | 内出好吉 | 蝮の吉五郎:藤岡重慶 鍛冶屋・藤兵衛:田中春男 お絹:沢久美子 ひげの男:小田部通麿 |
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第21話 | 11月 | 6日人情大工裁き | 大西信行 | 小野登 | 久造:河原崎長一郎 お美代:江夏夕子 源六:若宮大祐 政五郎:見明凡太郎 喜兵衛:志摩靖彦 お徳:早見栄子 留吉:重久剛 半目の半太郎:川地民夫 |
落語「大工調べ」の翻案 | |
第22話 | 11月13日 | 血ぬられた密書 | 稲垣俊 | 山内鉄也 | 松平左近将監:水島道太郎 水野和泉守:清水元 大岡忠光:倉丘伸太郎 初音:有川由紀 田沼祐一郎:原田清人 むささびの松:岡部正純 番太郎:武藤章生 棒手振:伝法三千雄 御庭番・鏑木兵衛:木村博人 桃井:三島猛 長屋の女:三谷真理子 田安宗武:青山隆一 |
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第23話 | 11月20日 | 狙われた男 | 池田一朗 | 内出好吉 | とめ:利根はる恵 お吉:珠めぐみ 与兵衛:浅野進治郎 暗闇の佐兵衛:金井大 蝮の大造:吉原正皓 伊丹屋十兵衛:溝田繁 石出帯刀:酒井哲 伊丹屋長吉:新田章 おみつ:古城門昌美 三吉:平沢彰 牢名主・和助:芦田鉄雄 渡り中間:浜伸二 町医者:入江慎也 い組の安:唐沢民賢 渡り中間:西田良 長屋の住人:疋田泰盛 幸太郎:近藤正臣 |
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第24話 | 11月27日 | 人情の罠 | 津田幸夫 | 山内鉄也 | 由造:織本順吉 北町奉行所同心・相良弥平次:南原宏治 由造の娘・おきぬ:二本柳敏恵 相模屋安蔵:横森久 弥太:松野健一 |
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第25話 | 12月 | 4日義賊かまいたち | 稲垣俊 | 松尾正武 | 幸吉:信欣三 善助:美川陽一郎 花奴:町田祥子 お時:中村たつ 家主・甚兵ヱ:原健策 与吉:袋正 丹波屋丹次郎:浜田雄史 太吉:大森久綱 津軽家用人・三太夫:掘北幸夫 鎌鼬の七三郎:林与一 |
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第26話 | 12月11日 | 悪の報酬 | 葉村彰子 石川孝人 |
鎌田房夫 | おしの:滝奈保栄 お静:上月左知子 藤太:林真一郎 岩田屋惣兵ヱ:佐竹明夫 お雪:長谷川澄子 お菊:森田由起子 お玉:小柳冴子 伊佐吉:谷幹一 お文:園佳也子 |
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第27話 | 12月18日 | 死の匂いのする花 | 葉村彰子 | お千代:青柳三枝子 お仙:榊ひろみ 源隆寺住職:松本克平 甚ヱ門:稲葉義男 岡島靭負:幸田宗丸 鮫島五郎兵ヱ:高森玄 松前屋徳兵ヱ:香川良介 忠七:梶本潔 喜助:善賢一 松前屋の用心棒:村田玉郎 同心:有川正治 |
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第28話 | 12月25日 | 右の腕 | 大西信行 葉村彰子 |
内出好吉 | 弥之吉:森次浩司 遠州屋:増田順司 彦兵衛:天草四郎 おきぬ:沢井桂子 鉄五郎:太刀川寛 お菊:森田由紀子 留吉:奈辺悟 |
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第29話 | 1973年 1月 1日 |
ギヤマンの謎 | 葉村彰子 石川孝人 |
鎌田房夫 | 佐吉:西岡徳美 小夜:新藤恵美 茂助:藤原釜足 上総屋清兵衛:北沢彪 中桐政之助:野々村潔 小出:舟橋元 中桐小十郎:小林勝彦 疾風の仙太:松山照夫 旗本:五十嵐義弘 |
おはなの父の茂助が 会いに訪ねてくる | |
第30話 | 1月 8日 | 享保太平記(前篇) | 加藤泰 | 山内鉄也 | 浜島庄兵衛:成田三樹夫(前篇・後篇) 太田くみ:高森和子(前篇・後篇) 南郷屋利喜松:武藤英司(前篇・後篇) 髪結い十三:平井昌一(前篇・後篇) 中間利平:郷鍈治(前篇・後篇) 白子屋お常:任田順好(前篇・後篇) 手代菊之助:花ノ本寿(前篇・後篇) お熊:二本柳敏恵(前篇・後篇) 勝田修理:浜田寅彦(前篇) 山川安五郎:楠本健二(前篇) 太田小三郎:山本弘(前篇) 南郷屋番頭:有島淳平(前編) 牢名主:汐路章(後篇) 千寿姫:真屋順子(後篇) :岩尾正隆(後編) 市川團十郎:(後編) |
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第31話 | 1月15日 | 享保太平記(後篇) |
解説(第3部)
[編集]- この部以降は「ナショナル劇場」の枠内作品となる。
- この部は、第2部最終話から6年経過した設定となり、この部のみ忠相の息子忠宜が登場する。
- また、第2部最終話で医学の修業のため長崎に旅立った榊原伊織・千春夫妻が、第1話で江戸に戻ってくる。
- 独り身になった村上源次郎は、家事手伝いのため、おきんを雇っている。
- この部から、役宅に奉公するおはなが登場する。図らずも、第2話「江戸わずらい」では、江戸わずらい(脚気)の解決のヒントを与えることになる。
- この部でも、第1部〜第2部で、大岡忠相が実際に施策が扱われるが、既にドラマ化済みのものを除いて扱っているため、後述するが旧悪の設定などに留まっている。
- 大岡忠相や大岡政談を扱った他の時代劇などには登場する「池田大助」が登場する唯一の部である。なお、「池田大助」は、上方落語「佐々木政談(佐々木裁き)」(江戸時代末期、旗本家来から町奉行・外国奉行に大出世した佐々木顕発をモデルにした落語)を江戸の古典落語に翻案し、登場する奉行を大岡忠相に替え、後に3代目三遊亭金馬が「池田大助」と改題し、野村胡堂の時代小説などでも使われ、一般に定着したものである。
- ただし、落語「池田大助」は、作中では頓知頓才の子供で、忠相が近習に取り立てた際の名前を題とした噺だが、このドラマの池田大助は、第1話で爆死した池田良助の息子という設定である。
- 猿の三次は、第2部の小間物屋から料理屋に商売を変えている。料理屋の暖簾には「めし」と大きく書かれ、端に「三次」と書かれた将棋の駒が描かれており、後に定着する「たぬき」ではない。
- 第1話の殺陣のシーンで、越前が頭突きを披露している。
- 第2話「江戸わずらい」は、タイトルの通り「脚気」がテーマである。上述で触れたが、おはなが養生所で飼っていたニワトリに、精をつけて良い卵を生んでもらおうと白米だけを与えたことにより、ニワトリも脚気と同じ症状になったことから、玄米にあって白米にない「ヌカ」という解決策が見つかる。
- エンディングナレーションにて、「脚気」の解決はオランダの医師アイクマン(クリスティアーン・エイクマン)の研究によるものと紹介がある。
- エイクマンが脚気の原因を発見した経緯は、インドネシアに赴いた際、ニワトリに与える米を変えてみて、精米した白米を与えたニワトリに脚気の症状が現れたことから、玄米に含まれる特定の成分が精米には含まれていないことを断定し、ビタミンBの発見への道標を作った。したがって、この回はエイクマンのエピソードを元に作られている。
- 脚気の原因はチアミンの摂取不足であり、1910年に鈴木梅太郎は米ヌカからチアミンの抽出に成功している。
- この回では、初期の「大岡越前」では少ない(が、後の「大岡越前」や他の娯楽時代劇ではよく見られる)「○○屋も悪よのぅ」「いえいえ**様にはかないませんよ」というやりとりが見られる。
- 第3話「天下の果し合い」は、忠相とともに白装束を着けて尾張藩上屋敷に乗り込む南町奉行の結束の固さや吉宗と尾張大納言宗春との刀ではなく腕による「果たし合い」、忠高の身分に分け隔てなく接するさまが描写がされた。
- 本作の脚本は池田一朗(小説家としては隆慶一郎と名乗った)が担当しており、彼の作品における人物描写でも、とりわけ「男の生きざま」「義理人情」「男の友情」を描いた作品には秀作が多い。
- 水戸黄門で使用されているものに酷似した三つ葉葵(尾州三つ葵)の印籠[1]を、尾張大納言宗春が腰につけている場面が出てくる(第2部第22話「幻術師」にも、尾州三つ葵が描かれた駕籠が登場する)。
- 物語の冒頭に出てくる落書は、「公方さまは乞食に似たり、尾張は天下に似たり」と書かれている。実際に尾張大納言宗春の政策により名古屋の町が活気を得て繁栄していた頃、江戸市中でも「天下、町人に似たり。尾州、公方に似たり。水戸、武士に似たり。紀州、乞食に似たり」という落書があった。
- 第2部第22話「幻術師」と同様に、徳川宗春の官位が「大納言」と表現されているが、正しくは権中納言である。没後75年にして「権大納言」を贈位された。
- 第5話「無情の捕縄」では、困窮した母子の境遇と辰三の過去を重ね、辰三が苦悩する。この回において、辰三が村上源次郎配下になった経緯が分かる(辰三は、父親に死なれ、病気の母を抱え困窮し他人の懐を狙ったところを村上源次郎に阻まれた)。
- 第6話「狐火の五千両」は、第14部第11話でそのままリメイクされ、第7部第20話「辞世に託した三千両」でも設定を若干変更して翻案されている。なお、狐火の五郎蔵に忠相が処刑時に臆病者として振る舞って欲しいと頼む部分は、アメリカで1938年にギャング映画として公開された「汚れた顔の天使」(原題:Angels with Dirty Faces(英語版))の結末と類似している。
- 第10話「江戸のごみ」では、潜入捜査中の神山左門が池田大助をかばうために、大助を殴りつける。左門の真意が分からない大助を諭すように、村上源次郎が神山左門を「かみそり左門」と呼ばれるようになった経緯を語る。
- 第14話「忠相旅日記」において、忠相が地方御用掛に命じられ、武蔵野新田の支配について言及がなされている。史実でも、享保7年(1722年)に大岡忠相は、地方御用掛を拝命して農政にも携わり、役人集団を率いて武蔵野新田や上総国新田の支配、小田原藩領の酒匂川普請などに携わっている。
- 第15話「天狗の眠り」の劇中にて、喘息の治療に用いられていた「曼陀羅華(まんだらげ)」「キチガイナスビ」と称されるチョウセンアサガオを麻酔薬(麻沸薬)に使用する話が登場する。エンディング前のナレーションにて、本種を精製して世界初の全身麻酔手術に成功した江戸時代の医学者・華岡青洲も紹介されている。
- なお、第10部第18話「志保が試した麻酔薬」で、アヘンを麻酔薬にするエピソードがある。
- 第16話より、朝比奈宗源による題字が変更となる。
- それ以前のタイトルの「越」には、点が多いという視聴者の指摘があり修正している。
- 後述するが、第4部以降、さらにタイトル文字が書き直されるため、題字としては使用期間が短く、第5部以降のCMに入る前のアイキャッチに使用されることになる。
- 第20話「ゆすり」において、忠相は15年前の貨幣偽造の罪を自首した男を時効にする判例を作り、10年以上の罪については今でいう公訴時効とした。徳川吉宗の時代に大岡忠相も編纂に参加した公事方御定書が成立し、「旧悪」という時効制度ができる(ただし、時効は12か月である)。また、このエピソードでは伊織が刑死者の腑分けを提案しており、エンディング前のナレーションにて、忠相の死(宝暦元年)から3年後の宝暦4年(1754年)に日本で初めて刑死者の解剖を行った山脇東洋らが紹介されている(加えてその20年後に「ターヘル・アナトミア」を翻訳した「解体新書」が杉田玄白や前野良沢らの手によって刊行されたことも紹介される)。なお、第1部の解説でも書いたが、第14話やこのエピソードを担当している脚本の稲垣俊は、「大岡越前」第1部から第4部にかけて、実際に大岡忠相の関わった施策を扱った回を多く担当した。
- 伊織は、藤岡重慶が演じる蝮の吉五郎を腑分けのターゲットにしており、慈悲のある軽い量刑の裁きの後も口惜しむ。その際、忠相は伊織に「腑分け」についても御上に申し入れていたことを打ち明ける。御上の沙汰は「時機を待て」であり、小石川養生所の医師が腑分けを行うと迷信深い町人達に誤解を招くから、と説明されている。伊織は「お主(忠相)のような友達を持ったおかげで、日本で初めて腑分けをした男にはなれんらしい」「俺は生まれ変わってでもやる。いや俺が生まれ変わらんでも誰かが必ずやる。医を極める学問とはそういうものだ」と語る。
- 上述の通り、この回で伊織が提案した腑分けは、史実通り宝暦年間に山脇東洋らによって行われたことが紹介されるが、後の部(第6部第24話「死体が歩いた長屋露地」)にて、伊織と親しい医師・新三郎(おらんだ新三)が腑分けを行うエピソードがある。
- 第21話「人情大工裁き」は、古典落語(与太郎噺)「大工調べ」の翻案である。ただし、家主(大家)が質の鑑札無しで、久造の大工道具を質草に取ったことを咎める大岡裁きについては、この時代「質屋」なる金融業を開く場合には、盗品の取引を防ぐため、鑑札(株)が必須だが、この場合は大家が質屋を開いたわけではなく、債権(この場合はたまった長屋の店賃)の権利を行使しただけであるため、質の鑑札は不要と考える落語家もいる[要出典]。なお、この回を担当した脚本の大西信行は、寄席研究家正岡容の門下であり、落語などの寄席芸能の造詣が深い。
- 第22話「血ぬられた密書」は、吉宗がにわかに病気となったとき、後に9代将軍となる徳川家重派と後に御三卿田安家初代当主となる次弟の宗武派による吉宗の後継争いを描いたもので、家重派として大岡忠光が登場する。のちに忠光は家重の側用人となる。ドラマでは、忠光が忠相を「叔父上」と呼んでいるが、実際は、叔父・甥の関係ではない。ただし、ともに大岡忠世の子孫に当たる関係であり、個人的にも親交があったとされる。
- 第30話〜第31話「享保太平記」は、大岡政談の中で、大岡忠相が唯一町奉行時代に裁いたとされる白子屋事件や、忠相の実母(このドラマでは妙)が遠州掛川藩主北条出羽守の孫娘という設定を織り交ぜ、エンディングナレーションでは後に忠相が寺社奉行に出世することを言及していることから、初期「大岡越前」最終話とも言える大作となっている。
- 与力の神山左門、鳶の伊三郎と政吉夫婦、以禰が出演する最後の部である。(但し伊三郎のみ最終回スペシャルでは伊吹吾郎で復活している)
- この第3部より、第1話のタイトルがないまま本編に入る形になる。この流れは、1973年9月24日放送の「江戸を斬る―梓右近隠密帳―」、1974年4月1日放送の「水戸黄門第5部」へと継承されていく。
- 本放送時の後提供とエンドタイトルは前部と同じだが、テーマ音楽のアレンジBGMが付きエンドタイトルから「TBS」のマークが省かれた。
再放送と欠番(第3部)
[編集]- 第15話までは、第1部〜第2部と同様にオープニングとエンディングを短くする加工を行い、放送時間を約47分にカットしている。DVDボックスに収録された素材や時代劇専門チャンネルで使われている再放送素材は、これを用いている。
- さらに、ナレーションや本編中の差別的表現を削除し、放送時間を約45分程度にカットした再放送素材も存在している。
- 2013年にTBSチャンネルで放送されたものと、2013年〜2014年に時代劇専門チャンネルで放送されたものでは、使用されている放送素材が違う。前者において顕著なのは、第16話のエンディング短縮、第17話のエンディングナレーションカットだが、そのいずれもが、2014年時代劇専門チャンネル再放送においては、第16話では十手の写真を挟んでからエンディングに入り、第17話ではこれに加えて、ナレーションもカットされずに放送されている。なお、TBSチャンネル放送時の素材は約46分であるのに対し、時代劇専門チャンネル放送時の素材は約47分と、そもそも素材自体が1分長いものを使用している。
- 1972年10月6日(第16話)放送分より、『JNNフラッシュニュース』の枠拡大で20:00 - 20:55に変更となり、本放送が短くなった。第16話以降は、再放送素材も、本放送と同じオープニング・エンディングになった。それゆえ、脇役・裏方も含めた詳細な配役名が見られるようになっている(DVDボックスに収録された素材や時代劇専門チャンネルで使われている再放送素材も同様)。
- 第3話「天下の果し合い」、第12話「誘拐」は再放送から外されることがある。2007年11月24日に発売されたDVDボックスには全話が収録されている。
第4部
[編集]大岡越前 第4部 | |
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ジャンル | テレビドラマ |
原作 | 葉村彰子 |
脚本 |
植木昌一郎 加藤泰 津田幸夫 さわさかえ 宮川一郎 安藤日出男 大西信行 稲垣俊 木下亮 |
監督 |
内出好吉 倉田準二 山内鉄也 松尾正武 |
出演者 |
加藤剛 宇津宮雅代 吉沢京子 松山英太郎 高橋元太郎 三浦友和 山口崇 加藤治子 志村喬 大坂志郎 片岡千惠藏 |
製作 | |
製作総指揮 | 松下幸之助 |
プロデューサー |
逸見稔 西村俊一 郡進剛 |
制作 | TBS |
放送 | |
放送国・地域 | 日本 |
放送期間 | 1974年10月7日 - 1975年3月24日 |
放送時間 | 月曜日20:00 - 20:55 |
放送枠 | ナショナル劇場 |
放送分 | 55分 |
回数 | 全25 |
「大岡越前 第4部」(おおおかえちぜん だい4ぶ)は1974年10月7日から1975年3月24日までナショナル劇場で放送された時代劇。製作はC.A.L。全25話。
概要(第4部)
[編集]大岡忠相は人情深い奉行として慕われており、大罪を犯した男の息子、相良俊輔の身柄を引き受け、優秀な頭脳を見込んで内与力として登用することにした。村上源次郎には再婚話が出て、後添えをもらった。猿の三次は船宿を始めることになり、南町奉行所の仲間たちの憩いの場のような存在になる。そして、三次がかつて世話になったお葉という女盗賊も改心して仲間に加わる。冤罪問題、罪を犯す者の弱さなど、裁くことの難しさを感じる忠相は、江戸の町が真の意味で平和になることを願い職務に勤める。この部では、相良俊輔と綾との淡いロマンスが描かれ、また物価高に対応する忠相の姿も描かれているのが特徴である。
レギュラー出演者(第4部)
[編集]- 大岡越前:加藤剛
- 榊原伊織:竹脇無我(第20話)
- 徳川吉宗:山口崇(第1話、第4話、第8話、第12話、第17話、第19話〜第20話、第25話)
- 雪絵:宇津宮雅代(第1話〜第8話、第10話、第12話〜第13話、第14話、第16話、第18話〜第25話)
- 猿(ましら)の三次:松山英太郎(第1話〜第8話、第10話、第12話〜第15話、第18話、第20話、第22話〜第25話)
- 千春:土田早苗(第4話、第6話、第18話、第20話)
- 美乃:本山可久子(第3話~第4話、第6話、第12話、第14話~第16話、第18話、第20話、第22話、第25話)※初登場際の姓は藤枝、第4話以降「村上」姓
- 綾:吉沢京子(第3話~第4話、第6話、第12話、第14話~第20話、第22話、第25話)※初登場際の姓は藤枝、第4話以降「村上」姓
- すっとびの辰三:高橋元太郎
- 相良俊輔:三浦友和
- 文吉:三ツ木清隆(第7話~第9話、第11話、第14話~第16話、第18話~第19話、第21話、第23話~第25話)
- お葉の妹 お千代:沢田亜矢子(第2話〜第3話、第5話、第7話〜第9話、第11話、第14話〜第17話、第19話〜第25話)
- おはな:結城しのぶ(第1話〜第2話、第6話、第8話〜第25話)
- お葉:江波杏子(第5話~第6話、第10話、第24話)
- 北町同心・戸賀崎新兵衛:佐藤允(第2話、第6話)
- 伊東洪庵:高松英郎(第11話、第21話)
- 大岡妙:加藤治子(第1話、第3話〜第4話、第8話、第14話、第19話〜第20話、第22話、第25話)
- 海野呑舟:志村喬(第2話~第3話、第5話、第7話、第9話、第11話、第19話〜第20話、第24話)
- 村上源次郎:大坂志郎
- 大岡忠高:片岡千惠藏(特別出演)(第1話、第3話~第4話、第8話、第13話~第14話、第18話~第20話、第22話、第25話)
準レギュラー
[編集]スタッフ(第4部)
[編集]- 製作総指揮:松下幸之助
- 製作:松下正治、丹羽正治
- 原案:葉村彰子
- 脚本:植木昌一郎、加藤泰、津田幸夫、さわさかえ、宮川一郎、安藤日出男、大西信行、稲垣俊、木下亮
- 音楽:山下毅雄
- 題字:朝比奈宗源
- ナレーター:芥川隆行
- 撮影:萩屋信、河原崎隆夫、脇治吉、並河孝治
- 美術:鈴木孝俊
- 録音:渡部芳丈、西川潔、面屋竜憲、神戸孝憲、加藤正行
- 照明:井上義一、真城喩、伊勢晴夫、岩見秀夫、井口雅雄
- 編集:河合勝巳
- チーフ助監督:居川靖彦、矢田清巳、髙倉祐二、渡辺譲
- 擬斗:菅原俊夫
- 邦楽監修:中本敏生
- 衣裳:東京衣裳
- 美粧・結髪:東和美粧
- 装置:青木茂雄、野瀬善和
- 装飾:関西美工
- 記録:川島庸子、木下洋子、大原より子、石田照
- 演技事務:本多和雄
- 制作進行:杉浦満洲男、山田勝、持田久仁、上田耕太郎
- 現像:東洋現像所
- 協力:俳優座
- 制作協力:東映
- プロデューサー:逸見稔、西村俊一、郡進剛
- 特技:宍戸大全
- 監督:内出好吉、倉田準二、山内鉄也、松尾正武
作品リスト(第4部)
[編集]話数 | 放送日 | サブタイトル | 原案 | 脚本 | 監督 | ゲスト | 備考 |
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第1話 | 1974年 10月 7日 |
大岡越前 | 葉村彰子 | 植木昌一郎 | 山内鉄也 | 相良小左衛門:加東大介 秋元武太夫:金田龍之介 江戸屋甚助:中村是好 室鳩巣:村上冬樹 早瀬主水:久富雅晴 滝川:白木万里 戸田山城守:永野辰弥 有馬兵庫頭:中村錦司 大奥の茶坊主:岡嶋艶子 |
|
第2話 | 10月14日 | 仕掛けられた罠 | 内出好吉 | 清助:森次晃嗣 お文:本阿弥周子 中山出雲守:永井智雄 猪之吉:柳生博 北町の門番:有島淳平 岡っ引き:小峰一男 |
お花の兄、清助が登場 | ||
第3話 | 10月21日 | 男やもめに花が咲く | 加藤泰 | 山内鉄也 | 伊勢屋京左衛門:浜田寅彦 家主 庄兵衛:菅貫太郎 玄辰:名和宏 番頭 忠兵衛:南川直 京三郎:中山克己 おきん:荒木雅子 :松田明 :泉好太郎 :山田良樹 :丸平峰子 |
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第4話 | 10月28日 | 祝言 | おとき:折原啓子 おいと:服部妙子 七之助:小川真司 十三蔵:藤岡重慶 鶴亀屋の女房:近江輝子 :伊吹徹 門番:千葉敏郎 権六:阿波地大輔 人足:大橋壮多 親方:矢奈木邦二郎 |
源次郎、美乃と再婚 | |||
第5話 | 11月 | 4日艶ぼくろの女 | さわさかえ | お葉:江波杏子 梅鉢の喜佐松:草薙幸二郎 清造:市川男女之助 同心:有川正治 梅鉢の子分:出水憲司 材木問屋:原聖四郎 おせい:山口朱美 材木問屋の女房:鳴尾よね子 |
お千代の 火へのトラウマ、腕の火傷の真相 姉のお葉との姉妹の対面 | ||
第6話 | 11月11日 | 黒い影 | 植木昌一郎 | 内出好吉 | 兵頭奈津:北川美佳 兵頭栄之進:河原崎次郎 叶屋善助:神田隆 大沢主水:玉川伊佐男 兵頭喜八郎:小林勝彦 久右衛門:池田忠夫 千吉:牧冬吉 甚八:岡部正純 :西山辰夫 兵頭の用人:芝本正 やくざ:木谷邦臣 岡っ引き:小峰一男 岡っ引き:井上茂 |
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第7話 | 11月18日 | 形見の観音像 | 安藤日出男 | おかつ:武田禎子 伍平:加藤嘉 松尾玄庵:若宮大祐 仁兵衛:見明凡太郎 大工:五十嵐義弘 |
大工の文吉が、 海野呑舟の助手になる | ||
第8話 | 11月25日 | 秋刀魚にがいか恋の味 | 大西信行 | 山内鉄也 | お蝶:ジュディ・オング 伊勢屋彦兵衛:田中明夫 大場市兵衛:川合伸旺 喜作:浅野進治郎 金貸し小兵衛:穂積隆信 外村:松山照夫 助川:小田部通麿 小田:森章二 陰供:国一太郎 門弟:遠山金次郎 |
吉宗と大岡忠高の 城下お忍び騒動 | |
第9話 | 12月 | 2日母子しぐれ | さわさかえ | 内出好吉 | おまさ:中原早苗 余吉:島田明広 黒門町の又蔵:田口計 長次:石山律雄 おせき:有吉ひとみ 菅野源八郎:中井啓輔 曽根孫四郎:山村弘三 |
||
第10話 | 12月 | 9日大江戸無法地帯 | 植木昌一郎 宮川一郎 |
山内鉄也 | おうら:菊容子 言問の政五郎:石垣守一 石動の十蔵:城所英夫 大八:山本麟一 助五郎:内田勝正 権六:汐路章 伊之:西田良 仙八:川谷拓三 客:田畑猛雄 客:山本弘 矢場の女将:八代郷子 飲み屋の女:岸本康子 助五郎の子分:藤本秀夫 大八の子分:志茂山高也 助五郎の子分:峰蘭太郎 助五郎の子分:藤長照夫 大八の子分:有田剛一 大八の子分:細川純一 矢場の女:尾形徳香 不動の鉄五郎:浪花五郎 |
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第11話 | 12月16日 | かわうそ仁術 | さわさかえ | 内出好吉 | 伊東洪庵(門田十蔵):高松英郎 氏家一馬:近藤洋介 銀造:岩田直二 氏家平次郎:永田光男 処刑場の警護役人:野口貴史 長屋の男:波多野博 与吉:吉岡靖彦(子役) おふみ:小野朝美 |
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第12話 | 12月23日 | 暗闇八百八町 | 加藤泰 | 山内鉄也 | 出来星の長太(長太郎):工藤堅太郎 惣兵衛:吉田義夫 富田屋白兵衛:横森久 びんずる角兵衛:富田仲次郎 てっぺん東助:江幡高志 加兵衛:北原将光 家臣:有島淳平 有馬兵庫頭:森源太郎 役人:前川良三 角兵衛の子分:寺内文夫 角兵衛の子分:福本清三 用心棒:壬生新太郎 役人:池田謙治 角兵衛の子分:矢部義章 用心棒:松本泰郎 |
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第13話 | 12月30日 | 除夜の鐘 | 内出好吉 | 東条才治郎:早川保 乙部九郎右衛門:外山高士 富助:坂田金太郎 おてる:松村康世 おとき:真山京子 壺屋の女将:山口朱実 東条こよ:志乃原良子 吟味与力:国田栄弥 :宮川珠秀 :三木昭八郎 宇吉:中林章 番人:松田利夫 船宿の客:藤原勝 中間:山下義明 同心:峰蘭太郎 :香西正人 番人:杉原範紹 船宿の客:小坂和之 茶店の親爺:大河内宏太郎 竹仙の船頭:友金敏雄 丁稚:西川信夫 :三谷真理子 同心の妻:司京子 録太郎:下野耕司(子役) みえ:船曳富士江(子役) たか:泉春子 重四郎(畦倉重四郎):南原宏治 |
再放送欠番。C.A.LのHPでは「旗本の次男坊 宮川珠秀・三木昭八郎・香西正人」とあるが本編には登場しない。 | ||
第14話 | 1975年 1月 6日 |
巷談 縛られ地蔵 | 植木昌一郎 | 近江屋嘉右衛門:増田順司 丹後屋伝兵衛:山岡徹也 権次:鮎川浩 丑三:三角八郎 横井源太夫:北原義郎 喜兵衛:海老江寛 喜助:池田秀一 弥次馬:神戸瓢介 弥次馬:古川ロック 近江屋の番頭:村田玉郎 弥次馬:泉好太郎 近江屋の丁稚:椿竜二 獅子舞の男:高谷舜二 獅子舞の男:市条亨一 |
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第15話 | 1月13日 | ともだち | 大西信行 | 松尾正武 | 弥太郎:寺田農 おふく:露原千草 荒霜の唐次:牧冬吉 阿弥陀の六助:山口幸生 利吉:広瀬義宣 番人:井上茂 唐次の子分:池田謙治 |
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第16話 | 1月20日 | 父と娘 | 津田幸夫 | 山内鉄也 | お市:二宮さよ子 伊兵衛:美川陽一郎 近江屋万七(儀助):幸田宗丸 紋次:平井昌一 おとき:新井麗子 おたか:荒木雅子 駒吉:大竹修造 :大木唔郎 銀造:木村功 |
||
第17話 | 1月27日 | 友情 | 稲垣俊 | 内出好吉 | 鍵屋仙兵衛:山内明 車屋藤兵衛(川添拓馬):中丸忠雄 室鳩巣:村上冬樹 相模屋番頭:長浜藤夫 権七:高木均 お糸:二本柳敏衣 鍵屋番頭:不破潤 同心:唐沢民賢 :松田明 :疋田泰盛 荻生惣左衛門:辰巳柳太郎 |
荻生徂徠の通称は「総(惣)右衛門」 | |
第18話 | 2月 3日 | 似顔絵の女 | 加藤泰 | 松尾正武 | おとき:土田早苗 雲霧仁左衛門:汐路章 肥前屋小兵衛(肥前の小猿):長谷川弘 向こうみずの三吉:市村昌治 同心:浜伸二 番人:井上茂 |
土田早苗が別役で出演 (辰三の回想で千春としても登場) | |
第19話 | 2月10日 | 天下を盗る―前編― | 稲垣俊 | 山内鉄也 | 水野和泉守:神山繁(前編・後編) 車屋藤兵衛:中丸忠雄(前編・後編) 九一:浜田光夫(前編・後編) 卍屋総兵衛:曽我廼家明蝶(前編・後編) 小川円庵:北沢彪(前編・後編) 松吉:陶隆(前編・後編) 志津:立木悠子(前編・後編) 徳川宗春:菅野忠彦(後編) 有馬兵庫頭:中村錦司(前編・後編) 鍵屋:西山辰夫(前編) 町年寄・樽屋 市川男女之助 小田:森章二(前編・後編) 用人:芝本正(前編) 旅の武士:岩尾正隆(前編) 将軍家御側衆:森源太郎 卍屋の手代:高並功(後編) 水野の用人:笹木俊志(後編) 氷運搬役:遠山金次郎(後編) :藤沢徹夫(後編) |
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第20話 | 2月17日 | 天下を盗る―後編― | |||||
第21話 | 2月24日 | 情は人のためならず | 植木昌一郎 木下亮 |
倉田準二 | 徳三:浜田寅彦 近江屋七左衛門:鈴木瑞穂 おせつ:鮎川いづみ 唐次:上田忠好 市松:早川純一 大野屋利兵衛:西山嘉孝 桑山主水:谷口完 瓦版売り:入江慎也 新八:森秀人 足袋屋の主人:北原将光 吟味与力:酒井哲 居酒屋の女将:八代郷子 :前川良三 :森敏光 おせつの少女時代:坂本有美(子役) :赤松志乃武(子役) :池田美智子(子役) :大鎌良宏(子役) 屋台の親爺:鳴海剣吾 |
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第22話 | 3月 3日 | 人情雛裁き | 植木昌一郎 | 内出好吉 | 仙之助:樋浦勉 お島:磯村みどり お光:杉田かおる おけい:珠めぐみ お峰:杉山とく子 今戸の源兵衛:富田仲次郎 大家:阿木五郎 清兵衛:原聖四郎 庄太:笹木俊志 小者:峰蘭太郎 源兵衛の子分:小坂和之 |
||
第23話 | 3月10日 | 持った病の人助け | 大西信行 | 佐吉:品川隆二 大家六兵衛:花沢徳衛 大塚平兵衛:福田豊土 正太:関敬六 お勢:西岡慶子 玄庵:溝田繁 近江屋:日高久 助八:島米八 お梅:朝永桐子 お鉄:木下サヨ子 お寅:土佐林道子 相模屋:北見唯一 太市:中西信夫 上総屋:島田秀雄 お光:酒井靖乃 :藤川弘 伊勢屋:野村鬼笑 かみさん:美松艶子 大塚津絵:多田理江(子役) |
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第24話 | 3月17日 | 姿なき怪盗 | 植木昌一郎 | 倉田準二 | 多羅尾孫四郎(つちのこの助八):日下武史 吉五郎:田口計 お袖:八並映子 :玉生司郎 岩蔵:山本弘 :笹吾朗 客引き:木谷邦臣 :毛利清三 :古閑達則 :吉本真由美 |
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第25話 | 3月24日 | 天下を裁く名奉行 | 山内鉄也 | お照:北川美佳 本間出羽守:滝田祐介 大室玄蕃:天津敏 市助:小林勝彦 稲生下野守:高野真二 :飯田覚三 :森源太郎 町人:有島淳平 :石月真子 中間:小峰一男 :世羅豊 :片桐竜次 :有田剛一 :小代研一 :京町一代 :林三恵 :広瀬登美子 |
解説(第4部)
[編集]- 榊原伊織を演じる竹脇無我は、第4部と同時期に放映された日本テレビ製作の「鞍馬天狗」の主演とスケジュールが重なったため、伊織は長崎へ留学中という設定となり、第20話のみ登場した。
- 土田早苗演じる伊織の妻・千春と、志村喬演じる小石川養生所の肝煎・海野呑舟が出演する最後の部となる。
- (役名表示される)与力がレギュラー出演する部としては最後となる(それ以降の部では準レギュラー)。
- この部のみ、オープニングやエンディングの背景やCMに入る前のアイキャッチが、大岡忠相が用いた家紋「大岡七宝」をデザインしたものに変更されている(その他の部は、オープニングやエンディングの背景はお白州の砂をイメージした砂模様、アイキャッチは第1部第1話〜第7話のオープニングにて使われた十手が使われている)。オープニングタイトルは家紋を中心に据えたものを使用し、配役や脚本、監督の紹介の間は、「水戸黄門」の木彫りの三つ葉葵を連想させるような、家紋の位置をずらしたものが数カット使用されている。
- オープニングやエンディングで使われる文字が、第1部〜第3部までは手書きの筆文字であったが、第4部から写真植字に近い筆文字の書体に変わった。
- 朝比奈宗源による題字がこの部でも書き直され、その後の各部やNHKのリメイク版でも使用されるように定着することになる。
- さかのぼって第1部〜第3部のDVDボックスのパッケージやDVD盤面のロゴ、メニューなどでも利用されている。
- この部以降、オープニングの配役名のうち大岡忠相が「大岡越前」に変更される(第3部までは「大岡忠相」と記載されている)。
- この部では、三次は船宿を開いているが、船宿の名前は「喜楽」であり、後に定着する「たぬき」とはまだ命名はされていない。
- この部では、南町奉行所の白州に掲げられている額の文字が「天地有情」の4文字に変わる(第3部までは「恬無者」3文字、恬憺虚無あるいは恬惔無為の意であるかの額がかかげられていた)。「有情(うじょう)」は、仏教用語の「人間や動物など心・感情・意識をもつもの」を指し、「この世は生命のいとなみで満ちている」といった意味である。
- 第1部〜第3部では、大岡政談の各エピソードを単独の回で使用することは少なかったが、この部以降、単独回にするケースが増える。
- 史実のフィクション化が、第19話〜第20話「天下を盗る(前編・後編)」(株仲間の成立)をもって終了する。
- 第1話は、室鳩巣の門下にあった相良俊輔が内与力の見習いになる経緯が描かれる。父親の相良小左衛門は、吉宗の江戸の町のお忍びの徘徊の際に命を狙ったが、最後は捨て身で吉宗と忠相の命を救った。
- なお、冒頭、吉宗のお忍びの徘徊の際に、辰三が吉宗と気付いていないが、第1部〜第3部で既に顔を知っている描写があることから不整合となる。また、雪絵と大奥の滝川とも第1部第23話「忠相の結婚」で面識があるはずだが、面識のない描写となっている。これらは一例ではあるが、第4部以降は、第1部〜第3部の初期の「大岡越前」の設定との不整合が目立つようになる。
- 俊輔と村上源次郎は、第3部の池田大助の場合と同様、若い上役と年長の下役という関係から、「村上さん」「相良様」と呼び合い、互いに敬語を使っている。自信喪失した俊輔に源次郎が平手打ちを食わせる場面も描かれた。
- この回に登場した早瀬主水は、自己紹介において「松平長八郎の使いの者」と称している(松平長八郎は文久年間に実在する人物だが、松平長七郎の風説やそれをモデルにした村上元三の小説等が元になって大衆演劇でも使われている)。
- この部のみ、村上源次郎が男やもめから美乃と再婚に至るが、第5部以降は美乃と再婚した設定が抹消される。
- 再婚に至る過程は第3話〜第4話で描かれるが、この部の第1話から再婚に至るまで、源次郎は無精髭を生やし、衣服がボロボロになるまで使っている描写がなされ、再婚の伏線となっている。
- 第4話では、美乃の娘・綾が再婚話に抵抗する描写がなされるが、同様の境遇にあった娘おいとの話(おいとが14歳の頃、母・おときがヨイトマケの仕事で知り合った小頭と再婚する話があったことに反対し、後悔した旨)を聞いて、再婚を認めることになる。
- 祝言では、当初、伊織・千春夫婦は来ない予定であったが、伊織が路銀を工面して長崎から千春のみ戻ってくる。
- 再婚するまで、辰三は村上源次郎宅で食事をとっていたが、源次郎の再婚後は遠慮する描写がある。
- 第5話「艶ぼくろの女」で、盗賊の仲間で、かつて盗賊時代の三次を助けたことがある、お葉が密偵に加わることになり、通常時は「喜楽」で働いている。
- お葉を演じる江波杏子が当時映画の「女賭博師」の「昇り竜のお銀」で人気を博していた時期の放映であり、第10話「大江戸無法地帯」では、女賭博師に扮し、忠相の潜入捜査に加担している。
- 後述するが、第24話にてお葉は忠相をかばい死亡する。
- 第6話以降、この部の特徴の1つである物価高対策について言及されるようになる。なお、享保の改革において、当初はデフレ政策をとったため米価が下がり、財政に困窮する武士および農民(この描写は第1部〜第3部に描かれている)を救済しようと試みた。この部では物価高対策を扱っている。この対策に向けて実現に奔走する姿を描く。この部では、登場人物に室鳩巣(享保19年没)や荻生徂徠(享保13年没)が登場するが、時系列的には整合が取れている。
- 第9話「母子しぐれ」では、当時存在しなかった「佃の人足寄場送り」などの台詞が登場する。また、第12話「暗闇八百八町」でも「佐渡送り、水替人足を申し付ける」という台詞が出ているが、この制度を発案したのは石谷清昌(勘定奉行)によるもので、忠相死後の1778年に始まっているため、これも忠相の在任時は存在しない。
- 第14話「巷談 縛られ地蔵」は、講談「大岡政談」に存在したもので、元は北宋の判官包拯の故事(「包公案」)からできたものである。この「大岡越前」では、あまり扱われなかった題材でもある(リメイクは第9部第14話「縛られたお地蔵様」のみ)。
- この回のラストに、地蔵に最初に縄をかけた辰三が願をかけるが、それが成就するのは第9部である。また、第9部のリメイクでも最初に地蔵に縄をかけたのは辰三であり、別の願をかける。
- 第17話、第19話〜第20話の脚本を担当した稲垣俊は、その後は、第7部第9話「天下一品意地くらべ」まで脚本を担当しない。同氏は第1部では最も多く脚本(連名の第1話を含めれば10話)を手がけ、また、伊織が強く関与する話や友情を描いた作品を比較的多く担当しており、第20話ではこの部で唯一伊織が登場することからも、初期の「大岡越前」の骨格作りを担当したキーマンとも言える。以降、「大岡越前」は、同心たちの家族を描いたファミリードラマ化が進み、大岡政談の再度の翻案・過去作の使い回しが増えていくことになる。
- 第17話はじめに、村上源次郎が剥がそうとした落書は、「わるくもなし 沙汰ほどにないもの 飛騨がからくりと 大岡越前守」であり、当時江戸市中で実際に書かれた狂歌である。
- 第17話にて、この物語の冒頭の山田奉行になる前の(20年前の)忠相の友人(車屋藤兵衛)が登場し、抜本的な物価高対策の話となる第19話〜第20話の伏線となっている。
- 第17話にて、荻生徂徠に紹介された車屋藤兵衛は、忠相と20年ぶりに再会した「かわぞえたくま」であることが分かる。同じ道場で剣術修業に励み、町内のごろつきと喧嘩した仲で、忠相とともに小十人組を務めていた(史実でも大岡忠相は小十人組頭を経験している)。
- 第19話〜第20話「天下を盗る」で、忠相と車屋藤兵衛が物価高対策として提案したものは、劇中の台詞と史実の整合性が取れるものがあり、享保8年(1723年)10月、忠相らが作成した七か条からなる「物価引き下げに関する意見書」と合致する。当時としては流通革命ともいうべきもので、忠相らは、幕府主導で商業の統制を図るため商人を組織化した方が望ましいとして、生活必需品を扱う商人は幕府に冥加金を収めさせ、問屋・仲買・小売まで「仲間」を作り販売権の独占などの特権を認めるが、相場書を提出させ、相場が高くなった場合は仲間で吟味して高くなった理由を提出させる。このような政策をとれば、物価を統制することができると考えた。忠相は、享保9年(1924年)、生活必需品を取り扱う問屋を集め、問屋・仲買・小売りという流通機構の根幹を確立させようとした。結果として、忠相の意見は全面的に受け入れられ、享保9年(1924年)に「物価引き下げ令」として発布された。忠相の意見書で提案のあった仲間は後に発展して株仲間となる。享保の改革で忠相が実際に物価高対策として提案し採用されたものである。第1部の解説に書いたとおり、脚本担当の稲垣俊らしく、第1〜3部の傾向と同様、史実をうまくフィクションに落とし込んだストーリーを作り上げている。
- 第20話「天下を盗る―後編―」が、土田早苗演じる千春が登場する最後の回となる(第5部以降病死した設定となるため)。
- 第23話「持った病の人助け」は、大岡政談(落語)の1つ「五貫裁き」を翻案している(毎日一文ずつ返す設定などは落語と同じ)。
- 第24話「姿なき怪盗」で、江波杏子演じるお葉は、背後から斬られそうになった忠相を身を挺してかばい斬られた。養生所に運ばれ海野呑舟の手当を受けるが、手当の甲斐なく絶命することになる。
- お葉は、お葉の実妹で養生所手伝いのお千代と文吉の祝言を見ないまま帰らぬ人となる。
