中村萬壽
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なかむら まんじゅ 中村 萬壽 | |
屋号 | 萬屋 |
---|---|
定紋 | 桐蝶 |
生年月日 | 1955年4月26日(69歳) |
本名 | |
襲名歴 | 1. 三代目中村梅枝 2. 五代目中村時蔵 3. 初代中村萬壽 |
別名 | 藤間 勘三郎(日本舞踊宗家藤間流) |
出身地 | 日本・東京都 |
父 | 四代目中村時蔵 |
兄弟 | 二代目中村錦之助(弟) |
子 | 六代目中村時蔵 中村萬太郎 |
公式サイト | 中村 萬壽 (初代) |
中村 萬壽(なかむら まんじゅ、1955年(昭和30年)4月26日 - )は、歌舞伎役者。屋号は萬屋。定紋は桐蝶、替紋は蔓片喰。
人物
[編集]東京都出身。慶應義塾幼稚舎、慶應義塾普通部、慶應義塾高等学校卒業。慶應義塾大学文学部国文学科中退[1]。早世した歌舞伎役者四代目中村時蔵の長男で、現代の歌舞伎界における立女形の1人。七代目尾上菊五郎の女房役など、菊五郎劇団の舞台で数多くの役を務める。
国立劇場養成事業の歌舞伎俳優研修の講師を2007年より務めており、現在は主任講師である[2][3][4]。
2024年6月、歌舞伎座「山姥」で、43年に渡って名乗った「中村時蔵」の名跡を長男・四代目中村梅枝(現在の六代目時蔵)へ譲り、自身は初代中村 萬壽へ改名した[5][6][注 1]。
趣味は陶芸。
年譜
[編集]- 1960年〈昭和35年〉4月、歌舞伎座『八重桐廓噺』(嫗山姥)の童ほかで三代目中村梅枝を襲名し初舞台。
- 1962年1月28日、父・四代目中村時蔵が34歳の若さで死去。三代目梅枝は、僅か7歳で後ろ盾を失う。
- 1971年〈昭和46年〉10月、歌舞伎座「三代目中村時蔵十三回忌追善 十月特別興行」より、叔父・中村錦之助(のち萬屋錦之介)を筆頭にした、三代目時蔵の息子・孫らが新設した屋号「萬屋」を名乗り舞台で披露。当時16歳の三代目梅枝は、『紅葉狩』侍女野菊 及び『偲草蝶面影』遊女おかる 及び『三代目時蔵追善・「萬屋」改名披露口上』に出演[8][9][10]。
- (※屋号「播磨屋」→「萬屋」の改名事情は、萬屋錦之介ページの『屋号「萬屋」の節』を参照のこと)
- 1981年〈昭和56年〉6月、歌舞伎座『妹背山婦女庭訓』(妹背山)のお三輪ほかで五代目中村時蔵を襲名し名題昇進。
- 2024年〈令和6年〉6月、歌舞伎座公演で43年間名乗った「五代目中村時蔵」から初代中村 萬壽へ改名[11]。
親族
[編集]二代目中村錦之助は実弟。叔父に初代中村獅童、萬屋錦之介、中村嘉葎雄。従兄弟に五代目中村歌六、三代目中村又五郎、二代目中村獅童がいる。子に六代目中村時蔵と中村萬太郎、また孫が2人いる(五代目中村梅枝、萬太郎の長女)。
テレビ
[編集]受賞歴
[編集]- 1972年(昭和47年) 国立劇場特別賞
- 1979年(昭和54年)重要無形文化財(総合認定)に認定され、伝統歌舞伎保存会会員となる[12]。
- 1986年(昭和61年) 国立劇場優秀賞
- 1990年(平成2年) 松竹社長賞
- 1992年(平成4年) 歌舞伎座賞
- 1994年(平成6年) 松尾芸能賞優秀賞、松竹会長賞
- 1996年(平成8年) 真山青果賞奨励賞
- 2008年(平成20年) 日本芸術院賞
- 2010年(平成22年) 紫綬褒章[13]
- 2011年(平成23年) 国立劇場優秀賞[14]
- 2024年(令和6年)松尾芸能賞大賞[15]
当たり役
[編集]- 『八重桐廓噺』(嫗山姥)の八重桐
- 『妹背山婦女庭訓』(妹背山)のお三輪
- 『新皿屋舗月雨暈』(魚屋宗五郎)の女房おはま
- 『彦山権現誓助剱』(毛谷村)のお園
- 『花街模様薊色縫』(十六夜清心)の十六夜
- 『雪夕暮入谷畦道』(直侍と三千歳)の三千歳
脚注
[編集]注釈
[編集]出典
[編集]- ^ “五世中村時蔵丈プロフィール”. Sunny Light Zone 中村時蔵さん応援サイト. 2022年1月5日閲覧。
- ^ “目指せ歌舞伎俳優!役者養成コースは今年から毎年募集…時蔵「成長が楽しみ」”. スポーツ報知 (報知新聞社). (2020年6月16日) 2024年1月22日閲覧。
- ^ “研修講師インタビュー 中村時蔵師”. 独立行政法人 日本芸術文化振興会. 2020年10月30日閲覧。
- ^ “人材養成が支える伝統芸能の継承”. 政府広報オンライン. Highlighting Japan (2017年7月). 2020年10月31日閲覧。
- ^ “中村時蔵、梅枝に名跡を譲り初代中村萬壽を襲名「目が黒いうちに息子に継がせて、もっと指導しなければ」”. スポーツ報知 (報知新聞社). (2024年1月22日) 2024年1月22日閲覧。
- ^ “六月大歌舞伎”. 歌舞伎美人. 2024年6月15日閲覧。
- ^ “「六月大歌舞伎」で初代中村萬壽、六代目中村時蔵襲名披露、五代目中村梅枝、初代中村陽喜、初代中村夏幹初舞台”. 歌舞伎美人 (2024年1月30日). 2024年6月1日閲覧。
- ^ 歌舞伎座 (1971年10月) - 歌舞伎公演データベースデータベース(歌舞伎on the web)『紅葉狩』
- ^ 歌舞伎座 (1971年10月) - 歌舞伎公演データベース(歌舞伎on the web)『偲草蝶面影』
- ^ 歌舞伎座 (1971年10月) - 歌舞伎公演データベース(歌舞伎on the web)口上
- ^ “中村時蔵、梅枝に名跡を譲り初代中村萬壽を襲名「目が黒いうちに息子に継がせて、もっと指導しなければ」”. スポーツ報知 (報知新聞社). (2024年1月22日) 2024年1月22日閲覧。
- ^ “会員一覧 | 伝統歌舞伎保存会”. www.kabuki.or.jp. 2020年10月30日閲覧。
- ^ “紫綬褒章の受章者”. 共同通信社. 47NEWS. (2010年4月28日). オリジナルの2013年5月16日時点におけるアーカイブ。 2013年1月26日閲覧。
- ^ “中村時蔵 (なかむら ときぞう) | 公益社団法人 日本俳優協会”. www.actors.or.jp. 2020年10月31日閲覧。
- ^ “第45回松尾芸能賞の大賞は中村時蔵、優秀賞に佐藤B作・米川文清・古田新太・豊竹呂勢太夫”. ステージナタリー. ナターシャ (2024年2月14日). 2024年2月14日閲覧。
外部リンク
[編集]- 中村 萬壽 (初代) - 歌舞伎俳優名鑑
- 中村萬壽 - 日本俳優協会