- 第1部から小石川養生所の肝煎だった海野呑舟を演じた志村喬も、忠相の身代わりとなって斬られたお葉を治療するシーンが最後の出演となった。
- のちに切られ役として有名になった福本清三がオープニングには紹介がなく第1話、第6話などに出演し、第12話「暗闇八百八町」では配役名がない形で紹介されている。
- 汐路章、川谷拓三は、第10話のオープニングで、配役名がない形で紹介されている。
- 関西地区に於けるテレビネットワーク腸捻転の解消に伴い、朝日放送で放送された最後の部である。次の第5部より毎日放送に移行する。
- この第4部からポスターの「放送開始」の書体が太くなった。
再放送と欠番(第4部)
[編集]- 第13話「除夜の鐘」は2004年のCS放送・TBSチャンネルでの放映までしばらく再放送されず、2014年の時代劇専門チャンネルでは放送されているが、地上波では2020年現在も再放送されていない。なお、2014年の時代劇専門チャンネルの放映時には、通常の再放送欠番回と同様に「現代においては不適切な表現がある」との注釈があり、按摩や妾という単語を差別ととらえる人への配慮とみられる。
- 第4部のDVDボックスは、ナレーションのカット・差別表現部分の加工処理がされており、現存する完全な素材を用いていない。
- 2014年2月から時代劇専門チャンネルで放送されている素材は、DVDボックスで使用された素材ではなく、ナレーションや差別表現などのカットのないものである。
第5部
[編集]大岡越前 第5部 | |
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ジャンル | テレビドラマ |
原作 | 葉村彰子 |
脚本 |
植木昌一郎 加藤泰 津田幸於 廣澤榮 大西信行 山内鉄也 |
監督 |
内出好吉 倉田準二 山内鉄也 松尾正武 |
出演者 |
加藤剛 竹脇無我 宇津宮雅代 和田浩治 高橋元太郎 山口崇 加藤治子 大坂志郎 片岡千惠藏 |
製作 | |
製作総指揮 | 松下幸之助 |
プロデューサー |
逸見稔 西村俊一 郡進剛 |
制作 | TBS |
放送 | |
放送国・地域 | 日本 |
放送期間 | 1978年2月6日 - 1978年7月31日 |
放送時間 | 月曜日20:00 - 20:55 |
放送枠 | ナショナル劇場 |
放送分 | 55分 |
回数 | 全26 |
「大岡越前 第5部」(おおおかえちぜん だい5ぶ)は1978年2月6日から1978年7月31日までナショナル劇場で放送された時代劇。製作はC.A.L。全26話。
概要(第5部)
[編集]大岡忠相は鋭い観察力で悪人達からは恐れられ、また町民たちからは人情深い奉行として慕われている。忠相の親友・榊原伊織は、長崎で妻・千春を亡くすが、医学の知識を深め江戸へ帰ってきた。村上源次郎はじめ、若手同心の風間駿介、すっとびの辰三など真面目で明るい仲間たちと力を合わせて難しい事件を次々解決していく。この部では、若手同心の成長を描いており、また、忠相の態度も人情味ある裁きが増えていく。
レギュラー出演者(第5部)
[編集]- 大岡越前:加藤剛
- 榊原伊織:竹脇無我(第1話~第2話、第5話、第8話、第10話、第14話、第19話、第26話)
- 雪絵:宇津宮雅代(第1話~第4話、第6話、第9話、第11話~第13話、第15話~第26話)
- 風間駿介:和田浩治(第1話~第10話、第12話~第26話)
- 猿(ましら)の三次:松山省二(第1話~第11話、第13話~第16話、第18話~第22話、第24話~第26話)
- すっとびの辰三:高橋元太郎
- 高坂千絵:山口いづみ(第1話~第3話、第5話、第7話、第10話~第11話、第14話~第15話、第19話、第21話、第26話)
- お花:遠藤真理子(第1話~第6話、第12話~第13話、第15話、第17話~第18話、第20話~第26話)
- おとき:榊千代恵(第1話~第10話、第13話、第16話、第18話~第21話、第24話、第26話)
- 工藤新吾:藤間文彦(第1話~第3話、第5話~第8話、第10話~第11話、第13話~第15話、第18話~第19話、第26話)
- 与力:疋田泰盛
- 同心:木谷邦臣、森源太郎、山田良樹
- 徳川吉宗:山口崇(第1話、第9話、第14話、第26話)
- 大岡妙:加藤治子(第1話、第4話、第14話~15話、第19話、第23話、第26話)
- 村上源次郎:大坂志郎(第1話~第4話、第6話~第9話、第11話~第12話、第16話~第20話、第22話~第23話、第25話~第26話)
- 大岡忠高:片岡千惠藏(特別出演)(第1話、第4話、第9話、第11話、第14話~第15話、第19話〜第23話、第26話)
準レギュラー
[編集]スタッフ
[編集]- 製作総指揮:松下幸之助
- 製作代表:松下正治、丹羽正治
- 製作:山下俊彦、神前善一
- 原案:葉村彰子
- 脚本:植木昌一郎、加藤泰、津田幸於、廣澤榮、大西信行、山内鉄也
- 音楽:山下毅雄
- 題字:朝比奈宗源
- ナレーター:芥川隆行
- 撮影:萩屋信、原田裕平、脇武夫、山岸長樹
- 美術:鈴木孝俊、高見哲也
- 録音:面屋竜憲、渡部芳丈、神戸孝憲、加藤正行
- 照明:金子凱美、伊勢晴夫、真城喩、大谷康郎、北口光三郎
- 編集:河合勝巳
- チーフ助監督:矢田清巳、髙倉祐二、金鐘守
- 擬斗:菅原俊夫(東映剣会)
- 邦楽監修:中本敏生
- 衣裳:佐々木常久、植田光三、東京衣裳
- 美粧・結髪:東和美粧
- 装置:青木茂雄、野瀬善和
- 装飾:関西美工
- 記録:石田照、森村幸子、藤原凪子、満尾敦子、川島庸子、梅津泰子、佐久間良子
- 演技事務:山下義明
- 進行主任:山田勝、杉浦満洲男
- 現像:東洋現像所
- 協力:俳優座、京都大覚寺
- 制作協力:東映
- プロデューサー:逸見稔、西村俊一、郡進剛
- 特技:宍戸大全
- 監督:内出好吉、倉田準二、山内鉄也、松尾正武
作品リスト(第5部)
[編集]話数 | 放送日 | サブタイトル | 原案 | 脚本 | 監督 | ゲスト | 備考 |
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第1話 | 1978年 2月 6日 |
大岡越前 | 葉村彰子 | 植木昌一郎 | 山内鉄也 | お柳:岡田可愛 高坂左内:成田三樹夫 逃げ水の長五郎:上田忠好 与力:疋田泰盛 同心:森源太郎 同心:木谷邦臣 同心:山田良樹 :友金敏雄 :大矢敬典 :白井孝史 :土橋勇 :大城泰 :大月正太郎 :矢部義章 :高谷舜二 :江原政一 :東孝 |
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第2話 | 2月13日 | すり替えられた薬 | お絹:大関優子 武蔵屋宗兵衛:堀雄二 叶屋仙蔵:富田仲次郎 多紀玄斉:高城淳一 岩松:江幡高志 竹三:稲吉靖司 石出帯刀:谷口寛 喜助:唐沢民賢 太吉:上屋健一 太兵衛:寺島雄作 用人棒:野口貴史 仙太:鳥巣哲生 喜作:寺下貞信 与力:疋田泰盛 同心:森源太郎 同心:木谷邦臣 同心:山田良樹 :武田てい子 :池田謙治 養生所の従業員:峰蘭太郎 用心棒:福本清三 :石原須磨男 :藤井章満 :和田秀一郎 :藤沢範彦 :富永佳代子 :宮崎晴子 :前川恵美子 :鶴田孝子 :村上広明 |
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第3話 | 2月20日 | 欲しかった思い遣り | 加藤泰 | きの:藤村志保 いろはの銀次:大門正明 竹内道庵:遠藤太津朗 向かいの小母さん:桜むつ子 真田次郎:岡崎二朗 寺の和尚:原健策 おれん:杉本真智子 禿頭の大家:北原将光 質屋の番頭:堀内一市 吟味与力:田畑猛雄 大店の女房:三浦徳子 提重の女:鰐石鈴子 弥次馬:千葉保 :阿波地大輔 :有島淳平 :竹内健一 :五十嵐義弘 :駒田真紀 :由井恵三 :小山花子 :野内忠義 |
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第4話 | 2月27日 | 恐怖!雨の夜の辻斬り | 植木昌一郎 | 内出好吉 | 宮部誠四郎:藤巻潤 白坂刑部:滝田裕介 森三左衛門:浜田寅彦 志津:本阿弥周子 傘屋主人:西山嘉孝 刀屋主人:永田光男 朴庵:海老江寛 川庄船頭:山本弘 火盗与力:千葉敏郎 丹後屋儀助:玉生司郎 :端田宏三 :衰和田良太 :美川伶子 与力:疋田泰盛 同心:森源太郎 :小峰隆司 同心:木谷邦臣 同心:山田良樹 |
再放送欠番 | |
第5話 | 3月 6日 | 襲われた目撃者 | 倉田準二 | 寅市:藤岡重慶 藤兵衛:神田隆 お咲:島村佳江 伊蔵:近藤宏 吟味与力:田畑猛雄 与力:疋田泰盛 同心:森源太郎 同心:木谷邦臣 同心:山田良樹 門番:有島淳平 桶屋:波多野博 浪人:宮城幸生 養生所従業員:峰蘭太郎 火の番:畑中伶一 源蔵:ハナ肇 |
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第6話 | 3月13日 | 足を洗った女 | お柳:岡田可愛 喜助:吉田義夫 香雲屋市兵衛:武藤英司 田原屋三右衛門:山岡徹也 源七:松山照夫 儀作:小田部通麿 巳之松:大木正司 与力:疋田泰盛 同心:森源太郎 同心:山田良樹 同心:木谷邦臣 同心:田中弘史 :遠山金次郎 :柳川昌和 :成瀬正 |
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第7話 | 3月20日 | かけた情けに怨みの十手 | 内出好吉 | 善八:河原崎長一郎 太市:伊藤洋一 儀十:鮎川浩 喜右衛門:北見唯一 魚屋:西田良 丹後屋番頭:国一太郎 :千葉保 :三島猛 :堀北幸夫 :早見栄子 与力:疋田泰盛 同心:森源太郎 同心:木谷邦臣 同心:山田良樹 :友金敏雄 :大矢敬典 :志茂山高也 :森谷譲 壺振り:遠山金次郎 :西山清孝 魚屋:細川純一 :和田秀一郎 :前川恵美子 :鶴田孝子 お茂:長内美那子 |
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第8話 | 3月27日 | 手鎖り御用旅 | 植木昌一郎 津田幸於 |
松尾正武 | お市:上村香子 文吉:工藤堅太郎 宗兵衛:小林重四郎 金三:鮎川浩 寅八:山本一郎 お徳:村田知栄子 百姓女:島村昌子 代官所手代:浜田雄史 百姓:梶本潔 同心:森源太郎 :河野実 :吉岡秀夫 :吉田滋 養生所の従業員:峰蘭太郎 :藤長照夫 :丸平峰子 :星野美恵子 :長谷川美薫 :鶴田孝子 |
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第9話 | 4月 3日 | 大奥の陰謀 | 植木昌一郎 | 山内鉄也 | 岩瀬:川口敦子 倉橋:白木万理 伊助:南祐輔 黒門町の仁吉:西山辰夫 呼込み:田渕岩夫 医師:溝田繁 瀬川:松村康世 梅乃:志乃原良子 河内屋弥右衛門:芦田鉄雄 与力:疋田泰盛 同心:森源太郎 同心:木谷邦臣 同心:山田良樹 :下元年世 :壬生新太郎 :平河正雄 駕籠屋:波多野博 :岡田艶子 :大月正太郎 駕籠屋:小峰隆司 :友金敏雄 :大矢敬典 |
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第10話 | 4月10日 | 殴り込み仁術 | 廣澤榮 | 倉田準二 | 川波の定吉:樋浦勉 蔵前の嘉兵衛:嵯峨善兵 山城屋:堀雄二 鼬の浪人:城所英夫 瀬川玄沢:江並隆 医師:伊東亮英 銀三:島米八 伍作:田畑実行 職人:梶本潔 医師:原聖四郎 与力:疋田泰盛 同心:森源太郎 同心:木谷邦臣 同心:山田良樹 :美樹博 :松本龍平 :卓木宏之 備前屋番頭:宮城幸生 嘉兵衛の子分:笹木俊志 養生所の従業員:峰蘭太郎 :藤長照夫 :松原健司 :和田秀一郎 :小坂和之 :大崎紀子 :小西由貴 :鶴田孝子 :前川恵美子 :藤沢範彦 |
堀雄二の役名は、劇中では 第2話の武蔵屋宗兵衛 (台詞では「武蔵屋の大旦那」) だという台詞がある。 | |
第11話 | 4月17日 | 白州に哭いた母二人 | 大西信行 | 内出好吉 | おうめ:杉田かおる おさき:中原早苗 丹次:西沢利明 おまさ:北林早苗 佐二郎:塚本信夫 おやす:小野朝美 長屋の女:小林泉 同心:山田良樹 同心:木谷邦臣 :野村鬼笑 :鶴田孝子 |
||
第12話 | 4月24日 | 唐獅子の復讐 | 山内鉄也 | 山内鉄也 | おりん:ジュディ・オング 石川主膳:下元勉 甚左衛門:森健二 大村屋重助:北村英三 廈門権兵衛:石橋蓮司 唐津屋八右衛門:西山辰夫 肥前屋藤兵衛:山口幸生 玄海屋助左衛門:中村錦司 虎鮫:山本一郎 番頭:入江慎也 北町の同心:大木晤郎 南町与力:疋田泰盛 南町同心:森源太郎 南町同心:木谷邦臣 南町同心:山田良樹 やくざ:井上茂 :乃木年雄 :和田昌也 :島田秀雄 :道井恵美子 :楠本光子 おたね:貴田智子 :池田謙治 用心棒:志茂山高也 :大月正太郎 :大矢敬典 :友金敏雄 松平能登守:那須伸太朗 :小田正作 :山部薫 :小坂和之 |
再放送欠番 | |
第13話 | 5月 1日 | 消えた千両富くじ | 津田幸於 | 倉田準二 | 島吉:品川隆二 お浜:磯村みどり 小梅:八木孝子 貞吉:高城淳一 仙造:宮口二郎 越前屋幸助:山村弘三 伊勢屋勘兵衛:海老江寛 お条:河東けい 世話人:中村錦司 医者:堀内一市 職人:伝法三千雄 内儀:小笠原町子 内儀:小野朝美 鬼頭弥十郎:秋山勝俊 与力:疋田泰盛 同心:森源太郎 同心:木谷邦臣 同心:山田良樹 :島田秀雄 :中江一郎 :友金敏雄 :大矢敬典 |
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第14話 | 5月 8日 | 将軍様の人情裁き | 植木昌一郎 | お園:佐野アツ子 伊豆屋仁兵衛:山岡徹也 牧野左兵衛:須藤健 石上主水:穂高稔 牧野弥惣次:中村孝雄 駕籠政:藤尾純 牧野弥一郎:剣持伴紀 牧野弥左衛門:飯田覚三 伝次:阿波地大輔 儀助:下元年世 与力:疋田泰盛 同心:森源太郎 同心:木谷邦臣 同心:山田良樹 :千代田進一 養生所の従業員:峰蘭太郎 :友金敏雄 :大矢敬典 伊豆屋の配下:小峰隆司 :高橋仁 :萩原郁三 牧野家の家臣:白井滋郎 :川辺俊行 :竹内健一 :和田秀一郎 :藤沢範彦 :前川恵美子 原田孫太夫:加藤嘉 |
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第15話 | 5月15日 | 天下御免の偽名医 | 内出好吉 | 荒神の為五郎:小池朝雄 金次:寺田農 おしの:新海百合子 六兵衛:山村弘三 勘八:黒部進 宝屋宗助:北村光生 武市:滝譲二 越前屋:市川男女之助 :原聖四郎 :国田栄弥 :伝法三千雄 :宮川珠季 :高橋美智子 与力:疋田泰盛 同心:森源太郎 :友金敏雄 同心:木谷邦臣 同心:山田良樹 養生所の従業員:峰蘭太郎 :和田秀一郎 :藤沢範彦 :大矢敬典 :奈辺悟 :司裕介 :世羅豊 :松原健司 :林三恵 :多田和玉 |
再放送欠番 | ||
第16話 | 5月22日 | 通りやんせ | 津田幸於 | 山内鉄也 | 伊佐吉:高橋長英 仙蔵:金井大 お紺:谷口香 宗七:亀石征一郎 大和屋甚助:原健策 信濃屋伊兵衛:玉生司郎 お米:上田ひとみ 市助:入江慎也 |
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第17話 | 5月29日 | 帰って来た木鼠小僧 | 加藤泰 | 松尾正武 | 向うきずの虎:汐路章 お芳:西崎みどり 水野一学:坂口徹 山猫の権次:浜伸詞 水野の用人:柳川清 木鼠吉五郎:木村功 お富:吉行和子 甚兵衛:藤原釜足 瓦版売り:大橋荘多 尾張屋の主人:那須伸太朗 女房:美松艶子 南町与力:疋田泰盛 吉五郎の配下:宮崎博 :川辺俊行 :松本泰郎 :野内忠信 :福中勢至郎 |
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第18話 | 6月 5日 | 長屋住まいの御奉行様 | 植木昌一郎 | 山内鉄也 | お道:丸山秀美 山城屋仙右衛門:増田順司 井原十次郎:蜷川幸雄 連雀町の文蔵:田口計 神崎五郎次:内田勝正 仙之助:大竹修造 お兼:藤山嘉子 伊太八:有川正治 南町与力:五十嵐義弘 嘉助:邦保 長屋の人:小笠原町子 長屋の人:坂本和子 太一郎:岡本崇 与力:疋田泰盛 同心:森源太郎 同心:木谷邦臣 同心:山田良樹 文蔵の子分:笹木俊志 文蔵の子分:藤沢徹夫 長屋の住人:福本清三 |
||
第19話 | 6月12日 | 復讐に燃える女 | 小野寺兵衛:河津清三郎 勘次:常田富士男 小野寺啓三郎:菅貫太郎 おけい:二本柳俊衣 大家:伊沢一郎 松の市:松田明 火の番:千葉保 小野寺家用人:森下鉄朗 仲間:重久剛 |
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第20話 | 6月19日 | 酒に呑まれた男 | 倉田準二 | お袖:栗田ひろみ 清吉:河原崎健三 源次:船戸順 おやす:有吉ひとみ 吉五郎:森幹太 女房:松村康世 | |||
第21話 | 6月26日 | 犬に咬まれたドジな奴 | 山内鉄也 | 伊助:谷村昌彦 お米:三崎千恵子 久兵衛:稲葉義男 お千代:池田恭子 六蔵:中田博久 市松:江幡高志 酒屋の親父:北見唯一 音吉:井上茂 与力:疋田泰盛 同心:森源太郎 同心:木谷邦臣 同心:山田良樹 |
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第22話 | 7月 3日 | 父娘の絆 | 津田幸於 | 仁助:内藤武敏 森田屋藤蔵:田中明夫 矢崎左馬之助:垂水悟郎 お袖:麻田ルミ 米吉:牧冬吉 伝次:下元年世 大津屋佐兵ヱ:市川男女之助
卯七:家野繁次
若い男:新田章
おかみ:丸平峰子
笊売り:秋山勝俊
与力:疋田泰盛 | |||
第23話 | 7月10日 | 裁けなかった恋の道 | 加藤泰 | 大江長兵衛:芦屋雁之助 片山茂八郎:水島道太郎 お久:三浦リカ 片山さえ:ホーン・ユキ 部屋頭の甚九郎:田口計 おかや:石井富子 家主源六:北村英三 丁の目の半次:市村昌治 長屋の月番:日高久 大工:高井清 親方:蓑和田良太 与力:疋田泰盛 同心:森源太郎 同心:木谷邦臣 同心:山田良樹 |
落語「大工調べ」の翻案 | ||
第24話 | 7月17日 | 仇討ち幽霊駕籠 | 植木昌一郎 山内鉄也 |
おとよ:松木聖 熊市:うえだ峻 八蔵:武藤章生 音二郎:小林勝彦 おかつ:十勝花子 徳兵衛:堺左千夫 鮫十:阿部希郎 北町の同心:石浜祐次郎 瓦版屋:広瀬義宣 医者:藤沢薫 与力:疋田泰盛 同心:森源太郎 同心:木谷邦臣 同心:山田良樹 門番:有島淳平 房吉:司裕介 |
|||
第25話 | 7月24日 | 誘拐された雪絵 | 山内鉄也 | 源八:井上昭文 霞の為蔵:山本麟一 伊勢屋嘉兵衛:岩田直二 半次:大木正司 与力:疋田泰盛 同心:森源太郎 同心:木谷邦臣 同心:山田良樹 :国一太郎 :大木晤郎 :池田謙治 原田甚五郎:新田昌玄 お仙:江波杏子 |
|||
第26話 | 7月31日 | 目黒に消えた公方様 | 植木昌一郎 | 倉田準二 | お久美:芦川よしみ 横地勘太夫:南原宏治 宗兵衛:御木本伸介 蛇崩の仙八:南道郎 お関:町田祥子 大河内丹後守:永野達雄 六造:稲吉靖司 百姓女:小林泉 百姓女:早見栄子 与力:疋田泰盛 同心:森源太郎 養生所従業員:峰蘭太郎 同心:山田良樹 上様の供侍:笹木俊志 |
解説(第5部)
[編集]- この部は、第1部で稲垣俊に次いで2番目に多く脚本(9話)を担当した津田幸於(津田幸夫)が比較的多く担当しており、初期に近い描写がある。
- オープニング/エンディングの背景は、第1〜3部を踏襲したものに戻るが、第1〜3部までは白州をイメージした砂の模様が渦状で青と緑色で構成されていたが、第5部では砂の模様が直線状や弧状になり、青地だけになっている。
- 番組冒頭に流れるオープニングジングルが、CM挿入前のアイキャッチで流れるジングル(オープニングよりも短め)が使われている回がある。
- 第4部から変わった朝比奈宗源による題字が継続して使用されている。CM挿入前のアイキャッチは、第3部までのアイキャッチの十手をかたどったデザインで、文字の部分のみ変更があり、第3部後半に修正された「大岡越前」の題字が使用されている。
- オープニングの配役紹介の順番に一部変更があり、竹脇無我の出演時は、大坂志郎の後に紹介されるようになった。ただし、片岡千恵蔵が出演の場合は、従来通りである。
- 南町奉行所の白州に掲げられている額の文字が「守道有天知」に変わる。書き下すと「道を守れば天の知る有り」であり、意味は「人としての道さえ守れば、天が知ることになる(から、幸福が訪れるだろう)」である。
- 第4部を20話を除き休演した榊原伊織が復帰し、海野呑舟(志村喬)は第4部第24話以降登場しないため小石川養生所の所長になった。また伊織の妻・千春も長崎留学中に病死(享年28)した設定となり、第2話にて伊織が墓前に参る場面が描かれる。
- この部から和田浩治演じる同心・風間駿介が登場した(第9部まで出演)。好評につき風間を主役としたスピンオフ作品「疾風同心」「八丁堀暴れ軍団」も制作された(放送は東京12チャンネル)。
- 第4部で後添えをもらった村上源次郎の設定は、この部以降継承されない。
- 奉公人のおはな役が遠藤真理子に変わり第10部に至る(ただし、第5〜6部の表記は「お花」)。このころから、辰三との距離が縮まり始める。
- 猿(ましら)の三次役の松山英太郎はプロデューサーに転身するために降板し、実弟の松山省二と交代(第6部から復帰)する。
- この部より、三次の飯屋の名前が「たぬき」として定着する(第10部を除く)。
- この部のみ、三次の妹「おとき」が登場し、通常は「たぬき」で働いている。
- この部のみ、大部屋俳優4人が名前の設定されない与力、同心役でレギュラー出演し、オープニングでは配役名のない状態で紹介されている。
- 第1話に登場する高坂左内は、厳しい拷問や冤罪などを作ったため、南町奉行所から罷免された元同心で、その妹・高坂千絵は、小石川養生所で働くことになる。高坂千絵は、次第に伊織に惹かれていくことになるが、伊織の亡き妻・千春の思いには打ち勝てないでいる。
- 第2話「すり替えられた薬」、第10話「殴りこみ仁術」にて、雪絵の養父・大番頭吉本作左ヱ門役だった堀雄二が武蔵屋宗兵衛役でゲスト出演している(ただし、第10話のオープニングやC.A.Lの公式ページは「山城屋」と紹介されているミスがある)。
- 第3話〜第4話にかけて、小石川養生所にかかっていれば悲劇が防げたであろう話になっている。初期にかけては、小石川養生所の役割が広く知られている描写が多かったが、後戻りしている状況にある。第1部第10話「裁かれる者は....」で小石川養生所設立の発端となる話があるために不整合がある。
- 第3話「欲しかった思い遣り」では、村上源次郎が「おたふく風邪」にかかる描写がある。第2部第18話「すっとび辰の失恋」にて、忠相がおたふく風邪にかかり、榊原伊織が持ってきた薬(実はイギリス人が飲むウイスキー)を源次郎が一緒に飲む描写がある。その際には、おたふく風邪に伝染しなかったようである。
- 第4話「恐怖!雨の夜の辻斬り」では、火付盗賊改方の役宅がある描写となっている(池波正太郎の「鬼平犯科帳」と同様の描写)。この作品の初期は、火付盗賊改方頭の屋敷がそのまま役宅代わりに使われている描写があり、時代考証から見ても正しい描写となっていたが(例:第2部第10話「下手人は火あぶり」等)、他の時代劇の影響を受け、時代考証的には後退している。
- 第11話 「白州に哭いた母二人」では、第1部第21話「父なればこそ」で数分の寸劇として扱われた大岡政談の「子争い」を1話分の題材としている。
- 第12話「唐獅子の復讐」は、復讐劇としては第1部第15話「折鶴殺人事件」の翻案である(長崎で抜け荷の疑いをかけられた者の敵討ち)。
- 第17話「帰って来た木鼠小僧」は、講談「大岡政談」の「盗賊・雲霧五人男(雲霧仁左衛門)」に出てくる「木鼠小僧吉五郎」を扱った「盗賊・雲霧五人男」の後日談となっており、第1部第16話「義賊木鼠小僧」の木鼠小僧佐七との関連性は不明である。
- 木村功演じる木鼠小僧吉五郎は、7年前に北・南町の両奉行所の雲霧仁左衛門一味の捕縛から逃れた唯一の賊(義賊)で、越後出雲崎の代官所から逃がれ7年間、名前を変え田畑を耕し、村を襲う押し込み強盗から救い、強盗を更生させてきた。雲霧一味の捕縛の7年後、江戸に「帰って来た」設定であり、第1部の木鼠小僧佐七との共通点は「義賊」だけである。
- 冒頭、村上源次郎が仏壇の位牌に話しかける描写があるが、亡き妻と千春の位牌しかなく、この2人にのみ話しかけており、忠相の許嫁で千春の姉だった千歳への言及がない。
- この回では、旗本・水野一学の知行地の年貢50両を納めに来た藤原釜足演じる甚兵衛が、木鼠小僧吉五郎の娘・お芳によって50両入った財布を掏られる。その後、村上源次郎がお芳を捕らえ、50両は見つかったものの、今度は甚兵衛の行方が分からなくなる。甚兵衛は、水野家に経緯を話したものの水野家の用人にきつく咎められ、甚兵衛が身投げしようとする。その場に居合わせた木鼠小僧吉五郎と忠相に助け出されるが、吉五郎は妻女のために持ってきていた50両を老人・甚兵衛に手渡す。木鼠小僧吉五郎は、当初の目的通り、奉行所に名乗り出て、死罪獄門を言い渡されるが、罪状書に老中の裏判がなかったため、解き放ちとなった。忠相の意図としては、「旧悪を裁くのはたやすいが、悔い改めようとしている悪人達に絶望だけを与え、刑罰がかえって悪を作り出す元になる」とのことで、第3部第20話「ゆすり」の「旧悪」を踏まえたものかは不明である。
- この話では村上源次郎がギックリ腰となり、木鼠小僧吉五郎の娘・お芳に介抱されるシーンでは、亡き娘・千春の姿と重ねて見ている場面がある。なお、本作のスピンオフ作品「疾風同心」で、大坂志郎演じる村瀬源兵衛(「疾風同心」では大坂志郎の役名は変更となっている)の娘が香織という名で、この回のお芳役の西崎みどりが演じた。
- 第23話「裁けなかった恋の道」の白州の裁断では、第3部第21話「人情大工裁き」と同様、質屋の鑑札がない家主(大家)が、ため込んだ店賃の質草としたことを問題視している(この点は第3部第21話の解説を参照されたい)。
- 悪役に「丁の目の半次」が登場するが、その後の部でも度々この名前が悪党の名前で使われる。第12部で猿の三次にかわり「たぬき」を引き継いだ左とん平が演じる丁の目の半次と同じ通り名であるが、関係は不明である。
- 第26話「目黒に消えた公方様」が放送ライブラリーで視聴可能である。
- サブタイトルの通り、古典落語の「目黒のさんま」をベースにしている。落語の「目黒のさんま」では殿様の設定がさる大名の殿様であることが多いが、本放送の時期は存命であった8代目林家正蔵(彦六)が殿様の設定を将軍様としてよく演じていた。
- 老中役で幸田宗丸が、北町奉行役で永井智雄が出演する回があるが、オープニングでは役者名の紹介のみで配役名の紹介がなかった。
再放送と欠番(第5部)
[編集]- 第4話「恐怖!雨の夜の辻斬り」、第12話「唐獅子の復讐」、第15話「天下御免の偽名医」は2004年までしばらく再放送されなかった。なお、第4話「恐怖!雨の夜の辻斬り」は、2014年の時代劇専門チャンネルの放映時には、通常の再放送欠番回と同様に「現代においては不適切な表現がある」との注釈があり、精神障害者に対する誤解を招く表現(雨が降れば気が触れた者の気が高まる、など)があるためと見られる。他作品は現段階では不明である。
- 第5部のDVDボックスは、ナレーションのカット・差別表現部分の加工処理がされており、現存する完全な素材を用いていない。
- 2014年3月から時代劇専門チャンネルで放送されている素材は、DVDボックスで使用された素材ではなく、ナレーションや差別表現などのカットのないものである。
第6部
[編集]大岡越前 第6部 | |
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ジャンル | テレビドラマ |
原作 | 葉村彰子 |
脚本 |
植木昌一郎 津田幸於 廣澤榮 柴英三郎 櫻井康裕 大西信行 飛鳥ひろし |
監督 |
工藤栄一 倉田準二 山内鉄也 松尾正武 居川靖彦 岡本静夫 |
出演者 |
加藤剛 西郷輝彦 宇津宮雅代 和田浩治 松山英太郎 高橋元太郎 山口崇 加藤治子 大坂志郎 片岡千惠藏 |
製作 | |
製作総指揮 | 松下幸之助 |
プロデューサー | 西村俊一 |
制作 | TBS |
放送 | |
放送国・地域 | 日本 |
放送期間 | 1982年3月8日 - 1982年10月11日 |
放送時間 | 月曜日20:00 - 20:55 (1982年10月以降は20:54まで) |
放送枠 | ナショナル劇場 |
放送分 | 55→54分 |
回数 | 全32 |
「大岡越前 第6部」(おおおかえちぜん だい6ぶ)は1982年3月8日から1982年10月11日までナショナル劇場で放送された時代劇。製作はC.A.L。全32話。
概要(第6部)
[編集]大岡忠相は鋭い観察力で悪人達からは恐れられ、また町民たちからは人情深い奉行として慕われている。一方、忠相の親友・榊原伊織は、長崎へ留学している。伊織が不在の小石川養生所を任された雪絵の乳姉弟・橋本悟は、腕は良いが気の弱い性格で、養生所をあずかるには荷が重すぎたため、養生所は玄庵門下の医師の専横状態となっていた。そこへ伊織に付いて医術を学び、伊織とは義兄弟の契りを交わした新三郎が長崎からやって来た。新三郎は、蘭方に関しては伊織も及ばぬ腕というお墨付きで、伊織が長崎からよこした名医である。新しいメンバーとともに、村上源次郎はじめ、同心の風間駿介、すっとびの辰三など真面目で明るい仲間たちと力を合わせて難しい事件を次々解決していく。
レギュラー出演者(第6部)
[編集]- 大岡越前:加藤剛
- 新三郎(おらんだ新三):西郷輝彦(第1話~第2話、第4話、第7話、第9話、第12話、第15話、第18話、第20話~第21話、第23話~第25話、第27話、第29話、第31話~第32話)
- 雪絵:宇津宮雅代(第1話~第18話、第21話、第23話~第25話、第27話~第32話)
- 風間駿介:和田浩治
- 猿(ましら)の三次:松山英太郎(第1話~第5話、第7話~第19話、第21話~第26話、第28話~第30話、第32話)
- すっとびの辰三:高橋元太郎
- お花:遠藤真理子(第1話~第8話、第10話~第12話、第14話、第17話~第18話、第20話、第21話、第24話~第25話、第27話、第30話~第32話)
- いね:仁和令子(第1話~第2話、第4話、第7話、第9話、第12話、第15話、第18話、第20話~第21話、第23話~第25話、第27話、第29話、第31話~第32話)
- おきみ:岡田美佐子(第1話~第5話、第7話~第14話、第16話~第19話、第22話~第26話、第28話~第30話、第32話)
- 大岡妙:加藤治子 (第1話、第3話、第8話、第10話、第14話、第16話~第17話、第27話~第28話、第31話~第32話)
- 徳川吉宗:山口崇(第1話~第2話、第13話、第27話)
- 村上源次郎:大坂志郎(第1話~第20話、第22話~第32話)
- 大岡忠高:片岡千惠藏(特別出演)(第1話~第3話、第8話~第10話、第14話、第16話~第18話、第27話~第28話、第31話~第32話)
準レギュラー
[編集]スタッフ(第6部)
[編集]- 製作総指揮:松下幸之助
- 製作代表:松下正治、丹羽正治
- 製作:山下俊彦、小林郁、逸見稔
- 原案:葉村彰子
- 脚本:植木昌一郎、津田幸於、廣澤榮、柴英三郎、櫻井康裕、大西信行、飛鳥ひろし
- 音楽:山下毅雄
- 題字:朝比奈宗源
- ナレーター:芥川隆行
- 撮影:片山顕、萩屋信、原田裕平、古谷伸
- 美術:鈴木孝俊、高見哲也
- 録音:面屋竜憲、神戸孝憲、中川清
- 照明:真城喩、伊勢晴夫、大谷康郎、武邦男
- 編集:河合勝巳
- チーフ助監督:髙倉祐二、矢田清巳、金鐘守、山本憲
- 擬斗:菅原俊夫、三好郁夫
- 邦楽監修:中本敏生
- 衣裳:東京衣裳
- 美粧・結髪:東和美粧
- 装置:青木茂雄、磯谷幸一
- 装飾:関西美工
- 小道具:高津商会
- 記録:大原より子、小川加津子、石田照、川島庸子、原淳子、梅津泰子、中嶋俊江
- 演技事務:山下義明
- 進行主任:杉浦満洲男、山田勝
- 現像:東洋現像所
- 協力:俳優座
- 制作協力:東映
- プロデューサー:西村俊一
- プロデューサー補:大庭喜儀、今井正夫
- 特技:宍戸大全
- 監督:工藤栄一、倉田準二、山内鉄也、松尾正武、居川靖彦、岡本静夫
作品リスト(第6部)
[編集]話数 | 放送日 | サブタイトル | 原案 | 脚本 | 監督 | ゲスト | 備考 |
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第1話 | 1982年 3月 8日 |
大岡越前 | 葉村彰子 | 柴英三郎 | 倉田準二 | 橋本悟:村井国夫 大沢玄庵:永井秀明 中山素道:中井啓輔 田辺:中村孝雄 松浦屋長兵衛:野口元夫 白山の五郎蔵:福山象三 伍平:岩田直二 佐七:寺下貞信 吉田:真田実 仔分:滝譲二 大沢の用人:阿波地大輔 五郎蔵の子分:小峰隆司 :長沢義孝 |
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第2話 | 3月15日 | 辻斬り三葉葵 | 植木昌一郎 | 工藤栄一 | 片山小助:中野誠也 浦神長九郎:名和宏 山室左近:剣持伴紀 おりく:日高澄子 稲富吾作:原口剛 宝屋伝兵衛:市川男女之助 宝屋手代:有島淳平 番人:重久剛 長屋の女:荒木雅子 長屋の女:服部明美 長屋の女:門野内純子 近侍:森源太郎 :北村明男 籠屋:中島俊一 浪人:福本清三 :大月正太郎 :高木吉延 :諏訪裕子 加納五郎左衛門:中村竹弥 |
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第3話 | 3月22日 | 意地っ張り三方一両損 | 大西信行 | 倉田準二 | 佐吉:浜田光夫 元次:桜木健一 おきん:早瀬久美 お若:三浦リカ :新橋伸介 :原一平 長屋の住人:泉好太郎 :山口真代 |
「三方一両損」を 単独で扱った最初の回 | |
第4話 | 3月29日 | オランダ先生拳法仁術 | 植木昌一郎 | 山内鉄也 | 与七:樋浦勉 お袖:竹井みどり 白子屋宗助:山岡徹也 源次:黒部進 万字屋藤兵衛:鈴木康弘 喜八:平沢彰 伊吉:宮城健太郎 万字屋の妾:司みのり おつね:門野内純子 瓦版屋:新城邦彦 やくざ:福本清三 やくざ:池田謙治 :矢部義章 :田畑実行 中盆:宮城幸生 :小谷浩三 :木下通博 :高谷舜二 |
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第5話 | 4月 5日 | 義賊業平小僧 | 津田幸於 | 松尾正武 | お新:堀越陽子 梅次郎:北村総一郎 駒留の勝五郎:北村英三 条八:浜伸二 呼び込み:広瀬義宣 仙太:秋山勝俊 おえん:三浦徳子 侍:波多野博 :小船秋夫 見廻り侍:壬生新太郎 佐吉:林与一 |
第1部第16話「義賊木鼠小僧」 の一部改変 | |
第6話 | 4月12日 | 死を占った女 | 植木昌一郎 | 倉田準二 | 三島屋宗右衛門:田島義文 角屋弥太夫:加藤和夫 伊豆屋与兵衛:稲垣昭三 儀右衛門:増田順司 白子屋藤五郎:汐路章 重蔵:伊吹徹 川清の主人:田中弘史 伊豆屋番頭:佐々山洋一 治助:大木晤郎 紋次:平沢彰 夕月の女中:淡城みゆき 平作:高松英郎 おせい:松坂慶子 |
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第7話 | 4月19日 | 勇気ある証言 | 飛鳥ひろし | 勇作:森次晃嗣 お寿:秋月佐江子 真鍋良伯:菅貫太郎 藤蔵屋金蔵:田口計 喜助:斉園寺章雄 老爺:西康一 差配の老人:市川男女之助 岩五郎:国一太郎 人足:井上茂 良伯の助手:川浪公次郎 お邦:志乃原良子 夜鷹:神原利衣 夜鷹:山口朱美 長屋の女:早見栄子 長屋の女:町田米子 長屋の女:小笠原町子 芳松:四方公 哲次:細川純一 |
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第8話 | 4月26日 | 過去に泣いた母二人 | 大西信行 | お辻:小畠きぬ子 お玉:中原早苗 おしほ:三浦リカ 甲太郎:永井秀和 上総屋甲兵衛:稲葉義男 髪床の主人:千葉保 大家:須永克彦 虎松:野崎善彦 助造:高井清 上総屋の番頭:有島淳平 髪床の女房:小野朝美 :三谷真理子 :美柳陽子 おかみ:星野美恵子 |
「娘引き」のアレンジ。 | ||
第9話 | 5月 3日 | 千両富は俺のもの | 山内鉄也 | 幸助:谷幹一 おかつ:磯村みどり 福田屋宗左衛門:遠藤太津朗 太吉:南利明 角兵衛:溝田繁 世話役:海老江寛 留吉:清水達裕 清吉:高橋仁 町人:宮城幸生 世話役:和田昌也 太郎吉:木村謙太郎 |
第5部第13話「消えた千両富くじ」 のリメイク | ||
第10話 | 5月10日 | 鷹の威を借る悪い奴 | 植木昌一郎 | 倉田準二 | 三崎屋半右衛門:神田隆 西島左太夫:高野真二 岩田仙十郎:田中浩 儀十:石橋雅史 茂平:有島昌彦 権太:鈴木正晴 お光:吉沢京子 目付:永田光男 町人:笹吾朗 村役:海老江寛 :遠山金次郎 男衆:大月正太郎 |
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第11話 | 5月17日 | 江戸っ子駕籠 | 廣澤榮 | 松尾正武 | 亀吉:橋本功 六助:出光元 およし:鶴間エリ 伊助:石田信之 伊兵衛:浜田寅彦 銀次:長塚京三 已之助:藤村有弘 おとき:毛利菊枝 |
大岡政談「小間物屋彦兵衛(権三助十)」の翻案 第2部第6話「権三と助十」の大幅なリメイク。 | |
第12話 | 5月24日 | 盗っ人が託した赤ん坊 | 櫻井康裕 | 山内鉄也 | 夜兎の勘治:天野新士 音蔵:睦五郎 おせん:東山明美 政次:片岡五郎 おくめ:藤洋子 嘉六:高並功 為吉:友金敏雄 番頭:森源太郎 瓦版屋:波多野博 |
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第13話 | 5月31日 | 情が仇の蕎麦がき代 | 大西信行 | お志乃:岡江久美子 作兵ヱ:北見治一 赤間屋唐造:井上昭文 富蔵:深江章喜 権太:松山照夫 代貸:下元年世 條原:山田良樹 勘次:勝野賢二 近習:大月正太郎 唐造の子分:小峰隆司 |
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第14話 | 6月 7日 | 父の死を願った息子 | 柴英三郎 | 茂助:河原崎次郎 おとよ:上村香子 安西虎之助:田崎潤 伊東屋九郎兵衛:武藤英司 覚三:原健策 山根又次郎:五味龍太郎 茂十:浜村純 仙吉:大木晤郎 甚八:伝法三千雄 |
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第15話 | 6月14日 | 大岡越前を殺せ | 廣澤栄 | 倉田準二 | おこう:長谷直美 掛札の吉兵衛:神田隆 妙法院の伝八:伊達三郎 吉兵衛の仔分:北九州男 吉兵衛の仔分:岩尾正隆 中神の伊吉:谷隼人 和尚:北村光生 富蔵:西山清孝 若いやくざ:大矢敬典 捨蔵:勝野賢二 羅宇屋の客:峰蘭太郎 町人:畑中伶一 |
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第16話 | 6月21日 | 因業大家と人情大工 | 大西信行 | 留吉:工藤堅太郎 六兵衛:花沢徳衛 政五郎:織本順吉 お千代:本山可久子 お絹:佐藤万理 おかね:河東けい おかつ:酒井久美子 町役:志摩靖彦 町役:邦保 |
落語「大工調べ」の翻案 | ||
第17話 | 6月28日 | 人情仇討ち裁き | 植木昌一郎 | 山内鉄也 | 清吉:尾藤イサオ 浜屋弥五郎:佐竹明夫 千枝:鈴鹿景子 お栄:白木万里 与三松:中田博久 町役人:山村弘三 瓦版屋:芝本正 |
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第18話 | 7月 5日 | 幽霊屋敷を訪ねた女 | 大西信行 | 倉田準二 | おとき:金沢碧 与吉:北村総一郎 馬場三郎兵衛:中村竜三郎 銭屋伊左衛門:永井智雄 徳兵衛:長谷川弘 浪人:滝譲二 職人:伝法三千雄 耺人:浜田雄史 小商人:村居京之輔 浪人:宮城幸生 銭屋の子分:木下道博 |
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第19話 | 7月12日 | 釣り忍の女 | 津田幸於 | お銀:加賀まり子 丹兵衛:深江章喜 鬼火の弥藤次:小林昭二 彦十:堺左千夫 半蔵:北町嘉朗 梅吉:大木正司 越前屋宇兵ヱ:溝田繁 岡っ引き:森下鉄朗 清助:遠山二郎 |
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第20話 | 7月19日 | 死を賭けた潜入 | 植木昌一郎 | 山内鉄也 | 下総屋万蔵:南原宏治 西国屋徳兵衛:嵯峨善兵 田所新兵衛:原田樹世土 お澄:舟倉たまき 鹿蔵:宮口二朗 般若の権次:灰地順 お浜:新井麗子 銀七:井上茂 :秋山勝俊 下総屋の子分:小舟秋夫 :藤洋子 :坂本和子 |
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第21話 | 7月26日 | 心の病の荒療治 | 大西信行 | 倉田準二 | 上総屋宗右衛門:大木実 お葉:北林早苗 お光:森田理恵 神原一郎太:船戸順 芳之助:長崎真純 文七:稲吉靖司 お玉:藤江リカ 餅屋:中村錦司 :表淳夫 :新藤浩 |
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第22話 | 8月 2日 | 疑われた男 | 津田幸於 | 島吉:柴田侊彦 おるい:若原瞳 武蔵屋彦兵衛:伊沢一郎 おせき:利根はる恵 鉄次:浜田晃 市助:内田喜郎 定五郎:山村弘三 米吉:佐々山洋一 駒留の勝蔵:丘路千 :平河正雄 |
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第23話 | 8月 9日 | 嘘が病の札つき婆 | 大西信行 | 山内鉄也 | おかく:千石規子 伝次郎:池田秀一 宗兵衛:田口計 上総屋幸右衛門:増田順司 おしな:池田幸路 たぬきの客:日高久 :千代田進一 佐吉:遠山二郎 :新城邦彦 :原一平 :平田満由美 |
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第24話 | 8月16日 | 死体が歩いた長屋露地 | 植木昌一郎 | 居川靖彦 | おかん:初井言榮 源太:大竹修造 おゆみ:原田英子 勘八:高原駿雄 三森玄庵:髙野真二 青木平四郎:堀田真三 伊助:三角八郎 与三松:泉好太郎 内儀:春藤真澄 おみち:渡辺ミエ :近藤健二 :北隆宣 :武田文雄 |
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第25話 | 8月23日 | 見えぬ目の目撃者 | 大西信行 | 山内鉄也 | 若松十次郎:藤巻潤 酒井伍介:待田京介 ちか:折原啓子 湊屋三右衛門:笹吾朗 客:泉好太郎 客:有島淳平 丹後屋吉左衛門:村井京之輔 :浅井誠 :桂登志子 |
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第26話 | 8月30日 | 謎の連続殺人事件 | 津田幸於 | 米造:土屋嘉男 高田屋利吉:御木本伸介 おとせ:長内美那子 源七:本郷淳 明石屋久兵衛:西山辰夫 銀助:岡部正純 増吉:市村昌治 お勝:阿井美千子 お徳:武田てい子 おせき:鮎川十糸子 政五郎:鈴木康弘 :タンクロー 油屋:疋田泰盛 行商人:野上哲也 高田屋番頭:遠山金次郎 :平河正雄 :市条享ー :春藤真澄 |
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第27話 | 9月 6日 | 殺生禁断!鯉の罠 | 津田幸於 植木昌一郎 |
倉田準二 | おけい:竹井みどり お国:露原千草 徳兵衛:浜田寅彦 安藤出雲守:幸田宗丸 村瀬金十郎:江見俊太郎 戸田備中守:穂高稔 曲蔵:陶隆司 お駒:杉本マチ子 酒井丹後守:岡田英次 根岸又十郎:坂口徹郎 中川玄真:邦保 尾崎道林:峰祐介 目付:国一太郎 金次:小峰隆司 組頭:山本弘 駒春の客:新城邦彦 御数奇屋坊主:藤長照夫 駒春の女中:上村明子 |
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第28話 | 9月13日 | 女掏摸が越前の娘 | 大西信行 | 居川靖彦 | おえん:叶和貴子 木原屋清兵衛:小林重四郎 小狐の紋次:高城淳一 太一:松山照夫 角井三之助:波田久夫 仲居:富永佳代子 子分:小谷浩二 女将:星野美恵子 寅松:佐野浅夫 |
佐野浅夫の役名はC.A.Lの各話紹介では「寅吉」だが、 オープニング表記では「寅松」である(寅吉が本名で、寅松が通名)。 | |
第29話 | 9月20日 | 過去を消した男 | 山内鉄也 | 戸丸屋善右衛門:大木実 音造:石橋雅史 権三:阿部希郎 丹治:江幡高志 お糸:里見和香 伍平:寺下貞信 六助:伊東亮英 彦兵衛:北村光生 音造の子分:秋山勝俊 音造の子分:細川純一 |
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第30話 | 9月27日 | 十手を嵩の悪い奴 | 櫻井康裕 | 佐吉:森次晃嗣 お信:上村香子 根岸の藤八:金井大 覚兵衛:堺左千夫 安房屋:西山辰夫 左官の親方:鈴木淳 番頭:有島淳平 おこう:山口朱美 長屋の住人:森源太郎 |
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第31話 | 10月 | 4日呪われた縁談 | 大西信行 | 岡本静夫 | お美代:芦川よしみ 佐助:本郷直樹 善兵衛:近藤宏 仁吉:園田裕久 又造:原健策 田宮十三郎:岡本隆成 権造:下元年世 おかん:泉春子 やくざ:奔田陵 |
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第32話 | 10月11日 | 越前への挑戦状 | 植木昌一郎 | 倉田準二 | 上総屋宗兵衛:田中明夫 塚本雪斉:名和宏 榎木兵庫:須賀不二男 倉橋与太夫:亀石征一郎 丹治:志賀勝 武田上総介:内田勝正 藤尾:三島ゆり子 梅雪:大前均 田宮良伯:中村錦司 木村孫三郎:五十嵐義弘 上総屋女中:曽根千香子 :白井滋郎 |
解説(第6部)
[編集]- 「水戸黄門第12部」の後番組として放映された。第5部が「水戸黄門第8部」の後に放映されて以来、約4年ぶりとなる。以後、第9部までは『水戸黄門』と交互に放映された(本シリーズ休止期間は、「水戸黄門第9部~第12部」と西郷輝彦主演の『江戸を斬るIV~VI』が交互に放映されていた)。
- 第6部のポスターから、それまでの「○月○日放送開始」に変わって「○月○日スタート」という表現が使われるようになった(本シリーズでは第15部まで踏襲された。なお第6部の後番組は「水戸黄門第13部」であったが、そちらでも「○月○日スタート」を使っている。『江戸を斬る』シリーズでは、IVから「○月○日スタート」が使われていた)。
- 第6部から「原案:葉村彰子」とオープニングに表示されるようになる。
- 第3部からチーフ助監督を務めていた居川靖彦が、第6部から監督に昇格している。
- オープニングテーマ曲がこの部から変更となる(詳細はテーマ曲を参照)。またオープニングの配役紹介などで用いられている文字が、第4部~第5部の楷書の筆文字の写真植字のようなものから、崩された行書に近い楷書体の筆文字の写真植字のようなものに変わった。
- 雪絵・妙など、武家の女性の配役表示から苗字がなくなる(ただし、第9部の立花千鶴は第9部のみ苗字が示された)。
- 宇津宮雅代が演じる雪絵、片岡千惠藏が演じる大岡忠高は、この部が最後の出演となった。
- 西郷輝彦演じる蘭方医の新三郎(苗字は設定されていない)が第1話で初登場し、小石川養生所の責任者となる。以後のシリーズにも登場した。通称は「オランダ先生」(第4話のサブタイトルが「オランダ先生拳法仁術」)。この部での新三郎のキャラクターは、『江戸を斬る』で西郷自身が演じた遠山金四郎の町人姿の時を髣髴とさせるような江戸っ子キャラクターとなっている。
- 第1話では「長崎から江戸にやってきた」が、長崎弁などは使っていなかった。第31話で「江戸へ帰って」と述べており、「長崎帰り」である。
- 西郷にとっては、『水戸黄門』以外の作品でナショナル劇場での4作連続レギュラー出演となった。
- 第27話での描写(老中および村上源次郎のセリフ)から、(この部では)身分は町人である。
- 第1話では榊原伊織からの紹介状を持参しており、伊織とは義兄弟であり、また蘭方医としての腕前は伊織以上と書かれている。
- まだ聴診器が発明されてない時代だが、ゴム管のようなものが付いた聴診器を新三郎が使うシーンがある(第27話)。
- 拳法も身に着けており、本シリーズでは珍しく素手で立ち回りを行うキャラクターである(本シリーズの戦闘要員は武士階級が多く、戦闘時以外でも帯刀していることが多いため、事を構える場合には抜刀することも珍しくない。侍以外でも、岡っ引きの辰三は十手や棍、元盗賊の三次は短刀と、立ち回りの際は得物を手にしている)。
- 小石川養生所の職員として「いね」が登場するが、演じた仁和令子は『江戸を斬るV』(1980年)にお志乃役でレギュラー出演しており、西郷とは共演済である。
- 新三郎の依頼で、他の医師の調合した薬を分析しており(第7話「勇気ある証言」)、単なる介護人ではなく、ある程度の医学の心得があることが描写されている。
- 第4部、第5部では男性職員の準レギュラーも存在していたが、本作では特定のキャラクターはいね(と新三郎)しか登場しない。
- 猿(ましら)の三次役は松山英太郎に戻った。店の名は「たぬき」のままであるが、妹はおらず言及もない。店員は女性(おきみ)がひとりいるののみ。なお、第4部、第5部では女性の協力者(三次の過去を知る密偵役)が店員を兼ねていたが(第4部では女将)、この部では類似のキャラクターは不在であり、あくまでおきみはただの店員である。
- 第5部で風間駿介はお見合いをし、また別に恋仲の女性もいたが、その設定は受け継がれていない。
- 第6部では、忠相が裁断を下すお白州の背面のふすまの模様が、白地に茶色模様である(その他の部は水色が使われていることが多い)。
- 第3話「意地っ張り三方一両損」にて、大岡政談で有名な「三方一両損」が単独で使われた最初の回である。財布を落とした左官の男と拾った大工の男に、それぞれ村上源次郎と忠高が加担したため騒動が大きくなった。その上、財布を拾った大工の男が財布を落とした左官の男の妹と夫婦になる約束をしていて、板挟みになる設定である。
- 後にも三方一両損を扱った回があるが、登場人物を一部置き換えて、財布を拾った男が財布を落とした男の妹と夫婦の約束をしている筋が同一な点では、第10部第4話「華のお江戸の意地競べ」がリメイクと言える。
- 第5話「義賊業平小僧」の脚本を担当したのは津田幸於(幸夫)であり、第1部第16話「義賊木鼠小僧」の脚本を担当した津田自身の改変作品となっている。業平小僧を演じた林与一は、オープニングの出演者の紹介では、村上源次郎役の大坂志郎よりも後のトメ(最後)に表記された。
- 【類似点】
- 幼馴染みが捕まったため自首した業平小僧佐吉が、御定法通り死罪となる点。
- 裁きの前に、忠相に、貧乏の身の上を語る点。
- 墜ちた偶像に対する「人の心の移ろい」を指摘する点(「義賊木鼠小僧」では村上源次郎の嘆きであったが、この回は忠相の発言)。
- 【相違点】
- 盗賊の「業平小僧佐吉」に対して、同心である風間駿介の「盗賊への憎しみ」の視点が強く描かれたこと。
- 業平小僧佐吉の自首の前に、忠相が佐吉の長屋を訪れ、自首を勧めたこと。
- 業平小僧佐吉の市中引き回しのシーンはない。ただし、佐吉に投げ込まれた小判で借金を返済し、業平小僧として誤って捕縛された幼馴染みは改心し仕事に励んでいることが分かる(佐吉の位牌も幼馴染み宅にある)。
- 第6話では松坂慶子がメインゲスト・おせい役で出演している、松坂は、西郷輝彦主演の『江戸を斬るII~VI』でヒロインの「おゆき」(金四郎の妻)を一貫して演じていた(ただし、この回は西郷や、同様に同作通してのレギュラーだった松山英太郎は登場していない)。オープニングの出演者の紹介では、松坂は村上源次郎役の大坂志郎よりも後のトメに表記された(『江戸を斬る』VIと同様)。
- おゆきは「3つの顔を持つ女」と言えたが、おせいも同じである。普段の町娘、隠された(高貴な)身分、そして裏の顔である。なお、おゆきの裏の顔は「紫頭巾」としての剣客活動だが(もちろん人助けである)、その際は目元以外は隠していた(ニセの紫頭巾のエピソードの際は、本物・偽物ともに華を出していることもある)。おせいの裏の顔である「占い師・安倍晴子(よみは「あべのせいこ」。安倍晴明の子孫、という触れ込み)」も、目元以外は隠されていた。
- 第8話は「娘引き」のアレンジとなっている。母親が両側から手を引く代わりに、「右の乳首のほくろ」が証拠(キーワード)になっている。これを白州で確認するように産みの母が迫り、育ての母が断る。この結果、忠相が「若い娘に、人前で肌をさらせとは何事か!」と実母の非難し、養母に軍配を上げるという結果に終わっている。
- 第9話「千両富は俺のもの」は、第5部第13話「消えた千両富くじ」のリメイクとなっている。
- 第10話「鷹の威を借る悪い奴」は、大岡政談の「鴨のお裁き」(城の濠に遊ぶ鴨を殺したものは厳罰に処すという法のもとで、 蜆売りの子供が誤って鴨を殺したが、忠相が鴨の死体を触り「体がまだ温かくまだ死んでいない」という嘘で子供を救う裁き)を元にしながら、鴨を横流しした役人を裁く話である。
- 第11話「江戸っ子駕籠」は、第2部第6話「権三と助十」で扱われた大岡政談の「小間物屋彦兵衛(権三助十)」の翻案である。第2部第6話「権三と助十」よりも大岡政談に近い内容になっている。
- 忠相がたまたま乗り合わせた駕籠かきが真相を語る部分などは。大岡政談そのままである。
- 第13話「情が仇の蕎麦がき代」でも、辰三が吉宗の顔を忘れている描写があり、第4部第1話「大岡越前」と同様の不整合な描写となっている(後の部にも引き継がれている)。
- 第14話「父の死を願った息子」では、本放送放映時に問題になってきた老人の認知症(痴呆症)をテーマに、老化症状が出てきた忠高の経験談(味覚の変化、物忘れ、忘れていたことを一時的に思い出すこと)などを織り交ぜた話となっている。父を殺したと自白した息子・茂助だが、父親(茂十)が息子夫婦に迷惑をかけないよう石見銀山(ヒ素)の毒入りの餅で自殺したことが分かったため、息子の茂助を無罪放免とした。しかし、茂助が、茂十の生前「父親の死を願った」という法にはない罪を、これから一生背負わせる裁きでもあり、重いストーリーとなっている。
- 冒頭、石見銀山(ヒ素)入りの餅を茂十が自ら食べるかどうか確かめるため、石見銀山を少量混ぜた餅を忠相・風間・辰三の3人が試しに口にするシーンがあり、あまりの不味さに忠相と風間が吐き出したものの、辰三は飲み込んでしまうというコミカルなシーンがあり、テーマの重さを若干和らげている。
- 第15話「大岡越前を殺せ」では、必殺シリーズを想起させるシーンや設定がある(金で殺しの依頼をする、元締めを介する他、仕事人)という呼称も使用されている)。また、第4部第9話「母子しぐれ」と同様、この時代にはない「人足寄場」が台詞の中で登場する。
- 第16話「因業大家と人情大工」は、古典落語(与太郎噺)「大工調べ」の翻案で、第3部第21話「人情大工裁き」のリメイクにもなっている。第3部第21話はほぼ、落語の「大工調べ」と変わらない。ただし、この話では、大工の留吉に金と知恵を与えるのは、留吉に屋根の修理を頼んだ忠高であり(落語や第3部第21話「人情大工裁き」では、大工の棟梁)、家主(大家)六兵ヱは忠相の父親と知りながらあえて訴え出るように設定が改変されているが、質屋の株がないことをとがめる結末は変わっていない(この点は第3部第21話の解説を参照のこと)。なお、第3部第21話と同様、大西信行が脚本を担当している。
- 大工の留吉が忠高の屋敷の屋根板をはがした後、(大家に大工道具を取られたため)修理に来ないまま雨が降り始め、雨漏りのする屋敷の中で相合傘をしている忠高と妙の姿は、コミカルでもありチャーミングな印象を与える。
- 第20話「死を賭けた潜入」では、後に立花千鶴役でレギュラー出演する舟倉由祐子(この時点の名義は舟倉たまき)がゲスト出演した。
- 第20話では、深川の潜入捜査に忠相は前もって田所新兵衛という隠密廻り同心を潜入させていた。江戸町奉行の同心は、三廻(さんまわり)とも呼ばれ、この物語では、定廻り同心(第4部までの村上源次郎、第5部以降は風間駿介)、臨時廻り同心(第5部以降の村上源次郎)は描かれていたが、この回で初めて隠密廻り同心が活躍らしい活躍をしている(第1部第14話「地獄の使者」で初登場していたが、この時の安達(池田駿介)は早々に正体を暴かれ、殺されている。なお、後任を与力の神山左門が務めた)。
- 第1部〜第3部は、隠密廻り同心のような役割を神山左門が担っていた。また、後の第12部〜第13部では、与力の片平弥平次が担うこともある。この他、大部屋俳優が隠密廻り同心を演じることはしばしばあるが、悪人に抹殺されたことも多い。
- 第24話「死体が歩いた長屋露地」では、第3部第15話「天狗の眠り」の解説に書いたとおり、新三郎が「おかん」の死因の特定のため腑分けを行う。第3部「天狗の眠り」ではエンディングナレーションで腑分けに関して史実を言及するが、この回では一切触れられていない。また、おかんの死体を運んだ者は「寄場送り」の裁きとなっており、第4部以降の史実軽視の傾向がこの部でかなり強くなっている。
- 第27話「殺生禁断!鯉の罠」では、吉宗が高熱を発し倒れる。将軍家御典医の見立ては「しわぶき病」と言っている。漢字で書くと「咳病」であり、いわゆる「風邪」である。しかしながら、吉宗の症状は一向に回復せず、忠相は江戸城内に小石川養生所の医師・新三郎を連れ、治療させる。この展開は、第4部第20話「天下を盗る―後編―」で忠相が伊織を城中に入れる展開に類似している。また、ことの発端である、吉宗が殺生禁断の池で鯉を捕る部分は第1部第1話冒頭を想起させる(吉宗自身も言及している)。
- 第28話「女掏摸が越前の娘」では、後に同心・佐橋孫兵衛を演じる佐野浅夫が、元スリで足を洗った飾り職人・寅松(かつての名前は寅吉で、「稲妻の寅吉」と異名をとった巾着切り)を演じている。なお、C.A.L公式サイトでは「寅吉」と紹介されているが、オープニングの配役紹介では「寅松」となっている(過去を知らない者からは「寅松」としか呼ばれていない)。
- 第3部第8話「越前の娘」のリメイクだが、「越前の娘」と違い、母親は他界している。また、実父が存命であり、彼が名乗り出て「母親が死に際に、おえんに越前の娘と騙った」理由が説明された。なお、実父は寅松こと寅吉であった。
- 前回は「孝行娘が、長患いの母親の薬代欲しさに行った窃盗」(初犯であり突発的な犯行)であったが、今回はスリの常習者である。年齢も、前回は15歳で今回は20歳ぐらい、と差がある。前回は印籠が証拠として存在していたが(16年前、遊び仲間に賭けで取られた物)、今回は「母親がそういった」の一点張りであった。なお、前回の母親は忠相と面識があったが、今回は全くの赤の他人である。
- また、前回は白州で「父親は大岡越前」と忠相の面前で告白したことで騒動が持ち上がっているが、今回は捕らえられた現場(人のにぎわう縁日)で、風間駿介と辰三の眼前で名乗るのが最初であり、その後、奉行所で村上源次郎、「たぬき」で忠高と三次とおきみ、忠高邸で妙、の順で情報が伝わり、忠相の耳に入るのはさらにその後で、「たぬき」で忠高と三次からあった。加えて、白州での対面(名乗り)を避けるべく、源次郎がおえんを解き放っている(真偽を見極めるため駿介と辰三に追跡させていたが、まかれている)。
- 最終話(第32話)「越前への挑戦状」では、宇津宮雅代が演じる雪絵は最後となった。また、第7部の解説でも記載されているとおり、片岡千惠藏が演じる大岡忠高も、この回が最後の出演となった。
- 1982年10月から『JNNフラッシュニュース』の再度の枠拡大に伴い、20:00 - 20:54に変更(1分縮小)
第7部
[編集]大岡越前 第7部 | |
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ジャンル | テレビドラマ |
原作 | 葉村彰子 |
脚本 |
植木昌一郎 津田幸於 星川清司 廣澤榮 櫻井康裕 大西信行 稲垣俊 芦沢俊郎 |
監督 |
倉田準二 山内鉄也 松尾正武 居川靖彦 |
出演者 |
加藤剛 酒井和歌子 和田浩治 松山英太郎 高橋元太郎 加藤治子 山口崇 大坂志郎 竹脇無我 |
製作 | |
製作総指揮 | 松下幸之助 |
プロデューサー | 西村俊一 |
制作 | TBS |
放送 | |
放送国・地域 | 日本 |
放送期間 | 1983年4月18日 - 1983年10月24日 |
放送時間 | 月曜日20:00 - 20:54 |
放送枠 | ナショナル劇場 |
放送分 | 54分 |
回数 | 全27 |
「大岡越前 第7部」(おおおかえちぜん だい7ぶ)は1983年4月18日から1983年10月24日までナショナル劇場で放送された時代劇。製作はC.A.L。全27話。
概要(第7部)
[編集]大岡忠相は鋭い観察力で悪人達からは恐れられ、また町民たちからは人情深い奉行として慕われている。これまで、忠相を見守っていた父・忠高は亡くなった。長崎留学から戻った忠相の親友・榊原伊織は、忠相宅に向かう途中、負傷した志保を救う。志保の傷は、親の敵として襲った忠相につけられたものだった。忠相への誤解も解け、志保は小石川養生所で働くようになった。風間駿介は志保に思いを寄せるが、志保は伊織に惹かれていく。村上源次郎はじめ、同心の風間駿介、すっとびの辰三など真面目で明るい仲間たちと力を合わせて難しい事件を次々解決していく。
レギュラー出演者(第7部)
[編集]- 大岡越前:加藤剛
- 雪絵:酒井和歌子(第1話~第3話、第5話~第7話、第9話~第12話、第14話~第22話、第24話、第26話~第27話)
- 風間駿介:和田浩治
- すっとびの辰三:高橋元太郎
- おけい:叶和貴子(第2話~第5話、第8話~第27話)
- 猿(ましら)の三次:松山英太郎(第1話~第5話、第8話~第27話)
- 留吉(たぬきの板前):大橋壮多(第1話~第3話、第5話、第8話~第11話、第13話~第14話、第17話、第22話、第27話)
- 志保:根本律子(第1話~第4話、第7話~第8話、第10話、第12話~第13話、第15話~第19話、第21話、第24話~第27話)
- おはな:遠藤真理子(第1話~第3話、第5話~第7話、第9話~第10話、第12話、第14話~第22話、第24話~第27話)
- 養生所所員(後の高木保之進):高井清(第1話~第2話、第4話、第7話~第8話、第10話、第12話~第13話、第16話、第19話、第25話)
- 大岡妙:加藤治子(第1話、第6話、第9話、第21話)
- 徳川吉宗:山口崇(第9話、第21話、第24話、第27話)
- 村上源次郎:大坂志郎
- 榊原伊織:竹脇無我(第1話~第4話、第7話~第8話、第10話、第12話~第13話、第15話~第19話、第21話、第24話、第26話~第27話)
準レギュラー
[編集]スタッフ(第7部)
[編集]- 製作総指揮:松下幸之助
- 製作代表:松下正治、丹羽正治
- 製作:山下俊彦、小林郁、逸見稔
- 原案:葉村彰子
- 脚本:植木昌一郎、津田幸於、星川清司、廣澤榮、櫻井康裕、大西信行、稲垣俊、芦沢俊郎
- 音楽:山下毅雄
- 題字:朝比奈宗源
- ナレーター:芥川隆行
- 撮影:片山顕、萩屋信、原田裕平、安達重穂、牧浦地志
- 美術:鈴木孝俊、高見哲也
- 録音:中川清、面屋竜憲、渡部芳丈、神戸孝憲
- 照明:真城喩、伊勢晴夫、大谷康郎、武邦男、岡田耕二
- 編集:河合勝巳
- チーフ助監督:井上泰治、髙倉祐二、矢田清巳、金鐘守、尾田耕太郎、福田光、内沢豊
- 擬斗:菅原俊夫、三好郁夫、土井淳之祐
- 邦楽監修:中本敏生
- 衣裳:東京衣裳
- 美粧・結髪:東和美粧
- 装置:磯谷幸一
- 装飾:小原昭
- 小道具:高津商会
- かつら:山崎かつら
- 記録:原淳子、内藤幸子、小川加津子、西野敏子
- 演技事務:山下義明
- 進行主任:杉浦満洲男
- 計測:小林善和、原田国一、藤井重光
- 整音:加藤正行
- 現像:東洋現像所
- 舞踏振付:藤間紋蔵(第15話)
- 騎馬:岸本乗馬センター(第25話)
- 協力:俳優座、京都・大覚寺
- 制作協力:東映
- プロデューサー:西村俊一
- プロデューサー補:大庭喜儀
- 特技:宍戸大全
- 監督:倉田準二、山内鉄也、松尾正武、居川靖彦
作品リスト(第7部)
[編集]話数 | 放送日 | サブタイトル | 原案 | 脚本 | 監督 | ゲスト | 備考 |
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第1話 | 1983年 4月18日 |
大岡越前 | 葉村彰子 | 植木昌一郎 | 山内鉄也 | 川本弥兵衛:佐野浅夫 高津屋八右衛門:嵯峨善兵 市木重次郎:亀石征一郎 松平石見守:武内亨 医師:楠年明 森八太夫:岡田英次 高島:松村康世 いく:小野朝美 徳蔵:国一太郎 又平:柳原久仁夫 小太郎:阿南忠幸 亭主:堀内一市 男:木谷邦臣 養生所々員:永野登志雄 |
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第2話 | 4月25日 | 紅蜘蛛の娘 | 倉田準二 | 紅蜘蛛の伝兵衛:小池朝雄 猪之吉:田中春男 分銅屋喜左衛門:遠藤太津朗 鉄三:黒部進 南町同心:森源太郎 |
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第3話 | 5月 2日 | 相合傘の女 | 大西信行 | 居川靖彦 | おいち:山口いづみ 源五郎:藤岡重慶 六兵衛:小栗一也 矢野誠十郎:川合伸旺 岩吉:片岡五郎 綾乃:宝生あやこ おかん:西岡慶子 おくみ:安岡真智子 おこま:杉本マチ子 用人:邦保 お甲:小柳圭子 源五郎の子分:笹木俊志 中間:矢部義章 源五郎の子分:木下博通 源五郎の子分:白井滋郎 |
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第4話 | 5月16日 | 義賊あざみ小僧 | 倉田準二 | 六造:深江章喜 十兵衛:伊吹聡太朗 清七:原健策 横手屋主人:松田明 瓦版屋:芝本正 越後屋五左衛門:市川男女之助 権次:丘路千 武石五三郎:疋田泰盛 佐兵衛:大木唔郎 六造の子分:小峰隆司 お葉:松坂慶子 |
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第5話 | 5月23日 | 夢で拾った五十両 | 居川靖彦 | おかつ:小鹿みき 熊五郎:桜木健一 勘太郎:綿引勝彦 幸兵衛:浜田寅彦 竹:遠山二郎 大寅:田中弘史 おとみ:中塚和代 おとき:町田米子 老婆:木下サヨ子 偽吉:宮城幸生 熊五郎の友:大矢敬典 |
落語「芝浜」の翻案 | ||
第6話 | 5月30日 | 見えない目撃者 | 廣澤榮 | 山内鉄也 | お久:水原麻記 かおり:上村香子 与七:田口計 仙造:宮口二朗 庄兵衛:市川男女之助 大黒屋の手代:有島淳平 おしげ:曽根千香子 |
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第7話 | 6月 6日 | 嘘つき親父の真実 | 櫻井康裕 | 桝吉:谷村昌彦 おきみ:友里千賀子 卯之吉:真夏竜 千造:菅貫太郎 定:福本清三 お時:河東けい おみね:河野元子 およし:三浦徳子 野次馬:畑中伶一 居酒屋の親爺:疋田泰盛 |
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第8話 | 6月13日 | 美女に迫る魔の牙 | 松尾正武 | 駒木軍蔵:原口剛 加古川の粂五郎:汐路章 山脇正兼:玉川伊佐男 久世大和守:飯沼慧 儀十:松山照夫 定八:河合絃司 駿河屋主人:溝田繁 おとき:湖条千秋 才次:筑波健 倉次:広瀬義宣 |
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第9話 | 6月20日 | 天下一品意地くらべ | 稲垣俊 | 居川靖彦 | 初:丸山秀美 筧卜斉:大山勝巳 屑屋市兵衛:谷幹一 太兵衛:松本克平 芥山老人:久米明 毛馬内六左衛門:幸田宗丸 鬼柳兵庫:内田勝正 南部修理大夫利視:水上保広 |
落語「井戸の茶碗」の翻案 第1部からの脚本家・稲垣俊の最終作 | |
第10話 | 6月27日 | 薬袋に仕掛けた罠 | 津田幸於 | 倉田準二 | お香:斉藤とも子 おみよ:佐藤万理 弥吉:柴田侊彦 桂木道山:永井秀明 車坂の伝五郎:金井大 石川出羽守:永野辰弥 宗順:北町嘉朗 亀造:伊吹徹 遠州屋加兵衛:久遠利三 矢崎:田中弘史 吉兵衛:西康一 南町同心:森源太郎 亀造の子分:宮城幸生 |
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第11話 | 7月 4日 | 裏切りの悲恋十手 | 芦沢俊郎 | 松尾正武 | お袖:片桐夕子 たか:楠田薫 三崎屋吾平:須賀不二男 松吉:中田博久 酒井兵馬:村野武範 お駒:三條泰子 弁天虎五郎:鈴木康弘 番頭:笹吾朗 大家:森秀人 酒屋の親父:泉好太郎 |
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第12話 | 7月11日 | 鬼を泣かせた娘 | 大西信行 | 倉田準二 | 庄助:藤岡重慶 相模屋庄兵衛:佐竹明夫 おたか:鳳八千代 七兵衛:西山嘉孝 お米:藤山喜子 おつね:宮田圭子 おかん:武田てい子 酒屋:有島淳平 おくみ:大場久美子 |
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第13話 | 7月18日 | 目撃者はお高祖頭巾の女 | 櫻井康裕 | 居川靖彦 | おしの:三浦リカ さわ:金沢碧 葉山清之進:長谷川哲夫 但馬屋幸兵衛:神田隆 幸太郎:藤木孝 山本屋文造:福山象三 丈助:吉田豊明 佐吉:小林芳宏 定次:稲吉靖司 西尾隠岐守:江並隆 養生所々員:永田登志雄 |
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第14話 | 7月25日 | 情けが仇の人助け | 大西信行 | お絹:松岡ふたみ おきん:三崎千恵子 武蔵屋小兵衛:北村英三 文造:瀬川新蔵 忠兵衛:天草四郎 香取要助:山本清 権三:小田部通麿 長屋のおかみ:川本美由紀 長屋のおかみ:坂本和子 武蔵屋番頭:峰蘭太郎 竹松:矢部義章 中山の用人:泉好太郎 |
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第15話 | 8月 1日 | 怨念秘めた唐人剣 | 植木昌一郎 芦沢俊郎 |
倉田準二 | 雪之助:根本律子 光太夫:浜田寅彦 多吉:橋本功 山形屋藤兵衛:須賀不二男 鳴海屋治助:近藤宏 音羽の局:一柳みる 権三:平沢彰 恩田左門:柳原久仁夫 坂口嵐堂:安部徹 目付:川浪公次郎 一座の女:的野真衣 一座の女:花柳陽要 用心棒:矢部義章 |
根本が二役で出演 | |
第16話 | 8月 8日 | 見合い相手は殺人鬼 | 櫻井康裕 | 山内鉄也 | 圭助:三田明 おたみ:三浦真弓 おくら:荒木雅子 中間:泉祐介 市造:山本一郎 :宮城幸生 養生所々員:永田登志雄 勘五郎:藤岡琢也 |
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第17話 | 8月15日 | 脱走者を待つ女 | 植木昌一郎 津田幸於 |
お島:高橋恵子 宇之吉:大場順 銀造:長塚京三 伝次:岩尾正隆 弥平:市村昌治 大家:中村錦司 留吉:大橋壮太 質屋の主人:蓑和田良太 役人:五十嵐義弘 役人:藤沢徹夫 |
第1部からの脚本家・津田幸於の最終作 | ||
第18話 | 8月22日 | 女が墜ちた焦熱地獄 | 芦沢俊郎 | 松尾正武 | 桑田修理:川合伸旺 坂井大膳:石橋雅史 本田伯耆守:幸田宗丸 白蓮:湖条千秋 天草屋久造:須永克彦 道念:滝譲二 主人:市川男女之助 女将:山田富久子 留次:福本清三 佐平:入江慎也 坂井の配下:木下通博 望月屋の身内:和田昌也 |
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第19話 | 8月29日 | 仇討ち夫婦駕籠 | 廣澤榮 | 六助:工藤堅太郎 おてい:左時枝 稲葉源十郎:船戸順 亀吉:住吉正博 銀次:岡部正純 惣助:秋山勝俊 老婆きわ:岡嶋艶子 駕籠の客:吉田信夫 火の番:泉好太郎 養生所々員:永野登志雄 |
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第20話 | 9月 5日 | 辞世に託した三千両 | 山内鉄也 | おせい:本阿弥周子 駒羽の勘五郎:土屋嘉男 西三:黒部進 与吉:長崎真純 留吉:沖田駿一 仙造:辻萬長 板倉勝茂:西山辰夫 富治:野口貴史 惣八:河野実 亀蔵:勝野賢三 髪結い屋:疋田泰盛 客:宮城幸生 客:遠山金次郎 客:波多野博 |
第3部第6話「狐火の五千両」の翻案。 | ||
第21話 | 9月12日 | 母は天下の御意見番 | 大西信行 | 倉田準二 | 六兵衛:花沢徳衛 銭屋唐兵衛:桑山正一 岩松:うえだ峻 不動の弥八:汐路章 お静:野口ふみえ おかね:岸久美子 茂七:谷幹一 由兵衛:武内文平 寅吉:森章二 市造:出光元 幸太郎:大木晤郎 お梅:末永厚子 銭屋の番頭:重久剛一 陰供:西山清孝 |
||
第22話 | 9月19日 | 泥棒にされた御奉行様 | 山内鉄也 | おはま:鈴鹿景子 芦平:芦屋雁之助 近江屋吉右衛門:伊沢一郎 吉次郎:手塚茂夫 関三十郎:山本昌平 伍平:佐々山洋一 六造:海老江寛 宝山:中村錦司 矢部五郎太:滝譲二 浪人:西山清孝 |
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第23話 | 9月26日 | 闇に閃く恐怖の邪剣 | 廣澤榮 | 倉田準二 | 伊皿子の嘉兵衛:田中明夫 妙法院の政吉:遠藤征慈 佐久間七之助:田中浩 定吉:中田博久 道場師範:松本朝夫 志津:市丸和代 掛布の吉兵衛:小田部通麿 百助:平沢彰 乾分:木谷邦臣 瓦版売り:有島淳平 吉兵衛の子分:志茂山高也 佐久間の子分:矢部義章 佐久間の子分:池田謙治 板倉銑十郎:佐藤允 |
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第24話 | 10月 | 3日悪魔が狙った江戸小町 | 星川清司 | おまさ:中原早苗 直次:小倉一郎 寄居伝七郎:久富惟晴 大目付:永田光男 老中:志摩靖彦 奉行所同心:森源太郎 藪市:徳田興人 寄居の配下:藤沢徹夫 |
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第25話 | 10月10日 | 命を掛けた御用旅 | 大西信行 | 山内鉄也 | 風鈴の宗兵衛:南原宏治 一平:原口剛 亀造:上田忠好 岡田太平:中村孝雄 又七:灰地順 石松:井上茂 篠崎三郎兵衛:森下鉄朗 宗兵衛の手下:小坂和之 宗兵衛の手下:司裕介 |
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第26話 | 10月17日 | 鬼より恐い古証文 | 星川清司 | 倉田準二 | 常蔵:河原崎次郎 一石堂喜之助:荒谷公之 おたき:二本柳俊衣 定吉:吉田紀人 棚倉軍兵衛:五味龍太郎 忠七:守屋俊志 町年寄:中村錦司 用心棒:小峰隆司 岩五郎:鈴木康弘 :泉好太郎 |
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第27話 | 10月24日 | 将軍暗殺危機一髪 | 植木昌一郎 | 高垣軍兵衛:近藤洋介 堺屋善助:内田朝雄 大竹仙十郎:外山高士 小森英之進:可知靖之 武蔵屋総兵衛:野口元夫 千絵:荒川真美 番頭:泉祐介 浪人:高並功 仁兵衛:白川浩二郎 地廻り:秋山勝俊 |
解説(第7部)
[編集]- クランクイン直前に大岡忠高を演じた片岡千惠藏が死去したため、忠高も死去した設定となる。理由は代役の務まる役者がいないことによる。
- 忠高の妻(忠相の母)・妙は、忠高の柳原の屋敷に一人住まいしている設定となっており、忠相・雪絵夫妻の間で、たびたび同居するかどうか話題になる。
- この部から、雪絵役の宇津宮雅代が酒井和歌子と交代し、第8部まで出演した。
- この部から、根本律子(第10部からは根本りつ子と表記)演じる、小石川養生所に勤める志保が登場し、第14部に至る。第15部には登場しないが、最終回スペシャルで復帰する。
- この部から、大部屋俳優の高井清演じる、小石川養生所所員・高木保之進が登場し、最終回スペシャルまで全ての部に登場する(第7部〜第8部までの役者名は「高井清」、第9部以降は「高井清史」だが、同一人物である)。
- この部ではまだ名がつけられておらず、オープニングの配役では「養生所所員」と表記された。髷は各部一貫して町人髷であり、この部では伊織が「セイキチ」と呼ぶことがあるなど、町人かと思われる描写がある。
- この部から、オープニングの配役紹介の「トメ」(配役紹介の最後)が、竹脇無我になる。
- この部から伊織も第6部の新三郎のように、当時はまだ存在しない聴診器を使うシーンが存在する。ただし、伊織の使う聴診器は、聴診器の初期の形態のもの(筒状)である。
- 「たぬき」の板前が留吉という名で登場する(それ以前は、三次が調理し忠相の役宅や忠高宅で腕をふるうこともあった)。三次が、第2話「紅蜘蛛の娘」で登場した「おけい」の身元引受人となり、「おけい」は第3話以降「たぬき」で女中として働くようになる。
- 第6部で忠相が裁断を下すお白州の背面のふすまの模様が茶色であったが、この部では従来通り水色に戻っている。
- 第1話で、第10部〜第13部に同心佐橋孫兵衛役で出演している佐野浅夫が、第1話に志保の父親・川本弥兵衛役(直接共演する場面はない)でゲスト出演した。
- 前述の通り、忠高が死去した設定であり、第1話で忠相と伊織が仏壇に手を合わせるシーンが登場した。仏壇の位牌には「曜山院譽誠仁日涼大居士」という戒名が書かれ、享年68と書かれている。死因は卒中と説明があり、伊織は「あの方こそ生粋の三河武士だと思っていた。世の中がめっきり寂しくなった思いだ」と語っている。なお、実際の大岡忠高も享年68で卒中で死去しているが、史実では忠相の町奉行就任前のことである。
- この回(第1話)で、妙が村上源次郎に婿養子をとるよう促すシーンがあり、村上源次郎の住む同心屋敷の隣が、風間駿介の同心屋敷であることが分かる。なお、辰三が事件発生時に駆け込む同心屋敷が、まだ村上源次郎宅であることも分かる。
- 第5話「夢で拾った五十両」は、古典落語(人情噺)の名作「芝浜」を翻案したものである。ただし、熊五郎が拾った財布が、殺人の上強奪された皮財布で、さらに財布の返還に忠相らが関わったように描かれている部分はオリジナルである。しかし、ドラマの「落ち」と落語「芝浜」の「サゲ」は同一となっている。
- 第6話「見えない目撃者」では、桔梗の花のような匂いで喘息治療に使われた「ロベリア草」(キキョウ科のルリミゾカクシ)が鍵となる。
- 第7話「嘘つき親父の真実」では、悪役ではあるが、菅貫太郎と福本清三が北町奉行配下の岡っ引き・千造、その下っ引き・定役で出演している。
- 白州において、凶器に付いた血糊は人間のものか、犬・猫の類のものか、忠相が伊織に尋ねるシーンがあり、この回では伊織は「区別できる」「人間の血糊」と証言する。血糊の主を確認する場面が第2部第2話「悪の決算」にもあり、伊織は「今の医学では、血糊は人間と動物の区別ができない」ことをハッキリ語るのだが、どういうわけかその部分は省略されている。
- 第9部第16話「兄を殺した非道医者」でも、血糊が人間のものか否かの問答があり、この回と同じく菅貫太郎が裁かれる役(悪徳医者)を演じている。
- 第9話「天下一品意地くらべ」は、大岡越前第1部第1話から脚本を提供し、「大岡越前」のバックボーンを築き上げた稲垣俊の最終作品である。
- 第7部で初めて吉宗が登場する回である。
- 前半は、取り潰し間近と吉宗も心配している南部藩を出奔した浪人を探し出す過程では、古典落語(人情噺)の名作の1つ「井戸の茶碗」の前半部分に近い内容となっており、仏像から小判が出てきて受け取るかどうか一悶着起こるのは落語と同じである。その後、浪人が差し出す茶碗が名器・井戸の茶碗と分かる部分までは落語「井戸の茶碗」を踏襲している。屑屋に出した浪人(南部藩主が探していた人物)と購入した妙が強情に井戸の茶碗の所持を拒むため、忠相の裁きにより「井戸の茶碗」は結局競りに出される。水戸家や尾張家まで競りに出て、こっそりと吉宗も競りに出て千両で落札し、その落札額を困窮している南部藩に役立てる部分はオリジナルである。
- 落語「井戸の茶碗」は、武士の本分は「清貧」であることを描くものであり、噺家にとって難しい演出となるが、この回ではその意図を正しく理解し、ストーリーに落とし込んでいるのも特徴。
- 劇中では、亡くなった柳原の御前こと忠高の骨董趣味を懐かしむ村上源次郎や辰三、妙の台詞が暖かいものになっている。また、この回では村上源次郎と辰三が共に行動しており、初期の「大岡越前」に近い描写となっている。
- 競りの場面では、日頃倹約に努めている吉宗が「水戸や尾張には負けられぬ」と千両出し落札となる。忠相が「上様のお心遣い、伏せておくのは惜しい」と吉宗に言うが、「誰にも言うなよ。締まり屋の米将軍の余の名が廃る」と吉宗は忠相に語る。
- この部で、初期の「大岡越前」で多く脚本を提供し、骨格を作ったとも言える稲垣俊、津田幸於(幸夫)の担当する回は終了となった。
- 第19話「仇討ち夫婦駕籠」では、伊織がコレラ(コロリ)について話す場面があるが、日本でコレラが確認された年は1822年であり、享保年間では、コロリはコレラを指す言葉としては使われていない(頓死などを指す言葉)。
- 第20話「辞世に託した三千両」は、第3部第6話「狐火の五千両」を多少結末を変更しリメイクしたものである。辞世の歌には、三千両の隠し場所を折り込み、隠し金を配下の泥棒に探させながら御上に返上する意図を忠相に託すといった変更があり、辞世の歌の意図の通り忠相達が一網打尽にするなどの差違がある。
- 第21話「母は天下の御意見番」では、「忠高の一周忌に来られなかった」として、城を抜け出した吉宗が柳原の忠高の屋敷を訪れ、妙とともに深川まで出歩く。高利貸しの問題に直面する話となるが、結末は落語の「五貫裁き」の翻案となっている。
- 第24話「悪魔が狙った江戸小町」では、心に傷を負い、女だけを襲う連続殺人犯・直次を、小倉一郎が好演している。
- 直次のような犯罪者をどう裁くか、忠相や伊織が悩むのもこの回の特徴である。
- 第27話「将軍暗殺危機一髪」では、小石川養生所に寄進をしている武蔵屋総兵衛が殺される。第5部第2話「すり替えられた薬」、第10話「殴りこみ仁術」で登場する武蔵屋宗兵衛(演:堀雄二)も、小石川養生所に寄進している設定であり、名前が違うため同一人物かどうかは不明であるが、第5部の設定を継承したものと見られる。
第8部
[編集]大岡越前 第8部 | |
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ジャンル | テレビドラマ |
原作 | 葉村彰子 |
脚本 |
葉村彰子 星川清司 櫻井康裕 大西信行 芦沢俊郎 加瀬高之 |
監督 |
倉田準二 山内鉄也 居川靖彦 |
出演者 |
加藤剛 酒井和歌子 和田浩治 森田健作 松山英太郎 高橋元太郎 谷幹一 山口崇 大坂志郎 竹脇無我 |
製作 | |
製作総指揮 | 松下幸之助 |
プロデューサー | 西村俊一 |
制作 | TBS |
放送 | |
放送国・地域 | 日本 |
放送期間 | 1984年7月16日 - 1985年1月21日 |
放送時間 | 月曜日20:00 - 20:54 |
放送枠 | ナショナル劇場 |
放送分 | 54分 |
回数 | 全26 |
「大岡越前 第8部」(おおおかえちぜん だい8ぶ)は1984年7月16日から1985年1月21日までナショナル劇場で放送された時代劇。製作はC.A.L。全26話。
概要(第8部)
[編集]大岡忠相は鋭い観察力で悪人達からは恐れられ、また町民たちからは人情深い奉行として慕われている。忠相には、新しい部下が増え、新米同心の蕪木兵助と、蕪木付きの岡っ引き勘太や、恩人の岡っ引きの死がきっかけとなって、「たぬき」で女中をしているおけいも岡っ引きとなった。ベテラン同心の村上源次郎はじめ、中堅同心の風間駿介、若手同心の蕪木兵助、すっとびの辰三、勘太など真面目で明るい仲間たちと力を合わせて難しい事件を次々解決していく。
レギュラー出演者(第8部)
[編集]- 大岡越前:加藤剛
- 雪絵:酒井和歌子(第1話~第4話、第6話〜第7話、第9話~第12話、第14話~第15話、第17話~第18話、第21話、第23話~第26話)
- 風間駿介:和田浩治
- すっとびの辰三:高橋元太郎
- おけい:叶和貴子(第1話~第2話、第4話~第10話、第12話~第13話、第15話~第23話、第25話~第26話)
- 勘太:谷幹一(第1話~第2話、第4話~第10話、第13話、第15話、第17話、第20話、第22話、第26話)
- 猿(ましら)の三次:松山英太郎(第1話~第10話、第13話~第26話)
- 志保:根本律子(第1話~第5話、第8話~第11話、第13話~第17話、第19話、第21話、第24話、第26話)
- おはな:香山まり子(第1話~第14話、第16話~第26話)
- お由美:山本郁子(第2話~第10話、第12話~第25話)
- 高木(養生所所員):高井清(第1話~第5話、第8話~第9話、第11話、第13話~第14話、第16話、第19話、第21話、第24話、第26話)
- 水すましの源五郎:園田正美(第1話、第13話、第15話、第20話~第21話)
- 蕪木兵助:森田健作(第1話~第2話、第4話~第10話、第12話~第26話)
- 徳川吉宗:山口崇(第18話、第26話)
- 村上源次郎:大坂志郎(第1話~第15話、第17話~第26話)
- 榊原伊織:竹脇無我(第1話~第5話、第8話、第10話~第11話、第13話~第16話、第19話~第22話、第24話、第26話)
準レギュラー
[編集]- 有馬兵庫頭:有馬昌彦(第26話)
スタッフ(第8部)
[編集]- 製作総指揮:松下幸之助
- 製作代表:松下正治、丹羽正治
- 製作:山下俊彦、小林郁、逸見稔
- 原案:葉村彰子
- 脚本:葉村彰子、星川清司、櫻井康裕、大西信行、芦沢俊郎、加瀬高之
- 音楽:山下毅雄
- 題字:朝比奈宗源
- ナレーター:芥川隆行
- 撮影:萩屋信、脇武夫、原田裕平、古谷伸、片山顕
- 美術:鈴木孝俊、三浦鐐二
- 録音:中川清、渡部芳丈、神戸孝憲、木村均
- 照明:伊勢晴夫、大谷康郎、武邦男、岡田耕二
- 編集:河合勝巳
- チーフ助監督:井上泰治、髙倉祐二、矢田清巳、金鐘守、曽根勇
- 擬斗:菅原俊夫
- 邦楽監修:中本敏生
- 衣裳:東京衣裳
- 衣裳提供:全国呉服青年連合会
- 美粧・結髪:東和美粧
- 装置:和田順吉、広瀬哲三
- 装飾:長尾康久、長谷川優市呂
- 小道具:高津商会
- かつら:山崎かつら
- 記録:大原より子、小川加津子、川島庸子、内藤幸子、西野敏子
- 演技事務:山下義明、石川正男
- 進行主任:杉浦満洲男
- 計測:小林善和、原田国一、藤井重光、野村敬治、西田圭司
- 整音:加藤正行
- 現像:東洋現像所
- 騎馬:岸本乗馬センター(第1話)
- 協力:俳優座、京都・大覚寺
- 制作補:山田勝
- 制作協力:東映
- プロデューサー:西村俊一
- プロデューサー補:大庭喜儀
- 特技:宍戸大全
- 監督:倉田準二、山内鉄也、居川靖彦
作品リスト(第8部)
[編集]話数 | 放送日 | サブタイトル | 原案 | 脚本 | 監督 | ゲスト | 備考 |
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第1話 | 1984年 7月16日 |
大岡越前 | 葉村彰子 | 葉村彰子 | 倉田準二 | お茂:叶和貴子 鎌倉河岸の文蔵:佐野浅夫 伊豆屋善助:田中明夫 中山靱負:鈴木瑞穂 権蔵:藤岡重慶 安蔵:志賀勝 倉橋佐太夫:江見俊太郎 老中:幸田宗丸 甚八:松山照夫 弥之助:大竹修造 鍋屋:中村錦司 安蔵の手下:笹木俊志 南町同心:木谷邦臣 臥煙:阿波地大輔 壺ふり:壬生新太郎 臥煙:藤沢徹夫 臥煙:小坂和之 :武井三二 |
叶和貴子がニ役で出演 おけいが文蔵のあとを 継いで岡っ引きになる |
第2話 | 7月23日 | 幽霊駕籠の仇討ち | 櫻井康裕 | 山内鉄也 | 助十:桜木健一 権三:工藤堅太郎 おとよ:海老名美どり 藤次郎:堀内正美 惣吉:堺左千夫 朽木庄八:上野山功一 紋蔵:近藤宏 お美代:瀬戸あかり 卯兵衛:市川男女之助 駕籠の客:津村隆 南町同心:西山清孝 紋蔵の子分:細川純一 :大月正太郎 |
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第3話 | 7月30日 | 殺しの依頼は能面の女 | 芦沢俊郎 | 居川靖彦 | 藤枝美鈴:金沢碧 孫兵衛:河合絃司 唐津武太夫:名和宏 鳴海屋彦六:嵯峨善兵 樺島道節:吉田豊明 藤枝市之進:早川純一 産婆:木下サヨ子 千夏:伊藤與志子 大店の主人:須永克彦 女将:富永佳代子 大店の内儀:島村昌子 大工:宮城幸生 昇天一家:小峰隆司 昇天一家:矢部義章 |
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第4話 | 8月 6日 | 万病治した娘の真心 | 大西信行 | 山内鉄也 | おしの:石野真子 長命堂幸兵衛:根上淳 おせい:鳳八千代 太吉:玉川良一 十造:佐藤京一 和助:瀬川新蔵 長命堂番頭:森源太郎 客:山田良樹 大店の主:有島淳平 |
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第5話 | 8月20日 | 十手が消えた女風呂 | 櫻井康裕 | 倉田準二 | おこう:泉じゅん 荒尾の庄兵衛:土屋嘉男 巳之吉:内田勝正 吟味与力:立花一男 手代:新城邦彦 番台:島田秀雄 瓦版屋:妹尾友信 店の者:小谷浩三 小僧:廿枝靖 若い女:鈴川法子 |
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第6話 | 8月27日 | 嘘つき婆さんの恩返し | 加瀬高之 | 居川靖彦 | おとら婆さん:菅井きん 大滝源之進:鹿内孝 近江屋:永井秀明 相模屋:加藤和夫 木島:北町嘉朗 松造:片岡五郎 久六:河野実 夜鷹:野川愛 酒屋の親父:宮城幸生 :奥谷寿美子 :諏訪裕子 |
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第7話 | 9月 3日 | 意地比べ江戸っ子気質 | 大西信行 | 佐吉:赤塚真人 長兵衛:橋本功 六兵衛:花沢徳衛 政五郎:織本順吉 田島屋:多々良純 越後屋:西山辰夫 米屋:宮城幸生 炭屋:疋田泰盛 魚屋:有島淳平 南町同心:森源太郎 大工:畑中伶一 |
「三方一両損」 | ||
第8話 | 9月10日 | 美女を餌食の悪徳仁術 | 櫻井康裕 | 山内鉄也 | お千代:友直子 待田清庵:深江章喜 玄妙堂:遠藤太津朗 権次:黒部進 半造:宮口二朗 清庵の助手:小坂和之 清庵の助手:平河正雄 権次の子分:志茂山高也 |
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第9話 | 9月17日 | 女賊を泊めた人情同心 | 芦沢俊郎 | おてる:浅沼友紀子 おみね:本阿弥周子 稲妻吾平:浜田晃 成田屋久造:田口計 茂作:南祐輔 おみね:尾崎美穂 稲妻の子分:池田謙治 川上茜 小谷浩三 |
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第10話 | 9月24日 | 狙われた美人画の女 | 櫻井康裕 | 倉田準二 | お町:風祭ゆき 影山弾正:和崎俊哉 芳国:藤木孝 河奈屋:武藤英司 青竜:石橋雅史 井上近江守:中山昭二 水野伊賀守:永野辰弥 久吉:石垣恵三郎 岩蔵:鈴木康弘 岩蔵の子分:大矢敬典 |
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第11話 | 10月 | 1日十手に隠れた悪企み | 芦沢俊郎 | 喜八:真夏竜 およね:阿部寿美子 音吉:上田忠好 常:稲吉靖司 千太:根岸一正 おぎん:荒木雅子 牢奉行:波田久夫 牢番:宮城幸生 酒屋の亭主:遠山金次郎 牢役人:石倉英彦 住人:畑中伶一 :伝法三千雄 :宮城幸生 :大月正太郎 :勝山純子 :美松艶子 |
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第12話 | 10月 | 8日情は人の為ならず | 大西信行 | 佐八:左とん平 お喜代:三浦リカ 安房屋新之助:荒木茂 上総屋次兵衛:浜田寅彦 おせつ:利根はる恵 幸助:島田順司 お里:志乃原良子 弥七:北見唯一 与兵衛:田中弘史 賭博の客:泉好太郎 賭博の客:白井滋郎 :島田秀雄 :山口朱美 :勇家寛子 :塩野亜紀 |
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第13話 | 10月15日 | 復讐唐人剣 | 葉村彰子 | お絹:大塚良重 菊太郎:にしきのあきら 多々良頼母:岡田英次 稲佐屋久兵衛:神田隆 松浦屋卓造:須藤健 玉野屋与次郎:北村英三 水月の女将:香月京子 紋次:浜伸二 六助:波多野博 町役人:平河正雄 用心棒:藤沢徹夫 一座の者:上野秀年 :依田美加 :世利ゆかり |
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第14話 | 10月22日 | 父恋し涙の花嫁 | 加瀬高之 | お清:藤吉久美子 弥平:小林昭二 美春屋:佐竹明夫 保太郎:正道武 蝮の金造:井上昭文 岩吉:宮口二朗 お島:杉本マチ子 権三:山本一郎 お芳:島村晶子 座頭:笹五朗 遊び人:宮城幸生 駒:小峰隆司 職人:波多野博 |
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第15話 | 10月29日 | 厩火事殺人事件 | 大西信行 | 居川靖彦 | おはま:中原早苗 八五郎:山田吾一 お静:小畠きぬ子 彦四郎:松橋登 佐平:本郷淳 おとき:立枝歩 丸屋:中村錦司 :小柳圭子 |
落語「厩火事」の翻案 | |
第16話 | 11月 | 5日抜け荷暴いた娘掏摸 | 加瀬高之 | おぎん:三原じゅん子 半助:うえだ峻 宇津木直利:亀石征一郎 大津屋喜兵衛:武藤英司 源造:堺左千夫 権助:徳田興人 仁兵衛:内藤武敏 抜荷一味:鈴木康弘 留吉:井上茂 大津屋の手下:浜伸二 大津屋の手下:木谷邦臣 用心棒:矢部義章 用心棒:細川純一 風呂番:畑中伶一 |
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第17話 | 11月12日 | らくだが死んだ | 大西信行 | 倉田準二 | 馬:岸部シロー 丁目の半次:品川隆二 おしの:西岡慶子 源兵衛:立原博 八百寅:関敬六 魚八:三角八郎 おかね:美松艶子 おてつ:末永あつ子 仁兵衛:疋田泰盛 そば屋の親父:和田昌也 |
落語「らくだ」の翻案 | |
第18話 | 11月19日 | 名乗れぬ証人は将軍様 | 山内鉄也 | おしず:北林早苗 亀松:芦田友秀 宗七:田口計 弥吉:松山照夫 清兵衛:五十嵐義弘 借金取り:司裕介 :小坂和之 借金取り:木下通博 |
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第19話 | 11月26日 | 闇夜に咲いた魔性の女 | 星川清司 | 小袖:蜷川有紀 六之助:河原崎建三 疋田郡兵衛:北村総一朗 権次:市川好郎 そばや:瀬川新蔵 老中:江並隆 御家人:出水憲司 御家人:石倉英彦 御家人:浜伸二 若年寄:疋田泰盛 御家人:福本清三 |
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第20話 | 12月 | 3日札つき婆命を賭けた大芝居 | 葉村彰子 | 倉田準二 | おげん:赤木春恵 啓之助:加藤純平 おいと:丸山秀美 肥前屋:嵯峨善兵 仙波弥十郎:船戸順 儀助:荘司肇 紋次:広瀬義宣 そばや:重久剛一 番頭:笹五朗 肥前屋の手下:高並功 人足:藤長照夫 肥前屋の手下:小船秋夫 |
第2部第23話「鬼の目に涙」をアレンジ。 | |
第21話 | 12月10日 | 凶賊お役者小僧 | 櫻井康裕 | 居川靖彦 | 和吉:にしきのあきら お小夜:賀田裕子 諏訪美濃守:滝田裕介 新田大三郎:原口剛 八蔵:岡部征純 老中:西山辰夫 :遠山金次郎 お小夜の父:和田昌也 瓦版屋:大矢敬典 ならず者:志茂山高也 |
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第22話 | 12月17日 | 江戸から消えた御奉行様 | 大西信行 | 倉田準二 | 汐路:奈良富士子 おりく:東恵美子 横山瀬左衛門:下元勉 田沢民部:玉川伊佐男 佐五平:三田村賢二 小森:早川純一 お藤の方:久仁亮子 田沢の側近:有川正治 田沢の配下:波多野博 親父:蓑和田良太 横山の配下:山田良樹 大野:細川純一 田沢の配下:武井三二 荒井若之助:峰蘭太郎 腰元:鈴川法子 |
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第23話 | 12月24日 | 殺しを見ていた千両富 | 芦沢俊郎 | 居川靖彦 | 万吉:工藤堅太郎 おとき:榊原るみ 大和屋:御木本伸介 仙造:中村孝雄 文治:黒部進 伍助:三角八郎 留:池田謙治 南町同心:西山清孝 瓦版屋:波多野博 |
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第24話 | 1985年 1月 7日 |
雪絵を狙った夜の奉行 | 大西信行 | 倉田準二 | 大神正之佑:西沢利明 おちか:谷口香 伊勢由:田島義文 土井:幸田宗丸 権平:伊吹徹 弥平:冷泉公裕 大家:石浜祐次郎 老中:西山辰夫 長五郎:大木悟郎 手代:有島淳平 中間:和田昌也 夜の奉行一味:壬生新太郎 夜の奉行一味:福本清三 |
第3部第11話「夜の奉行」のリメイク | |
第25話 | 1月14日 | 十手鈍らす過去の罪 | 星川清司 | 山内鉄也 | 多吉:桜木健一 市兵衛:土屋嘉男 山吹屋:藤岡重慶 お糸:藤由布子 政五郎:小鹿番 桔梗屋番頭:楠年明 伊佐次:中嶋俊一 牢番:東孝 遠州屋:遠山金次郎 |
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第26話 | 1月21日 | 将軍救った美女軍団 | 葉村彰子 | 美佐:水沢アキ 尾州屋:田中明夫 矢島伊衛門:佐竹明夫 古場伝内:伊吹総太朗 石川淡路守:金田龍之介 岩松:滝譲二 神豊堂:疋田泰盛 源助:司裕介 |
解説(第8部)
[編集]- この第8部より、オープニング・エンディングの背景の「お白州の砂」を意匠とした模様の色が、青地から「若干水色がかった白」に変わる。
- 第4部以降、伊織の登場・物語に関与する回が減っていたが、この第8部は、伊織の登場回数は多く、物語への寄与が大きくなっている。そのため、初期(第1部〜第3部)に近いテイストの回も多い。
- 吉宗は第18話「名乗れぬ証人は将軍様」、第26話「将軍救った美女軍団」の2話のみ登場する。
- 第1話冒頭から、森田健作演じる蕪木兵助が加わる(第12部第1話まで)。
- 高井清演じる、小石川養生所所員のオープニングの配役名が「高木」となっている。配役名に役名の姓が出た初出は、第3話「殺しの依頼は能面の女」であるが、この部では役名の表記がある回とない回がある。また、薗田正美が演じる自身番で働く水すましの源五郎が登場し、第12部に至る。
- 大部屋俳優の演じている高木同様、源五郎もオープニングの配役紹介に役名が表示される回とされない回がある。
- 後述の岡っ引き・鎌倉河岸の文蔵の下で、勘太(演:谷幹一)が働いており、文蔵の死後はおけいのフォロー役となる。このため、この第8部では、同心3人、岡っ引き3人体制となる。ただし、「おけい」は必ずしも蕪木付きになるとは限らず、村上源次郎などの指示により三次と行動を共にすることも多い。また、「おけい」はこの第8部まで出演となり、勘太(第9部以降「出目の勘太」と表記される)は第15部まで登場した。
- 第1話において、蕪木兵助に同心の辞令が交付される。蕪木兵助の父(第1話で「やへい」と呼ばれている)は、村上源次郎と同時に同心のお役目を拝領し、村上源次郎が南町の仏同心に対して、「南の鬼」と呼ばれていた(同様の呼称として、第1〜3部に与力・神山左門がいた)。しかし、蕪木兵助本人は同心よりも「筆」で世の中を生きたかったようで、絵を得意とする。また、同心が肌に合わないことで、よく風間駿介と喧嘩になる。
- 第1話では、第10部〜第13部に同心・佐橋孫兵衛役でレギュラー出演する佐野浅夫が、蕪木兵助付きの大ベテランの岡っ引き・鎌倉河岸の文蔵役でゲスト出演している。文蔵は新米の蕪木兵助を支えたり、忠相も一目置く存在に描かれるなど、佐橋孫兵衛を彷彿とさせる役柄になっている。
- 第1話では、蕪木兵助が火事場で見た定火消の臥煙(がえん)を元に描いた鬼の絵を見た文蔵が、蕪木兵助に人相書を描くように頼む。この人相書が事件解決の糸口となるが、鎌倉河岸の文蔵は捜査中に襲われ、蕪木兵助や忠相たちに真相を語った後に死亡する。
- 忠相が、定火消・中山靱負(演:鈴木瑞穂)の部下・倉橋金太夫(演:江見俊太郎)を、裁きの前に事前に中山配下ではないことにしてしまう物語の流れや、「龍吐水」が(第1部第2話以降初めて)登場する点は、第1部第2話「町火消誕生」を意識したものと見られる。
- おけいの父は、かつて、鎌倉河岸の文蔵に捕らえられたことが分かる。おけいの母・お茂は、おけいに常に「鎌倉河岸の文蔵は恩人」と語っていた(なお、第7部第2話「紅蜘蛛の娘」では、三次と「おけい」の父と「お茂」が知己であったことが語られている)。文蔵の死をきっかけに、おけいは文蔵の後を継ぎ岡っ引きになることを村上源次郎に願い出る。忠相は前例がないことから抵抗があったが、伊織の「前例がなければ作ってしまえば良い」「養生所では志保さんが活躍している」旨の発言を機に、この願いを認めることになる。
- 佐野浅夫は、上述の通り、第7部に引き続きこの第8部でも第1話でゲスト出演するが、第7部同様、殺されてしまう役となった。
- 第2話「幽霊駕籠の仇討ち」に登場する駕籠かきの名前は、権三と助十であるが、大岡政談の「権三助十(小間物屋彦兵衛)」のリメイクではない。
- 偽装入水自殺で殺された女の妹・お由美が登場し、第3話以降、三次の「たぬき」で働くことになる。
- 第3話「殺しの依頼は能面の女」では、第1部第3話「謎の父子鶴」のように、着流しの浪人姿で忠相が町を歩き回る説明や、それを見かねた村上源次郎が苦言を呈する点では、共通点がある。また、忠相と伊織の友情についても「おさらい」の形で、医師として伊織を信頼する忠相と、医師として忠相をフォローする伊織(と影で協力する三次)が描かれている。
- 第5話「十手が消えた女風呂」は、第1部第22話「黒い罠」で描かれた、八丁堀の同心たちが女湯を使うために、女湯に刀掛けがあったエピソードを使いながら、新米同心・蕪木兵助の成長を描く。
- 第7話「意地比べ江戸っ子気質」は単独で2度目の「三方一両損」を扱った回である(第1部の小エピソードを含めれば3度目)。
- 第13話「復讐唐人剣」は、第2部第3話「復讐・唐人剣」と同様に、見世物小屋で手品を披露しながら今は亡き親の敵を狙う兄妹を描くが、敵となった事件の背景は、長崎で密輸という無実の罪を着せられたことにあり、物語の背景は第1部第15話「折鶴殺人事件」に類似している。
- 第15話「厩火事殺人事件」は、大店の後家の殺人事件と、落語の「厩火事」に相当する話を組み合わせている。
- 第16話「抜け荷暴いた娘掏摸」では、娘掏摸・おぎんの父・仁兵衛の抜け荷の罪について、第3部第20話「ゆすり」で設定された公訴時効10年(史実では、公事方御定書で設定された「旧悪」という時効制度では1年である)が、あまり触れられておらず、設定に若干不整合が見られる。
- 第17話「らくだが死んだ」は、古典落語の「らくだ」を、(寄席評論家正岡容の弟子であり)古典落語の翻案が多い大西信行が、ほぼそのままドラマに翻案したものである。
- 落語の「らくだ」と同様に、死人に「かんかんのう(踊り)」を踊らせるなど、落語を忠実に翻案しているが、この落語の「らくだ」が成立した時期が、1821年(文政4年)に、両国でラクダが見世物になって以降と考えられており(当時の江戸の人は、図体の大きいこの動物が何の役に立つのか思案したため、役に立たない図体の大きい人間を「らくだ」と呼ぶようになり、落語の「らくだ」が生まれている)、また、「かんかんのう」も1820年(文政3年)に生まれたものである。
- なお、ドラマでも「らくだ」の語源について、村上源次郎が「両国でラクダが見世物になったでしょう」と語っていることから、由来となったエピソードの一部のうち、意図的に「文政年間」を省略して翻案したものと見られる。
- 第19話「闇夜に咲いた魔性の女」では、定廻り同心の風間駿介・蕪木兵助らが岡場所へ捜査にあたっているが、史実では、通常は、吉原などの遊郭は隠密廻り同心が捜査にあたっていた。
- 第20話「札つき婆命を賭けた大芝居」は、第2部第23話「鬼の目に涙」と同様に、札付きの婆の偽者の婿役として村上源次郎が演じている。
- 第24話「雪絵を狙った夜の奉行」は、第3部第11話「夜の奉行」のリメイクにあたる(脚本も第3部と同様大西信行が担当)。
- 夜の奉行のかぶっている弱法師(よろぼし)の面は、謡曲の「弱法師」で使われるものである。謡曲「弱法師」は、タイトルは「よろぼおし」、謡曲の本文では「よろぼし」と読む。劇中、忠相らも謡曲の本文の読みの通り「よろぼし」と呼んでいる。
- この回の脚本家は、寄席評論家正岡容門下の大西信行だが、同門下生に3代目桂米朝がいる。米朝の落語の師匠が4代目桂米團治で、「菜刀息子(ながたんむすこ)」という短い落語を長編の「弱法師(よろぼし)」と改作し、上方落語の評論誌「上方はなし」に残している。また、米朝は、東京で上方落語を演じていた2代目桂小南や一門の弟子に伝え、2代目桂小南は「菜刀息子」として、この部の本放送当時はよく演じていた(NHKの衛星放送番組「落語特選」の素材が残っている)。
第9部
[編集]大岡越前 第9部 | |
---|---|
ジャンル | テレビドラマ |
原作 | 葉村彰子 |
脚本 |
葉村彰子 櫻井康裕 大西信行 芦沢俊郎 加瀬高之 |
監督 |
工藤栄一 倉田準二 山内鉄也 居川靖彦 岡本静夫 |
出演者 |
加藤剛 和田浩治 平淑恵 森田健作 松山英太郎 高橋元太郎 谷幹一 山口崇 大坂志郎 竹脇無我 |
製作 | |
製作総指揮 | 松下幸之助 |
プロデューサー | 西村俊一 |
制作 | TBS |
放送 | |
放送国・地域 | 日本 |
放送期間 | 1985年10月28日 - 1986年4月21日 |
放送時間 | 月曜日20:00 - 20:54 |
放送枠 | ナショナル劇場 |
放送分 | 54分 |
回数 | 全26 |
「大岡越前 第9部」(おおおかえちぜん だい9ぶ)は1985年10月28日から1986年4月21日までナショナル劇場で放送された時代劇。製作はC.A.L。全26話。
概要(第9部)
[編集]大岡忠相は鋭い観察力で悪人達からは恐れられ、また町民たちからは人情深い奉行として慕われている。見習い同心の立花喬之助が、同心だった父の死により組替えとなり、姉の千鶴とともに、蕪木の向かいの同心長屋に移ってきた。千鶴を一目惚れした蕪木は、何かと立花家へ出入りすることになる。また、長いつきあいとなったすっとびの辰三と忠相の役宅に奉公していた「おはな」がついに夫婦となった。大岡家では、新しい奉公人として「おちよ」を雇うが、引き続き「おはな」も大岡家で働く。新しいメンバーとともに、ベテラン村上源次郎はじめ、同心の風間駿介・蕪木兵助、見習い同心の立花喬之助、すっとびの辰三、出目の勘太など真面目で明るい仲間たちと力を合わせて難しい事件を次々解決していく。
レギュラー出演者(第9部)
[編集]- 大岡越前:加藤剛
- 雪絵:平淑恵(第1話~第8話、第10話~第19話、第21話~第26話)
- 風間駿介:和田浩治(第1話~第3話、第5話、第7話~第14話、第16話、第21話~第22話、第26話)
- 猿(ましら)の三次:松山英太郎(第1話~第19話、第21話、第24話、第26話)
- すっとびの辰三:高橋元太郎(第1話~第19話、第21話~第26話)
- 出目の勘太:谷幹一
- 立花喬之助:佐藤佑介
- 千鶴:舟倉由佑子(第1話~第13話、第15話~第19話、第21話~第23話、第26話)
- 志保:根本律子(第1話~第3話、第5話~第9話、第11話~第26話)
- おはな:香山まり子(第1話~第5話、第7話~第19話、第22話~第23話、第25話~第26話)
- おちよ:片山由香(第4話~第10話、第12話~第19話、第21話~第26話)
- おあき:坂上味和
- おはる:加藤由美
- おなつ:桂川京子
- おふゆ:小林有里
- 高木(養生所所員):高井清史
- 水すましの源五郎:園田正美
- 蕪木兵助:森田健作
- 徳川吉宗:山口崇(第1話~第2話、第4話、第7話、第9話、第26話)
- 村上源次郎:大坂志郎(第1話~第9話、第11話~第26話)
- 榊原伊織:竹脇無我(第1話~第3話、第5話~第9話、第12話~第14話、第16話~第18話、第20話~第21話、第24話、第26話)
スタッフ(第9部)
[編集]- 製作総指揮:松下幸之助
- 製作代表:松下正治、丹羽正治
- 製作:山下俊彦、小林郁、逸見稔
- 原案:葉村彰子
- 脚本:葉村彰子、櫻井康裕、大西信行、芦沢俊郎、加瀬高之
- 音楽:山下毅雄
- 題字:朝比奈宗源
- ナレーター:芥川隆行
- 撮影:原田裕平、片山顕、古谷伸、萩屋信
- 美術:鈴木孝俊
- 録音:中川清、渡部芳丈、神戸孝憲、木村均
- 照明:武邦男、真城喩、伊勢晴夫、大谷康郎、岩見秀夫、岡田耕二
- 編集:河合勝巳
- チーフ助監督:髙倉祐二、金鐘守、井上泰治、久郷久雄、矢田清巳
- 擬斗:菅原俊夫、上野隆三、土井淳之祐
- 邦楽監修:中本敏生
- 衣裳:東京衣裳
- 衣裳提供:全国呉服青年連合会、全国呉服専門店会連合会
- 美粧・結髪:東和美粧
- 装置:和田順吉、増田道清、磯谷幸一
- 装飾:長尾康久、長谷川優市呂、籠尾和人
- 小道具:高津商会
- かつら:山崎かつら
- 記録:川島庸子、内藤幸子、西野敏子、満尾晃子
- 演技事務:山下義明、石川正男
- 計測:小林善和、原田国一、藤井重光、山口鉄雄
- 整音:加藤正行
- 現像:東洋現像所
- 騎馬:岸本乗馬センター
- 協力:俳優座、京都・大覚寺
- 制作補:山田勝
- 制作協力:東映
- プロデューサー:西村俊一
- プロデューサー補:大庭喜儀
- 特技:宍戸大全
- 監督:工藤栄一、倉田準二、山内鉄也、居川靖彦、岡本静夫
作品リスト(第9部)
[編集]話数 | 放送日 | サブタイトル | 原案 | 脚本 | 監督 | ゲスト | 備考 |
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第1話 | 1985年 10月28日 |
大岡越前 | 葉村彰子 | 葉村彰子 | 山内鉄也 | 浄蓮院妙真:水野久美(第1〜2話) 井筒屋宗助:金田龍之介(第2話) 松平乗邑:中村竹弥(第1〜2話) 高野左仲:名和宏(第1〜2話) 覚善:藤岡重慶(第1〜2話) 源作:土屋嘉男(第2話) 黒島伝内:川辺久造(第1〜2話) 商人:須永克彦(第1話) 大久保家役人:木谷邦臣(第1話) 南町同心:藤沢徹夫(第1話) 侍女:依田美加(第1話~2話) 侍女:桑田範子(第1話~2話) 覚善の手下:吉田信夫(第1話~2話) 覚善の手下:今川浩一(第1話~2話) 警護の侍:橋本和博(第1話~2話) 警護の侍:井上昭(第1話~2話) 百姓:松田明(第2話) 吾平:邦保(第2話) 庵主:小柳圭子(第2話) 料亭の女中:星野美恵子(第2話) |
前後編構成 第1部第27〜28話 「天一坊事件」の大幅なリメイク (御烙印等を女性に置き換え) |
第2話 | 11月 | 4日天下を狙った魔性の女 | |||||
第3話 | 11月11日 | 辰三おはなの祝言騒動 | 勘五郎:山田吾一 惣兵衛:和崎俊哉 伝蔵:田中浩 松吉:中田博久 紅屋:西山辰夫 秀次:頭師佳孝 飲み屋の亭主:遠山金次郎 中盆:壬生新太郎 |
辰三とおはなが夫婦になる | |||
第4話 | 11月18日 | 襲われた御用金 | 大西信行 | おもん:三浦真弓 首領:山本昌平 大家:夢路いとし 荒物屋の婆さん:正司歌江 人足頭:森章二 お梅:三浦徳子 およね:平映子 おきみ:武田てい子 そば屋:日高久 船頭 : 当銀長太郎 小平義次郎:峰蘭太郎 浪人:小峰隆司 浪人:福本清三 人足:小坂和之 藩士:高橋弘志 |
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第5話 | 11月25日 | 忠相を慕う女 | 倉田準二 | 静香:上村香子 田鶴:風見章子 吉野屋権造:井上昭文 唐次:松山照夫 おたき:山口朱美 おかん:近江輝子 銭屋五一郎:津村隆 酌女:徳永まゆみ 権造の子分:司裕介 権造の子分:小峰隆司 長屋のおかみさん:美松艶子 |
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第6話 | 12月 | 2日探した我が子は女掏摸 | 櫻井康裕 | 山内鉄也 | おれん:大場久美子 榛名屋:武内亨 お梶:小畠きぬ子 安造:福田豊土 お糸:石坂有希 甚五郎:田中浩 但馬屋:久遠利三 おばさん:丸平峯子 又七:笹木俊志 旗本:藤沢徹夫 地廻り:司裕介 |
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第7話 | 12月 | 9日証人は謎の女 | 倉田準二 | 豊次:河原崎次郎 お加代:二宮さよ子 要造:北村英三 胴元:宮城幸生 中間頭:疋田泰盛 お艶:星野美恵子 |
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第8話 | 12月16日 | 恋しい父は逃亡者 | 芦沢俊郎 | 山内鉄也 | 新八:樋浦勉 おそで:北林早苗 健太:池田直人 おいね:小川晃世 諏訪美濃守:滝田裕介 半次:勝部演之 常吉:稲吉靖司 大家:山村弘三 おきん:藤山喜子 正五郎:柳川清 地廻り:志茂山高也 地廻り:細川純一 留吉 : 窪田弘和 |
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第9話 | 12月23日 | 死体が消えた薮地獄 | 葉村彰子 | 居川靖彦 | 儀助:小林昭二 おゆう:朝比奈順子 寅蔵:石橋雅史 岩松:市村昌治 冬木清兵衛:中村錦司 伊吉:池田謙治 定七:山本一郎 寅蔵の子分:小谷浩三 駕籠かき:矢部義章 駕籠かき:高橋弘志 寅蔵の子分:竹井雅文 菓子屋の女中:鈴川法子 |
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第10話 | 12月30日 | 夫婦の絆は値千両 | 大西信行 | 倉田準二 | 吉五郎:橋本功 おかつ:田坂都 玄雲:玉川良一 宇之吉:立原博 寅松:大木正司 岩吉:笹木俊志 大家:北見唯一 鋳掛屋:日高久 世話役:島田秀雄 おたか:小野朝美 おしん:宮本毬子 おきち:大江光 小坊主:新藤浩 町人:窪田弘和 町人:上野秀年 |
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第11話 | 1986年 1月 6日 |
花嫁泣かせた出生の秘密 | おしん:中村玉緒 おとみ:杉田かおる 伊勢喜:佐竹明夫 お才:磯村みどり 但馬屋:伊沢一郎 喜之助:島英臣 仙吉:永田光男 吉次:楠年明 おかね:近江輝子 :有島淳平 |
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第12話 | 1月13日 | 縛られたお地蔵様 | 櫻井康裕 | 岡本静夫 | 新吉:正道武 お妙:黒田福美 若狭屋:真弓田一夫 加納屋:田島義文 望月小太夫:溝田繁 藤助:山本弘 寅三:伊藤高 粂次:石倉英彦 問屋:和田昌也 新吉の母親:美松艶子 |
第4部第14話 「巷談 縛られ地蔵」のリメイク | |
第13話 | 1月20日 | 阿片暴いた鉄拳仁術 | 居川靖彦 | おとし:賀田ゆう子 清次:吉田次昭 本村玄堂:遠藤太津朗 明神の紋蔵:近藤宏 常吉:片岡五郎 地廻り:岩尾正隆 定吉:寺下貞信 文吾:中嶋俊一 玄堂の助手:西山清孝 患者:泉裕介 玄堂の助手:武井三二 諏訪裕子 山野部邦弘 |
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第14話 | 1月27日 | 奉行に似ていた復讐鬼 | 大西信行 | 佐原雄之進:加藤剛 香苗:金沢碧 多治見屋:多々良純 飯塚刑部:高城淳一 古屋次右衛門:永野辰弥 山城屋:市川青虎 笹子屋:徳田興人 おとみ:河東けい 加助:宮城幸生 浪人:丘路千 駕籠かき:草木宏之 駕籠かき:峰蘭太郎 浪人:壬生新太郎 浪人:高並功 浪人:西山清孝 中間:平河正雄 中間:高谷舜二 中間:畑中伶一 山城屋手代:北村明男 笹子屋手代 新吉:新藤浩 |
加藤が二役で出演。 | ||
第15話 | 2月 3日 | 姉恋し手鎖道中 | 櫻井康裕 | 工藤栄一 | 峰吉:渋谷哲平 お良:三浦リカ 利兵衛:武藤英司 徳次郎:南道朗 伊太八:黒部進 熊三:重久剛一 市太の母親:小野朝美 鹿沼の役人:峰蘭太郎 関所役人:笹木俊志 市太:森本一郎 |
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第16話 | 2月10日 | 兄を殺した非道医者 | 大西信行 | 岡本静夫 | 林田玄庵:菅貫太郎 三造:上田忠好 重兵衛:北見治一 おくめ:川上夏代 藤掛唐十郎:剣持伴紀 藤掛ひさ:志乃原良子 長屋の女性:森篤子 おさよ:勝山純子 おたか:香住美弥子 長屋の女性:桂登志子 長屋の女性:奥谷寿美子 吉岡直也 |
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第17話 | 2月17日 | 謎の女賊は恩人の娘 | 芦沢俊郎 | 居川靖彦 | 霞の文吉:内藤武敏 おさと:山本みどり 長吉:草薙幸二郎 倉沢主膳:江見俊太郎 信濃屋:神田隆 阿部豊後守:江並隆 水野出羽守:西山辰夫 水野家の側用人:疋田泰盛 目付:国田栄弥 大家:波多野博 瓦版売り:大矢敬典 夜回り:壬生新太郎 近習:白井滋郎 梅乃井の女将:美松艶子 職人:田井克幸 家臣:石井洋充 婆さん:大江光(ノンクレジット) おかみさん:三谷真理子(ノンクレジット) |
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第18話 | 2月24日 | 過去を消した女 | 葉村彰子 櫻井康裕 |
おとし:加茂さくら 房吉:にしきのあきら 田丸屋:根上淳 勝次:有光豊 老同心:柳川清 宇治屋:岩田直二 矢車の女将:小柳圭子 長屋の女性:森篤子 おらん:和田かつら 六助:畑中伶一 飾り職人:遠山金次郎 長屋の女性:藤坂弘子 女中:高根さつき 武蔵屋の元奉公人:紅かおる(ノンクレジット) |
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第19話 | 3月 3日 | 義賊つむじ風の仇討ち | 葉村彰子 | 山内鉄也 | 清次:森次晃嗣 おしず:増田恵子 田宮雪堂:須賀不二男 会津屋:嵯峨善兵 赤堀:五味龍太郎 早耳堂:山本一郎 早川:出水憲司 伝次:下元年世 会津屋番頭:宮城幸生 浪人:藤長照夫 浪人:藤山良 |
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第20話 | 3月10日 | 見えぬ目が見た真犯人 | 芦沢俊郎 | 桔梗:岩井友見 水野武太夫:永井秀明 水野京之進:岡崎二朗 越中屋:飯沼慧 権三:牧冬吉 文七:中村錦司 喜平:国一太郎 小間物屋主人:佐々山洋一 兵馬:石倉英彦 佐吉:新城邦彦 北町の同心:藤沢徹夫 北町の同心:平河正雄 子分:木下通博 子分:細川純一 目付:森源太郎 伍助:池田謙治 半次:高谷舜二 |
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第21話 | 3月17日 | 盗賊を強請った男 | 加瀬高之 | 居川靖彦 | 竹造:垂水悟郎 お光:浅見美那 蝮の岩五郎:深江章喜 仙次:遠藤征慈 和惣次:小池栄 直助:岩尾正隆 三河屋:北原将光 おとよ:和田かつら 親方:島田秀雄 茂助:疋田泰盛 留:福本清三 六助:志茂山高也 子分:矢部義章 大家:森源太郎 商人:波多野博 三河屋番頭:内藤康夫 賭場の客:竹井雅文 子分:小谷浩三 星野美恵子 稲垣陽子 佐吉:田井克幸 長屋の男性:上野秀年 |
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第22話 | 3月24日 | 雪絵誘拐危機一髪 | 大西信行 | 広瀬右一郎:青木義朗 お甲:朝比奈順子 青山下野:北原義郎 白狐の弥三郎:原口剛 青山右衛門:永野辰弥 権平:笹吾朗 政五郎:丘路千 広瀬の家臣:木谷邦臣 子分:藤長照夫 宮崎博 高谷舜二 松原健司 子分 : 永田登志雄 |
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第23話 | 3月31日 | 兵助に隠し子がいた! | 櫻井康裕 | お房:千野弘美 市太郎:長谷川初範 お藤:楠田薫 勝五郎:金井大 徳造:田口計 お仙:片岡あや子 漁師:遠山二郎 吉次:笹木俊志 茶屋の女将:中塚和代 子分:志茂山高也 子分:清家三彦 子分:江原政一 太吉:三坂恵 |
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第24話 | 4月 7日 | 囮になった目撃者 | 芦沢俊郎 | 山内鉄也 | 早瀬梅翁:内田朝雄 井筒屋清兵衛:渥美国泰 雲井の局:湖条千秋 文蔵:睦五朗 政吉:岩尾正隆 六助:木谷邦臣 菊之丞:草薙光明 紅之助:小山竜太郎 おてる:塩野亜紀 座頭:須永克彦 水月の女将:山口真代 旦那:北原将光 目付:中村錦司 座員:泉好太郎 下っ引き:清家三彦 杉山幸晴 |
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第25話 | 4月14日 | 怨みを買った男 | 大西信行 | 工藤栄一 | 芳松:河原崎建三 小岩の権次:小鹿番 おやす:優ひかり 常吉:中田博久 三河屋:原哲男 石出帯刀:溝田繁 仁平:下元年世 おはま:宮本毬子 婆さん:岡嶋艶子 牢役人:野上哲矢 牢役人:波多野博 寅造:浜田隆広 囚人:椿竜二 娘:鈴木真由美 太郎吉:森本貴 囚人:江原政一 囚人:小谷浩三 |
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第26話 | 4月21日 | 吉宗暗殺仇討ちの陰謀 | 葉村彰子 | 倉田準二 | 川田市之進:山口崇 綾乃:東千晃 三村新次郎:南城竜也 鳴海屋:早川雄三 西尾頼母:外山高士 勢津:香野百合子 有馬兵庫:浜田寅彦 |
山口が二役で出演。 |
解説(第9部)
[編集]- 特にこの部以降、悪行を働いて裁きを受けるべき者の屋敷やアジトに潜入した忠相が「南町奉行、大岡越前」と名乗り、大立ち回りをした後に、南町奉行配下の捕り方が押し寄せるパターン(遠山金四郎を主役とした「江戸を斬るII」以降と同様の展開)が目立って増えてくる。
- この部では同心が最多の4人体制となる。岡っ引きは2人体制になる。勘太が前作では文蔵やおけいの下っ引き扱いであったが、この部から辰三同様、独立した岡っ引きになる。
- 見習い同心の立花喬之助とその姉・千鶴が登場し、第14部に至る。
- 第1部から登場している大坂志郎演じる同心の最古参・村上源次郎はこの部の最終回が最後の登場になる。なお、演じた大坂志郎は第10部の放送終了後に死去し、後述のとおり、第11部第15部では「村上源次郎」と大坂志郎を追悼する話が放映された。
- 第5部から登場している同心・風間駿介を演じた和田浩治は、この部の本放送終了後に死去したため、風間駿介にとってもこの部の最終回が最後の登場となった。
- この部制作の時点で風間駿介役の和田浩治は体調不良になっており、そのため風間駿介が登場しない回も少なくなく、また登場する回でも登場場面が減少しており、しばしば蕪木兵助が風間駿介のような役回りを演じていた。風間駿介が不在のときには、(千鶴の台詞で)小田原へ出向いて留守とされたこともある。
- 第8部同様、基本的には風間駿介+辰三、蕪木兵助+勘太の組み合わせだが、風間駿介不在時には蕪木兵助+辰三、立花喬之助+勘太となっていた。
- 風間駿介が姿を消したことについては、大坂志郎演じる村上源次郎も同時に姿を消したためか、物語中では語られなかった。
- 風間駿介の登場回数減少のためか、第8部から登場した蕪木兵助が、前作よりも成長し、風間駿介に次ぐ若手同心の柱として描かれている(立花喬之助の世話を村上源次郎が風間駿介でなく蕪木兵助に頼むなど)。
- 辰三とおはなが第3話でようやく結婚する。この夫婦の設定は次の第10部まで継続する。第4話で転居し、勘太の住む長屋(勘太の部屋の隣)で暮らし、おはなは、引き続き大岡家へ通い奉公することになる。
- 第8部第17話「らくだが死んだ」で、勘太と「らくだの馬」の間の壁に穴が空いており、この回では勘太の部屋との穴をきちんとふさいだことを長屋の大家が言及する。ただし、「らくだの馬」の部屋は勘太の部屋の左隣、辰三とおはなの新居は、勘太の部屋の右隣に位置する。
- 大岡家の女中が、第4話から登場した「おちよ」とともに、2人体制となり、同様に第10部まで継続する(第10部ではおちよ役が交代する)。
- この第9部から、雪絵役が平淑恵へ交代し、最終回スペシャルに至る。
- 第2話では、雪絵は、医術の心得があまりないように描かれており、第6部まで実父譲りの医術の心得がある設定は継承されていない。第1部では、実父母は病死し寡婦の吉本作左ヱ門のもと、男手一つで育てられていた設定だが、第13〜15部では雪絵の母・静加が登場することから、平淑恵の雪絵は第1部の設定が継承されていない、と考えることもできる。
- この第9部から第11部まで3部連続して、第1話と第2話が前後編構成となる。なお、そのいずれにも名和宏が悪役で出演している。
- 第1話〜第2話は、上述の通り前後編となっている。内容としては、第1部第27話〜第28話「天一坊事件」の(吉宗の)御烙印・天一坊と山内伊賀亮に相当する役の性別を男性から女性に変更している。
相違点 | 第9部第1〜2話「天下を狙った魔性の女」 | 第1部第27〜28話「天一坊事件」 |
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御烙印 | 女:まさ姫(の偽者・「おあき」) | 男:天一坊(の偽者・宝沢(ほうたく)) |
首謀者 | 女:「まさ姫」を預かっていた浄蓮院妙真 (の偽者(妹)・紀州家の奥から逐電し、姉を殺して入れ替わる) |
男:山内伊賀亮 (このドラマでは描かれていないが 豊臣恩顧の子孫として描かれることが多い) |
首謀者と忠相との やりとり |
特に問答対決などはない。露見後は殺される。 | 前半は問答対決となり忠相は敗れる。 偽者と露見直後に逃げ出すが、忠相の助力で 大橋文右ヱ門に殺される。 |
御烙印似顔絵の 作成者 |
蕪木兵助 | 忠相 |
紀州で証人を探し に向かった者 |
風間駿介、蕪木兵助 | 村上源次郎、榊原伊織 |
御烙印証明の品を 持ち出した者 |
「まさ姫」を預かっていた浄蓮院妙真(の偽者(妹)) | 天一坊(の偽者・宝沢(ほうたく)) |
御烙印の措置 | 浄蓮院妙真の殺害を目撃したために脅迫されたことに配慮し 「まさ」姫役を演じた「おあき」は江戸で暮らすことになり、 第3話で、三次の店「たぬき」で働き始める。 |
処刑される。 |
- 第10話「夫婦の絆は値千両」では、第3部で初代おはなを演じた田坂都がゲスト出演している。また、この回は珍しく村上源次郎が登場せず、風間駿介が村上源次郎のような役回りを演じていた。なお、この回の出演者表記のトメは森田健作であった。
- 第12話「縛られたお地蔵様」は第4部第14話「巷談 縛られ地蔵」のリメイクである。最初に地蔵に縄をかけたのはリメイク元と同じく辰三であり、ラストで有名になった地蔵に願をかけるのも辰三である(なお、第4部の辰三の願は、この部の第3話で成就した)。
- 第14話「奉行に似ていた復讐鬼」では加藤剛が二役を演じている。役名は佐原雄之進。
- 第16話「兄を殺した非道医者」では、第2部第2話「悪の決算」、第7部第7話「嘘つき親父の真実」と同様に、白州において、凶器に付いた血糊は人間のものか、犬・猫の類のものか、忠相が伊織に尋ねるシーンがあり、この回では伊織は「区別できる」「人間の血糊」と証言し、菅貫太郎演じる真の犯罪者(林田玄庵)が罪を白状した後、第2部第2話「悪の決算」と同様に、伊織は「今の医学では、血糊は人間と動物の区別ができない」と語る。
- 林田玄庵が伊織の嘘の発言の際「金さえあれば俺も長崎に行って蘭方医学を学びたかった」と語り、かつては医術への志は高かったように描かれている。菅貫太郎は第7部第7話「嘘つき親父の真実」でも同様の伊織の発言で自白する役を演じている。
- 第19話「義賊つむじ風の仇討ち」では、蕪木兵助が画才を活かして「読売(瓦版)」に絵を描く副業をしていたことが分かる。
- 第20話「見えぬ目が見た真犯人」は、第4部以降必ず登場していた辰三が登場しない回となった。
- 第26話「吉宗暗殺仇討ちの陰謀」では山口崇が二役を演じている。役名は川田市之進。
- 吉宗が目安箱を自ら開錠せずに投書を読む描写があり、第2部第21話「勇気ある挑戦」での説明(及び史実としても正しい描写)から後退している。
第10部
[編集]大岡越前 第10部 | |
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ジャンル | テレビドラマ |
原作 | 葉村彰子(原案) |
企画 | 逸見稔 |
脚本 |
葉村彰子 大西信行 芦沢俊郎 櫻井康裕 石川孝人 田上雄 垂水悟郎 |
監督 |
山内鉄也 松尾正武 矢田清巳 髙倉祐二 |
出演者 |
加藤剛 平淑恵 森田健作 佐藤佑介 松山英太郎 高橋元太郎 谷幹一 山口崇 佐野浅夫 竹脇無我 |
製作 | |
プロデューサー | 西村俊一 |
制作 | TBS |
放送 | |
放送国・地域 | 日本 |
放送期間 | 1988年2月29日 - 1988年9月5日 |
放送時間 | 月曜日20:00 - 20:54 |
放送枠 | ナショナル劇場 |
放送分 | 54分 |
回数 | 全27 |
「大岡越前 第10部」(おおおかえちぜん だい10ぶ)は1988年2月29日から1988年9月5日までナショナル劇場で放送された時代劇。製作はC.A.L。全27話。
概要(第10部)
[編集]大岡忠相は鋭い観察力で悪人達からは恐れられ、また町民たちからは人情深い奉行として慕われている。見習い同心だった立花喬之助が正式な同心となり、ベテラン同心として村上源次郎に代わり、佐橋孫兵衛が加わった。また、新米の見習い同心として北風正吾が加わった。また、三次の営む船宿「やなぎ」にはお柳がおり、三次とともに忠相の密偵となって活躍する。新しいメンバーとともに、ベテラン佐橋孫兵衛はじめ、同心の蕪木兵助・立花喬之助、見習い同心の北風正吾、すっとびの辰三、出目の勘太など真面目で明るい仲間たちと力を合わせて難しい事件を次々解決していく。
レギュラー出演者(第10部)
[編集]- 大岡越前:加藤剛
- 蕪木兵助:森田健作(第1話~第23話、第25話~第27話)
- 雪絵:平淑恵(第1話~第15話、第18話~第19話、第21話~第27話)
- 猿(ましら)の三次:松山英太郎
- すっとびの辰三:高橋元太郎(第1話~第2話、第4話~第5話、第7話~第11話、第13話~第20話、第22話~第26話)
- 出目の勘太:谷幹一(第1話~第15話、第19話~第27話)
- 立花喬之助:佐藤佑介
- 志保:根本りつ子
- お柳:森マリア
- 北風正吾:四方堂亘
- 千鶴:舟倉由佑子
- おはな:香山まり子(第1話~第2話、第4話~第5話、第7話~第11話、第13話~第15話、第17話~第20話、第22話~第27話)
- しのぶ:清水美砂
- おたま:高橋靖子(第1話~第15話、第17話~第20話、第22話~第27話)
- お千代:西村美有紀(第1話~第15話、第18話~第19話、第22話~第27話)
- 高木(養生所所員):高井清史
- 水すましの源五郎:園田正美
- 徳川吉宗:山口崇(第26話、第27話)
- 佐橋孫兵衛:佐野浅夫
- 榊原伊織:竹脇無我(第1話~第3話、第5話~第6話、第8話~第18話、第21話~第22話、第26話~第27話)
スタッフ(第10部)
[編集]- 製作総指揮:松下幸之助
- 製作副指揮:松下正治
- 製作代表:山下俊彦、丹羽正治
- 製作:谷井昭雄、藤井貞夫、逸見稔
- 原案:葉村彰子
- 脚本:葉村彰子、大西信行、芦沢俊郎、櫻井康裕、石川孝人、田上雄、垂水悟郎
- 音楽:山下毅雄
- 題字:朝比奈宗源
- ナレーター:芥川隆行
- 撮影:萩屋信、原田裕平、片山顕、赤塚滋、平山善樹、都築雅人
- 美術:鈴木孝俊、高見哲也、倉橋利韶
- 録音:中川清、神戸孝憲、木村均、面屋竜憲、小金丸輝貴、中路豊隆、中山茂二
- 照明:真城喩、伊勢晴夫、大谷康郎、岩見秀夫、武邦男
- 編集:河合勝巳
- チーフ助監督:曽根勇、井上泰治、山本憲、金鐘守、内沢豊、梅原重行、和田圭一、久郷久雄
- 擬斗:菅原俊夫
- 邦楽監修:中本哲
- 衣裳:東京衣裳
- 美粧・結髪:東和美粧
- 装置:青木茂雄
- 装飾:長谷川優市呂
- 小道具:高津商会
- かつら:山崎かつら
- 記録:川島庸子、内藤幸子、西野敏子、小川加津子、野崎八重子
- 演技事務:山下義明
- 計測:原田国一、作村龍二
- 整音:加藤正行
- スチール:深野隆、金井謹治、北脇克巳
- 現像:IMAGICA
- 舞踏振付:藤間藤雄(第1話)
- 刺青師:毛利清二(第13話)
- 騎馬:岸本乗馬センター(第23話)
- 協力:京都・大覚寺
- 制作補:山田勝
- 制作協力:東映
- プロデューサー:西村俊一
- プロデューサー補:大庭喜儀
- 特技:宍戸大全
- 監督:山内鉄也、松尾正武、矢田清巳、髙倉祐二
作品リスト(第10部)
[編集]話数 | 放送日 | サブタイトル | 脚本 | 監督 | ゲスト | 備考 |
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第1話 | 1988年 2月29日 |
大岡越前 | 葉村彰子 | 山内鉄也 | 由紀:松原智恵子(第1〜2話) 多重:高倉美貴(第1〜2話) くに:三浦リカ(第1〜2話) 水野和泉守:鈴木瑞穂(第1〜2話) 勝田石舟:田中明夫(第1〜2話) 新川屋:名和宏(第1〜2話) 津上内記:飯沼慧(第1〜2話) 井野政茂:高野真二(第1〜2話) 惣助:荘司肇(第1〜2話) 中山出雲:北町嘉朗(第1話) 田島庄之助:剣持伴紀(第1話) 庵主:東竜子(第2話) 桧山源心:五味龍太郎(第2話) |
|
第2話 | 3月 7日 | 匂い袋に隠された殺意 | ||||
第3話 | 3月14日 | 巷の噂を買う女 | 大西信行 | 田村彦四郎:佐竹明夫 八重:北原佐和子 半次:栗田芳廣 坂田屋:西山辰夫 おてつ:河東けい 佐平:田中弘史 番頭:佐々山洋一 阿波屋:和田昌也 手代:上野秀年 お甲:藤間紫 |
||
第4話 | 3月21日 | 華のお江戸の意地競べ | 芦沢俊郎 | 髙倉祐二 | 清六:赤塚真人 宇之吉:渋谷哲平 お初:木の葉のこ お町:伊藤美由紀 老婆:早見栄子 盗ッ人:甲斐道夫 |
「三方一両損」 第6部第3話「意地っ張り三方一両損」 のリメイク |
第5話 | 3月28日 | 呪われた相続殺人事件 | 大西信行 | 矢田清巳 | お初:永光基乃 おちか:風見章子 捨吉:松橋登 伊勢屋唐吉:市川青虎 番頭九蔵:山口幸生 産婆おとら:早見栄子 佐助:矢部義章 :疋田泰盛 :泉好太郎 :越坂英生 :稲泉智方 :志船義人 |
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第6話 | 4月 4日 | 弱者に誓う大岡裁き | 松尾正武 | 伍平:藤岡琢也 お小夜:佐藤万理 秋田屋伝兵衛:嵯峨善兵 小出京四郎:佐藤仁哉 秋田屋伝次郎:石丸謙次郎 おたか:武田てい子 おつゆ:麻生えりか 小出道之進:当銀長太郎 新助:伊庭剛 秋田屋番頭:波多野博 :近江輝子 :富永佳代子 北町同心:白井滋郎 女将:春藤真澄 :清家三彦 |
石丸謙二郎はオープニングで 「石丸謙次郎」と紹介されている。 | |
第7話 | 4月11日 | 島抜けが狙った女 | 田上雄 | 髙倉祐二 | 井筒屋お涼:江波杏子 弥五郎:藤岡重慶 伊兵衛:伊藤高 小三郎:田島真吾 お光:丸山秀美 源助:加賀邦男 船頭:木谷邦臣 お君:藤坂有希 |
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第8話 | 4月18日 | 医者は悪事の隠れみの | 葉村彰子 | 矢田清巳 | 丹次:大門正明 さよ:木村弓美 玉井鋒庵:戸浦六宏 河内屋:武藤英司 蝮の源造:長谷川弘 |
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第9話 | 4月25日 | 見破った偽の証拠 | 芦沢俊郎 | 松尾正武 | 忠造:清水章吾 利助:小野進也 お松:伊佐山ひろ子 佐平:安部潮 |
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第10話 | 5月 2日 | 命を賭けた悲哀の捕縄 | 石川孝人 | 山内鉄也 | おりん:川上麻衣子 以蔵:垂水悟郎 霞の十蔵:小松方正 倉田十四郎:内田勝正 新助:本郷直樹 松吉:浜伸二 |
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第11話 | 5月 9日 | 義賊の息子は凶悪犯 | 芦沢俊郎 | 矢田清巳 | 政吉:にしきのあきら 手妻の吾平:小林昭二 半造:伊東達広 |
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第12話 | 5月16日 | 暴利を貪る悪徳商法 | 大西信行 | 山内鉄也 | 山川源五兵衛:高津住男 登紀:上村香子 多鶴:会沢朋子 俵屋茂兵衛:戸浦六宏 徳兵衛:田口計 仙太:井上茂 白雲堂:日高久 |
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第13話 | 5月23日 | 育ての親は凶状持ち | 田上雄 | 上総屋清兵衛:長谷川明男 お照:浜田朱里 大鴉の軍兵衛:田中浩 おしま:宮本毬子 |
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第14話 | 5月30日 | 闇夜に迫る辻斬りの恐怖 | 大西信行 | 髙倉祐二 | 彦六:坂上二郎 原田弥左衛門:和崎俊哉 卯平:福田豊土 彦市:内田喜郎 おさと:石倭裕子 九鬼平九郎:原口剛 市尾義三郎:上野山功一 三沢屋:久遠利三 そば屋:和田昌也 大家:宮城幸生 |
|
第15話 | 6月 6日 | 凶賊に奪われた十手 | 櫻井康裕 | 霞の清兵衛:金井大 駒造:松山照夫 峰吉:河合絃司 |
しのぶが佐橋孫兵衛の養女になる。 | |
第16話 | 6月13日 | 名乗り出た三人の下手人 | 芦沢俊郎 | 松尾正武 | 梅吉:江藤潤 お民:中島めぐみ 十造:織本順吉 久兵衛:加藤和夫 利助:中村孝雄 半次:栗田芳廣 下役人:高橋浩二郎 婆さん:鳴尾よね子 |
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第17話 | 6月20日 | 夢で拾った因果な財布 | 石川孝人 | 矢田清巳 | 佐吉:橋本功 おさよ:大塚良重 美濃屋:高城淳一 仙造:井上昭文 竜次:黒部進 銀平:井上茂 久兵衛:重久剛一 大前屋:国一太郎 |
落語「芝浜」の大幅な翻案 |
第18話 | 6月27日 | 志保が試した麻酔薬 | 田上雄 | 松尾正武 | 長崎屋市兵衛:須賀不二男 相川順庵:小沢象 島田屋お邦:朝比奈順子 源次:吉田豊明 六助:江幡高志 |
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第19話 | 7月 4日 | 掏った財布で恩返し | 芦沢俊郎 | 矢田清巳 | おりん:川島なお美 常吉:品川隆二 隆太:三田村賢二 喜助:田口計 精次:西田良 お芳:志乃原良子 上総屋:西山辰夫 |
|
第20話 | 7月11日 | 親不孝息子の敵討ち | 大西信行 | おさき:中村メイコ 伊之助:桜木健一 吉田屋伊左衛門:浜田寅彦 与七:牧冬吉 玉屋仁兵衛:嵯峨善兵 小場軍十郎:浜田晃 又平:稲吉靖司 的場小四郎:楠年明 |
C.A.Lのサイトでは 吉田屋伊左ヱ門、玉屋仁兵ヱとあるが、 OPの配役紹介では左記の通り記載。 | |
第21話 | 7月18日 | 狙われた赤ん坊 | 芦沢俊郎 | 深雪:白都真理 三田村左近:遠藤征慈 津川十内:庄司永建 湊屋忠造:森幹太 須貝源八:岩尾正隆 滋庵:須永克彦 |
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第22話 | 8月 1日 | 駕籠屋が見ていた真犯人 | 大西信行 | 権三:出光元 助十:うえだ峻 彦兵衛:高原駿雄 お七:松本恭華 丑松:宮口二朗 忠兵衛:近藤宏 |
第2部第6話「権三と助十」の リメイク | |
第23話 | 8月 8日 | 臆病風を吹き飛ばせ! | 石川孝人 | 髙倉祐二 | 小田切玄之介:青木義朗 巳之吉:西沢利明 藤兵衛:福山升三 岩木:福本清三 おせい:島村晶子 |
|
第24話 | 8月15日 | 強請られた娘の秘密 | 大西信行 | おぶん:古村比呂 お清:八木昌子 お米:小畠きぬ子 武蔵屋吉兵衛:佐竹明夫 上総屋宗七:藤岡重慶 七造:中田博久 おみね:安岡真智子 |
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第25話 | 8月22日 | 亡霊に狙われた男 | 垂水悟郎 | 矢田清巳 | 橘屋信吉:石浜朗 山下源次:井上昭文 仙造:奥村公延 常盤屋:伊沢一郎 菊乃:賀田裕子 小夜:伊藤美由紀 惣平:袋正 完平:阿波地大輔 幸助:久賀大雅 |
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第26話 | 8月29日 | 辻斬り三葉葵の陰謀 | 葉村彰子 | 山内鉄也 | 堀田蔵人:高橋悦史(第26話〜第27話) 奈津:新田恵利(第26話〜第27話) 徳川宗春:入川保則(第26話〜第27話) 三木和馬:荒木茂(第26話〜第27話) 日高弾正:外山高士(第26話〜第27話) 富田屋利兵衛:永井秀明(第26話〜第27話) 駒形の宇兵衛:深江章喜(第26話〜第27話) 成島惣右衛門:玉川伊佐男(第26話〜第27話) 有馬兵庫頭:原田清人(第26話) 伊佐次:岡部征純(第26話〜第27話) 才三:野口貴史(第26話) 三木和馬の妻:三谷いつか(第27話) 与力:藤沢徹夫(第27話) 才次:野口貴史(第27話) |
前後編構成 前後編で野口貴史の配役名が異なるが、 劇中では同一人物。 (台詞などにないため、 どちらが正しいかは不明) |
第27話 | 9月 5日 | 将軍吉宗暗殺計画 |
解説(第10部)
[編集]- この第10部から、企画として、逸見稔が明示される(なお、第11〜13部は、制作、第14部は企画として明示される)。
- 第3部からチーフ助監督を務めていた髙倉祐二と、第4部からチーフ助監督を務めていた矢田清巳が監督に昇格する。
- 第9部まで、オープニングで紹介されていた「音楽:山下毅雄」が、この部では、エンディングで紹介されるように変更となった。
- 第9部まで、放送の冒頭に「大岡越前」のタイトルバックとオープニングジングルが存在したが、第10部からは、番組冒頭すぐに物語が始まるようになった(タイトルバックなし、オープニングジングルも基本的にない)。
- ただし、第3話「巷の噂を買う女」、第8話「医者は悪事の隠れみの」は、タイトルバックはないがオープニングジングルがある形でスタートする。
- 第9部に続き、同心は4人体制であるが、前作から引き続き登場するのは、蕪木兵助・立花喬之助のみである。
- この第10部から、ベテラン同心は大坂志郎演じた村上源次郎に替わり、佐野浅夫演じる佐橋孫兵衛となる。佐橋孫兵衛は第13部第17話まで登場し、最終回スペシャルで復帰する。
- この時点では、大坂志郎は「降板」ではなく、病気療養のための「休養」であったが、結果としては、復帰は叶わなかった。
- 忠相と村上源次郎は(旗本・大岡忠高と同心・村上源次郎が身分を隔てて親しい関係にあり、忠相の子供時代は子守をした間柄でもあった。さらに忠相は、村上源次郎の娘・千歳と許嫁の関係でもあったことから)「源さん」「若」と呼び合っていたのに対し、佐橋孫兵衛とは「孫さん」「お奉行」と呼び合っている。
- 村上源次郎に比べ、佐橋孫兵衛は年齢の割に無茶をし、忠相がそれを抑える描写が増える(例えば、第12話「暴利を貪る悪徳商法」など)。村上源次郎は、時に忠相の行動を戒めていたが、この部の初期の段階では、その役割は佐橋孫兵衛には果たせていない。特に第10部前半においては、同心の後進指導役も忠相が担う状態になっていた。後半ようやく落ち着いた老同心となっていく。
- 若手同心のエース格が蕪木兵助となり、第12部第1話に至る。また、立花喬之助が見習い同心から昇進する。
- 見習い同心として、北風正吾が加わるが、この部のみの登場である。
- この第10部では、この時期の部では珍しく、辰三が不在の回が多く、幹太が不在の回も少なくなく、辰三と幹太が揃って出ない回も多い。逆に、伊織が出る回が多く、伊織と辰三、幹太が揃って出る回は第1話と第2話だけである。
- この第10部のみ、三次は、同心たちのたまり場であった小料理屋「たぬき」に代わって、船宿「やなぎ」を経営している(翌11部に、「たぬき」に戻る)。
- 密偵として新たに森マリア演じるお柳が登場し、第13部に至る。なお、この部以後、密偵は常時2人体制となる。
- お柳は、普段は船宿「やなぎ」の女将として働いている。
- この第10部のみ、清水美砂演じる「しのぶ」が登場する。清水が、NHKの連続テレビ小説「青春家族」で主演となってブレイクする直前の出演である。
- 第10部のポスターからそれまでのNマークに変わってNationalのロゴマークが登場した。
- 第4話「華のお江戸の意地競べ」は単独で3度目の「三方一両損」を扱った回である(第1部の小エピソードを含めれば4度目)。財布を落とした植木屋の男・清六と財布を拾った魚屋の男・宇之吉に、それぞれ蕪木兵助と佐橋孫兵衛が加担したため騒動が大きくなった(第6部第3話「意地っ張り三方一両損」で財布を落とした男に加担した村上源次郎の役割を蕪木兵助、財布を拾った男に加担した忠高の役割を佐橋孫兵衛に置き換えている)。
- 第6部第3話「意地っ張り三方一両損」と同様に、財布を拾った男・宇之吉と財布を落とした男(清六)の妹(お町)とが、夫婦になる約束をしている設定であり、複雑な事態となった。
- 同じく三方一両損を扱った第8部第7話「意地比べ江戸っ子気質」で、財布を拾った大工の佐吉役だった赤塚真人が、この回では財布を落とした清六役となっている。
- 第10話「命を賭けた悲哀の捕縄」では、亡き父の跡を継いで「おりん」が女目明かしになるよう願い出る。第8部第1話では、伊織が忠相らに「養生所にも女医者(志保)がいる。前例なら作れば良い」と語っていたが、この話では伊織が「忠相、女は女らしく、穏やかに暮らせるよう、考えてやれ」と第8部第1話とは全く逆の助言を行い、雪絵に「案外古い」とたしめられるなど、伊織の発言に不整合がある。
- 第15話「凶賊に奪われた十手」にて、しのぶが佐橋孫兵衛の養女となる(第10部の初期から、しのぶは孫兵衛の世話を焼いていた)。
- なお、しのぶが佐橋孫兵衛の養女という設定は、この第10部のみで、第11部以降は引き継がれていない。
- 第17話「夢で拾った因果な財布」は、第7部第5話「夢で拾った五十両」と同じく、古典落語(人情噺)の「芝浜」を翻案したものである。
- 第7部第5話「夢で拾った五十両」は、落語の「芝浜」の設定そのままに殺人事件が加わった内容であった。この回では、財布を拾う男が魚屋から大工に変更され、拾った財布の中に小判とともに抜け荷(密輸)に使う割符が入っており、この割符を取り戻そうとする悪人が登場するなど改変部分が多い。ただし、財布を拾った大工が酒を断ち、酒を勧められると「また夢になるといけねえ」という台詞があり、落語の「芝浜」のサゲは有効利用されている。
- 第18話「志保が試した麻酔薬」では、アヘンを麻酔薬に利用するため、猫でまず効用を試し(多くの猫が弔われているシーンがある)、志保がアヘンを服用し、人間への効用も確認する。
- アヘンの密売人を捕らえるために、辰三が女装する。捕らえた密売人は何者かに狙撃され、小石川養生所に運ばれる。
- 伊織が麻酔薬のないまま大けがを負ったアヘンの密売人を手術し失敗する。その失敗をアヘンの密売人と関係のある瓦版の版元(女性)が瓦版に書き立てる。この版元は密売人を裏切る際にケガを負い、アヘンを用いた麻酔による手術で生還し、白州でのアヘン密売の証言者となる。
- アヘンを麻酔に利用することを伊織は忠相に告げるが、ご禁制のアヘンのため忠相はすぐに同意しない。伊織や志保は忠相の同意のないまま、アヘンの麻酔を志保の体で臨床試験を行い、成功に至る。
- 伊織のアヘンの麻酔薬適用提案の直後に、忠相は公儀にその旨を届け、許可を得ている。ただし、忠相は、伊織達のアヘンの取り扱いにあたっては、なかなか仲が進展しない伊織と志保に配慮した「条件」を付けている。
- 第3部第15話「天狗の眠り」では、史実に基づきチョウセンアサガオを用いた麻酔とその歴史が説明されるが、この部では史実を重視しない(娯楽性を重視する)逸見稔が企画として明示されており、史実軽視が強くなっている。従って、エンディングナレーション等でも一切その説明はない。
- 第19話「掏った財布で恩返し」では、第11部から第13部まで千夏役で出演する川島なお美がゲスト出演した。
- 第20話「親不孝息子の敵討ち」では、父親の吉田屋伊左衛門から勘当された若旦那・伊之助が、練馬大根を売り歩き勘当を解いてもらおうとする。練馬大根はちょうど享保年間には定着した大根である(文献上の初出は、1683年(天和3年)に戸田茂睡が編集した「紫の一本」である)。
- 物語の冒頭、勘当された若旦那の伊之助が三次に金を無心するが、それを見ていた忠相が「寄場送り」を示唆し、伊之助は渋々大根を売り歩くことになる。第4部以降の解説に度々書いたが、人足寄場はまだ享保期には存在しない。
- 豆問屋の「束ね」として値上げに反対する吉田屋伊左衛門が、値を釣り上げようとする玉屋仁兵衛の手の者に殺されることになる。吉田屋伊左衛門を演じた浜田寅彦は、「大岡越前」においても悪役を演じることが多いが、この回では珍しく真っ当な商売をする大店の主を演じている(ただし「大岡越前」では、浜田寅彦が悪役を演じないケースもままある(例えば第9部では有馬兵庫頭を演じている))。
- 伊之助の勘当が解かれないまま吉田屋伊左衛門は死亡するが、忠相の裁きは亡き伊左衛門の意を汲んだ裁きを下す。
- 第21話「狙われた赤ん坊」では、伊織の往診に忠相が従うシーンがある。
- 第22話「駕籠屋が見ていた真犯人」は、第2部第6話「権三と助十」の脚本を担当した大西信行本人がリメイクしている。もともとは大岡政談の「小間物屋彦兵衛(権三助十)」の翻案である。第2部の解説も参考にされたい。なお、大岡政談「小間物屋彦兵衛(権三助十)」の翻案は、第2部第6話「権三と助十」、第6部第11話「江戸っ子駕籠」に続き3度目であり、本作は第2部第6話「権三と助十」のリメイクとなる。
相違点 | 第10部第22話「駕籠屋が見ていた真犯人」 | 第2部第6話「権三と助十」 |
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被害者 | 小柳圭子演じる金貸しのお寅が強硬に小間物屋彦兵衛に 借金を取り立てる因業ぶりが強調される。 殺害現場に小間物屋彦兵衛の手拭いが残され、 彦兵衛の借金の証文も消えていた。 |
小間物屋彦兵衛が借金を申し込んだ馬喰町旅籠 「よねや」の女隠居おたね。 貸せないと小間物屋彦兵衛の借金を断った後に、 何者かに殺害される。 |
小間物屋彦兵衛の 証言 |
一貫して無実を訴える。 | 彦兵衛の部屋で発見された大金が盗んだ金と疑われる。 その金は大坂にいる妻子を呼び寄せ、独立して店を開くために 貯めた金と証言し続けるが、村上源次郎の拷問によって 最終的には自分が殺害したと自白する。 |
小間物屋彦兵衛の 扱い |
真犯人・丑松を油断させるために伊織の力を借りて 小間物屋彦兵衛を入牢中に死んでしまったことにした。 |
忠相の判断で、権三と助十の証言の前に小間物屋彦兵衛は 拷問によって牢死してしまったことにした。 小間物屋彦兵衛は忠相の役宅で匿っていた。 |
長屋の対応 | 小間物屋彦兵衛が長患いで伊織の診察を受け、 伊織の発案で長屋連中から入牢中に解き放ちの 嘆願書が出される。 |
牢死とされた際に、長屋連中は弔いをあげるために、 亡骸を引き取りたいと願い出たが、 (匿っていることを内緒にしているため) 重罪人という理由で、亡骸の下げ渡しは拒否された。 |
真犯人 | 小間物屋彦兵衛牢死(扱い)前、権三と助十の証言で、 真犯人・丑松が分かるが証拠不充分で解き放たれる。 |
小間物屋彦兵衛牢死(扱い)後、権三と助十の証言で、 左官の勘太郎が分かるが、 (真相究明のために)証拠不充分で解き放った。 勘太郎は手引きしただけで、真犯人は直参旗本・青山十太夫で、 追跡した忠相(と三次)に成敗された。 |
小間物屋彦兵衛の 子 |
牢死とされた後、娘・お七が上方から出てくる。 | 牢死とされた後、息子・彦三郎が上方から出てくる。 |
真犯人確定時の 対応 |
(佐橋孫兵衛によって牢死したわけではない) | 村上源次郎の筋書きで、彦三郎・権三・助十が再吟味を訴え、 乱暴狼藉を働いたことにして奉行所へ捕縛する。 村上源次郎は、小間物屋彦兵衛が牢死と告げられていたときも、 冤罪だった可能性を考えていた。 そのため、小間物屋彦兵衛が無実と判明すると 村上源次郎は切腹する覚悟だった。 忠相は「源さんに腹なんか切らせるもんか」と語っている。 |
白州 | 権三が、牢死させてしまったのはあんまりだと語る。 | 忠相が、正直者の権三と助十に褒美を与える旨を伝えると、 無理な願いと承知の上、死んだ彦兵衛さんを 生きて返して欲しいと頼む。 |
小間物屋彦兵衛の 生存を知っていたか? |
白州が終わるまで、佐橋孫兵衛は、小間物屋彦兵衛が 生きていることは知らされていなかったが、 三次や辰三は知っていたように描かれている。 |
白州が終わるまで、村上源次郎は、小間物屋彦兵衛が 生きていることは知らされていなかった。 |
- 第23話「臆病風を吹き飛ばせ!」では、第8部第24話「雪絵を狙った夜の奉行」と同様に、「弱法師(よろぼし)」の面を被った手練れ(小田切玄之介)が登場する。この手練れと対峙し、死の恐怖を感じた新人同心・北風正吾の成長を描く。「しのぶ」が一時さらわれ、北風正吾が救出に向かう。
- 死の恐怖を感じ怖じ気づいた北風正吾を、忠相は役宅に呼び、励ますために自分の欠点(金槌)を語り、完全無欠な人間ではないと話す。忠相の言によれば「5歳の夏に、大岡家の知行地・相模国茅ヶ崎に父に連れていってもらい海辺で水遊びをしていたときに、波にさらわれて塩水をたらふく飲み、以来水に近付こうとしなかった。父は体は自然に水に浮かぶと励まし、泳ぎを覚えさせようとしたが、恐怖のあまりひきつけを起こすほどだった」とのこと(その後の雪絵との会話で、塩水をたらふく飲んだのは事実だが、金槌については嘘であった可能性も示唆される(真相は忠相が話をはぐらかせたため不明。なお、第4部第17話「友情」では、忠相が車屋藤兵衛により川に投げ込まれるが、泳げない描写はない))。
- その上で、忠相は北風正吾に「恐れを知ることは大切なことだ。恐れを知ってさらに一歩進む真の勇気は、おのれ自身との喧嘩に勝って、初めて得られる」と励ます。北風正吾は、蕪木兵助に十手術を教わるなど積極的になっていく。
- なお、この回で語られた大岡忠相の知行地は実際に茅ヶ崎にあった。茅ヶ崎市には大岡家累代の菩提寺である浄見寺があり、忠相の墓も浄見寺にある。また、毎年4月中旬には「大岡越前祭」が催されている。
- 第26話「辻斬り三葉葵の陰謀」、第27話「将軍吉宗暗殺計画」は前後編構成となっている。
- 江戸市中の辻斬りが「三つ葉葵の紋」を付けていたことから騒動となる。この回では、単に「三つ葉葵」と表現され、第2部第22話「幻術師」で村上源次郎が各御三家の葵の紋を見分けることができていたが、このあたりは簡略化されている。
- 第26話では、アヘンを、忠相と伊織が横流ししているという書状が目安箱に投げ込まれるが、第18話「志保が試した麻酔薬」で公儀から麻酔薬として使用することについて、既に承認を得たことについては一切触れられていない(ただし、小石川御薬園でケシが栽培されていることは言及がある)。
- 目安箱の開錠方法なども、第26話のナレーションでは簡略化されており、第2部第21話「勇気ある挑戦」のように吉宗自らが箱を開錠する描写はない。
- 信濃松本藩の水野忠恒の乱行による改易(享保10年(1725年))の3年後を舞台としている。改易理由について、乱行(史実では、江戸城松の廊下で刃傷沙汰を起こした)であることを理由にすると、家臣・領民へ悪影響となるため、形式上養子手続きの遅延を理由に改易とした。真の改易理由を知らない遺臣・堀田蔵人らは将軍吉宗に逆恨みしていた。この遺臣達を尾張藩江戸家老・日高弾正や米問屋・富田屋利兵衛が悪用し(尾張大納言宗春は関与していない)、吉宗を暗殺しようとする(この回でも宗春を「尾張大納言」と表現しているが、第3部解説でも書いたとおり、大納言は没後に贈位された)。なお、堀田蔵人は富田屋に狙撃されそうになった吉宗をかばい盾となって銃弾を受け怪我を負うが、伊織の治療を受け、事件解決後、忠相の取りなしで(治療の甲斐無く死亡したことにして)、娘・奈津とともに信州へ帰っていった。
- 伊織の処方した薬のすり替え、雪絵の誘拐、目安箱の投書に誘導されて町に出る吉宗など、お馴染みのパターンが複数盛り込まれている。
- 前後編とも、辰三が登場しない(ただし、辰三の妻「おはな」は忠相の役宅にて登場する)。
第11部
[編集]大岡越前 第11部 | |
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ジャンル | テレビドラマ |
原作 | 葉村彰子(原案) |
脚本 |
葉村彰子 大西信行 芦沢俊郎 櫻井康裕 土橋成男 |
監督 |
山内鉄也 松尾正武 矢田清巳 髙倉祐二 宮越澄 |
出演者 |
加藤剛 平淑恵 森田健作 佐藤佑介 松山英太郎 高橋元太郎 谷幹一 山口崇 加藤治子 佐野浅夫 竹脇無我 |
製作 | |
製作総指揮 | 逸見稔(制作) |
プロデューサー |
西村俊一 大庭喜儀 |
制作 | TBS |
放送 | |
放送国・地域 | 日本 |
放送期間 | 1990年4月23日 - 1990年10月15日 |
放送時間 | 月曜日20:00 - 20:54 |
放送枠 | ナショナル劇場 |
放送分 | 54分 |
回数 | 全26 |
「大岡越前 第11部」(おおおかえちぜん だい11ぶ)は1990年4月23日から1990年10月15日までナショナル劇場で放送された時代劇。製作はC.A.L。全26話。
概要(第11部)
[編集]大岡忠相は鋭い観察力で悪人達からは恐れられ、また町民たちからは人情深い奉行として慕われている。忠相の知行地から片瀬堅太郎が医師になるべく榊原伊織を尋ね、養生所の見習い医師となった。また、叔父の勘太を頼ってやってきたお京は、目明かしになるべく忠相の許しを得て娘目明かしになる。また、第7部以降、4部ぶりに忠相の母・妙が登場することも第11部の特徴の1つである。引き続き登場するベテラン同心の佐橋孫兵衛はじめ、同心の蕪木兵助・立花喬之助、すっとびの辰三、出目の勘太など真面目で明るい仲間たちと力を合わせて難しい事件を次々解決していく。
レギュラー出演者(第11部)
[編集]- 大岡越前:加藤剛
- 蕪木兵助:森田健作
- 雪絵:平淑恵(第1話~第5話、第7話~第26話)
- 猿の三次:松山英太郎(第1話~第3話、第7話、第9話~第11話、第13話、第15話~第26話)
- すっとびの辰三:高橋元太郎(第1話~第5話、第7話、第9話、第11話~第14話、第16話~第26話)
- 出目の勘太:谷幹一
- 立花喬之助:佐藤佑介
- 千夏:川島なお美(第1話~第5話、第7話、第9話、第11話~第26話)
- 志保:根本りつ子(第1話~第11話、第13話~第20話、第22話~第26話)
- お京:相楽晴子(第5話~第7話、第9話~第11話、第13話、第15話~第26話)
- お柳:森マリア
- 千鶴:舟倉由佑子(第1話~第5話、第7話、第9話~第11話、第13話~第26話)
- 片瀬堅太郎:佐野圭亮(第3話~第7話、第9話、第11話、第13話~第20話、第22話~第26話)
- おはな:安永亜衣(第1話~第5話、第7話、第9話~第14話、第16話、第18話~第26話)
- お松:海野圭子
- お竹:中尾麻祐子
- お梅:武田京子
- 高木保之進(養生所員):高井清史
- 水すましの源五郎:薗田正美
- 水野和泉守:幸田宗丸
- 佐橋孫兵衛:佐野浅夫
- 大岡妙:加藤治子(準レギュラー)(第1話~第2話、第21話、第25話)
- 吉宗:山口崇(準レギュラー)(第1話~第2話、第7話)
- 榊原伊織:竹脇無我(第1話~第4話、第7話、第9話、第11話、第13話、第16話、第18話~第20話、第22話~第24話、第26話)
スタッフ(第11部)
[編集]- 製作総指揮:松下正治
- 製作副指揮:丹羽正治
- 製作代表:山下俊彦、藤井貞夫
- 製作:谷井昭雄、三好俊夫、逸見稔
- 原案:葉村彰子
- 脚本:葉村彰子、大西信行、芦沢俊郎、櫻井康裕、土橋成男
- 音楽:山下毅雄
- 題字:朝比奈宗源
- ナレーター:芥川隆行
- 撮影:萩屋信、原田裕平、片山顕、小林善和、平山善樹、都築雅人
- 美術:鈴木孝俊、高見哲也、塚本隆治
- 録音:中川清、神戸孝憲、木村均、面屋竜憲、小金丸輝貴
- 照明:伊勢晴夫、大谷康郎、佐々木政一、畑下隆憲、岩見秀夫
- 編集:河合勝巳
- チーフ助監督:和田圭一、佐藤晴夫、原田徹、佐野陽一、井上泰治、梅原重行、喜田川隆義
- 擬斗:菅原俊夫、上野隆三、土井淳之祐
- 邦楽監修:中本哲
- 衣裳:東京衣裳
- 美粧・結髪:東和美粧
- 装置:和田順吉、増田道清
- 装飾:窪田治、籠尾和人、長尾康久
- 小道具:高津商会
- かつら:山崎かつら
- 記録:重信美香、西村直美、西野敏子、小川加津子、内藤幸子、石田照、野口多喜子
- 演技事務:山下義明
- 計測:作村龍二、原田国一、長町満、境哲也
- 整音:加藤正行
- スチール:深野隆、高瀬和三郎
- 現像:IMAGICA
- 舞踏振付:藤間藤雄(第25話)
- 騎馬:岸本乗馬センター(第5話)
- 協力:京都・大覚寺、京都・北野天満宮(第22話、第25話)
- 制作担当:山田勝
- 制作協力:東映太秦映像
- プロデューサー:大庭喜儀
- チーフプロデューサー:西村俊一
- 特技:宍戸大全
- 監督:山内鉄也、松尾正武、矢田清巳、髙倉祐二、宮越澄
作品リスト(第11部)
[編集]話数 | 放送日 | サブタイトル | 脚本 | 監督 | ゲスト | 備考 |
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第1話 | 1990年 4月23日 |
大岡越前 | 葉村彰子 | 山内鉄也 | 徳川宗春:青山良彦(第1〜2話) 疋田外記:川辺久造(第1〜2話) 玄海屋喜兵衛:名和宏(第1〜2話) 野田柳石:坂本長利(第1〜2話) 戸谷三九郎:睦五朗(第1〜2話) 室生寺左源太:石橋雅史(第1〜2話) 鱶七:曽根晴美(第1〜2話) 音造:南祐輔(第1〜2話) 夜叉:伊藤高(第1〜2話) 芳蘭:日高久美子(第1〜2話) 有馬兵庫頭:中村錦司(第1〜2話) 水野和泉守:幸田宗丸(第1話) 中山出雲守:高野真二(第1話) 麗華(園江):中島ゆたか(第2話) 駒吉:牧冬吉(第2話) |
中村錦司は、第2話では配役名無しでの紹介。 第2話でも有馬兵庫頭を演じている。 お松が松江としてゲスト出演。 |
第2話 | 4月30日 | 吉宗暗殺の野望 | ||||
第3話 | 5月 7日 | 薬袋に黒い罠 | 髙倉祐二 | お咲:三浦リカ 近江屋嘉兵衛:佐竹明夫 沢井喬庵:菅貫太郎 おこう:一柳みる 才次郎:南条弘二 赤熊の大五郎:福山升三 仁助:遠藤剛 紋三:河原さぶ 幸太:加藤盛大 |
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第4話 | 5月14日 | 緋桜の女 | 土橋成男 | お糸:八木小織 権十:井上昭文 清太郎:島英臣 儀平:森章二 権十の手下:勝野賢三 甚八:福本清三 越前屋:芝本正 越前屋の内儀:島村晶子 町名主:柳川清 権十の手下:藤沢徹夫 お紋:藤間紫 |
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第5話 | 5月21日 | 娘目明し一番手柄 | 櫻井康裕 | 矢田清巳 | 野州の仙五郎:亀石征一郎 伝造:宮口二郎 梶田惣次郎:山本清 百蔵:早川研吉 |
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第6話 | 5月28日 | 鱈に当たった変な奴 | 大西信行 | 六兵衛:花沢徳衛 伊太郎:吉田次昭 馬:小島三児 聖天の仁造:金井大 久造:園田裕久 お光:岡本南 川田屋八左衛門:永井秀明 虎松:堀田真三 |
第8部第17話「らくだが死んだ」の大幅な翻案 | |
第7話 | 6月 4日 | 将軍様とふかし藷 | 櫻井康裕 | 亀五郎:山田吾一 おくみ:北原佐和子 お藤:長谷川稀世 川名屋伊兵衛:早川保 不動の滝蔵:小瀬格 軍次:上野山功一 太吉:布施優一郎 |
第6部第13話「情が仇の蕎麦がき代」と 第7部第12話「鬼を泣かせた娘」を 組み合わせて翻案 | |
第8話 | 6月11日 | 鬼を強請った女 | 山内鉄也 | お久:伊藤美由紀 房吉:前田晃一 彦兵衛:御木本伸介 しころ屋:近藤宏 為造:松山照夫 |
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第9話 | 6月18日 | 釣った獲物は千両箱 | 芦沢俊郎 | 矢田清巳 | 文吉:磯部勉 おみね:木村弓美 藤五郎:長谷川明男 桔梗:明日香尚 お民:紅萬子 源造:笹木俊志 |
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第10話 | 6月25日 | 相合傘の出逢い | 髙倉祐二 | 綾:山本みどり 菊:萬代峰子 田島屋利平:田中明夫 唐草留五郎:深江章喜 佐川監物:小沢象 安井国之助:原田清人 半次:西田良 磯舟の女将:三島ゆり子 |
第7部第3話「相合傘の女」と 第1部第10話「裁かれる者は....」を 組み合わせて翻案 | |
第11話 | 7月 2日 | 命がけの庇い合い | 大西信行 | 甚兵衛:高津住男 お多喜:丸山真穂 相模屋:歌澤寅右衛門 伊助:重田尚彦 仙八:岡部征純 |
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第12話 | 7月 9日 | 拾った財布が落とし穴 | 山内鉄也 | 虎吉:橋本功 おかつ:山田スミ子 稲荷の弥造:田口計 子之吉:吉田豊明 お杉:坂本和子 三河屋:松田明 |
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第13話 | 7月16日 | 南蛮お化け屋敷の謎 | 土橋成男 | 髙倉祐二 | 柳田能登守:川合伸旺 おゆき:倉沢淳美 岡部主膳:久富惟晴 源造:森幹太 大黒屋:久保晶 |
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第14話 | 7月23日 | お奉行様は用心棒 | 山内鉄也 | お冴:大塚良重 仁兵衛:有馬昌彦 丹波屋儀兵衛:高城淳一 佐渡屋五郎蔵:長谷川弘 安藤右京:内田勝正 笠原源之丞:高峰圭一 勇次:中田博久 鉄造:伊東達広 紋太:小船秋夫 酔漢1:細川純一 酔漢2:奔田陵 |
高峰圭一のタイトル表記は高峰圭二の誤りと思われる | |
第15話 | 7月30日 | 怨念消した花嫁姿 | 大西信行 | 髙倉祐二 | 惣次:河原崎建三 野鼠の弥太五郎:田中浩 尾島の時二郎:成瀬正孝 越乃屋善兵衛:新井量大 ツル:川上夏代 お糸:関根幸子 |
大坂志郎追悼作 |
第16話 | 8月 6日 | 三方納めた一両損 | 金太:桜木健一 銀三:赤塚真人 おもと:佐野アツ子 およし:徳巻駒子 おとせ:荒木雅子 政五郎:三角八郎 吉兵衛:溝田繁 おせん:春藤真澄 |
「三方一両損」 | ||
第17話 | 8月13日 | 濡れ衣晴らした人情長屋 | 矢田清巳 | おきち:吉野真弓 権三:小島慶四郎 助十:芦屋小雁 玄次:鹿内孝 結城昌之助:佐原健二 |
第2部第6話「権三と助十」と 第10部第22話「駕籠屋が見ていた真犯人」のリメイク 大岡政談「小間物屋彦兵衛」 | |
第18話 | 8月20日 | 殺しを招いた横恋慕 | 土橋成男 | 髙倉祐二 | 河内屋孝太郎:大竹修造 お蘭:一柳みる 遠州屋弥兵衛:立原博 富次郎:内田直哉 権蔵:伊藤敏八 伝八:小峰隆司 松吉:石倉英彦 |
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第19話 | 8月27日 | 目撃者は名乗れぬ女 | 松尾正武 | 政吉:三ツ木清隆 お春:浜田朱里 お遊:蜷川有紀 清次郎:篠塚勝 木曽屋条太郎:本郷直樹 儀平:当銀長太郎 |
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第20話 | 9月 3日 | 見合いの相手は殺人鬼 | 芦沢俊郎 | 矢田清巳 | 仁平:高松英郎 佐助:柴田侊彦 田島屋:浜田寅彦 堀田仙十郎:松本朝生 源次:中田譲治 |
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第21話 | 9月10日 | 奉行の母は大べら棒 | 大西信行 | 宮越澄 | 多吉:三波豊和 政五郎:御木本伸介 六兵衛:多々良純 おかね:辻伊万里 おせき:阿部百合子 おきん:菊地陽子 |
第6部第16話「因業大家と人情大工」のリメイク 落語の「五貫裁き」「大工調べ」の翻案。 |
第22話 | 9月17日 | 贋金を掏った女 | 土橋成男 | 松尾正武 | 佐兵衛:土屋嘉男 能登屋彦右衛門:田中明夫 弥蔵:藤岡重慶 岩室源十郎:玉川伊佐男 捨吉:うえだ峻 由松:森章二 平吉:橋口和生 岩吉:結城市朗 |
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第23話 | 9月24日 | 昔馴染は盗賊一味 | 山内鉄也 | 彦造:垂水悟郎 不知火鉄五郎:高木均 政吉:原口剛 源次:大木正司 利兵衛:新城邦彦 由松:石倉英彦 |
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第24話 | 10月 | 1日非道裁いた怒りの白洲 | 大西信行 | 矢田清巳 | 村岡浩庵:藤木孝 寅吉:黒部進 作兵衛:早崎文司 おため:石井富子 おさよ:宮本佳香 おはま:鮎川十糸子 おちせ:島村晶子 おとき:木村あずさ |
|
第25話 | 10月 | 8日渡る世間に鬼はない | 宮越澄 | 権太:中田博久 おかや:園佳也子 清二郎:岡野進一郎 おなつ:高島礼子 長崎屋:森幹太 片貝:伊吹徹 |
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第26話 | 10月15日 | めでためでたの大岡裁き | 葉村彰子 | 矢田清巳 | 由美:鮎川いずみ 富田屋伍兵衛:森山周一郎 河瀬長矩:早川雄三 津山又十郎:石山律雄 徳造:岩尾正隆 |
蕪木兵助と千鶴が結婚する。 |
解説(第11部)
[編集]- この部は放送20周年記念となり、ポスターにも「おかげさまで20年」と記載される。
- 同心が、佐橋孫兵衛・蕪木兵助・立花喬之助の3人体制となる。また、この部から、忠相の同心(村上源次郎と佐橋孫兵衛を除く)に対する呼び方が名字で統一される。
- 下の表のように、三次の店が「たぬき」(小料理屋)に戻り、同心の数も減り、辰三の妻も「たぬき」の女中になったことから、「だんらん風景」が「たぬき」に集約される傾向が強くなった。
- 設定等の変更が多いことから、第10部等との比較は以下の通りとなる。
相違点 | 第11部 | 第10部 |
---|---|---|
オープニング 紹介順序 |
タイトル→サブタイトル→原案→脚本→ 音楽→ナレーター→監督→(配役) |
タイトル→サブタイトル→原案→脚本→(配役)→監督 (音楽・ナレーターはエンディングで紹介) |
オープニング テーマ |
テーマ曲の章の4(口笛・コーラスなし) (なお、口笛・コーラスありの回もある。詳細はテーマ曲の章参照) |
全話テーマ曲の章の3(口笛・コーラスあり) |
エンディング 逸見稔の扱い |
制作 | 企画 |
エンディング プロデューサ紹介 |
プロデューサ2名 西村俊一は一画面単独で表示、 大庭喜儀は他のスタッフと同等で、その筆頭の扱い。 |
プロデューサ1名 西村俊一 |
大岡家 | 3名 大岡忠相、雪絵、 妙(第7部以来の出演、準レギュラー) |
2名 大岡忠相、雪絵 |
白州のふすま | グレー地に水色模様 | 白地に水色模様 (第1部は灰色模様、第6部は茶色模様) |
同心 | 3名 ベテラン:佐橋孫兵衛 中堅:蕪木兵助 若手:立花喬之助 |
4名 ベテラン:佐橋孫兵衛 中堅:蕪木兵助 若手:立花喬之助 新人:北風正吾 |
岡っ引き | 3名 すっとびの辰三 出目の勘太 お京(第5話から、勘太の姪(相楽晴子・第11部のみ)) |
2名 すっとびの辰三 出目の勘太 |
小石川養生所 | 肝煎:榊原伊織 女医:志保 養生所員:高木保之進 (第7部の登場からようやく名前が付く・町人髷) 見習い医師:片瀬堅太郎 (第3話から(佐野圭亮(第3部まで政吉を演じた 里見浩太朗の息子で、佐野浅夫とも親戚にあたる))) |
肝煎:榊原伊織 女医:志保 養生所員:高木 |
南町奉行 役宅女中 |
1名 おはな(未婚(安永亜衣)) |
2名 おはな(辰三の妻(香山まり子)) お千代 |
三次の店名 | 「たぬき」に戻る | 船宿「やなぎ」 |
三次の店の女中 | 女将:お柳 女中:お松:海野圭子(第3話以降) 女中:お竹(中尾麻祐子・辰三の妻) 女中:お梅(武田京子) (女中3名で「松竹梅」となる、高橋靖子は役名の変更のみ) |
女将:お柳 女中:しのぶ(清水美砂・孫兵衛の養女になるまで) 女中:おたま(武田京子) |
佐橋孫兵衛の家族 | 実の娘・千夏(川島なお美(第13部まで)) (2時間スペシャルでは美栞了で復活) |
養女・しのぶ(清水美砂) |
辰三の妻 | お竹(たぬき女中(中尾麻祐子(第12部まで))) | おはな(忠相役宅奉公人(香山まり子)) |
辰三と勘太の長屋 | 壁に穴が空いている。位置関係は変更無し。 (第9部第4話以前の設定に戻っている) |
壁の穴は埋められた。(第9部第4話〜第10部) |
- オープニングジングルは基本的に第10部同様ないが、第1話と最終話には存在する。また第5話では、オープニングテーマが流れた後にオープニングジングルと同じ音が鳴る。
- 第1話及び第2話「吉宗暗殺の野望」は前・後編扱いであり、第1話の終わりに「前篇・終」と記載される。第10部の最終話同様、尾張大納言宗春が吉宗の質素倹約に対抗し華美な振る舞いをとることが描かれる(なお、大納言は宗春の没後に贈位された)。
- 第1話の冒頭では、第3部第3話「天下の果し合い」の冒頭の落書「公方さまは乞食に似たり、尾張は天下に似たり」を、差別用語に配慮して「公方さまはなんとかに似たり、尾張は天下に似たり」と尾張藩士(木谷邦臣)が読み上げるシーンがある。また、第2話では、忠相の配慮で、江戸城外で、吉宗と尾張大納言宗春が直言し合うシーンがあるため、第3部第3話「天下の果し合い」のエッセンスが一部流用されている。
- 大まかな内容は、第1部第15話「折鶴殺人事件」や第2部第3話「復讐・唐人剣」や第5部第12話「唐獅子の復讐」を組み合わせた、第8部第13話「復讐唐人剣」と、第6部第2話「辻斬り三葉葵」や尾張藩との確執を描いた各話をミックスさせたものである。
- 第4部第20話まで有馬兵庫頭を演じていた中村錦司が、久しぶりに有馬兵庫頭に復帰した。また忠相の母・妙も登場し、忠高の位牌の前で決意を語るシーンなどがあるため、初期から第7部あたりに近い印象を与える。
- 第1話で、毒針についた成分は「ヴェノム(Venom)」と志保が語る。伊織の説明は「ハブやマムシの毒を抽出した毒液」だったが、ヴェノムは、特定の動物が「咬む」「刺す」といった行為によって相手に注入する毒素を指す言葉で、ハブ・マムシなどに限定して使われる言葉ではない。
- 第2話では、清国使節団の侍女であった秀麗(お松)と、見世物小屋で手品を披露する麗華(園江)が、抜け荷の濡れ衣を着せられた大村屋の姉妹と判明する(翻案元の第5部第12話「唐獅子の復讐」では「大村屋」は濡れ衣を着せる方の屋号の1つ、この回で濡れ衣を着せる方の屋号が「玄海屋」で、翻案元の第5部第12話では濡れ衣を着せられる方の屋号であり、屋号をソックリ入れ替えている)。事件の解決後、「お松」は三次の店「たぬき」で働くことになる(第9部以降、初回エピソードで事件に巻き込まれた女性が、三次の店で働くようになる展開が続いている)。
- 第1〜第2話、第7話で、「鹿の子餅」を振る舞うシーンがあるが、享保年間にはまだ「鹿の子餅」は作られていない。9代将軍・徳川家重の宝暦年間から作られはじめた餅(和菓子)である。
- 第3話「薬袋に黒い罠」では、冒頭に忠相の知行地の代官の推薦状を持った片瀬堅太郎が登場する。その際に、近江屋嘉兵衛が胆石の痛みで苦しんでいるところに、榊原伊織・志保が遭遇し痛み止めの薬を処方する。近江屋嘉兵衛は、法外な治療代を要求する沢井喬庵(菅貫太郎)にこれまでかかっていたが、効果がなかったため、伊織に主治医を変えることにした。その後、発作が起こった際に、養生所に薬に取りに行った際に、帰る途中に喧嘩に巻き込まれた際に処方薬がすり替えられ、その薬を飲んだ近江屋嘉兵衛が死んでしまう。第1部第19〜20話「悪魔の人形使い」や第5部第2話「すり替えられた薬」からたびたびリメイクされた展開となっている(直近では第10部第26話「辻斬り三葉葵の陰謀」)。
- 毎度のことではあるが、伊織は「人間である以上、過ちを犯さない保証はない」と語る点もほぼ共通である(まれに間違ってないと伊織が言うこともある)。
- 薬のすり替えは、近江屋嘉兵衛の後妻・おこう、沢井喬庵の弟・才次郎、沢井喬庵らが結託して近江屋嘉兵衛を毒殺しようとしたものである。
- 片瀬堅太郎が養生所を訪れた際、養生所員の高木が、初めて自ら「高木保之進」と名乗るシーンがある。また、伊織の処方箋から薬を処方した責任を感じ、自殺しようとし、志保と片瀬堅太郎に止められる場面もある。
- 第4話「緋桜の女」は、殺生をしない「義賊・緋桜組」の頭・お紋が、15年前に一度の殺生で「緋桜組」を解散したことや、その犠牲者の一人娘・お糸を引き取り育てたことから「江戸払」となった。
- 第3部第20話「ゆすり」で設定された「旧悪」(この「大岡越前」ではいわゆる「公訴時効」が10年、「公事方御定書」では12か月)は無視されている。
- 第5話「娘目明し一番手柄」冒頭、伊豆三戸浜から江戸に出た「江戸で知らない人はいない、江戸一番の大目明しの出目の勘太親分」と信じている出目の勘太の姪・お京が登場するが、関東一円を荒らす盗賊団・野洲の仙五郎の盗人宿に勝手に近付いたため、人質になり、その捕り物の過程で辰三が狙撃され怪我を負う(人質になっても、お京は化粧豆を落とすなど、探索に協力している)。また、忠相が直々に探索に向かい、江戸町奉行管轄外の下総古河藩で盗賊団を捕らえたため、古河藩の町奉行(西山辰夫)に裁きを任せている。
- この回で、第11部の長屋の辰三と勘太の部屋の位置関係が分かる。勘太の部屋とは第9部以降と位置は変わらないが、第9部第3話まで壁に穴が空いていた設定が復活している。
- 事件解決後、お京は忠相へ直々に目明しになりたいと告げる。忠相は「夢や憧れでできる仕事ではない」と目明しの厳しさを語り、目明しの「修業」をすることを認めることにした。
- 「お京という名の娘目明しが、谷幹一演ずる岡っ引きとコンビを組む」という図式は、同じナショナル劇場で放送されていた『江戸を斬る(第2部~第6部)』(主演:西郷輝彦)でおなじみの展開で、第4部から第6部まで採用されていた(岡っ引きの名は「出目の金太」)
- 第1部に当たる『江戸を斬る 梓右近隠密帳』(主演:竹脇無我)でも既に娘目明し・小夜(榊原るみ)が登場している(こちらでチームを組んでいるのは高橋元太郎演ずる「がってん竹」と、浅若芳太郎演ずる「のっそり松」)。また父親・仏の長兵衛(大坂志郎)が健在で同様に岡っ引きである。
- 第6話「鱈に当たった変な奴」は、落語の「らくだ」などをベースにした大がかりな翻案となっている。らくだの馬の死因が、フグから家主・六兵衛を毒殺させるためにトリカブトを仕込んだ鱈に変わっている(六兵衛は鱈が嫌いなので馬が食べた)。また、白州ではトリカブトを通常腰痛のために利用してきたと語る金井大演じる聖天の仁造に、多量のトリカブトの粉末からどの程度1度に服用してきたのか迫る場面など、全体的にコミカルな話に変わっている。
- 第8部第17話「らくだが死んだ」の解説のとおり、「ラクダ」が江戸市中で知られるのはこの舞台の100年後だが、この回では「らくだ」の語源の説明は削除されている。
- なお、この回でも「らくだの馬」の遺体を運び出す役割は出目の勘太である。
- この回で、花沢徳衛は5度目のゲスト出演であり、その5話全ての脚本を大西信行が担当している(第4部第23話「持った病の人助け」、第6部第16話「因業大家と人情大工」、第7部第21話「母は天下の御意見番」、第8部第7話「意地比べ江戸っ子気質」、第11部第6話「鱈に当たった変な奴」)。しかも、全て役名は「長屋の家主・六兵衛(六兵ヱ)」である。多くが因業な大家を演じてきた(落語「五貫裁き」の翻案が多い)が、この回では、長屋は古いが安い店賃で貸してきた家主であり、地上げにも耳を貸さず、長屋の住民にも慕われている描写があるのが大きな違いである。
- 第7話「将軍様とふかし
藷 ()」は、第6部第13話「情が仇の蕎麦がき代」と第7部第12話「鬼を泣かせた娘」を組み合わせて翻案している。無断外出した吉宗が、貧しい姉弟の博打好きの父親の借金を、雨宿りと熱々の「ふかしいも」の礼に5両与える部分は第6部の翻案となり、おくみに実の両親が見つかって白州に持ち込まれ、育ての親の過去をおくみが語る部分は第7部の翻案となる。- 吉宗が貧しい姉弟に5両与えたことで大問題になったため忠相は吉宗をとがめ、おくみに針箱(葵の紋入り)を改めて贈ることになる。
- 第10話「相合傘の出逢い」の冒頭部は、第7部第3話「相合傘の女」とほぼ同じである。
- なお、忠相に傘を貸した綾の義母の菊は、自刃しようと逡巡しているときに、ちょうど綾に横恋慕した男の雇った悪党が部屋に入り込んだため、自刃を強要され懐刀が体に刺さった状態のところを綾に発見される。虫の息の菊は、綾にとどめを刺すように願い、綾は菊の自殺を幇助した。白州では心神喪失状態と忠相は判断するが、綾は「とどめを刺したのは私。義母は取り留める可能性があった」「御定法通りの裁きを望む」旨を忠相に語る。この白州の展開は第1部第10話「裁かれる者は....」に類似しているが、第三者の証言者(志保)が確実であるとして無罪とした。
- 第14話「お奉行様は用心棒」の冒頭では、辻斬りのおとり捜査で、蕪木以下の同心・辰三・勘太が女装している。
- 村上源次郎を演じていた大坂志郎が第10部放送終了後に死去し、第11部第15話において「追悼作」が放映された。村上源次郎が生前捕らえた下手人とその娘に関わる事件を題材にしている。作中では登場人物らの台詞や忠相らの墓参で村上源次郎の存在と死去が明らかにされたのみだが、本放送当日、TBSの番組宣伝番組では村上源次郎の登場場面が紹介された。また、この回は初期の部以来、お白洲及び越前の裁きがないこの時期の部としては珍しい話となった。
- 第16話「三方納めた一両損」は、大岡政談の「三方一両損」を単独で4度目に扱った回である(第1部の小エピソードを含めれば5度目)。なお、三方一両損を単独で扱った最初の第6部第3話を除く、第8部第7話、第10部第4話、今回の第11部第16話の3話に連続して赤塚真人が出演しており、第8部と同じく3両を拾った男を演じている(第10部では3両を落とした男)。なお、第6部第3話で財布を落とした元次を演じた桜木健一が、この回でも同様に財布を落とした金太を演じている。
- 内容としては、第8部のように左官職人が見せ物扱いになり、第6部・第10部のように、当事者が別の当事者の妹と夫婦になる約束をしている設定は使われているが、第6部や第10部のように、同心らの板挟みになる描写はない。
- 第17話「濡れ衣晴らした人情長屋」は、大岡政談の「小間物屋彦兵衛(権三助十)」の4度目(第2部第6話、第6部第11話、第10部第22話)の翻案となる。第6部では忠相の乗った駕籠屋が真相を語るため大岡政談の「権三助十」を踏襲していたが、この回では第2部、第10部をベースにしている。殺しの疑いをかけられるのは小間物屋の「ごへえ」(位牌にもそう書かれている)と名前が改変され、小間物屋の娘・おきちが上方から出てくる。
- 志保の策で、再吟味のためにあえて小間物屋の娘・おきちを縛り上げて奉行所に訴え出る。
- 無実の小間物屋を牢死した扱いにし、密かに匿った真相は、佐橋孫兵衛・三次・お柳・志保のみに知らされ、その他の同心・岡っ引・雪絵には知らされていなかった。
- 第18話「殺しを招いた横恋慕」は、女医・志保に横恋慕する大店の主が殺され、志保が下手人となるよう策略がある点で、第10部第9話「見破った偽の証拠」の翻案となっている。
- 第21話「奉行の母は大べら棒」は、妙の住む柳原の屋敷に雨漏りが多く、屋根を修繕する話であり、第6部第16話「因業大家と人情大工」のリメイクとなっている(妙の会話も亡き忠高を意識している)。ただし、第6部第16話は落語の「大工調べ」のみの翻案だが、この回は白州の裁きが2度開かれ、前半の裁きは「五貫裁き」を翻案し、毎朝の返済の書き付けに難渋した因業大家が再度訴え出て、後半は「大工調べ」の翻案となっている。
- 第22話「贋金を掏った女」で、千夏役の川島なお美が二役を演じている。役名はお小夜(女スリ)。
- 第26話「めでためでたの大岡裁き」で蕪木兵助と千鶴が結婚する。
- なお、この回の放映前にナレーターの芥川隆行が病死し、猿の三次役の松山英太郎も本放送後に病死するため、この回が最後の出演となる(三次については旧作のフィルムを使い回して、第12部第1話にも登場する)。
- 第24話放送当日の1990年10月1日から、富山県でのネット局が、日本テレビ系列の北日本放送から、同日開局となったTBS系列新局のチューリップテレビへと変更された。
第12部
[編集]大岡越前 第12部 | |
---|---|
ジャンル | テレビドラマ |
原作 | 葉村彰子(原案) |
脚本 |
葉村彰子 大西信行 芦沢俊郎 櫻井康裕 土橋成男 |
監督 |
山内鉄也 矢田清巳 髙倉祐二 |
出演者 |
加藤剛 平淑恵 西岡德馬 原田大二郎 佐藤佑介 左とん平 高橋元太郎 谷幹一 山口崇 佐野浅夫 竹脇無我 |
製作 | |
製作総指揮 | 逸見稔(制作) |
プロデューサー |
西村俊一 大庭喜儀 |
制作 | TBS |
放送 | |
放送国・地域 | 日本 |
放送期間 | 1991年10月14日 - 1992年3月30日 |
放送時間 | 月曜日20:00 - 20:54 |
放送枠 | ナショナル劇場 |
放送分 | 54分 |
回数 | 全24 |
「大岡越前 第12部」(おおおかえちぜん だい12ぶ)は1991年10月14日から1992年3月30日までナショナル劇場で放送された時代劇。製作はC.A.L。全24話。
概要(第12部)
[編集]大岡忠相は鋭い観察力で悪人達からは恐れられ、また町民たちからは人情深い奉行として慕われている。猿の三次は、刺客に襲われた忠相をかばって命を落とし、同心・蕪木兵助も、その一味と思われる集団を目撃した娘お鈴を救おうとして重傷を負い、忠相や新妻の千鶴らの見守るなか死亡する。三次を失った「たぬき」では、三次の昔馴染みでお鈴の父親でもある丁の目の半次を板前に迎えて、店を続けることにした。この部では、吟味方(詮議方)与力・片平弥平次や同心・筧甚八も加わる。また、北町奉行所同心・赤垣伝兵衛が「たぬき」の看板娘には嫌がられるものの、よく「たぬき」に出入りするようになる。浪人姿の忠相に酒をおごってもらうかわりに、重要な情報を提供することもある。南町奉行所では、冒頭相次ぐ不幸が訪れたが、ベテラン同心の佐橋孫兵衛はじめ、吟味方(詮議方)与力・片平弥平次、同心の筧甚八・立花喬之助、すっとびの辰三、出目の勘太など真面目で明るい仲間たちと力を合わせて難しい事件を次々解決していく。
レギュラー出演者(第12部)
[編集]- 大岡越前:加藤剛
- 雪絵:平淑恵
- 筧甚八:原田大二郎
- すっとびの辰三:高橋元太郎
- 出目の勘太:谷幹一(第1話~第13話、第15話~第16話、第18話~第19話、第21話~第24話)
- 立花喬之助:佐藤佑介(第1話~第19話、第21話~第24話)
- 千夏:川島なお美(第1話~第19話、第21話~第24話)
- 志保:根本りつ子(第1話~第10話、第12話~第15話、第17話~第24話)
- お柳:森マリア
- 千鶴:舟倉由佑子(第1話~第19話、第22話~第24話)
- お鈴:花島優子
- 片瀬堅太郎:佐野圭亮(第1話~第10話、第12話~第24話)
- お千代:山下志麻
- お玉:宮川明子
- お梅:武田京子
- 北村一平:島英臣
- 高木保之進:高井清史(第1話~第10話、第12話~第24話)
- もぐらの久助:井上茂(第1話~第11話、第13話~第19話、第22話~第24話)
- 水野和泉守:幸田宗丸
- 中山出雲守:高野真二
- 丁の目の半次:左とん平(第5話~第24話)
- 猿(ましら)の三次:松山英太郎(第1話)※過去映像の編集で登場、配役紹介にはない
- 蕪木兵助:森田健作(第1話)
- 赤垣伝兵衛:小松政夫(第1話~第11話、第13話~第19話、第22話~第24話)
- 片平弥平次:西岡德馬(第6話、第17話、第20話)
- 徳川吉宗:山口崇(第12話、第16話)
- 佐橋孫兵衛:佐野浅夫
- 榊原伊織:竹脇無我(第1話~第10話、第12話~第15話、第17話~第24話)
スタッフ(第12部)
[編集]- 製作総指揮:松下正治
- 製作副指揮:丹羽正治
- 製作代表:山下俊彦、藤井貞夫
- 製作:谷井昭雄、三好俊夫、逸見稔
- 原案:葉村彰子
- 脚本:葉村彰子、大西信行、芦沢俊郎、櫻井康裕、土橋成男
- 音楽:山下毅雄
- 題字:朝比奈宗源
- ナレーター:杉山真太郎
- 撮影:小林善和、萩屋信、片山顕、原田裕平、都築雅人、平山善樹、赤塚滋
- 美術:鈴木孝俊、栗崎元成、塚本隆治
- 録音:神戸孝憲、中川清、小金丸輝貴、木村均、田辺義教
- 照明:伊勢晴夫、大谷康郎、武邦男、佐々木政一、畑下隆憲
- 編集:河合和子
- チーフ助監督:和田圭一、佐藤晴夫、佐野陽一、井上泰治、久島和也、喜田川隆義、高垣博也
- 擬斗:菅原俊夫、三好郁夫
- 邦楽監修:中本哲
- 衣裳:東京衣裳
- 美粧・結髪:東和美粧
- 装置:山本永寿
- 装飾:窪田治
- 小道具:高津商会
- かつら:山崎かつら
- 記録:西村直美、西野敏子、小川加津子、内藤幸子
- 演技事務:山下義明
- 計測:作村龍二、原田国一、望月真寿夫、長谷川光徳
- 整音:加藤正行
- スチール:深野隆、高瀬和三郎
- 現像:IMAGICA
- 騎馬:岸本乗馬センター(第12話)
- 協力:京都・大覚寺
- 制作担当:山田勝
- 制作協力:東映太秦映像
- プロデューサー:大庭喜儀
- チーフプロデューサー:西村俊一
- 特技:宍戸大全
- 監督:山内鉄也、矢田清巳、髙倉祐二
作品リスト(第12部)
[編集]話数 | 放送日 | サブタイトル | 脚本 | 監督 | ゲスト | 備考 |
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第1話 | 1991年 10月14日 |
大岡越前 | 葉村彰子 | 山内鉄也 | 倉金主膳:菅貫太郎 石川近江守:戸浦六宏 中山出雲守:高野真二 水野和泉守:幸田宗丸 江州屋武兵衛:田口計 尾賀双十郎:伊吹聡太朗 茂平:河合絃司 紋太:曽根晴美 猫七:崎津隆介 おでん屋:和田昌也 |
三次・兵助殉職 |
第2話 | 10月21日 | 無慈悲裁いた怒りの白洲 | 櫻井康裕 | 矢田清巳 | お咲:本阿弥周子 観音の乙次:河原崎建三 端田州石:長谷川明男 曽根悦次郎:堀内正美 おらん:朝比奈順子 質屋:牧冬吉 おくめ:丸平峯子 有馬兵庫頭:中村錦司 |
第5部第3話「欲しかった思い遣り」の リメイク |
第3話 | 10月28日 | 悪に溺れた凄腕同心 | 土橋成男 | 山内鉄也 | 田島源蔵:亀石征一郎 三崎屋伍兵衛:穂積隆信 中山出雲守:高野真二 浅沼重四郎:加藤和夫 天神の鉄五郎:福山升三 権十:石山律雄 お紋:八神康子 おかね:矢代朝子 おしん:川村一代 伊勢屋:高桐真 松造:矢部義章 おつね:鈴川法子 |
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第4話 | 11月 | 4日毒の匂いのする女 | 矢田清巳 | 淡路屋清兵衛:佐竹明夫 お絹:浜田朱里 玄界屋重右衛門:歌澤寅右衛門 儀十:長谷川弘 安藤大膳:波田久夫 およね:鳴尾よね子 粂七:谷口孝史 おしま:島村晶子 |
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第5話 | 11月11日 | 瞼の父は盗っ人だった | 山内鉄也 | 稲妻の権蔵:草薙幸二郎 駿河屋多兵衛:森幹太 千吉:久保田篤 紋太:伊藤高 |
丁の目の半次が 「たぬき」の板前となる。 | |
第6話 | 11月18日 | 能面の女が雇った刺客 | 大西信行 | 矢田清巳 | 琴路:東千晃 織田武太夫:名和宏 遠州屋宗兵衛:金井大 与平:高原駿雄 |
片平弥平次初登場 |
第7話 | 11月25日 | 妖女が嗤う世継ぎの謎 | 櫻井康裕 | 髙倉祐二 | 月笙:加茂さくら 小野崎嘉右衛門:高城淳一 老沼刑部:北町嘉朗 松平清武:清川新吾 丁太:鷲生功 平田邑石:奥野匡 有馬兵庫頭:中村錦司 由紀:森本よしえ 田子曽兵衛:岩尾正隆 お能:小柳圭子 茂作:日高久 |
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第8話 | 12月 | 2日探す娘の胸に痣 | 大西信行 | 矢田清巳 | おかよ:神野美伽 伊賀屋七兵衛:御木本伸介 おせき:野口ふみえ おきぬ:磯村みどり 老爺:加賀邦男 佐兵衛:徳田興人 寅吉:広瀬義宣 |
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第9話 | 12月 | 9日万能薬が死を招く | 土橋成男 | 髙倉祐二 | お栄:新藤恵美 能登屋:西沢利明 肥前屋:近藤準 中山出雲守:高野真二 藤造:石橋雅史 越後屋:児玉謙次 笹岡:福本清三 お菊:吉井丈絵 |
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第10話 | 12月16日 | 恋しい父は逃亡者 | 櫻井康裕 | 矢田清巳 | 芳三:河原崎次郎 お久:北林早苗 太郎吉:古原鉄平 次郎吉:吉永幸一 粂七:森章二 |
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第11話 | 12月23日 | 娘が消えた化け物屋敷 | 土橋成男 | 山内鉄也 | 都築権十郎:青木義朗 潮屋九郎兵衛:須賀不二男 水野和泉守:幸田宗丸 中山出雲守:高野真二 七化けの市兵衛:宮口二郎 由造:原口剛 江藤:岩尾正隆 根吉:栗田芳廣 |
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第12話 | 1992年 1月 6日 |
将軍救った鉄拳仁術 | 葉村彰子 | 髙倉祐二 | 津山宗純:加山雄三 お照:山本ゆか里 綾:加藤由美 奥野修理:北原義郎 蓬莱屋:永井秀明 水野和泉守:幸田宗丸 滝口夙川:加藤和夫 有馬兵庫頭:中村錦司 大店の主人:西山辰夫 大室鬼十郎:有川正治 |
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第13話 | 1月13日 | 殺しを見ていた女 | 櫻井康裕 | 山内鉄也 | お艶:西川峰子 お町:吉野真弓 幸助:石田信之 お梶:谷口香 吉太郎:竜川真 水野和泉守:幸田宗丸 紋造:市川好郎 毘沙門の藤五郎:高桐真 伸次:高橋弘志 定七:朝日完記 |
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第14話 | 1月20日 | 姫様の好物ふかし藷 | 髙倉祐二 | 菊姫:工藤夕貴 松五郎:垂水悟郎 お美代:片山由香 鳴海新左衛門:庄司永建 丸目屋覚兵衛:多々良純 粂造:大竹修造 花:吉井丈絵 藤次:浜伸詞 |
第11部第7話「将軍様とふかし藷」の翻案 | |
第15話 | 1月27日 | 裏切り女房の偽証言 | 土橋成男 | 矢田清巳 | お葉:三浦リカ 徳次:大門正明 明神の松五郎:田中浩 明石屋:久保晶 お常:藤江リカ 与作:牧冬吉 |
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第16話 | 2月 3日 | 十手を持った無法者 | 大西信行 葉村彰子 |
髙倉祐二 | 玄次:沢竜二 おかよ:伊藤美由紀 仙太:吉田次昭 中山出雲守:高野真二 水野和泉守:幸田宗丸 金兵衛:北村英三 六助:山村弘三 稲荷の唐造:小田部通麿 |
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第17話 | 2月10日 | 地獄の淵に咲いた恋 | 土橋成男 | 矢田清巳 | お絹:石倭裕子 銀次郎:誠直也 儀兵衛:坂本長利 亥蔵:石橋雅史 卯吉:西田良 小梅の勘兵衛:阿波地大輔 源十:崎津隆介 |
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第18話 | 2月17日 | 千両富は誰のもの⁉ | 芦沢俊郎 | 巳之助:工藤堅太郎 おいと:北原佐和子 とめ:稲野和子 佐吉:佐久田修 三浦屋:西山嘉孝 |
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第19話 | 2月24日 | 情けに泣いた老義賊 | 大西信行 | 髙倉祐二 | 清兵衛:小林昭二 おさい:丸山秀美 亥助:内田勝正 権次:前川哲男 |
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第20話 | 3月 2日 | 帰らぬ父は御金蔵破り | 葉村彰子 | 矢田清巳 | 新助:大橋吾郎 おさわ:大塚良重 由松:谷口公洋 中山出雲守:高野真二 水野和泉守:幸田宗丸 鳴滝の清六:曽根晴美 鵺の五郎蔵:石山律雄 亥之吉:大木正司 軍次:大島宇三郎 臼倉美濃守:溝田繁 |
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第21話 | 3月 9日 | 鬼を泣かせた大工裁き | 大西信行 | 髙倉祐二 | 与吉:渋谷哲平 源兵衛:歌澤寅右衛門 政五郎:小笠原良知 |
第11部第21話「奉行の母は大べら棒」のリメイク 落語の「五貫裁き」「大工調べ」の翻案。 |
第22話 | 3月16日 | 命がけの婿入り志願 | 葉村彰子 | 矢田清巳 | 清太郎:太川陽介 井筒屋:佐竹明夫 徳松:頭師孝雄 唐駒の銀造:上田忠好 大黒屋:森幹太 虎吉:岡部征純 お紺:明日香尚 本多:波田久夫 |
|
第23話 | 3月23日 | 駕籠屋が見ていた真犯人 | 櫻井康裕 | お八重:笹森みみ 寅次:樋浦勉 定造:堀内正美 権三:河原さぶ 助十:三田村賢二 六兵衛:早崎文司 薊屋熊治郎:小田部通麿 喜助:村田正雄 |
第2部第6話「権三と助十」のリメイク | |
第24話 | 3月30日 | 相合い傘に潜む罠 | 葉村彰子 | 髙倉祐二 | 早苗:中島ゆたか 尾島陣太夫:戸浦六宏 唐津屋:田中明夫 中山出雲守:高野真二 水野和泉守:幸田宗丸 銀五郎:福山升三 有馬兵庫頭:中村錦司 多十:伊東達広 |
解説(第12部)
[編集]- 猿(ましら)の三次を演じていた松山英太郎が第11部の放送終了後に死去したため、第1話で三次の殉職を回想するシーンが入れられた。多くの場面は別の役者を使い後ろ姿のみ写し、斬られる場面は第9部第3話「辰三おはなの祝言騒動」で斬られたふりをした場面を再編集している。また、他局の昼の情報番組「森田健作の熱血テレビ」の司会を担当することになった森田健作も京都での長期撮影が不可能になったため、第1話で蕪木兵助の殉職という形で降板した。
- この第12部第1話から原田大二郎演じる筧甚八が本所奉行所から移籍の形で登場した。原田は第3部の与力・池田大助役以来の出演であり、筧甚八役としては第13部まで出演した。
- この第12部第6話から西岡德馬演じる吟味方与力あるいは詮議方与力・片平弥平次が準レギュラーで登場する。この片平弥平次を演じる西岡德馬は第13部まで出演した。
- なお、第6話「能面の女が雇った刺客」の冒頭の片平弥平次が自己紹介するシーンでは「片平さへいじ」と名乗っている。ただし、オープニングの配役紹介では「片平弥平次」となっており、その後登場する第17話でも「片平弥平次」と名乗っている。
- 三次に代わる密偵として左とん平演じる丁の目の半次が第5話「瞼の父は盗っ人だった」から登場し、最終回スペシャルに至る。
- 第5話では、丁の目の半次が上方から帰ってきた際に、三次が「たぬき」を営んでいたことを思い出し、「たぬき」に顔を出す。実の娘お鈴が忠相宅で働いていることや、これまで三次が忠相の手下となって働き、忠相をかばい死んだことを忠相・佐橋孫兵衛・お柳らに打ち明けられ、「たぬき」の板前の跡を継ぐことになる。
- 北町奉行所の同心として小松政夫演じる赤垣伝兵衛がこの部から登場し、第15部に至る(この時点ではダメ同心の扱いだった)。なお小松政夫は同時間枠の「江戸を斬る」(里見浩太朗主演)や「翔んでる!平賀源内」でも同様のダメ同心役を演じていた。配下の岡っ引きである井上茂は「翔んでる!平賀源内」に続いてコンビを組んでいる。
- 赤垣伝兵衛と「たぬき」の女将・お柳とコミカルなやりとりが描かれ、「たぬき」の女中たちは赤垣伝兵衛を「北町のゲジゲジ」と呼んでいた。
- 赤垣伝兵衛は、この部では大店から金をせびった際に情報を得たり、夜鷹などに非常に詳しかったりする。南町奉行所で得ていない情報が多いため、「たぬき」にて、忠相が赤垣伝兵衛に酒をおごり(赤垣伝兵衛は、忠相を気前の良い浪人と思い込んでおり、南町奉行とは知らない)、その際の会話で、忠相は赤垣伝兵衛の知る情報を得て、南町奉行所の捜査に役立てていることが多い。
- また、第17話「地獄の淵に咲いた恋」では、南町奉行所の与力・片平弥平次と同心・筧甚八が潜入捜査で得たアヘンの抜け荷取引を、既に赤垣伝兵衛が把握し、その話を聞いた忠相が驚いた表情を見せるなど、イレギュラーな方法ではあるものの情報収集能力には長けているように描かれている。
- 忠相宅の奉公人が再度一新され、花島優子演じるお鈴と島英臣演じる北村一平となった。お鈴は第13部まで、北村一平は第14部まで登場する。
- 北村一平は、主に大岡家役宅で家計のやりくりや雑用を担当している。お鈴は主に料理を担当し、料理の腕は、大岡夫妻や北村一平が一目を置いている。
- 第1話において、蕪木兵助が筧甚八の単独行動を戒め、南町奉行所では協力しながら捜査にあたる(忠相の方針)ことを話した後に殉職という形となる。第2話「無慈悲裁いた怒りの白洲」では、筧甚八も行動を改め、南町奉行所の流儀に従い、蕪木兵助の未亡人となった千鶴にも認められる描写がある。その後は、筧甚八が立花家で食事をしている場面が多くなる。
- 第2話「無慈悲裁いた怒りの白洲」は、第5部第3話「欲しかった思い遣り」のリメイクとなっている。
- 第12話「将軍救った鉄拳仁術」は、本放送が正月はじめの放送にあたったため、吉宗が登場するほか、伊織の長崎時代の先輩にあたる津山宗純(演:加山雄三)が登場し、吉宗の病を治すとともに、長崎奉行と結託して行われていた抜け荷の解決が描かれた。
- 第14話「姫様の好物ふかし藷」は第11部第7話「将軍様とふかし藷」の翻案となっているが、お忍びで出歩くのは吉宗ではなく水戸家の姫に変更されている。
- 第16話「十手を持った無法者」では、吉宗が町を出歩いている際に岡っ引き(玄次)の横暴を見たため(この騒動を酔っ払いの喧嘩として処理したのが赤垣伝兵衛)、吉宗は激怒し、岡っ引き・小者を廃止する旨、北・南町奉行2名に通達する。しかし、忠相の反対により3か月後まで様子を見ることになった。その後、玄次の悪行が裁かれた後は、吉宗は岡っ引き・小者を容認する方針に改めた。
- 第21話「鬼を泣かせた大工裁き」は、第11部第21話「奉行の母は大べら棒」をリメイクしたもので、雨漏りとなった家は佐橋孫兵衛宅であり、雨の日に家の中で傘を差すはめになるのは、佐橋孫兵衛・千夏親子である。
- 第11部第21話と同様に、大西信行による落語(大岡政談)の「五貫裁き」「大工調べ」を組み合わせて翻案したものである(大工調べの翻案はこの回で5度目となる(参考:第3部第21話、第5部第23話、第6部第16話、第11部第21話、第12部第21話))。
- 第12部のポスターからTBSのロゴマークが変更され、Nationalの下の松下電器・松下電工の書体の位置も変更された。
第13部
[編集]大岡越前 第13部 | |
---|---|
ジャンル | テレビドラマ |
原作 | 葉村彰子(原案) |
脚本 |
葉村彰子 大西信行 芦沢俊郎 櫻井康裕 土橋成男 |
監督 |
山内鉄也 矢田清巳 髙倉祐二 井上泰治 |
出演者 |
加藤剛 平淑恵 小松政夫 原田大二郎 佐藤佑介 左とん平 高橋元太郎 谷幹一 藤間紫 山口崇 佐野浅夫 竹脇無我 |
製作 | |
製作総指揮 | 逸見稔(制作) |
プロデューサー |
西村俊一 大庭喜儀 山田勝 |
制作 | TBS |
放送 | |
放送国・地域 | 日本 |
放送期間 | 1992年11月16日 - 1993年5月10日 |
放送時間 | 月曜日20:00 - 20:54 |
放送枠 | ナショナル劇場 |
放送分 | 54分 |
回数 | 全26 |
「大岡越前 第13部」(おおおかえちぜん だい13ぶ)は1992年11月16日から1993年5月10日までナショナル劇場で放送された時代劇。製作はC.A.L。全26話。
概要(第13部)
[編集]大岡忠相は鋭い観察力で悪人達からは恐れられ、また町民たちからは人情深い奉行として慕われている。この部では、養生所医師・片瀬堅太郎が、死傷事件の検死・治療を速やかに行うべく、第1話より奉行所付き医師となり、さらに第19話より定廻り同心に任命され、正式に南町奉行所の一員となる。また、赤垣伝兵衛は北町奉行所を追われ、南町奉行所の同心となる。ほか、終盤で佐橋孫兵衛が罪人の供養のため西国巡礼の旅に出た。また、雪絵の母・静加が登場する(第1部当初の設定は、雪絵の実母は病死し、吉本作左ヱ門の養女として男手1つで育てられた)。
レギュラー出演者(第13部)
[編集]- 大岡越前:加藤剛
- 雪絵:平淑恵(第1話~第14話、第16話~第22話、第24話~第26話)
- 筧甚八:原田大二郎(第1話~第7話、第9話~第10話、第12話~第14話、第16話~第22話、第24話~第26話)
- 丁の目の半次:左とん平(第1話~第7話、第9話~第13話、第17話~第18話)
- すっとびの辰三:高橋元太郎(第1話~第22話、第24話~第26話)
- 出目の勘太:谷幹一
- 立花喬之助:佐藤佑介
- 千夏:川島なお美(第1話~第7話、第9話~第14話、第16話~第18話、第20話~第26話)
- 志保:根本りつ子(第1話~第3話、第5話~第7話、第9話~第10話、第12話~第13話、第15話~第26話)
- お柳:森マリア(第1話~第25話)
- 片瀬堅太郎:佐野圭亮
- 千鶴:舟倉由佑子 (第1話~第14話、第16話~第26話)
- お鈴:花島優子(第1話~第2話、第18話)
- 北村一平:島英臣
- 高木保之進:高井清史
- すみれ:吉井丈絵
- お君:彩木優花
- お梅:武田京子
- 蛍:浦田久美
- 中山出雲守:高野真二(準レギュラー)
- お照:ふじまゆか(準レギュラー)
- もぐらの久助:井上茂(第1話~第13話、第15話~第26話)
- 赤垣伝兵衛:小松政夫 (第1話~第13話、第15話~第26話)
- 永松左兵衛:中野誠也(準レギュラー)
- 片平弥平次:西岡德馬(第1話、第2話)
- お蓮:鮎川いずみ(第1話~第3話)
- 佐橋孫兵衛:佐野浅夫(第1話~第17話)
- 徳川吉宗:山口崇(第4話、第9話、第14話)
- 静加:藤間紫(準レギュラー)(第1話~第14話、第17話~第26話)
- 榊原伊織:竹脇無我(第1話~第2話、第5話~第7話、第9話~第10話、第12話~第13話、第15話~第26話)
スタッフ(第13部)
[編集]- 制作:逸見稔
- 原案:葉村彰子
- 脚本:葉村彰子、大西信行、芦沢俊郎、櫻井康裕、土橋成男
- 音楽:山下毅雄
- 題字:朝比奈宗源
- ナレーター:杉山真太郎
- 撮影:萩屋信、小林善和、片山顕、原田裕平、都築雅人
- 美術:鈴木孝俊、三浦鐐二、高見哲也、佐野義和、稲野實、辻野大
- 録音:神戸孝憲、中川清、小金丸輝貴、木村均、田辺義教、佐藤茂樹
- 照明:畑下隆憲、伊勢晴夫、大谷康郎、佐々木政一、岩見秀夫
- 編集:河合和子
- チーフ助監督:和田圭一、佐藤晴夫、井上泰治、久島和也、梅原重行、渡辺譲、高垣博也
- 擬斗:菅原俊夫
- 邦楽監修:中本哲
- 衣裳:東京衣裳
- 美粧・結髪:東和美粧
- 装置:森俊昭、水谷好孝、山本永寿
- 装飾:渡辺源三、極並浩史、辻俊安、窪田治、籠尾和人
- 小道具:高津商会
- かつら:山崎かつら
- 進行:宮崎俊弥、松田渡、木岡敦、釣田泰、土生川明弘
- 記録:中田英子、西村直美、西野敏子、小川加津子、内藤幸子、三橋千尋
- 演技事務:山下義明、西村尚三
- 計測:作村龍二、原田国一、松木春吉
- 整音:加藤正行
- スチール:深野隆
- 現像:IMAGICA
- 協力:京都・大覚寺(第2話、第8話、第17話、第23話)、京都・仁和寺(第3話、第5話)、江戸独楽:小宮征夫(第4話)
- 制作協力:東映太秦映像
- プロデューサー:西村俊一、大庭喜儀、山田勝
- 特技:宍戸大全
- 監督:山内鉄也、矢田清巳、髙倉祐二、井上泰治
作品リスト(第13部)
[編集]話数 | 放送日 | サブタイトル | 脚本 | 監督 | ゲスト | 備考 |
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第1話 | 1992年 11月16日 |
大岡越前 | 葉村彰子 | 髙倉祐二 | 満之助:前田晃一(第1話〜第2話) 久美:伊藤美由紀(第1話〜第2話) 大槻伝蔵:亀石征一郎(第1話〜第2話) 摂津屋喜左衛門:名和宏(第1話〜第2話) 永松左兵衛:中野誠也(第1話〜第2話) 西尾隠岐守:戸浦六宏(第1話〜第2話) 鰺坂将監:和崎俊哉(第1話〜第2話) 水野和泉守:幸田宗丸(第1話〜第2話) 鴫七:内田勝正(第1話〜第2話) 苓石:高桐真(第1話〜第2話) 聖徳院:風見章子(第1話) 臥焔:阿波地大輔(第1話) 蓮田源四郎:出水憲(第1話) め組の火消し:石倉英彦(第1話) め組の火消し:藤沢徹夫(第1話) 出会い茶屋の女中:鈴川法子(第1話) 南町与力:笹木俊志(第1話) 鮫七:結城市朗(第2話) 代脈:岡田和範(第2話) 代脈:高橋弘志(第2話) |
静加役の藤間紫は二役(藤の井役) |
第2話 | 11月23日 | 世継ぎを狙う卍の謎 | ||||
第3話 | 11月30日 | 恐怖!島抜けの凶賊 | お園:立原麻衣 権造:沢竜二 茂兵衛:今福将雄 鱶七:伊藤高 丑五郎:南雲勇助 清太郎:てらそま昌紀 成田屋:柳川清 おもん:太田和余 日下部久庵:玉生司朗 |
|||
第4話 | 12月 | 7日掏った財布に葵の御紋 | 櫻井康裕 | 山内鉄也 | おりん:杉田かおる 若狭屋:佐藤英夫 おさわ:長内美那子 中山出雲守:高野真二 伊勢本屋久七:森山周一郎 黒羽の藤蔵:長谷川弘 伍平:山村弘三 六兵衛:牧冬吉 富吉:浜伸詞 千太:吉田友紀 お照:ふじまゆか 竜次:滝譲二 湯屋の客:丸平峯子 |
赤垣伝兵衛、 北町奉行所をクビになる。 |
第5話 | 12月14日 | 冤罪晴らす情けの十手 | 矢田清巳 | 文次:江藤潤 お咲:三浦リカ 三吉:西尾塁 源造:長谷川明男 おもと:入江まゆ子 藤兵衛:宮城幸生 |
赤垣伝兵衛、 南町奉行所同心となる。 第12部第10話「恋しい父は逃亡者」のリメイク。 | |
第6話 | 12月21日 | 泣き笑い恋の鞘当て | 大西信行 葉村彰子 |
髙倉祐二 | おしず:伊藤麻衣子 音吉:渋谷哲平 三国屋喜左衛門:穂高稔 お甲:北林早苗 荒神の又蔵:深江章喜 庄兵衛:高峰圭二 おえん:八神康子 喜一郎:日吉孝明 寅七:岩尾正隆 又蔵の子分:木谷邦臣 又蔵の子分:細川純一 |
|
第7話 | 12月28日 | 祖父の秘密は大泥棒 | 大西信行 | 山内鉄也 | 鳴神の与兵衛:東野英治郎 おみよ:高取茉南 永松左兵衛:中野誠也 大淀の吉兵衛:今井健二 邑井玄庵:中村孝雄 幸二郎:井上高志 松造:立花一男 市助:森一 広川亥十郎:武正忠明 庄内屋:西山辰夫 お条:星野美恵子 おたか:浜崎涼子 遊び人:武井三二 |
|
第8話 | 1993年 1月 4日 |
抜け荷の鍵は仏様 | 葉村彰子 | 髙倉祐二 | 味岡源十郎:大山克巳 浪江:小野さやか おかつ:藤江リカ 東雲屋:梅澤龍峰 仁之助:鷲生功 お照:ふじまゆか 五平:岡本征雄 海都屋:西山辰夫 鬼塚の又五郎:浜伸詞 乙吉:細川純一 商家の主人:溝田繁 同心:白井滋郎 |
|
第9話 | 1月11日 | 秋刀魚の煙が目にしみた | 芦沢俊郎 葉村彰子 |
矢田清巳 | 治平:三角八郎 お糸:伊藤真美 武蔵屋:永井秀明 倉橋頼母:北原義郎 閻魔の五郎造:福山升三 定吉:伊東達広 清太郎:吉岡祐一 有馬兵庫頭:中西宣夫 子分:小峰隆司 |
第11部第7話「将軍様とふかし藷」のリメイク。 |
第10話 | 1月18日 | 女を喰った非道医者 | 大西信行 | 諸井久庵:石浜朗 おしの:千野弘美 おちか:野中マリ子 久兵衛:溝田繁 寅松:江幡高志 おさよ:上野めぐみ おたか:紅萬子 唐次:赤城太郎 加倉井元右衛門:入江武敏 おとせ:宮田圭子 |
第11部第24話「非道裁いた怒りの白洲」のリメイク。 | |
第11話 | 1月25日 | 情けに泣いたお役者小僧 | 芦沢俊郎 葉村彰子 |
山内鉄也 | 又造:阿木五郎 新助:夏夕介 おその:伊藤つかさ 舞鶴屋:森幹太 利之助:佐藤仁哉 阿修羅の滝造:石橋雅史 よろず屋:早川雄三 茂吉:須永克彦 おもん:宮田圭子 座頭:中西宣夫 女中:香住美弥子 舞鶴屋の用心棒:福本清三 |
|
第12話 | 2月 1日 | 金の亡者は悪検校 | 大西信行 | 髙倉祐二 | 宅悦:なべおさみ おりく:朝比奈順子 杉本修理:加藤和夫 佐原屋:歌澤寅右衛門 八ッ橋検校:松野健一 大寅:有沢正治 千太:西田良 おすみ:田山真美子 八造:楠年明 大家:疋田泰盛 仲居:中塚和代 堀川抱壱:徳田興人 |
再放送欠番 |
第13話 | 2月 8日 | 母は凶賊さみだれお仙 | 井上泰治 | お久:汀夏子 剛原東造:遠藤征慈 源次:宮口二郎 永松左兵衛:中野誠也 水野和泉守:幸田宗丸 中山出雲守:高野真二 お甲:水原ゆう紀 おゆき:駒木根尚美 伍平:守田比呂也 広川亥十郎:武正忠明 丑松:矢部義章 賊の一味:木下通博 密偵:小峰隆司 |
||
第14話 | 2月15日 | 辻斬りは三葉葵の紋所 | 葉村彰子 | 矢田清巳 | 酒井総介:土屋嘉男 幾代:鈴鹿景子 新井白石:庄司永建 石川出羽守:玉川伊佐男 水野和泉守:幸田宗丸 中山出雲守:高野真二 黒岩の玄鬼:山本昌平 滝谷猪四郎:南条弘二 義十:黒部進 およね:石井富子 仙太:三田村賢二 お照:ふじまゆか 長屋のおかみ:川本美由紀 山嶽党の一味:池田謙治 |
|
第15話 | 2月22日 | 河童にさらわれた若旦那 | 井上泰治 | おふみ:香奈美里 小津屋:織本順吉 新之助・巳之吉:円谷浩 喜多見屋:滝田裕介 おかつ:高沢順子 藤兵衛:石山律雄 仙次:うえだ峻 牛倉の五郎蔵:牧冬吉 金八:前川哲男 太吉:広瀬義宣 座頭:遠山金次郎 権太:笹木俊志 |
||
第16話 | 3月 1日 | 孫兵衛を怨んだ男 | 櫻井康裕 | 山内鉄也 | 駒吉:河原崎次郎 仙造:原口剛 茂林寺の儀十:小林勝彦 蛇の捨七:吉田豊明 室堂の喜左衛門:高桐真 おきぬ:久野ひろ美 酌婦:津島令子 酌婦:鈴川法子 |
立花喬之助が千夏と結婚し、 佐橋家の婿養子となる。 |
第17話 | 3月 8日 | 舅も認めた婿手柄 | 大西信行 葉村彰子 |
髙倉祐二 | 足尾の重五郎:市川好郎 氷川の万右衛門:田口計 美濃田帯刀:江見俊太郎 瀬戸の音造:中田博久 紋次:岡部征純 代官:波田久夫 百姓:蓑和田良太 おしげ:藤坂有希 万右衛門の子分:小谷浩三 船頭:大矢敬典 |
佐橋孫兵衛、西国巡礼の旅に出る。 |
第18話 | 3月15日 | 瞼の母は盗人だった | 大西信行 | 山内鉄也 | 三日月の源太:井上昭文 おみね:山本ゆか里 お千:一柳みる 沢田家六:山田良隆 元橋才二郎:西山清孝 |
丁の目の半次、江戸払となる。 |
第19話 | 3月22日 | 両刃が抉る復讐の謎 | 土橋成男 | 塩崎玄蕃:川合伸旺 お小夜:丸山真穂 お京:浜田朱里 治平:御木本伸介 王東海:武内亨 五島屋儀兵衛:穂積隆信 清太郎:海津亮介 厦門の権兵衛:上田忠好 筑紫屋藤蔵:奥野匡 島原屋仁兵衛:溝田繁 浪人:小峰隆司 塩崎の用人:笹木俊志||「長崎の仇を江戸で」のパターン。 | ||
第20話 | 3月29日 | 過去を消していた女 | 芦沢俊郎 葉村彰子 |
髙倉祐二 | おその:神保美喜 巳之助:小野進也 但馬屋:穂高稔 上総屋彦兵衛:新井量大 おさき:谷口友香 政吉:石倉英彦 源太:福本清三 遣手婆:小柳圭子 口入屋の主人:芝本正 忠蔵:遠山金次郎 中間:矢部義章 |
|
第21話 | 4月 5日 | 恐怖!どくろ党の復讐 | 葉村彰子 | 丹波屋伝次郎:長谷川明男 儀十:菅貫太郎 おしま:佐野アツ子 松五郎:浜田晃 鮫七:浜伸詞 捨吉:細川純一 三河屋:川浪公次郎 小間物問屋の主人:玉生司朗 木戸番:宮城幸生 |
||
第22話 | 4月12日 | 赤に怯える女 | 大西信行 | 山内鉄也 | 臼杵清四郎:中条きよし 志織:芦川よしみ 水原剛右衛門:亀石征一郎 足立忠左衛門:松本朝生 作間軍兵衛:功刀明 与七:水上保広 おたか:小野朝美 旗本:藤沢徹夫 丸太左吾兵衛:峰蘭太郎 大橋陣十郎:波多野博 六兵衛:有島淳平 旗本:司裕介 |
|
第23話 | 4月19日 | 凶賊は義母の仲間 | 葉村彰子 芦沢俊郎 |
おせい:二宮さよ子 利助:松橋登 お糸:岡本南 野火止めの文造:伊藤敏八 弁天の唐五郎:曽根晴美 銀次:勝野賢三 職人:橋口和生 為吉:結城市朗 婆や:星野美恵子 |
||
第24話 | 4月26日 | 伊織を狙う狐面の女 | 葉村彰子 | 髙倉祐二 | お園:東千晃 吾作:浜田寅彦 巳之助:冨家規政 おふみ:北岡夢子 宗太郎:本郷直樹 脇坂玄斉:久富惟晴 牛頭の滝蔵:長谷川弘 寅吉:森章二 男客:伊庭剛 和泉屋:千葉保 村木屋:国田栄弥 医者:溝田繁 面売り:大木晤郎 患者:大矢敬典 |
第12部第6話「能面の女が雇った刺客」のリメイク。 |
第25話 | 5月 3日 | 大工と左官の意地比べ | 大西信行 | 矢田清巳 | 千太:櫻木健一 朝吉:石倉三郎 政右衛門:出光元 弥五郎:三角八朗 おしん:石倭裕子 おつね:紅萬子 大工:矢部義章 |
「三方一両損」 |
第26話 | 5月10日 | 江戸を守った大岡裁き | 葉村彰子 | 賀野治郎衛:南原宏治 平戸屋伊兵衛:青木義朗 永松左兵衛:中野誠也 赤不動の藤五郎:井上昭文 大八木左近:宮口二郎 水野和泉守:幸田宗丸 宇田川邦春:中村孝雄 広川亥十郎:武正忠明 庄司玄蔵:福本清三 伝吉:木谷邦臣 重臣A:波田久夫 重臣B:川浪公次郎 芸者:谷口友香 |
解説(第13部)
[編集]- 第1部からプロデューサーを務めていた西村俊一が、この部をもって降板する。
- 第7部からチーフ助監督を務めていた井上泰治が監督に昇格する。
- 前作ではまったくのダメ同心だった赤垣伝兵衛のキャラクターが、娘・蛍を登場させるなどして多少和らげられた。第4話で忍びで市中を徘徊していた吉宗に十手を向けたことで北町奉行所を追われるが、忠相の計らいで第5話から南町奉行所に加わり、それまで小料理屋「たぬき」で顔を合わせる浪人として接していた忠相の正体を知ることとなる。
- この部から、藤間紫演じる雪絵の母・静加が準レギュラーで登場し、第15部に至る。第1話では、榊原伊織とは、忠相と雪絵が結婚した折に顔を合わせているような台詞があるが、概要に書いたとおり設定の不整合がある。
- 第2話で、大岡家の女中が、北村一平との結婚で暇を願い出たお鈴から、静加付きだったすみれ(登場は第1話から)に交代し、最終回スペシャルに至る。
- おはな(遠藤真理子)は結婚後も屋敷に長屋から通っていたが、お鈴は屋敷を出てしまい、、次(最後)の出番は第18話のみとなる(長屋暮らしをしており、懐妊したことが描写される)。なお死に別れた母親も盗賊だった。
- この部のみ、中野誠也演じる火付盗賊改方頭・永松左兵衛が準レギュラーで登場する。永松は第14部第20話にも1話限り登場しているが、この時は立花一男が演じた。
- この部のみ、鮎川いずみ演じるお蓮が準レギュラーで登場する。当初は与力・片平弥平次付きの密偵の役回りで登場し、その後は忠相らの指示により動いていた。なお、鮎川いずみは、この撮影時期にプライベートで足を骨折し、3か月入院したため[2]、芸能界引退を決意している。
- この部のオープニングは、配役紹介などで使われる文字が第7話までは細く、第8話以降太い文字が使用されているが、混在して利用されている回もある。
- 佐橋孫兵衛を演じる佐野浅夫が同時間枠の「水戸黄門」の3代目水戸光圀役に選ばれたため、第17話「舅も認めた婿手柄」でお役御免を願い出て諸国巡礼に出るという形で降板する(ただし2006年3月20日の最終回スペシャルでは復帰している)。
- 前2作では小石川養生所員だった片瀬堅太郎が南町奉行所付き監察医となる。さらに、佐橋孫兵衛の勇退に伴って、第19話冒頭で同心に昇格する。ただし、監察医の頃も、同心のように探索を手伝うこともあった。また、監察医としての心得は同心になってからも生かされている。第24話では本来は密偵が担当する賭場などの潜入捜査を担当している。
- 丁の目の半次も第18話で「江戸払」となり、降板するような描写はなされたが、次の第14部では初回から復帰している。
- ただし、半次が旅立つ際、「お鈴の子供が生れ、その子が歩けるようになる頃には戻れるだろう」と、復帰を暗示するセリフがある。
- たぬきのお梅を演じた武田京子は第11部からの連続出演となった。たぬきの女中は部ごとに変わる役柄であるが、3部連続出演はまれである。第10部でも「やなぎ」の女中おたま役でレギュラー出演していたことから、女中役では4部連続の出演となった。
- 筧甚八を演じた原田大二郎、千夏を演じた川島なお美、「たぬき」などの女将兼密偵のお柳を演じた森マリアがこの部をもって降板する。ただし、最終回スペシャルでは、千夏を美栞了が、お柳を東てる美が演じて再登場している。
- 第5話「冤罪晴らす情けの十手」は第12部第10話「恋しい父は逃亡者」のリメイクで、今回、逃亡者から傷を受けるものの彼を庇うのは立花である。
- 第7話「祖父の秘密は大泥棒」では、同時間枠の「水戸黄門」の初代水戸光圀役の東野英治郎がゲスト出演した。オープニングでは、最後(トメ)の位置で配役が紹介されている(竹脇無我は出演していないため、佐野浅夫の次に紹介された)。
- 第9話「秋刀魚の煙が目にしみた」は、第11部第7話「将軍様とふかし藷」のリメイク。お忍びの吉宗に静加が付きそう、吉宗の「虎穴に入らずんば虎子を得ず」の潜入捜査が役に立つ、などの変更がある。なお、今回のお忍びの原因は、目安箱の投書(長屋の打ちこわしと立ち退き)であるが、これは放送当時(バブル期)の地上げ騒動を反映している。
- 第10話「女を喰った非道医者」は、第11部第24話「非道裁いた怒りの白洲」のリメイク。夫の薬代のため、医者(諸井久庵)の勧めで提げ重(売春婦の一種)に身を落とした浪人の妻が事件を目撃し、「証言すると自分の行状が白州で明らかになる」という葛藤が追加されている。また、前回は伊織による凶器の血曇りの鑑定がキーとなっていたが、今回は「被害者は伊織の手術で助かっ」ており、白州で犯人を名指ししている。
- なお、前回は「血痕が人のものか犬のものか鑑定できた」とウソをつき、犯人(強欲だが、満足に医学を学んでいない医師)を欺いて自白させたのち、「実はウソで、いくら蘭方医学でもそこまで医学は発展していない」と伊織自身が犯人に説明していたが、今回は逆となっており、被害者の生存を確かめた犯人が「なぜ腸を切ったのに生きているのだ?」と質問したところ、伊織が「蘭方の手術で切断された部分を縫い合わせた」と答えており、「そこまで蘭方は進んでいるのか」と犯人が驚愕している。
- 第12話「金の亡者は悪検校」では、殺される検校の名前が実在した八橋検校と同じ読みである(八ッ橋検校となっている)。
- なお、検校などの盲人の当道座は寺社奉行の管轄下である。劇中、なべおさみ演じる宅悦が「関東総検校講習所」において、二代目八ッ橋検校を相続することを認められているが、劇中相続を認めた一人である「典薬頭」は、本来若年寄の配下にある。
- また、「関東総検校」となった人が講習所を開いたことはあるが、「関東総検校講習所」という組織としては存在していない。
- 白州において、片瀬堅太郎の策で墨をコールタール(その流れで木タールも伊織の説明で出てくる)と偽って宅悦の目に塗ろうとするが、既にこの時代にはオランダを介してヨーロッパへ醤油が輸出されており、瓶詰めの際にはコールタールで気密性を保っていた[3]。長崎留学の経験のある伊織が知っていたとしてもおかしくはない。
- 第19話「両刃が抉る復讐の謎」は「長崎の仇を江戸で」のパターンである。同じ趣向の第11部第1話・第2話(前後編)では、唐人一座に捜査に行くのは忠相だったが、今回は静加に変更されている。
- 第24話「伊織を狙う狐面の女」は、第12部第6話「能面の女が雇った刺客」のリメイク。前回は標的が忠相で刺客として依頼を受けるのは片平だったが、今回は標的が伊織で刺客に見込まれるのは忠相である。
- 第25話「大工と左官の意地比べ」は、大岡政談の「三方一両損」を単独で5度目に扱った回である(第1部の小エピソードを含めれば6度目)。なお、第6部第3話で財布を落とした元次を演じ、第11部第16話でも財布を落とした金太を演じた桜木健一が、この回で財布を拾った千太を演じている。
- 第6部・第10部・第11部のように、当事者が別の当事者の妹と夫婦になる約束をしている設定は使われているが、第6部や第10部のように、同心らの板挟みになる描写はない。ただし、大工と左官仲間たちの意地の張り合いにより騒ぎが大きくなった。
再放送と欠番(第13部)
[編集]- 第12話「金の亡者は悪検校」は、地上波などの再放送では欠番となっている。目の不自由な人への配慮とみられる。なお、2015年の時代劇専門チャンネルでの連続放送では放送された。
第14部
[編集]大岡越前 第14部 | |
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ジャンル | テレビドラマ |
原作 | 葉村彰子(原案) |
企画 | 逸見稔 |
脚本 |
葉村彰子 大西信行 櫻井康裕 吉田剛 田上雄 山内鉄也 田口耕三 廣澤榮 佐藤五月 中村勝行 井上泰治 |
監督 |
山内鉄也 矢田清巳 髙倉祐二 金鐘守 井上泰治 |
出演者 |
加藤剛 平淑恵 佐藤佑介 てらそま昌紀 左とん平 高橋元太郎 谷幹一 小松政夫 藤間紫 山口崇 西郷輝彦 |
製作 | |
プロデューサー |
五十嵐通夫 大庭喜儀 山田勝 |
制作 | TBS |
放送 | |
放送国・地域 | 日本 |
放送期間 | 1996年6月17日 - 1996年12月2日 |
放送時間 | 月曜日20:00 - 20:54 |
放送枠 | ナショナル劇場 |
放送分 | 54分 |
回数 | 全24 |
「大岡越前 第14部」(おおおかえちぜん だい14ぶ)は1996年6月17日から1996年12月2日までナショナル劇場で放送された時代劇。製作はC.A.L。全24話。
概要(第14部)
[編集]大岡忠相は鋭い観察力で悪人達からは恐れられ、また町民たちからは人情深い奉行として慕われている。榊原伊織は長崎に行っており、結城新三郎が長崎から出てきて、養生所をあずかっている。南町奉行所は、夏目甚八が新たに加わり、立花喬之助、医術の心得もある片瀬堅太郎、そして、有能なベテラン同心になった赤垣伝兵衛がいる。第4話で、今は亡き父親がかつて赤垣伝兵衛の下で働く岡っ引きだったという子吉が、赤垣伝兵衛に説得され岡っ引きとなった。なお、丁の目の半次は、再び「たぬき」に戻り店を切り盛りし、密偵の役割も再び続けることになった。榊原伊織は最終話にのみ登場し、陥れられた新三郎を救うことになる。
レギュラー出演者(第14部)
[編集]- 大岡越前:加藤剛
- 雪絵:平淑恵(第1話、第3話~第7話、第10話〜第24話)
- 丁の目の半次:左とん平
- 志保:根本りつ子(第1話〜第8話、第10話〜第24話)
- お鈴:中野みゆき(第1話、第3話~第24話)
- すっとびの辰三:高橋元太郎(第1話~第2話、第7話~第16話)
- 出目の勘太:谷幹一(第1話~第16話、第21話、第23話)
- 立花喬之助:佐藤佑介
- 夏目甚八:てらそま昌紀(第1話、第3話~第24話)
- 千鶴:舟倉由佑子(第1話、第3話~第7話、第10話〜第24話)
- 片瀬堅太郎:佐野圭亮
- 北村一平:島英臣
- 高木保之進:高井清史
- すみれ:吉井丈絵
- 子吉:中村獅童(第4話〜第8話、第10話~第24話)
- お春:稲村友紀
- お秋:彩木優花
- 蛍:坂野友香
- 赤垣伝兵衛:小松政夫
- 水野和泉守:高野真二
- 徳川吉宗:山口崇(第3話、第8話)
- 静加:藤間紫
- 結城新三郎:西郷輝彦(第1話〜第7話、第9話〜第24話)
- 榊原伊織:竹脇無我(第24話)
- 見雲遊山:森繁久彌(第1話)
スタッフ(第14部)
[編集]- 企画:逸見稔
- 原案:葉村彰子
- 脚本:葉村彰子、大西信行、櫻井康裕、吉田剛、田上雄、山内鉄也、田口耕三、廣澤榮、佐藤五月、中村勝行、井上泰治
- 音楽:山下毅雄
- 題字:朝比奈宗源
- ナレーター:杉山真太郎
- 撮影:小林善和、片山顕、都築雅人
- 美術:高見哲也、三浦鐐二、辻野大
- 録音:佐藤茂樹、面屋竜憲、中川清、木村均、田辺義教
- 照明:伊勢晴夫、大谷康郎、武邦男、岩見秀夫
- 編集:河合和子
- チーフ助監督:梅原重行、六車雅宣、和田圭一、佐藤晴夫
- 擬斗:菅原俊夫、三好郁夫、土井淳之祐、上野隆三
- 邦楽監修:中本哲
- 衣裳:植田光三、米田稔
- 美粧・結髪:東和美粧
- 装置:岡田厚詩
- 装飾:長尾康久、平田俊昭、窪田治、三木雅彦
- 小道具:高津商会
- かつら:山崎かつら
- 記録:森井千尋、中田英子、西村直美、小川加津子、内藤幸子
- 進行主任:進藤盛延
- 進行:宮崎俊弥、松田渡、木岡敦、土生川明弘
- 演技事務:山下義明
- 計測:作村龍二、山本辰也、長谷川光徳
- 整音:神戸孝憲
- スチール:荒川大介
- 文芸:皿田明
- 現像・テレシネ:IMAGICA
- 刺青:毛利清二(第9話)
- 騎馬:岸本乗馬センター(第11話)
- 協力:京都・大覚寺(第9話、第11話、第20話~第21話)、元離宮・二条城(第3話)、御室・仁和寺(第2話、第16話、第18話)
- 制作協力:東映太秦映像
- プロデューサー:五十嵐通夫、大庭喜儀、山田勝
- 特技:宍戸大全
- 監督:山内鉄也、矢田清巳、髙倉祐二、金鐘守、井上泰治
作品リスト(第14部)
[編集]話数 | 放送日 | サブタイトル | 脚本 | 監督 | ゲスト | 備考 |
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第1話 | 1996年 6月17日 |
大岡越前 | 葉村彰子 | 矢田清巳 | 見雲遊山:森繁久彌 沙織:芦田由夏 鎌吉:垂水悟郎 大浜屋:和崎俊哉 川鍋庄太夫:西沢利明 重吉:石山律雄 水野和泉守:高野真二 西尾隠岐守:小笠原良知 鮫八:岩尾正隆 荒くれ:福本清三 |
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第2話 | 6月24日 | 罪を前払いした男 | 大西信行 | 髙倉祐二 | 長吉:河原崎建三 村井屋:頭師孝雄 六兵衛:阿木五郎 おきん:丸平峯子 源兵衛:疋田泰盛 番頭:大木晤郎 |
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第3話 | 7月 1日 | 将軍様は金魚迷惑 | 吉田剛 | お金:土田早苗 仁吉:小倉一郎 本多主膳:亀石征一郎 銀次:伊藤高 有馬兵庫頭:松本朝生 |
第1〜4部で千春を演じた 土田早苗がゲスト出演。 | |
第4話 | 7月 8日 | 白洲で暴く恨みの謎 | 大西信行 | 山内鉄也 | お仲:吉村実子 お文:香野百合子 宗七:速水亮 近江屋:唐沢民賢 治助:高峰圭二 |
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第5話 | 7月15日 | 嘘つき婆さんの人助け | 金鐘守 | お安:中原早苗 立川次兵衛:原田清人 水野作右衛門:西山辰夫 三之助:塩賀純平 川勝右京太夫:溝田繁 喜兵衛:芝本正 |
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第6話 | 7月22日 | 友を救った宿場の決闘 | 田上雄 | 山内鉄也 | 小柴伊右衛門:林与一 お駒:高田美和 花園の長兵衛:今井健二 与兵衛:新井量大 勝五郎:遠藤剛 丑松:根岸一正 お才:木村実苗 儀三郎:高畑次郎 平吉:岬寛太 片岡新太郎:伊庭剛 五助:山本弘 |
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第7話 | 7月29日 | 復讐果たす怒りの十手 | 山内鉄也 葉村彰子 |
矢田清巳 | 与平:山田吾一 新吉:加藤純平 おすみ:中原果南 夜烏の儀十:石橋雅史 丑三:内田勝正 伝次:井上茂 為三:矢部義章 夏目甚右衛門:疋田泰盛 石出帯刀:有川正治 伊勢屋:波多野博 役人:木谷邦臣 |
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第8話 | 8月 5日 | 将軍狙った男の涙 | 大西信行 | 井上泰治 | 伊平:小林昭二 青山九太夫:本郷直樹 水野和泉守:高野真二 お絹:仙石順子 加賀屋:楠年明 小出:野口貴史 庄助:結城市朗 若年寄:田中弘史 |
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第9話 | 8月12日 | 幸せ咲かせた兄妹草 | 田口耕三 | 矢田清巳 | 伊予吉:頭師佳孝 お千代:市村菜月 富蔵:伊藤敏八 河内屋:山本紀彦 由造:河合絃司 お駒:野平ゆき 民次:井上茂 梶田左門:荻原郁三 若い漁師:武井三二 年寄りの漁師:北見唯一 |
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第10話 | 8月19日 | 誓いを破った涙の喧嘩 | 櫻井康裕 | 金鐘守 | 翔太:堤大二郎 おきの:佐藤友紀 賢吉:山下真司 さる屋:梅澤龍峰 今戸の島造:前川哲男 権次:西田良 お咲:鈴川法子 町娘:小野恵未 |
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第11話 | 8月26日 | 狐火の五千両 | 廣澤榮 | 髙倉祐二 | 狐火の五郎蔵:市川左團次 お栄:斉藤とも子 おぎん:速水典子 与吉:森田太陽 留松:廣田行生 伝八:柄沢次郎 仙三:時代吉二郎 富治:井上茂 床屋のおやじ:桂春之輔 |
第3部第6話「狐火の五千両」を そのままリメイク |
第12話 | 9月 2日 | 偽証に悩む男の良心 | 吉田剛 | 矢田清巳 | お久:寺田玲 嘉兵衛:下川辰平 清吉:加納竜 瀬尾鉄太郎:渡辺哲 仁助:樋浦勉 おたみ:山本ゆか里 権次:草薙良一 小者:大矢敬典 おくみ:つりたみづえ |
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第13話 | 9月 9日 | 情けを教えた人参泥棒 | 鈴木宗哲:沖田浩之 孫作:村田吉次郎 お新:岩本千春 鎌田玄伯:鹿内孝 大坂屋:田口計 有馬兵庫頭:松本朝生 長太:山崎大聖 お初:岡本伊代 |
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第14話 | 9月16日 | 母が溺れた受験戦争 | 佐藤五月 | 山内鉄也 | 小夜:三浦リカ 松波正太郎:原康義 杉本成道:中島久之 光林堂:北町嘉朗 郷原肥前守:小沢象 荒木:若尾哲平 松波福太郎:勝見和也 寛三郎太:中西勇太 |
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第15話 | 9月23日 | 牛も唸った大岡裁き | 佐藤五月 葉村彰子 |
金鐘守 | 与平:見栄晴 おいね:伊藤つかさ 六兵衛:坂本長利 留五郎:宮路オサム おさと:栢木布由子 村役:寺下貞信 利右衛門:芝本正 |
「ヴェニスの商人」の 有名なくだりを翻案 |
第16話 | 10月 | 7日兄が願った妹の幸せ | 田口耕三 | 髙倉祐二 | おるい:小林綾子 舟吉:冨家規政 忽之助:岡野進一郎 喜和:八木昌子 お糸:北岡夢子 伊佐三:遠藤憲一 お茂:行友勝江 松翁:可知靖之 お時:来路史圃 |
|
第17話 | 10月14日 | 命を懸けた贋金探索 | 田上雄 | 金鐘守 | 銀次:竹本孝之 お妙:古柴香織 柴野与一郎:河原崎次郎 十文字屋:金井大 奥田官兵衛:田畑猛雄 仙蔵:伊東達広 寅吉:岩尾正隆 六兵衛:北見唯一 子分 : 藤沢徹夫 用心棒 : 福本清三 |
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第18話 | 10月21日 | 頑固が鉢巻きした男 | 櫻井康裕 | 根岸の豊造:長門裕之 おふく:水野久美 お咲:和泉ちぬ 音羽の圭太郎:若山騎一郎 三吉:うえだ峻 忠吉:倉崎恭司 下駄の歯入れ屋:泉ひろし |
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第19話 | 10月28日 | 無情に泣いた愛の折鶴 | 中村勝行 | 井上泰治 | 清太郎:石橋保 お園:上野めぐみ 伊勢屋:武内亨 藤堂刑部:原口剛 富蔵:北村晃一 大黒屋:森章二 弥兵衛:荘司肇 お葉:江口尚希 杉田仁八郎:波多野博 |
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第20話 | 11月 | 4日恥ずべき行い | 井上泰治 | 山内鉄也 | 浦部門十郎:高橋長英 香苗:佳山まりほ 千吉:吉田次昭 鬼蜘蛛の玄蔵:山本昌平 お葉:石倭裕子 永松左兵衛:立花一男 茂七:今村廣則 音次:坂本あきら 伊三次:野口貴史 若年寄:田中弘史 寝巻の女:貴森みやこ 須崎:当銀長太郎 松五郎:笹木俊志 直吉:青井敏之 |
|
第21話 | 11月11日 | 嘘で守った妻の恥 | 大西信行 | 井上泰治 | 八坂弥十郎:荻島真一 久美:北原佐和子 上総屋:工藤堅大良 津川竜之進:遠藤征慈 おたね:市丸和代 |
|
第22話 | 11月18日 | 母ふたり情けのお白洲 | 田口耕三 | 矢田清巳 | こゆき:長谷部香苗 お登世:白川和子 島吉:森川章玄 お篠:千野弘美 お君:森下涼子 卯之助:石井英明 般若の滝蔵:深江章喜 一文字屋:中寛三 うどん屋:山口幸生 |
|
第23話 | 11月25日 | 冤罪晴らす大芝居 | 山内鉄也 | 金鐘守 | 加代:大塚良重 景山進之丞:石田信之 河上重次郎:潮哲也 銀蔵:江幡高志 一郎太:渡辺琢之 六兵衛:山村弘三 景山十太夫:千葉保 寅吉:勝野賢三 山口幸生 |
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第24話 | 12月 | 2日友を裁いた名奉行 | 井上泰治 葉村彰子 |
井上泰治 | 叶屋:常泉忠通 那賀屋:金内喜久夫 林田九郎兵衛:柴田侊彦 お力:藤江利加 銀次:崎津隆介 お君:西野栄里子 お種:川本美由紀 梅川:塚本加成子 松崎:峰蘭太郎 嶋田源按:波多野博 左平次:小峰隆司 |
解説(第14部)
[編集]- 第14部のポスターからTBSのロゴマークが変更され、2020年3月まで使用されていたロゴとなった。
- 第5部からチーフ助監督を務めていた金鐘守が監督に昇格する。
- 第13部までは、撮影から仕上げまで一貫して16mmフィルムで製作されていたが、第14部からは、撮影したネガフィルムをIMAGICAにおいて現像後直接テレシネし、編集はビデオによって行うようになった(このため、2015年3月の時代劇専門チャンネルの放送では標準画質素材のアップコンバートマスターで放送されている)。
- オープニング/エンディングに用いられる背景(白州の砂を意匠としたもの)が、この部で白に変わった(それまでは水色がかった白)。
- オープニングの配役紹介の順番が主に2通りあり、結城新三郎役の西郷輝彦が出演する回は、トメに西郷輝彦がクレジットされ、その前に小松政夫がクレジットされる。西郷輝彦が出演しない場合、小松政夫は、加藤剛・(平淑恵)の後(左とん平の前)に紹介され、最後は特技の宍戸大全がクレジットされる。また、山口崇は、トメグループトップに紹介されている。
- この部から必殺シリーズの脚本家である吉田剛、中村勝行、佐藤五月が参加しており、必殺シリーズと同様に時事風刺を盛り込んだ話が作られている(例えば第14話では、学歴信仰を背景にした受験戦争を題材にしている)[要出典]。
- ベテラン同心に小松政夫演じる赤垣伝兵衛が事実上昇格して第15部に至る。第12部の初登場時のようなダメ同心ではなく、良い意味で枯れた印象の頼れる同心となった。ただし、これ以後も、昔の北町奉行の同心時代に関わった話が存在する。なお、忠相と村上源次郎は「源さん」「若」と呼び合い、佐橋孫兵衛とは「孫さん」「お奉行」と呼び合っていたが、赤垣伝兵衛とは「赤垣」「お奉行」と呼び合っている。役者の実年齢は大坂志郎や佐野浅夫は加藤剛より年上だが、小松政夫は4歳年下となる。
- 佐藤佑介演じる立花喬之助が同心の“若頭”に昇格する。なお、佐藤佑介と姉・千鶴を演じた舟倉由佑子もこの部をもって降板した。
- てらそま昌紀演じる同心・夏目甚八が登場する。立場は立花喬之助より下で、片瀬堅太郎より上である。
- この部では、初期のようにレギュラー陣が揃わない回が多く、たぬきも出ない回も多いので、事件解決後にたぬきでレギュラー陣が集わなくなる。そのせいか、半次の登場も少ない。また、辰三の登場も数えるほどで、勘太と伝兵衛が出ない回も少なくなく、辰三と勘太、伝兵衛が揃って何故か最終回にも登場してない。
- 第3話「将軍様は金魚迷惑」では、お忍びの吉宗が殺人事件の現場に居合わせたため夏目が捕縛する。これは他の同心や岡っ引きは過去に吉宗と出会っており顔を知っているが、夏目は初対面であり単なる浪人としか思っていなかったため。
- 第7話「復讐果たす怒りの十手」において、父親も同心であり、夜烏の儀十(石橋雅史)一味に殺され、その遺志を継いでいることが明らかとなる。
- 榊原伊織を演じる竹脇無我は、病気の治療の関係で最終話(第24話)のみ出演となっている。
- この部ではナショナル劇場の『江戸を斬る―梓右近隠密帳―』の音楽(例えばオープニング曲など)が多用されている回がある[要出典]。作曲は両作とも山下毅雄。
- ただし、梓右近役は竹脇無我であり、西郷輝彦が主役を務めたのは第2部~第6部であるため、配役に沿った流用というわけではない。なお西郷編の作曲家はいずみ・たく。
- 第6部に登場した新三郎(西郷輝彦)が復帰している。この部から苗字が設定され結城新三郎と名乗っており(オープニングクレジットも同様)、高木などからは「結城先生」と呼ばれていた。性格も以前のような江戸っ子から武士らしい落ち着いたキャラクターに変更され、身分も士分に変更された。「おらんだ新三」と呼ばれることは少なくなっている(第13話「情けを教えた人参泥棒」では悪人からその呼び名が出ている)。
- 志保を演じる根本りつ子がこの部をもって降板するが、最終回スペシャルでは復帰している。
- その他、主要登場人物の周辺の家族関係・人間関係に再度一部設定変更が加えられた。
- 前作まで登場のお柳、筧甚八、赤垣伝兵衛付きの岡っ引き・久助、立花喬之助の妻となった千夏の存在が抹消されている。ただし、お柳と千夏は最終回スペシャルで別の女優が演じて復帰する。
- 第1話には、新三郎の師匠・見雲遊山役として、森繁久彌が特別出演しており、当ドラマへの出演は、今回が初めてであった。[4]また、その付き添い人役は、第11部まで猿の三次を演じていた松山英太郎の実娘である由夏が演じている。
- 第2話「罪を前払いした男」では、死んだはずの男かどうかを確認するために母印(指紋)照合を迫るシーンがある。
- 第12話「偽証に悩む男の良心」では手形照合が採用されている。
- 第1部〜第4部において、村上源次郎の娘で榊原伊織の妻・千春を演じた土田早苗が、第3話「将軍様は金魚迷惑」でお金(おかね)という役でゲスト出演している。
- 第12部〜第13部でもぐらの久助を演じた井上茂が、第7話「復讐果たす怒りの十手」で盗人・伝次という役の他で、数回ゲスト出演している。
- 第11話「狐火の五千両」は、第3部第6話「狐火の五千両」をそのままリメイクしたものである。
- 第14話「母が溺れた受験戦争」は、「昌平黌(昌平坂学問所)」に進むための「予備塾(現代の予備校からのもじり)」において受験者全員に合格者を出し、そこから巨利を得ようとする話である。
- 昌平坂学問所は寛政年間にできたものであり、現代用語の置き換え(予備校)や、現代用語との誤用(為替と郵便為替の同一化など)がある(必殺シリーズの脚本家(佐藤五月)が執筆しており、同シリーズの時事風刺手法に近いものとなっている[要出典])。
- 時事(風刺)を取り入れた作品は以前から存在しており、例えば第13部第9話「秋刀魚の煙が目にしみた」は、長屋の打ちこわしと立ち退きがトラブルの原因であるが、これは放送当時(バブル期)の地上げ騒動を反映している。また、本作の(というよりも時代劇の)定番の一つである「借金のカタに娘を~」系のトラブルは、サラ金問題の反映も含まれている。同じく定番の「家老や老中などの重役の武士と豪商が組んで悪だくみを行う」は政治家や官僚が大企業と組む事例を示している。
- 第15話「牛も唸った大岡裁き」では、忠相の病気(実は誤解だった)を案じた与平が忠相の元に牛の乳を届ける際に、乳をヒョウタンの中に入れ揺らした影響で偶然ヨーグルト状になり「醍醐」(劇中では「トロリ」と名付けられた)ができるエピソードになっている。これを半次がトッピングとして利用し、それが好評だったために与平がトロリの生産に試行錯誤する様が描かれた(エンドナレーションで「実際にバターが作られたのは50年後」と説明されている)。また、裁きでは「ヴェニスの商人」の「肉は切り取っても良いが、契約書にない血を1滴でも流せば、契約違反」といった部分を翻案しており、忠相自身が通事から聞いた話としてエゲレス(イギリス)の狂言師が書いたものと語っている(作者名は明かされていない)。
- 第19話「無情に泣いた愛の折鶴」は、第4部第19話〜第20話「天下を盗る(前編・後編)」で扱った株仲間が、既に定着した設定となっている(札差株や、法定金利の制定など)。さらに、結城新三郎は「札差株」が既存の株仲間による富の独占になることを指摘し、運用の改善を進言する。この事件を受けて札差株の運用の見直しを行う旨、忠相は決意する。
- 第21話「嘘で守った妻の恥」、第23話「冤罪晴らす大芝居」は、ともに雪恵の昔の知己が事件に巻き込まれており、また真相を暴くために大岡夫妻が浪人中の武家夫婦に扮装する、という共通点がある(過去にも雪恵が貧しい武家の妻を演じ、悪人を欺いたことはあり、これが初めてではない。なお、忠相は常日頃から浪人姿で市中を徘徊しているが、今回の2編の場合は本当に貧しい身なりをしており、生活苦を容易に悪人に悟らせる格好である)。
- 第24話(最終話)「友を裁いた名奉行」は、小石川養生所において患者が殺到している状況で、志保も多忙さから倒れていた。これを打開するやめ、忠相は密かに長崎にいる伊織に相談し、受け入れ患者数を増やすことを計画していた。なお、この回では、小石川養生所の設立の経緯が史実通りとなっている(小川笙船の提案を受け町奉行が建議した旨、伊織が語る。従って、第1部第11話「呑舟先生はどこだ」で描かれた「伊織と忠相が小石川養生所設立に奔走し。海野呑舟を肝煎に迎えた」内容とは異なっている)。また、新三郎が逆恨みされ冤罪で捕らえられ白洲に引き出されるが、江戸に帰ってきた伊織が無罪を証明した。伊織が「たぬき」を訪れた際、「もう看板(閉店)なので」とお鈴に追い返されそうになる下りがある(初対面のため)。
第15部
[編集]大岡越前 第15部 | |
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ジャンル | テレビドラマ |
原作 | 葉村彰子(原案) |
脚本 |
井上泰治 大西信行 佐藤五月 櫻井康裕 藤井邦夫 沢橋凛 鶴島光重 久慈俊旭 田上雄 |
監督 |
矢田清巳 山内鉄也 金鐘守 髙倉祐二 井上泰治 |
出演者 |
加藤剛 平淑恵 てらそま昌紀 佐野圭亮 左とん平 高橋元太郎 谷幹一 小松政夫 藤間紫 山口崇 竹脇無我 |
製作 | |
プロデューサー |
五十嵐通夫(チーフ) 樋口祐三 本間信行 山田勝 |
制作 | TBS |
放送 | |
放送国・地域 | 日本 |
放送期間 | 1998年8月24日 - 1999年3月15日 |
放送時間 | 月曜日20:00 - 20:54 |
放送枠 | ナショナル劇場 |
放送分 | 54分 |
回数 | 全26 |
「大岡越前 第15部」(おおおかえちぜん だい15ぶ)は1998年8月24日から1999年3月15日までナショナル劇場で放送された時代劇。製作はC.A.L。全26話。
概要(第15部)
[編集]大岡忠相は鋭い観察力で悪人達からは恐れられ、また町民たちからは人情深い奉行として慕われている。伊織が戻ってきた養生所は、女医師を務めてきた志保に代わり、女蘭法医を目指して医学修行中の見習い医師菊江が加わった。菊江は、医学の道の先輩、南町奉行所同心の片瀬堅太郎と恋仲で、医学を教わっている。南町奉行所同心は、片瀬のほか、熱血漢の夏目甚八と冷静沈着な北島駿介が、よきライバルとして事件解決に協力し合う。そんな若手同心たちを、南町奉行所の束ねとして、忠相からも信頼されるようになった赤垣伝兵衛が、あたたかく見守る。前妻を亡くしてから男やもめを通してきた赤垣だったが、雪絵の母・静加の紹介で、笙子というおおらかで美しい新妻を迎えることになった。小料理屋「たぬき」には、半次の昔の弟分で元泥棒の六助が、新しく板前として働くようになり、密偵としても働いている。
レギュラー出演者(第15部)
[編集]- 大岡越前:加藤剛
- 雪絵:平淑恵
- 丁の目の半次:左とん平
- すっとびの辰三:高橋元太郎
- 出目の勘太:谷幹一
- 夏目甚八:てらそま昌紀
- 北島駿介:島英臣
- 片瀬堅太郎:佐野圭亮
- 隼の六助:4代目桂三木助
- 笙子:河原崎有稀(第3話〜第26話)
- 高木保之進:高井清史
- 房吉:うえだ峻(第3話~第26話)
- 太市:水野純一(第2話~第26話)
- すみれ:吉井丈絵
- お花:森永明日夏
- 菊江:弓場沙織
- 赤垣伝兵衛:小松政夫
- 徳川吉宗:山口崇
- 静加:藤間紫
- 結城新三郎:西郷輝彦(第26話)
- 榊原伊織:竹脇無我
スタッフ(第15部)
[編集]- 原案:葉村彰子
- 脚本:井上泰治、大西信行、佐藤五月、櫻井康裕、藤井邦夫、沢橋凛、鶴島光重、久慈俊旭、田上雄
- 音楽:山下毅雄
- 題字:朝比奈宗源
- ナレーター:柴田秀勝
- 撮影:片山顕、都築雅人、長谷川光徳、小林善和
- 美術:高見哲也、三浦鐐二、辻野大
- 録音:木村均、田辺義教、田代博司、佐藤茂樹
- 照明:亀山譲、大谷康郎、武邦男、畑下隆憲、土居欣也
- 編集:河合和子
- ビデオ編集:鍛冶川一夫
- VE:作村龍二、山本辰也
- チーフ助監督:六車雅宣、佐藤晴夫、梅原重行、和田圭一
- 擬斗:菅原俊夫、清家三彦、三好郁夫
- 邦楽監修:中本哲
- 衣裳:植田光三
- 美粧・結髪:東和美粧
- 装置:岡田厚詩
- 装飾:平田俊昭、西川由紀夫、渡辺源三
- 小道具:高津商会
- かつら:山崎かつら
- 記録:小川加津子、西村直美、内藤幸子、中田英子
- 進行主任:進藤盛延、森井敦
- 進行:土生川明弘、松田渡
- 演技事務:山下義明
- 計測:作村龍二、山本辰也、長谷川光徳
- 整音:神戸孝憲
- スチール:荒川大介
- 特技:宍戸大全
- 文芸:皿田明
- キャスティング担当:藤田知久、川渕豊喜
- 技術協力:IMAGICA
- 能楽:掛川昭二(第1話)
- 刺青:毛利清二(第1話)
- 騎馬:岸本乗馬センター(第13話、第25話)
- 協力:京都・大覚寺(第8話、第13話、第15話、第17話、第23話)、元離宮・二条城(第1話、第13話)、京都・伏見桃山城(第1話)、御室・仁和寺(第6話、第19話)
- 制作協力:東映太秦映像
- プロデューサー:樋口祐三、本間信行、山田勝
- チーフプロデューサー:五十嵐通夫
- 監督:矢田清巳、山内鉄也、金鐘守、髙倉祐二、井上泰治
作品リスト(第15部)
[編集]話数 | 放送日 | サブタイトル | 脚本 | 監督 | ゲスト | 備考 |
---|---|---|---|---|---|---|
第1話 | 1998年 8月24日 |
大岡越前 | 井上泰治 | 矢田清巳 | 泉州屋徳兵衛:川合伸旺 蛇の弥兵衛:石橋雅史 加納久道:大林丈史 望月源三郎:堀田真三 吉次:井上博一 久助:勝野賢三 島蔵:木谷邦臣 仁七:木下通博 手下A:大橋渡 老番頭:大木晤郎 権爺:結城市朗 女郎屋の女将:三浦徳子 |
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第2話 | 8月31日 | 殺しを見ていたお茶道具 | 大西信行 | 山内鉄也 | おきみ:森下涼子 由兵衛:高峰圭二 伊勢屋:新井量大 善助:望月太郎 政五郎:市原清彦 与吉:青島健介 お照:東竜子 彦六:玉生司朗 おつね:星野美恵子 |
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第3話 | 9月 7日 | 狙われた花嫁 | 矢田清巳 | むささびの金五郎:内田勝正 三河屋:真田五郎 宗助:柳川清 銀次:福本清三 妓:桂川夢女 |
赤垣伝兵衛、後添えをもらう。 | |
第4話 | 9月14日 | 鬼を生き返らせた名医 | 井上泰治 | お虎:赤木春恵 郁太郎:宮崎達也 おはま:小林かおり 松五郎:高城淳一 治兵衛:頭師孝雄 お杉:佐野アツ子 蓑助:山本紀彦 和助:小鹿番 鮫三:城春樹 お民:岩上佳寿美 隠居:笹木俊志 |
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第5話 | 9月21日 | 奥医師の娘 | 金鐘守 | 天野宗仙:土屋嘉男 天野知安:竹本孝之 小夜:牛尾田恭代 春亭梅彦:石山律雄 天野祐石:井上高志 猫七:桐山浩一 伊三次:伊庭剛 治平:蔵多哲雄 おまん:星野美恵子 おふみ:赤羽美香 |
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第6話 | 10月 | 5日大江戸韋駄天競走 | 佐藤五月 | 山内鉄也 | 宝来屋:河原崎建三 お勝:木村理恵 加納屋:二瓶鮫一 田所芳太郎:武見龍磨 :疋田泰盛 芳太郎の母:美松艶子 :河田洋志 :天満睦 :金馬善郎 |
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第7話 | 10月12日 | 賄賂に揺れた老同心 | 櫻井康裕 | 髙倉祐二 | 粟津佐兵衛:佐藤允 たき:谷口香 大瀬屋:常泉忠通 竪川の常吉:遠藤征慈 喜平次:江藤漢 木戸番:大木晤郎 大店の内儀:和泉敬子 薬種問屋女主人:山口朱美 :佐藤綾 :峰蘭太郎 :浜田隆広 :有島淳平 :山口秀志 :松山真由子 |
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第8話 | 10月26日 | 花嫁割いた母ふたり | 大西信行 | 井上泰治 | お梶:三林京子 おきぬ:小林綾子 お仙:根岸季衣 松田屋昇助:宗近晴見 松田屋昇太郎:宍戸勝 三河屋:真田五郎 老婆:三星東美 :浅野遥香 :窪田弘和 :田井克幸 大家:高谷舜二 |
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第9話 | 11月 | 2日白洲に立った将軍様 | 藤井邦夫 | 文吉:田中隆三 扇屋:中村方隆 平助:小林尚臣 加納久道:大林丈史 おしず:和泉ちぬ おうた:中里博美 直太:杉田林太郎 神尾左京:石倉英彦 政吉:溝田繁 音蔵:野口貴史 居酒屋女将:湖条千秋 主人:梶本潔 :富永佳代子 :稲垣陽子 大家:有島淳平 :細川純一 :森兼万貴 :浜崎涼子 :秋本美恵 |
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第10話 | 11月16日 | 信じるこころ | 沢橋凛 | 髙倉祐二 | 沢田源蔵:須藤正裕 三崎屋:草薙幸二郎 久助:浅見小四郎 木鼠の弥太:入江毅 :笹木俊志 :窪田弘和 :福中勢至郎 :小谷浩三 :秋谷まり子 :増田広子 :安多和久 :重伸幸 :林健太郎 :山崎大聖(子役) :鈴木絵怜菜(子役) |
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第11話 | 11月23日 | さまよう老人 | 鶴島光重 | 山内鉄也 | 伊平:江藤潤 おとき:大塚良重 松造:庄司永建 疾風の銀八:片桐竜次 小梅:伊吹友木子 大前屋大主:西山辰夫 :小坂和之 :杉山幸晴 :木村康志 :矢部義章 :上野秀年 :山口幸晴 :山口秀志 |
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第12話 | 11月30日 | 罪を着た男 | 藤井邦夫 | 金鐘守 | 卯之吉:五代高之 おその:佐藤恵利 茂兵衛:矢野宣 亀吉:三田村賢二 近江屋:西山辰夫 口入れ屋:有川正治 :岡田和範 猪之吉:藤沢徹夫 :木村康志 :大橋伸太郎 |
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第13話 | 12月 | 7日母恋し! | 鶴島光重 | 髙倉祐二 | おとき:久野綾希子 お初:竹本聡子 さち:秋本美恵 新太郎:岡田聡 女房:町野あかり 丑松:長門裕之 おゆり:塚本加成子 おくめ:新海なつ 春海和尚:千葉保 :勝見和也(子役) :平井亮裕(子役) :峰蘭太郎 名主:芝本正 用人:白井滋郎 :小坂和之 |
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第14話 | 12月14日 | 小さな出会い | 井上泰治 | 山内鉄也 | お七:三浦リカ 中山出雲守:入川保則 文六:冷泉公裕 嶌田源之進:南条弘二 宗吉:黒田隆哉 友吉:松田聡也 おさと:岩上佳寿美 熊蔵:山本弘 庄兵衛:山村弘三 老主人:江並隆 茶店の親爺:徳田興人 お兼:鳴尾よね子 女将:ひろみどり :峰蘭太郎 :江並めぐ魅 :丹羽美奈子 :浅田祐二 北町同心:高橋弘志 :上野秀年 :杉山幸晴 :安多和久 |
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第15話 | 12月21日 | 思い込み | 藤井邦夫 | 髙倉祐二 | 田山平内(山田平左衛門):米倉斉加年 弥生:未来貴子 清次郎:松井誠 篠崎小五郎:斎藤隆治 沼倉重蔵:伊東達広 お紺:津島令子 住職:山村弘三 :門田裕 :白川明彦 :大矢敬典 :春藤真澄 :岡田和範 :山本容子 :阪本竜之輔(子役) |
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第16話 | 1999年 1月 4日 |
髪結い姉妹の殺意 | 佐藤五月 | 井上泰治 | お弓:立原麻衣 河内屋:真夏竜 桐山采女:伊藤高 甚助:相馬剛三 銀次郎:青井敏之 安吉:高野浩幸 お登勢:早瀬真奈美 女客:鈴川法子 おとき:ひろみどり |
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第17話 | 1月11日 | 嘘で暴いた大岡裁き | 鶴島光重 | 金鐘守 | 鈴:伊藤葉子 大黒屋:杜澤泰文 梅吉:山下慎司(子役) 松蔵:松田明 竹市:西尾塁(子役) 煙管屋:泉ひろし 伊助:野土晴久 安達屋:結城市朗 :寺下貞信 :稲垣陽子 :武田晶子 :前川恵美子 :桂川夢女 :波多野博 :宮城幸生 :林哲夫 |
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第18話 | 1月18日 | 消えた財布 | 大西信行 | 井上泰治 | 伝七:浜畑賢吉 おやす:有沢妃呂子 お秋:美苗 松乃屋:原田清人 篠塚宇右衛門:児玉謙次 柿ノ木坂の三五郎:青木卓司 お甲:宮田圭子 :八神辰之介 |
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第19話 | 1月25日 | 花は知っていた | 佐藤五月 | 山内鉄也 | 清吉:田中実 お未:堀江奈々 甚兵衛:坂本長利 上州屋:久保明 富吉:和泉史郎 宇田川屋:田中弘史 川崎屋:亀井賢二 作造:寺下貞信 |
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第20話 | 2月 1日 | 裏切られた友情 | 藤井邦夫 | 井上泰治 | 雨宮平四郎:若山騎一郎 お袖:堀川早苗 桂香庵:青山良彦 初音:杉浦香奈子 梶原図書:溝田繁 雨宮敬一郎:西園寺章雄 女将:安岡真智子 |
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第21話 | 2月 8日 | 疑惑の恩人 | 佐藤五月 | 勘助:新克利 巳之吉:篠塚勝 おうめ:梶三和子 玉吉:森川正太 井田屋:田中弘史 与平:梶本潔 おはる:赤羽美香 源造:中嶋俊一 |
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第22話 | 2月15日 | 餅騒動の名裁き | 沢橋凛 | 矢田清巳 | おみよ:八木小織 与吉:山口粧太 徳兵衛:工藤堅大良 老いた男:徳田興人 |
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第23話 | 2月22日 | 辻斬りは拝領の太刀 | 大西信行 久慈俊旭 |
金鐘守 | 水口左京:鷲生功 脇田宗右衛門:佐竹明夫 佐賀屋:奥野匡 脇田宗九郎:高橋浩二朗 弥助:村井克行 彦兵衛:阿木五郎 |
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第24話 | 3月 1日 | 冤罪 | 田上雄 | 仙造:三夏紳 政吉:片桐光洋 お崎:松井紀美江 お妙:藤田志穂 治兵衛:岩尾正隆 弥五郎:久賀大雅 杢兵衛:徳田興人 |
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第25話 | 3月 8日 | 最後の罪が恩返し | 櫻井康裕 | 大間々の嘉兵衛:中山仁 お秀:笹峰愛 鎌吉:木村元 加田屋:梅澤龍峰 荒布の利八:木村栄 戸崎織部:穂高稔 母親:宮田圭子 松風軒:芝本正 |
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第26話 | 3月15日 | 帰って来た友情 | 鶴島光重 | 山内鉄也 | 今井了仙:内藤武敏 升吉:新田純一 長尾伴内:中丸新将 丸種屋仁平:出光元 権造:粟津號 李仙山:楠年明 多岐元孝:溝田繁 大家:柳川清 |
解説(第15部)
[編集]- この部以降、フィルム撮影からVTR収録へ移行している。
- 下記のテーマ曲の項でも触れているが、オープニング・エンディングの曲が変更となった。この第15部のみ利用となっている。
- 赤垣伝兵衛が、第3話「狙われた花嫁」にて、雪絵の母・静加の紹介で後添え(笙子)をもらう。
- 笙子は青物問屋・三河屋の娘で、大名の家の奥に奉公し、大名の奥方に気に入られ、約40歳になるまで独身という設定。
- 第13部〜第14部に登場した赤垣伝兵衛の娘・蛍の存在は、この第15部では一切触れられていない。
- 第12部~第14部にかけて大岡家の御用人・北村一平を演じた島英臣の役が変更となり、同心・北島駿介に変わった。
- 半次の弟分として、4代目桂三木助の演じる隼の六助が登場する。半次を「兄貴」と呼び慕っている。
- 隼の六助の父親は凄腕の盗賊であったが、半次によると盗人の腕よりも料理の腕が良いとのこと。
- 第1話と第9話では、吉宗の御側御用取次として実在した加納久通が登場する(それまでの部では、御側御用取次としては、有馬兵庫頭(有馬氏倫)が登場していた)。
- 第6部と第14部にレギュラー出演した新三郎(西郷輝彦)が最終話で出演し、伊織の窮地を救うことになる。
- 第26話(最終話)「帰って来た友情」では、江戸の町で疱瘡が流行し、伊織は、人痘法という新しい治療法を試すことを提案するが、保守的な奥医師たちは猛反対し、伊織は、彼らの罠に落ち牢へ。そんな折、長崎で医学修業を終えた新三郎が帰って来て友を救う。
- C.A.Lのプロデューサー・五十嵐通夫と女優・水野久美の長男、水野純一が太市役で出演している。
- オープニングの配役紹介で竹脇無我が出演する回は、最後に竹脇無我がクレジットされ、その前に小松政夫がクレジットされる。竹脇無我が出演しない場合、山口崇が出演の場合は山口崇がトメにクレジットされ、それ以外では小松政夫がトメにクレジットされる。
- この第15部からTBSのロゴ部分がマイナーチェンジされた。また、Nationalの下の松下電器・松下電工の書体が一回り小さくなっている。
ナショナル劇場50周年記念特別企画スペシャル
[編集]大岡越前 ナショナル劇場50周年記念特別企画スペシャル | |
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ジャンル | テレビドラマ |
企画 | 中尾幸男 |
脚本 | 櫻井康裕 |
監督 | 矢田清巳 |
出演者 |
加藤剛 竹脇無我 山口崇 佐野浅夫 高橋元太郎 左とん平 平淑恵 根本りつ子 佐野圭亮 |
製作 | |
製作総指揮 | 松下正治 |
プロデューサー |
藤田知久 樋口祐三 進藤盛延 |
制作 | TBS |
放送 | |
音声形式 | ステレオ放送 |
放送国・地域 | 日本 |
放送期間 | 2006年3月20日 |
放送時間 | 月曜日18:55 - 20:54 |
放送枠 | ナショナル劇場 |
放送分 | 119分 |
「大岡越前 ナショナル劇場50周年記念特別企画スペシャル」(おおおかえちぜん なしょなるげきじょう50しゅうねんきねんとくべつきかくすぺしゃる)は2006年3月20日にナショナル劇場で放送された時代劇。製作はC.A.L。
出演者
[編集]- 大岡越前:加藤剛
- 榊原伊織:竹脇無我
- 徳川吉宗:山口崇
- 佐橋孫兵衛:佐野浅夫
- すっとびの辰三:高橋元太郎
- 丁の目の半次:左とん平
- 大岡雪絵:平淑恵
- 志保:根本りつ子
- 片瀬堅太郎:佐野圭亮
- 駒造:島英臣
- 高木保之進:高井清史
- すみれ:吉井丈絵
- 英太:芦田昌太郎
- おとよ:坪井木の実
- おひさ:島美布由
- 藩士:山田幸隆
- 藩士:田井克幸
- おみよ:山内明日
- 楓:西田ひかる
- 月光院:伊藤榮子
- お庭番頭:栗塚旭
- 弥之助:峰岸徹
- 小萩:黒坂真美
- 鮫七:須藤雅宏
- 千夏:美栞了
- 丑松:伊東達広
- 阿部和泉守:鈴木瑞穂
- 西尾豊後守:滝田裕介
- 徳川通春:夏原遼
- 岬大介:頼三四郎
- お柳:東てる美
- 伊三郎:伊吹吾郎
- 野田瓔石:林与一
- 土屋山城守:里見浩太朗
- 窪田弘和
- 山本辰彦
- 矢部義章
- 川上真人
- 三浦英明
- 安藤紀美子
- 吉村美奈子
- 清水万理
- 平井三智栄
- 梅原真子
- 金子礼
- 佐野満弥子
- 中村彰宏
- 大音奈々
- 高島和男
- 樋口英里
スタッフ(ナショナル50周年記念特別企画スペシャル)
[編集]- 製作:加地隆雄
- 企画:中尾幸男
- 脚本:櫻井康裕
- 音楽:山下毅雄
- ナレーター:鈴木史朗
- 撮影:山本辰也
- 美術:高見哲也
- 録音:中川清
- 照明:畑下隆憲
- 編集:藤原公司
- チーフ助監督:和田圭一
- 邦楽監修:中本哲
- 日本舞踊:若柳錦秀
- 擬斗:菅原俊夫
- 監督助手:喜田川隆義
- 撮影助手:杉原典彦、池田薫
- 録音助手:田代博司、中近一慶
- 照明助手:稲津武、渡辺行洋、加藤真吾
- 装置:野本志郎
- 装置助手:福田敏郎
- 装飾:三木雅彦
- 装飾助手:多田明日香
- 小道具:高津商会
- 美粧:中野進明
- 美粧助手:中村清敷
- 結髪:福本るみ
- 結髪助手:森美登里
- かつら:山崎かつら
- 衣装:植田光三
- 衣装助手:中沢麻美
- スプリクター:小川加津子
- スチール:荒川大介
- VF:横山丈浩
- ビデオ編集:高田晴伸
- 整音:神戸孝憲
- 整音助手:田辺義教
- 演技事務:山下義明
- 文芸担当:皿田明
- 番組宣伝:河野浩之
- プロデューサー補佐:長崎洋二郎、浦壁浩之、八島賢、森井敦
- 進行:世古美智子
- 協力:元離宮・二条城、姫路市好古園、国宝・姫路城、姫路フィルムコミッション、東映太秦映画村
- 技術協力:IMAGICAウェスト、オフィシャル・オーカー
- 制作協力:東映太秦映像、オフィス・ヘンミ
- プロデューサー:藤田知久、樋口祐三、進藤盛延
- 監督:矢田清巳
解説
[編集]- このスペシャルが事実上の最終回にあたる。終盤で、大岡忠相が将軍徳川吉宗の任命により、南町奉行から寺社奉行に昇進し、旗本から大名となった。
- キャスティングなどが概ね第11部ごろの陣容に戻され、初期に創設されたはずの町火消がまだ存在しない状態に戻るなど、第15部までのストーリーの続編というよりもアナザーストーリー的な側面が強い。
- 第3部まで政吉を演じた里見浩太朗が、上述の通り忠相を支える老中・土屋山城守役でゲスト出演している。また、これまでレギュラー・準レギュラー出演した俳優が多数、別の役で出演している。
- 親子2代での共演が複数、実現している。
- 全話を通して唯一のハイビジョン作品。
- 2013年3月6日にBS-TBSで再放送された(時間帯は18:00-19:54)。
史実との主要な相違
[編集]- 第1部1話は忠相が伊勢山田奉行のころの話から始まっていて、その後江戸南町奉行に命じられる話であったが、実際には山田奉行の次に南町奉行にはなっていない。最終回スペシャルでは史実どおり南町奉行から寺社奉行になっている。実際の忠相の職歴は、江戸幕府書院番→目付→山田奉行→普請奉行→江戸南町奉行→寺社奉行兼奏者番である。
- 大岡忠相の実父・大岡忠高は第5代将軍綱吉治世下の元禄14年に他界している(なお、忠相は同族の旗本・大岡忠真に婿養子に出されている)。
- 大岡忠相は、初期において物語上は青年奉行のように描かれているが、史実では町奉行就任時にすでに40歳であり、嫡男・忠宣がいた。
- 小石川養生所の初代肝煎はこのドラマでは志村喬演じる「海野呑舟」だが、史実では(このドラマにおいて榊原伊織が提起した)「施薬院」を提案した小川笙船である。
- 第14部最終回「友を裁いた名奉行」では、小石川養生所は史実通り小川笙船の提案を南北町奉行が建議し設立した旨、伊織が語るシーンがある。
- 大岡忠相自身は天一坊事件には関わっていない。
- 第4部以降、裁きに「人足寄場送り」が頻出するようになるが、寛政年間に(鬼平犯科帳の主人公として有名になった)長谷川宣以(平蔵)が建議して作られたものであり、大岡忠相が活躍した時代には存在しない。
- このドラマでは、尾張の徳川宗春を「尾張大納言宗春」と表現しているが、宗春は権中納言であり、死後大納言を贈られている。徳川吉宗は享保元年(1716年)7月13日、32歳で権大納言に昇進したが、それは将軍宣下の三月前であり、大岡忠相が山田奉行だった当時はまだ権中納言だった。
- 第14部で「昌平黌(昌平坂学問所)」が登場するが、朱子学・林家の私塾「学問所」を昌平黌(昌平坂学問所)と改め、幕府直轄となるのは寛政年間である。なお、昌平坂学問所は、直参だけでなく浪人まで聴講できた。
本作で使用された大岡政談や古典落語など
[編集]テーマ曲
[編集]山下毅雄作曲のテーマ曲は、旋律がバイオリン、口笛、女声コーラスで奏でられる(一部を除く)。 それまでの時代劇のテーマ曲とは一風変わった曲調で知られる。 口笛は山下自身のものとなっている。ただし、最終回スペシャルでは新規に録音しており、山下が制作前に故人となったため、佐野博美によるものになっている。このテーマはオープニングに使用されたものだけでも、音源は6種類がある。 また、第4部以降、同じく山下毅雄が音楽を担当した『江戸を斬る―梓右近隠密帳―』の音楽も流用され、特に第14部で多用されている(『江戸を斬る―梓右近隠密帳―』でも、本作のオープニングテーマのオルゴールバージョンが「阿蘭陀囃子」として流用されている)。
- 2よりも主旋律の口笛が強調され、効果音が少ないもの。現在、第1部第3話「謎の父子鶴」(OP/EDのカットがない)でのみ確認できる。
- 前半の主旋律は口笛が強調された初期バージョン。第1部〜第5部。
- 前半の主旋律がバイオリンが強調されたものに変わり、曲のテンポが早くなる。もっとも長い期間使用されたバージョン。第6部から第14部まで、ただし、4が使われた時期を除く。
- 3から女声コーラス・口笛を除いたバージョン。第8部第20〜最終話(第24話を除く)、第9部、第11部第1〜15話(第11話、第13話を除く)。
- リズムセクションが打ち込み音源になったステレオ音源。前半の主旋律はシンセサイザーが奏で、後半の主旋律は口笛と女声コーラスによるもの。第15部。
- 曲調・アレンジはオープニング第3期の音源とほぼ変わらない。途中女声コーラスが挿入されるロングバージョン。エンドコーダも異なる。ナショナル劇場50周年記念特別企画スペシャル。
歴代ナレーター
[編集]本作の歴代ナレーターは、同時期のナショナル劇場におけるC.A.L制作の時代劇作品(『水戸黄門』、『江戸を斬る』、『翔んでる!平賀源内』、『南町奉行事件帖 怒れ!求馬・南町奉行事件帖 怒れ!求馬II・大江戸を駈ける!』)も上記放送期間と同様のナレーターが担当している。
視聴率
[編集]- 最高視聴率
- 第5部第1話(1978年2月6日放映)の31.6%。
数字はビデオリサーチ調べ、関東地区。
関連商品
[編集]DVDボックス
[編集]2006年から竹書房を販売元にして、第5部まで販売されている。前述の通り、第1部第3話と第2部第22話を除いた第1部第1話〜第3部第15話までは、オープニングとエンディングを短縮した再放送素材のみ残ったため、それが収録されている。第4部以降は、ナレーションや不適切な用語の音消し処理等がなされた再放送素材が用いられているので留意されたい。また、各部とも特典として、番組関係者のみに配られた番組資料小冊子の復刻版が封入されている。
- 大岡越前第一部(2006年3月24日発売)ディスク7枚
- 大岡越前第二部(2006年11月24日発売)ディスク7枚(初期ロットのみ第22話「幻術師」収録)
- 大岡越前第三部(2007年11月24日発売)ディスク8枚
- 大岡越前第四部(2012年5月25日発売)ディスク7枚
- 大岡越前第五部(2013年5月24日発売)ディスク7枚
サウンドトラック
[編集]2002〜2003年にかけてキングレコードから「オリジナル・サウンド・トラック 大岡越前」シリーズが4つ販売され、2007年にアスタエンタテインメントから「大岡越前 オリジナルサウンドトラック」が販売されている。
- オリジナル・サウンド・トラック 大岡越前(2002年2月28日発売)ディスク1枚 収録時間44分
- オリジナル・サウンド・トラック 大岡越前 暗闘編(2002年12月25日発売)ディスク1枚 収録時間40分
- オリジナル・サウンド・トラック 大岡越前 抒情編(2002年12月25日発売)ディスク1枚 収録時間38分
- オリジナル・サウンド・トラック 大岡越前 ファイナル・セレクション(2003年3月26日発売)ディスク1枚 収録時間41分
- 大岡越前 オリジナルサウンドトラック(2007年5月9日発売)ディスク2枚 収録時間93分
ノベライズ
[編集]本放送開始年の1970年から、葉村彰子名義でノベライズされている。
- 葉村彰子:「大岡越前 上」(ルック社・1970年)
- 葉村彰子:「大岡越前 下」(ルック社・1971年)
- 葉村彰子:「大岡越前 1 蒼竜の巻」(グリーンアロー出版社・1974年)
- 葉村彰子:「大岡越前 2 白虎の巻」(グリーンアロー出版社・1975年)
- 葉村彰子:「大岡越前 3 朱雀の巻」(グリーンアロー出版社・1975年)
- 葉村彰子:「大岡越前 4 玄武の巻」(グリーンアロー出版社・1975年)
- 葉村彰子:「新作 大岡越前〈1 翔鶴の巻〉」(ナイタイ出版・1990年9月) ISBN 487206030X
- 葉村彰子:「新作 大岡越前〈2 飛竜の巻〉」(ナイタイ出版・1990年11月) ISBN 4872060350
- 葉村彰子:「新作 大岡越前〈3 天馬の巻〉」(ナイタイ出版・1991年6月) ISBN 4872060431
劇画化
[編集]DVDボックスの販売元竹書房の「近代麻雀」の増刊として、2012年9月から2013年3月まで月代わりで時代劇漫画雑誌「長編読切時代劇 大岡越前」が刊行され、その続きは「コミック魁」に掲載された(「コミック魁」は休刊状態にあり、未完のまま)。これらをまとめたコンビニコミックが刊行されている(雑誌扱い)。
CSでの再放送とハイビジョン化
[編集]2013年10月より、時代劇専門チャンネルにおいて全15部のハイビジョンによる放送が決定した。2012年初頭から2013年の春ごろにかけてTBSチャンネルで放送された際には、一部ナレーション等が削除された放送素材で第1部から第3部までをループで放送するにとどまっていた。また、第2部第22話を除き、全15部の全作品が放送されるのは、2003年にTBSチャンネルにおいて標準画質で放送されて以来のことである。
2012年から約1年間、TBSチャンネルで第1部から第3部までリピートで放映された素材は、後述する時代劇専門チャンネルで放映された素材と比較すると、一部のセリフやナレーションの強引なカットがあるため、約1分ほど尺が短くなっており、さらに地上波で欠番扱いとなった回も放映されなかった。また、TBSチャンネルがハイビジョン化された後も、SD画質のまま単純に拡大した放送素材であった。
時代劇専門チャンネルの放送素材(第1部〜第13部)は、従前の標準画質(SD)ビデオを単純に拡大(アップスケーリング)したものではない。時代劇専門チャンネルがハイビジョン放送になったころから多くの古い時代劇を完パケのフィルムから再テレシネ時にHDリマスターしたように、「大岡越前」もフィルムからあらためてHDリマスターしたものである。これは、フィルムの質感を残しながらも、現行のハイビジョン番組とほぼ遜色のない精細画質となっている。なお、フィルム撮影だがテレシネ後ビデオで編集することになった第14部と、完全にビデオ収録となった第15部については、第14部は単純拡大であり、第15部についても、超解像技術によるアップスケールとは明記されていない。また、第1部第3話と第2部第22話を除いた第1部第1話〜第3部第15話までは、オープニングとエンディングを短縮した再放送素材のみ残ったため、端役やスタッフの詳細が不明である(これはDVDボックスでも同様である)。
音質については、DVDボックスと比べて、第1部〜第2部は極めて良好であるが、第3部は音がこもった状態で放送された。第5部も、音質が若干悪い回がある。
なお全話において、次回予告はカットされている。
これまで再放送などで欠番扱いされたもののうち、1作品を除き放送が予定されている。
- 第1部:2013年10月より、全話HD画質放送
- 第2部:2013年11月より、第22話(DVDボックスでは初期のロットにのみ収録され、その後削除)を除く全27話HD画質放送
- 第3部:2013年12月より、全話HD画質放送(音質が非常に劣化しており、DVDボックスの音質の方がよい)
- 第4部:2014年2月より、全話HD画質放送
- 第5部:2014年3月より、全話HD画質放送(一部音質が劣化した回がある)
- 第6部:2014年4月より、全話HD画質放送(一部音質が劣化した回がある)
- 第7部:2014年6月より、全話HD画質放送
- 第8部:2014年7月より、全話HD画質放送
- 第9部:2014年8月より、全話HD画質放送
- 第10部:2014年10月より、全話HD画質放送
- 第11部:2014年11月より、全話HD画質放送
- 第12部:2014年12月より、全話HD画質放送
- 第13部:2015年1月より、全話HD画質放送
- 第14部:2015年3月より、全話放送(テレシネ後ビデオ編集のため、標準画質の拡大となっている)
- 第15部:2015年4月より、全話放送(超解像技術の使用は言及されていない)
- ナショナル劇場50周年記念特別企画スペシャル:2015年5月放送(2006年放映のため、HD画質による制作)
脚注
[編集]- ^ 上部に雲、中央部に紋、下部に波の柄が描かれている。(小道具的な)水戸黄門の印籠とは、根付と緒締の色合いが違っていた。
- ^ 日刊ゲンダイ2012年6月11日「あの人は今こうしている」の「表舞台から姿を消して20年になる女優の鮎川いずみさん」でインタビューに答えている。
- ^ カール・ツンベルクの「ツンベルク日本紀行」に記載がある。キッコーマンの解説
- ^ 同じくナショナル劇場で放送されていた「水戸黄門」では、何度かゲスト出演しており、「江戸を斬る」においては、準レギュラー出演をしていた。
関連項目
[編集]史実上の人物・組織等
[編集]関連作品
[編集]C.A.L作品
- スピンオフ
- ナショナル劇場作品 - キャスト・脚本に重複や翻案が見られる。
- 水戸黄門 (パナソニック ドラマシアター)
- 江戸を斬る―梓右近隠密帳―
- 江戸を斬る (西郷輝彦)(第2部~第6部)
- 江戸を斬る (里見浩太朗)(第7部・第8部)
- リメイク
- スペシャル時代劇 大岡越前 - NHK BSプレミアムで2013年から放送されている時代劇。NHKと本作の版権を持つC.A.Lが共同で制作。本作で脚本を担当した大西信行らにより、現行の放送基準に沿ってリメイクしている。再放送されにくい第1部第1話などの表現をマイルドに作り直した。
徳川吉宗を主役にしたもの(大岡越前が脇役として登場する)
その他
- 雪姫隠密道中記 - 1980年、毎日放送・S.H.P.製作のテレビ時代劇(関東ではTBS系列で放送)。脚本に本作でおなじみの葉村彰子、津田幸於、櫻井康裕、大西信行、大久保昌一良らが名を連ねており、作風がナショナル劇場の時代劇に近い(道中記であること、主人公らが高い身分を隠していること、クライマックスで葵新之介(結城新之介)が正体(結城秀康の妾腹の息子で、徳川家光の名代として隠し目付を勤めている)を明かし悪人たちを平伏させるなど、『水戸黄門』に近い)。雪姫の護衛・巌谷源八郎(源八)役で和田浩治、おさらばお千(盗賊)役で森マリア、その部下の韋駄天の六助役で小松政夫がレギュラー出演しており、キャストも一部本作と重複する。
- 地獄の左門十手無頼帖 天知茂が本作と同名の与力「神山左門」を演じた時代劇シリーズ(制作:東映、フジテレビ)、1982年~1984年、全4作)。舞台は、片岡千惠藏が演じる遠山景元が南町奉行の時代となっている。
参考文献等
[編集]落語の大岡政談や、その他の落語の演目に関するもの
- 東大落語会:「増補 落語事典」(青蛙房・1969年4月) ISBN 4790505766
- 桂米朝:「米朝落語全集」(全7巻、創元社・1980年1月 - 1982年1月)
- この項目の「佐々木政談」は、「佐々木裁き」として収録されている。この解説や桂米朝の口演を収めたCDやDVD等にも、同様の解説がある。
講談・大岡政談に関するもの
- 「大岡政談(歴史講談)」(講談社・1985年7月) ISBN 4061918575
史実をまとめたもの
- 根岸鎮衛・長谷川強校注:「耳嚢」(全3冊、岩波書店〈岩波文庫〉・1991年)
- 江戸時代の随筆。大岡忠相についての逸話を収録。
- 大石愼三郎:「享保改革の経済政策〈第1部〉享保改革の農村政策」(御茶の水書房・1961年)
- 大石愼三郎:「享保改革の経済政策」(博士論文・1961年)
- 経済政策と大岡忠相の関わりをまとめている。
- 大岡家文書刊行会:「大岡越前守忠相日記」(全3巻・三一書房、1972年〜1975年)
- 大石愼三郎:「大岡越前守忠相」(岩波新書・1974年4月) ISBN 4004131073
- 大石愼三郎:「享保改革の商業政策」(吉川弘文館・1998年2月) ISBN 4642033378
- 大石学:「大岡忠相」(吉川弘文館人物叢書、2006年) ISBN 4642052380
番組関係者の著作
- 加藤剛:「こんな美しい夜明け」(岩波書店・2001年8月/岩波現代文庫・2008年3月) ISBN 4000228161(文庫版 ISBN 4006021313)
- 撮影現場や、舞台裏のエピソードが書かれ、「大岡越前」や共演した大坂志郎らの言及もある。
- 高橋元太郎:「うっかり八兵衛半生記:多力本願」(アスペクト・1997年) ISBN 4893668315
- 逸見稔:「黄門様はテレビ好き」(近代映画社・1993年11月)ISBN 4764817276
外部リンク
[編集]朝日放送 月曜20時台 | ||
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大岡越前
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